カメラメーカーの最大手といえば、1969年からカメラの開発・販売を続けている「Canon(キヤノン)」を思い浮かべる方が多いのではないでしょうか?
優れたオートフォーカスや色彩表現豊かな独自の技術と、レンズの豊富さで、Canonのカメラはアマチュアからプロカメラマンまで多くのユーザーに支持されています。
そこで、趣味でカメラを始めたい方からプロのカメラマン向けの機種まで、Canonのおすすめカメラを12種類ご紹介します。Canonが好きな方、初めてのカメラはどれを購入すればいいのか知りたい方はぜひご覧ください。
目次
Canon(キヤノン) の特徴
初めてのカメラからプロフェッショナルまで!商品ラインナップが豊富
交換レンズやアクセサリーの豊富さもポイント
キヤノンのカメラの種類
ミラーレス一眼カメラ
デジタル一眼レフカメラ
コンデジ(コンパクトデジタルカメラ)
センサーサイズで選ぶ
レンズシリーズ特徴比較
EFマウント
RFマウント
お互いのレンズの互換性は?
初心者向けのキヤノンカメラのおすすめ
EOS R50
EOS R10
EOS RP
中級者向けのキヤノンカメラのおすすめ
EOS R7
EOS R6 MarkII
EOS 5D Mark IV
上級者・プロ向けのキヤノンカメラのおすすめ
EOS R5
EOS R5 Mark II
EOS R3
EOS-1D X Mark III
EOS R1
手軽で簡単なコンデジ(コンパクトデジタルカメラ)のおすすめ
PowerShot V10
PowerShot ZOOM
カメラ初心者にCanon(キヤノン)をおすすめする理由
まとめ
Canon(キヤノン)の特徴のひとつに、初心者、入門者から上級者、プロカメラマンまで幅広いユーザーをカバーできる商品ラインナップの豊富さがあります。
ミラーレス一眼カメラ、デジタル一眼レフカメラ、コンパクトデジタルカメラといったタイプ別に、初心者向きのAPS-Cからプロカメラマン向けのフルサイズのカメラまで、数多くのグレードが用意されています。これによりCanonという1つのメーカーの中だけで、用途に合った好みのカメラを見つけ出すことができます。
商品ラインナップの豊富さによるメリットは、選択肢が多いことはもちろんですが、カメラをステップアップしたい場合に使い慣れた機種の上位機種を選ぶことにもあります。自分の欲しいレベルやグレードのカメラが無いという心配が不要なほど、豊富な機種を揃えるCanonの大きな魅力といえるでしょう。
Canonのカメラには、豊富な交換レンズをはじめ、多くのアクセサリーが用意されています。また、Canon以外のメーカーがCanon用にレンズやアクセサリーを作っています。
たとえば、優秀なレンズメーカーであるSIGMAや、人気のストロボメーカーのNissinなどはCanon用の製品を作っています。自社の製品だけでなく、大手故にサードパーティー製のアクセサリーが豊富なこともCanonのカメラのメリットのひとつです。
また、プロカメラマンのニーズに応えるために、Canonでは幅広い用途、性能を持ったレンズを豊富に取り揃えています。例えば標準ズームは、F値や重さの違う数種類のレンズが用意されていて、価格や用途に応じて選びやすくなっているのです。
同じ望遠レンズでも、本格的な野鳥撮影に使うなら高級タイプのLレンズを、子供の運動会を撮るなら軽く取り回しのいいリーズナブルな価格のズームレンズを、といった具合に予算に合わせて機材を選択することもできます。
用途、性能、価格帯に合わせて、多くのレンズが用意されていることもCanonカメラが人気の秘密です。
Canonのカメラは、レンズの種類が豊富と紹介しましたが、レンズの交換ができるカメラはミラーレス一眼カメラとデジタル一眼レフカメラの2種類あります。それぞれの特徴について解説していきます。
ミラーレス一眼カメラとデジタル一眼レフカメラは構造に違いがあります。デジタル一眼レフカメラはレンズを通った光をミラーを使ってファインダーに導き光を直接見ることができる「光学ファインダー」を採用しています。
一方、ミラーレス一眼カメラはミラーをなくし、センサーに直接光を当てて画像を映し出し、電子映像をEVFやモニターで見る「電子ビューファインダー」を採用しています。ミラーレス一眼カメラはミラーをカットした分、軽量でコンパクトな設計となっています。
現在ではミラーレス一眼カメラがレンズ交換式カメラの主流となりましたが、光学ファインダーを採用しているデジタル一眼レフカメラは、実像とファインダー像にタイムラグが無いため、シビアな撮影をするプロカメラマンには今でも愛用する方が多くいます。
コンパクトデジタルカメラは小型カメラのことです。ミラーレス一眼カメラ、デジタル一眼レフカメラと異なり、レンズの交換ができません。そのため、撮りたい被写体やシーンに合わせてレンズの交換をしたい人には向いていませんが、気軽に写真を撮りたいという方におすすめです。
Canonの交換式カメラは、約36mm×24mmの「フルサイズ」と、約22.4mm×15.0mmの「APS-C」の2種類のイメージセンサーが用意されています。イメージセンサーとは、レンズから入った光を電気信号に変換する半導体センサーのことです。
Canonはイメージセンサーを自社で設計・生産されており、センサーを知り尽くしたメーカーだからこその高い性能を誇ります。
