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2021.04.28
本日のフジヤ【スタッフ レビュー&ハウツー】,

フィルムカメラの魅力と中古カメラ購入のポイントを解説

どこか懐かしく温かみのある、フィルムカメラを使った写真には独特の魅力があります。

スマホを筆頭に、写真と言えば手軽なデジタルで撮るのが当たり前となった昨今、時間も手間もかかるフィルムカメラの魅力が再認識されているようです。

今回は、そんなフィルムカメラの魅力や選び方について紹介したいと思います。
■この記事の監修

フジヤカメラ店

東京都 中野区のカメラ専門店 フジヤカメラ店です。カメラ、レンズ、三脚、動画機材まで、新品、中古機材を多数取り扱っております。中古在庫は常時3,000点以上!これからカメラを始める方も、ベテラン、プロカメラマンも、機材の事ならフジヤカメラ店にお任せ下さい。

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おすすめ35mm判フィルム特集

フィルムカメラの魅力


フィルムカメラの例
フィルムで写真を撮る魅力は多くありますが、その一つはフィルムならではの温かみのある仕上がりではないでしょうか?

薬品の科学反応を利用して光を焼き付けるフィルム写真は、シャープで硬い印象のデジタルとは一味違う、柔らかい有機的な仕上がりになります。

粒状性という薬剤のつぶつぶが現れるのも特徴で、粒状性のザラザラ感を写真表現に活かす為に、わざわざより顕著にザラザラ感が出る高感度フィルムを使う方もいるくらいです。私が写真をはじめた頃はフィルムカメラしか無くて、出来るだけザラザラ感の少ない粒状性のいい低感度のフィルムが好まれた事を考えると、なんだか不思議な感じがします。
粒状性
撮って完成のデジタルカメラとの大きな違いの一つに、撮る→現像する→プリントする→完成というプロセスが必要な事が挙げられます。撮って直ぐ写真を見る事は出来ないので、シャッターを切った段階で仕上がりがどうなるかを予測する能力が必要なのです。

とは言え、プロカメラマンでないなら、逆にどういう写真になったか、ワクワクしながら待つのも楽しい時間です。便利で速いデジタルカメラは写真が出来上がる楽しみも一瞬です。フィルムカメラはそうはいかない分、ゆっくり写真が出来上がるまでの時間を楽しみましょう。

ちょっと待たされた分、出来上がりが良かった時の喜びもひとしおなのではないでしょうか。
フィルムカメライメージ
現在、フィルムカメラを新品で製造しているメーカーは殆ど無いので、フィルムカメラは基本的に中古品を手に入れて使う事になります。20、30年前、あるいはそれ以上前にデザインされたフィルムカメラは、ノスタルジックなデザインで見ているだけで楽しくなります。フィルムを手で巻くといった動作やセルフタイマーのジーという作動音など、今では珍しくなってしまった動作は、今見るとむしろ新鮮に感じます。

お気に入りのカメラを使って好きな被写体を自由に撮るのは、写真の出来上がりだけにフォーカスして撮るプロカメラマンとは違うアマチュアならではの楽しみなので、大いに楽しみたいところです。

それでは次に、そのカメラの話をしようと思います。
巻き上げレバー

フィルムカメラの歴史とおすすめの種類


レンジファインダーカメラ例
長く続いたフィルムの時代にカメラは大きく進化しました。

かなり乱暴に言えば、1.Leica(ライカ)などのレンジファインダーカメラの時代、2.Nikon(ニコン)Fに始まる一眼レフカメラ全盛の時代、3.Canon(キヤノン)EOSシリーズに代表されるオートフォーカス一眼レフの時代に分けられるのではないでしょうか。

又、2~3の時代には、写真が一般に広く普及した為、レンズ交換が出来ない小型のコンパクトカメラも多く開発、販売されました。今では中古価格が高騰しているフィルムコンパクトカメラの人気機種BigminiやTIARA、NATURAと言った機種も、もともとは一般向けの低価格帯のコンパクトカメラです。
オートフォーカス一眼レフカメラの例
レンズ交換式のカメラ、特に一眼レフカメラは、ピントをカメラが自動で合わせるオートフォーカスの登場によって大きく様変わりしました。世界初の本格的35ミリAF一眼レフカメラMINOLTA(ミノルタ)α7000が発売されたのが1985年で、これ以降一眼レフの世界は便利なオートフォーカスカメラの時代へと突入します。

しかし、今フィルムカメラを楽しむなら、先に述べた巻き上げや、露出の調整、ピント合わせなどを手動にして、不便や写真を撮るプロセスまで楽しむのもいいと思います。そんなカメラを選びたいなら、1985年よりもちょっと前に発売されたモデルがいいでしょう。

逆に、フィルムの写真に本気で取り組むなら、Nikon(ニコン)F5やCanon(キヤノン)EOS1Vといった当時のプロカメラマン向きの機種を使うのもいいと思います。
マニュアルフォーカス一眼レフカメラの例
これからフィルムカメラをはじめるのにおすすめの種類の第一は、マニュアルフォーカス時代の一眼レフカメラです。形もレトロなものが多く、メーカーや種類も豊富、機械的にもまだまだ使える物が多く存在します。

写真の良し悪しや個性を決定づける多くの交換レンズが存在し、眠いレトロな写真から逆にシャープで抜けのいい写真までレンズを交換する事で幅広く楽しむ事が可能です。カメラが新品で販売されていた現役時代、高価で買えなかった機種を懐かしんで中古品を求める方も多くいらっしゃいます。

巻き上げやフォーカスリングの動作などの操作を楽しめるのも、本格的なカメラだった一眼レフカメラならではです。
フィルム一眼レフカメラ 中古在庫一覧
コンパクトカメラの例
フィルムカメラの時代、カメラ用レンズの開発は主によりシャープに高精細に写るように進歩していったと思います。その最前線に立ち開発されていたのがレンズ交換式の一眼レフカメラ用レンズで、一般向きのコンパクトフィルムカメラのレンズは写りの良し悪しよりは便利さや気軽さを重視して開発されていたと思います。

しかし今は写りの良し悪しだけが評価される時代ではありません。ちょっと欠点のある写りが個性として評価されるようになったのです。

と、少し理屈っぽい事を書きましたが、懐かしいデザインがかわいいから、出来上がった写真がノスタルジックでカッコいいから、そんな動機でフィルム写真を楽しめるならそれで十分だと思います。
フィルムコンパクトカメラ 中古在庫一覧

購入のポイント


趣味で使うカメラですから、先ずは気に入ったカメラを購入しましょう。

その上で、中古カメラを購入する際のポイントについて説明しようと思います。
古いカメラ(ライカ)
フィルムのカメラ、特にマニュアルフォーカスのカメラは基本的にだいぶ前に作られた古いカメラだという事は認識しておいた方がいいでしょう。古いカメラゆえに多くは一度壊れると修理する事が困難で、壊れてしまったらそれまでのケースが殆どです。経年劣化で、使わなくても自然と壊れてしまう事も。

特に買って直ぐ壊れると金銭的にも精神的にもダメージが大きいので、故障した際一定期間なら返金に応じてくれる中古の販売店で購入するのがベターだと思います。

又、Leica(ライカ)などの機械式の高級機は今でも修理出来る機種が多くありますが、修理代は高額で、それなりの覚悟が必要となります。それでもメンテナンスさえ怠らなければ一生ものとも言える長い時間使える良き相棒となるカメラなのは、大きな魅力です。
古いカメラ(ライカ)
中古のカメラでは、取り扱い説明書が付かない事も多々あります。

使い方は、ネットなどで情報を探したり、販売店で購入しするなら店員さんに聞いてフィルムの入れ方や出し方などの基本的な操作を教わっておくのも手です。実は古いマニュアルフォーカスの一眼レフカメラは操作が似ている事も多く、1台持っていると他の機種でも応用が効く事もあります。