レンズマウントとは、レンズを装着する部分、取り外したときに見える銀色のワッシャーのことです。このレンズマウントは、口径などマウント規格がメーカーやカメラによって異なります。CanonのレンズマウントはEFマウント、EF-Sマウント、EF-Mマウント、RFマウントがあります。
EFマウントは、「Electro Focus(エレクトロフォーカス)」の略で、デジタル一眼レフカメラに採用されているレンズマウントです。
EFマウント採用カメラ:EOS 5D Mark IVやEOS-1D X Mark IIIなど
RFマウントは、フルサイズセンサー搭載のミラーレス一眼カメラのために新たに作られたレンズマウント規格がRFマウントです。
RFマウント採用カメラ:EOS R10やEOS R5など
EFマウントのレンズは、アダプターを用いることですべてのモデルで使用可能ですが、ミラーレス用のレンズは他マウントに対しての互換性がありませんので注意が必要です。
EOS Rシリーズの新エントリーモデルです。最小・最軽量ボディに上位機種から継承した機能を凝縮した性能にも注目です。動き回る被写体に追従してピントを合わせ続ける被写体検出アルゴリズム「EOS iTR AF X」でシャッターチャンスを逃しません。最大約2420万画素とCMOSセンサー搭載でスマホとは一味違った高画質なシーンの撮影が可能です。
動画撮影においても4K30p、手ブレ補正モード搭載でVlogやコンテンツ撮影も便利です。さらに、最大の魅力は超コンパクトなボディでRFレンズが使えることではないでしょうか。ちょっとしたお出かけで手軽に使いたい方にも、初めてのミラーレス一眼カメラにもおすすめです。
タイプ | ミラーレス一眼カメラ | センサーサイズ | APS-C |
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マウント | RFマウント | 有効画素数 | 最大約2420万画素 |
重さ | ブラック:約328g/ホワイト:約329g |
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約2420万画素のセンサー搭載の高画質でキャノンEOS R最軽量モデルです。価格的にはRFマウントのエントリー機に位置付けられながら、15コマ/秒(メカシャッター時)の高速連写を持ち、動画撮影についても4K 60p撮影に対応したハイスペックな機種となっています。
APS-Cサイズセンサーであることを活かした非常にコンパクトなデザインも特徴で、あまり大袈裟にならずに、かつ性能にも妥協したくないユーザーにおすすめです。
タイプ | ミラーレス一眼カメラ | センサーサイズ | APS-C |
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マウント | RFマウント | 有効画素数 | 最大約2420万画素 |
重さ | 約382g |
Canon EOS R10 レビュー × 鵜川真由子|さまざまなシーンで実力を発揮するEOS Rシステム最軽量モデル
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フルサイズのミラーレス一眼カメラとは思えないほど小型、軽量さが特徴の、初心者でも扱いやすい機種です。高性能なセンサーと高画質なレンズの組み合わせで、上位機種に勝るとも劣らない写真が撮れるコストパフォーマンスの高いモデルとなります。
レンズまで含めた価格は安くありませんが、写真を長く続けるなら、Canonのミラーレス一眼カメラ用の「RFレンズ」は今後主力となってくるシリーズなので、最も安心して選べる機種のひとつといえるでしょう。
タイプ | ミラーレス一眼カメラ | センサーサイズ | フルサイズ |
---|---|---|---|
マウント | RFマウント | 有効画素数 | 最大約2620万画素 |
重さ(バッテリー、カードを含む) | 約485g |
Canon EOS RP 実写レビュー
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EOS R7は、ミラーレス一眼EOS Rシリーズ初のAPS-C サイズCMOSセンサー搭載ハイエンドモデルです。メカシャッター15コマ/秒、電子シャッター30コマ/秒の高速連を特徴としています。
フルサイズのプロ向け上位機種のEOS R3と同等クラスのオートフォーカス性能を持っており、オートフォーカス性能は非常に高いレベルといえるでしょう。特に望遠レンズを使って高速な被写体を連写して撮るようなケースでは、コンパクトなサイズながらフラッグシップ機に近い性能を発揮する高性能カメラなので、野鳥や鉄道、飛行機やモータースポーツなど動く被写体の撮影におすすめです。
動画に関しては、4K 60pでの撮影が可能で、オールラウンドに高い性能を発揮します。
タイプ | ミラーレス一眼カメラ | センサーサイズ | APS-C |
---|---|---|---|
マウント | RFマウント | 有効画素数 | 最大約3250万画素 |
重さ(バッテリー、カードを含む) | 約612g |
Canon EOS R7 レビュー × 宇佐見 健 | APS-C EOS史上最強の万能ミラーレス機を徹底解剖
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EOS Rシリーズのスタンダード機EOS R6がフルモデルチェンジ。初代EOS R6より410万画素増の新開発2420万画素フルサイズCMOSセンサーを搭載、「飛行機(ジェット・ヘリコプター)」「鉄道」「馬」が追加された被写体検出対象となり進化したオートフォーカス機能など、さらに磨きがかかった万能ミラーレスです。
被写体検出自動はほぼ全方位の被写体に対応しているので、動きのある被写体の撮影におすすめです。
タイプ | ミラーレス一眼カメラ | センサーサイズ | フルサイズ |
---|---|---|---|
マウント | RFマウント | 有効画素数 | 最大約2420万画素 |
重さ(バッテリー、カードを含む) | 約670g |
Canon EOS R6 MarkⅡレビュー×宇佐見 健|万能さに磨きがかかったキヤノンミドルクラスEOSの実力診断
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3040万画素フルサイズCMOSセンサーを搭載、常用ISO感度ISO100-32000のCanon一眼レフカメラのEOS 1Dシリーズに次ぐプロ・ハイアマチュア向けモデルです。高画素でありながら、さらに高感度化され、より滑らかでノイズの無い表現が魅力です。
また、連写は7コマ/秒の高速連写、4K動画の撮影が可能です。汎用性が高く、まさに隙のないフルサイズデジタル一眼カメラといえるのではないでしょうか。
タイプ | デジタル一眼レフカメラ | センサーサイズ | フルサイズ |
---|---|---|---|
マウント | EFマウント | 有効画素数 | 最大約3040万画素 |
重さ(バッテリー、カードを含む) | 約890g |
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約4500万画素CMOSセンサーを搭載、高画素機でありながら常用最高ISO感度は51200、高感度でもノイズの少ない滑らかな映像を実現しています。優れたカラーバランスを持つ映像エンジンDIGIC Xの搭載や、最大約4500万画素の高画素に加えて、感度性能も高いレベルにあるなど、画質にこだわりぬいたカメラといえるでしょう。
ボディ内手振れ補正や、8K撮影が可能など動画撮影においても機能面が充実しています。RFレンズの高性能さを100%活かし切るカメラで、その性能の高さを世に知らしめたカメラでもあります。
タイプ | ミラーレス一眼カメラ | センサーサイズ | フルサイズ |
---|---|---|---|
マウント | RFマウント | 有効画素数 | 最大約4500万画素 |
重さ(バッテリー、カードを含む) | 約738g |
Canon EOS R5レビュー× 宇佐見 健|小三元系ズームレンズで試す高画素番長EOS R5の真の実力
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続いて紹介するのが、R5の後継機・最新のEOS R5 Mark IIです。45MPフルサイズ裏面照射積層型(BSI)デュアルピクセルCMOS AFセンサーを搭載し、4500万画素、ISO51200の描写に加えて9600万画素にまでアップスケーリングできる圧倒的な描写性能と、高速連写や高感度撮影が可能となり、R5から大きな進化を遂げました。
デュアルピクセルCMOS AF IIにより、被写体を正確に捉えるオートフォーカス性能が向上、特に瞳検出が強化され、プロからハイアマチュアまであらゆる撮影シーンで最高の結果を追求する方におすすめのカメラです。
タイプ | ミラーレス一眼カメラ | センサーサイズ | フルサイズ |
---|---|---|---|
マウント | RFマウント | 有効画素数 | 最大約4500万画素 |
重さ(バッテリー、カードを含む) | 約656g |
Canon EOS R5 Mark II × 岡本 豊|あらゆるジャンルに適した究極のオールマイティー機
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EOS R3はCanonが誇るデジタルカメラの技術を惜しみなく投入された、ミラーレス一眼カメラの最高峰です。個人的には、Canonのフラッグシップ機の証「1」の称号を冠してもおかしくない性能を持っていると思います。これでもフラッグシップとは言わないあたりは、長年カメラメーカーのトップとして君臨して来たCanonのプライドと志の高さの表れと言えるかもしれません。
Canonのデジタルカメラとして初めてフルサイズ裏面照射積層CMOSセンサーを搭載し、電子シャッター時には最高約30コマ/秒の高速連続撮影(AF/AE追従)が可能と、一部フラッグシップ機を凌駕する、次世代のフルサイズミラーレス一眼カメラです。
タイプ | ミラーレス一眼カメラ | センサーサイズ | フルサイズ |
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マウント | RFマウント | 有効画素数 | 最大約2410万画素 |
重さ(バッテリー、カードを含む) | 約1015g |
Canon EOS R3 レビュー【 前編 】 × 宇佐見健 | 革新的Rシステム最上位機の実力とは?