しかし、もし取り扱い説明書が手に入ったら是非中身に目を通して見て下さい。時代を感じさせる作例写真や言い回しなど、取り扱い説明書の中にもたくさん楽しみが隠れています。
古い取り扱い説明書

フィルムの種類と選び方


フィルムには多くの種類があり、間違って買ってしまうと自分のカメラに使えなかったり、意図した仕上がりにならないので注意が必要です。

ここではフィルムの選び方と特徴について解説したいと思います。
フィルムイメージ(35mm、中判)
フィルムを選ぶ際に必要な事は2つ、サイズと種類です。初めて使う方はビックリすると思いますが、フィルムには幾つかの大きさあり、それぞれ専用のカメラが必要になります。

一般的なカメラはほぼ全て35mm判というパトローネというケースに入ったロールフィルムを使いますが、プロやハイアマチュア向けのより大きなフィルムフォーマットには、中判(ブローニー判)や大判(シートフィルム、サイズは4×5や8×10など幾つかある)などがあり、サイズの違うフィルムを買ってしまうと、使用出来ないので注意しましょう。

特にブローニー判は箱の形も35mm判と似ていて、当店でもたまに間違えて買ってしまう方がいるので注意が必要です。
ネガ、リバーサル、モノクロフィルムイメージ
次に種類です。一般的なフィルムはカラーネガという色が見た目とは反転して記録されるフィルムで、プリントする事が基本になります。よく見る、茶色い色のあのフィルムはカラーネガフィルムです。

対して、色が目で見たのと同じように記録されるフィルムがリバーサルフィルム(ネガの反対でポジフィルムとも言う)で、以前は印刷原稿に向くといった理由からプロのカメラマンに好んで使われました。一般的に露出が難しく扱いにくいフィルムですが、コントラストが高い鮮やかな発色と、フィルムごとのカラーバランスの違いを直接楽しめるので、ハイアマチュアにも好んで使われました。

露出が非常にシビアで、少しでも露出が変わると色のバランスも変わって来る事から、扱いの難しいフィルムと言えます。
モノクロフィルムイメージ
最後はモノクロフィルムです。イメージとしてはカラーネガの色が無いフィルムと言っていいと思います。

現像処理やフィルムを紙に焼き付けるプリントがアマチュアでも比較的簡単に出来る事から、以前はプリントまで自身で行うアマチュアも多く、プリントの為のレンタルラボも都内には何件か存在しました。

今ではそこまでする方は少ないと思いますが、色の無いノスタルジックな仕上がりの写真は、若いカメラマンなどに人気のようです。

おすすめのフィルムカメラ5選


入手性やデザイン、壊れにくさなどを考慮しておすすめのフィルムカメラ5機種をピックアップしてみました。レンズ交換式の機種は、欲しいレンズの入手性も重要なので、その部分も考慮に入れています。

古いカメラは流通量も少ないので、気に入ったカメラを見つけたら可能な限り躊躇せずに購入した方がいいでしょう。

ここにあげた機種に限らず、気に入った機種を見つけるのもフィルムカメラを使う楽しみの一部だと思います。

Nikon(ニコン)New FM-2

Nikon(ニコン)New FM-2 Ti
露出計以外の部分に電気を使わないフルメカニカルの一眼レフカメラで、2、30年前は写真学科の学生さんの大半が使ったシンプルで使い易い機種です。発売当初は1/4000という当時としてはトップクラスの超高速シャッターの搭載が売りでした。

シンプルで壊れずらい構造、一眼レフらしい整ったデザイン、今でも比較的入手し易い豊富なレンズ群など、長く付き合える機種の一つだと言えるでしょう。

この時代のNikon(ニコン)には、F3やFAといった時代を切り開いた名機が数多く存在し、いずれもおすすめの機種ですが、今回はシンプルで堅牢なNew FM-2を選んでみました(写真はチタン合金をボディ外装に使ったNew FM-2/T)。

CONTAX(コンタックス)T2

CONTAX(コンタックス)T2
世界的なレンズメーカーのZeissレンズを搭載した高級コンパクトカメラとして開発されたCONTAX(コンタックス)T2は、シンプルでスタイリッシュなデザインで当時から人気の高い機種でした。写りはZeissレンズらしく高コントラストで骨太、開放では周辺光量が低下するノスタルジックなイメージは今でも大きな魅力です。

あまりの人気にプレミアがつき、一時は新品で売っていた頃と同じくらいの価格まで価格が高騰しました。

ズームレンズを搭載したTVS、後継機のT3、その他幾つかのカラーバリエーションや特別色があります。

PENTAX(ペンタックス)MX

PENTAX(ペンタックス)MX
当時最も小さい一眼レフカメラだったPENTAX(ペンタックス)MXは、女性でも手になじむコンパクトさと、現行のデジタル一眼レフカメラにまで受け継がれている三角形のペンタプリズムがかわいい、女性にもおすすめのフィルム一眼レフカメラです。

形式としては先にご紹介したNikon(ニコン)New FM-2と同じフルメカニカルのカメラですが、大きさは一回り小さく、Nikonがシャッタースピードを上げる為に金属の縦走りシャッターを使っているのに対して、PENTAX(ペンタックス)は比較的安価な布幕の横走りシャッターを搭載しています。そんなところに当時のメーカーの立ち位置が感じられるのも面白いところです。

MXが採用するKマウントは今もPENTAX(ペンタックス)のデジタル一眼レフカメラ用として使われており、FA Limitedシリーズのようにオートフォーカスレンズでありながら、マニュアルフォーカスでも使い易い現行のレンズがラインナップされているのも心強い限りです。

RICOH(リコー)GR1

RICOH(リコー)GR1
安価なKマウントの一眼レフを細々と作っていたRICOH(リコー)が開発した高級コンパクトカメラGR1は、カメラ評論家の意見などを取り入れ、当時としては革新的とも言えるスタイリッシュなデザインで多くのユーザーから支持されたカメラです。

マグネシウム合金製の軽量なボディは、ポケットなどに入れやすい薄型のデザインで、メーカー名が正面からは見えないといった細かい部分までこだわってデザインされています。2世代目のGR1Sからはコンパクトカメラでありながらレンズフードが付属するなど、ユニークなアイデアが多く採用されているあたりも秀逸です。

同じくGRの名前を冠したデジタルカメラが今でも作られている、非常に長命なコンセプトを持ったカメラでもあります(写真はGR1S)。

Leica(ライカ)Mシリーズ

Leica(ライカ)3M
カメラファンが行きつく終着点とも言えるメーカーLeica(ライカ)。そのライカを象徴するモデルがM3に始まるMシリーズのカメラです。

1954年に発売されたM3を筆頭に、クラシックカメラと言っていいシリーズですが、機械式を基本としたシンプルで壊れずらい構造や高い精度で作られたパーツのお陰で、今でも現役バリバリで使える機種が多数存在します。メンテナンスし易く、現在でも多くの部分が修理出来るのもポイントで、正に一生もののカメラと言えるでしょう。

採用されたMマウントは、現在でも同マウントでレンズを作るメーカーが存在する不変のマウントの一つです。
フィルムコンパクトカメラ 中古在庫一覧
フィルム一眼レフカメラ 中古在庫一覧

まとめ


ゆっくりじっくり楽しむフィルムカメラは、出来上がりの個性だけでなく写真を撮るプロセスを楽しめる世界です。

フィルムを装填して露出とピントを決めてシャッターを切り、現像に出しプリントしてやっと完成するフィルム写真は、少々面倒でまだるっこしい感じもしますが、そんなプロセスを経て手元に残る写真は、唯一無二の自分自身で作った作品となるのではないでしょうか。
おすすめ35mm判フィルム特集
Photo & Text by フジヤカメラ北原
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