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Canon EOS R3 レビュー【 後編 】× 宇佐見健 | 被写体検出機能を実験的に検証!
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EOS-1D X Mark IIIはプロカメラマンの為のデジタル一眼レフカメラです。タイムラグが一切無い光学ファインダーを搭載する
真機としての性能だけでなく、強力な通信、データ転送機能や、シネマカメラ並みの動画撮影性能など、あらゆることを高速にハイレベルにこなさなければならない職業カメラマン向けの機能を搭載した、正にフラッグシップ機の名に恥じない超高性能機です。
タイプ | デジタル一眼レフカメラ | センサーサイズ | フルサイズ |
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マウント | EFマウント | 有効画素数 | 最大約2010万画素 |
重さ(バッテリー、カードを含む) | 約1440g |
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EOS R1は、Canon EOS Rシステム初のフラッグシップ機です。イメージセンサーはフルサイズ有効2400万画素裏面照射積層CMOSセンサーを採用。映像エンジンは従来の「DIGIC X」に加えて「DIGIC Accelerator」を搭載し、これらのシステムを総称して「Accelerator Capture」と呼ばれ、大量の画像データの解析や高速のAF処理、AE検出を行うほか、トラッキングや被写体認識AFを実現しています。
これまで不可能だった領域での高感度・高速撮影や、狙った被写体を意のままに捉えることのできる究極のカメラと言えるでしょう。
タイプ | デジタル一眼レフカメラ | センサーサイズ | フルサイズ |
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マウント | RFマウント | 有効画素数 | 最大約2670万画素 |
重さ(バッテリー、カードを含む) | 約1115g |
Canon EOS R1 実写レビュー × 岡本豊|高速撮影を可能にしたAF性能!絶対的に信頼できる究極のカメラ
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コンパクトなVlog専用カメラです。211gの手のひらサイズで内蔵スタンドと高性能マイク、180度回転する液晶モニターでセルフィー撮影やライブ配信も簡単1080pの高画質映像を簡単に撮影できます。Wi-FiとBluetooth機能により、スマートフォンとの連携もスムーズ、撮影した映像をすぐにSNSにシェアできます。
また、シンプルなボタン操作で初心者でもすぐに使いこなせる設計も魅力。手軽にSNSへ投稿したいけど、画質も気になるという方にぴったりの1台となっています。
タイプ | コンパクトデジタルカメラ | センサーサイズ | 1.0型高感度裏面照射CMOSセンサー |
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マウント | - | 有効画素数 | 最大約1310万画素 |
重さ(バッテリー、カードを含む) | 約211g |
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スポーツ観戦や野鳥撮影などに便利な、撮れる望遠鏡です。ボタンひとつで切り替えられる100mm/400mm/800mm(デジタルズーム)の望遠撮影が可能でありながら、驚くほどコンパクトなデザインは超望遠での撮影を身近なものにしてくれるでしょう。
望遠レンズは手ぶれしやすいのが難点ですが、PowerShot ZOOMは一眼レフカメラでも好評なCanonの光学手ぶれ補正「IS」を内蔵しているので安心です。
タイプ | コンパクトデジタルカメラ | センサーサイズ | 1/3型 CMOS |
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マウント | - | 有効画素数 | 約1210万画素 |
重さ(バッテリー、カードを含む) | 約145g |
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優れたオートフォーカスやDIGICによる美しいカラーバランスを持つCanonのカメラは、フルオートモードを使えば誰でも一定以上の綺麗な写真が撮れます。初心者でも使いやすいタッチパネルやスマホへの転送機能など、基本的な機能をしっかりと押さえた機種が大半で、やりたいことができないといった不満が出ずらいメーカーといえます。
プロカメラマンが使うハイレベルな性能を持ち、幅広いユーザーを満足させる多彩な機能を持っている安心感は、初心者が初めて購入するカメラとしてCanonを選ぶ動機となるのではないでしょうか。