Canon EOS R1 実写レビュー × 岡本豊|高速撮影を可能にしたAF性能!絶対的に信頼できる究極のカメラ

目次
はじめに
ファーストインプレッション
使用感と他機種との比較は?
ファインダー
イメージセンサーと画像処理エンジン
オートフォーカスと被写体認識機能
EOS R1は信頼性が最も高いカメラ
EOS R1をおすすめしたいユーザー
プロフェッショナルフォトグラファー
動物写真家
飛行機、鉄道、自動車などの動体系の写真家
趣味で本格的に写真を楽しむ人、一定の技術を持っているハイアマチュアフォトグラファー
EOS R1の作例
まとめ
作例に使用したカメラ
作例に使用したレンズ

岡本 豊
岡本 豊 Yutaka Okamoto
ボーイング787に魅了され、写真館の館主から航空写真家としてフリーに。航空雑誌、月刊AIRLINE誌では「Go!Go! 787」を9年間連載中、航空会社の公式撮影やフォトコンテストの審査員など幅広く活動している。Canon EOS学園講師、日本大学芸術学部非常勤講師。
写真展
2015年 キヤノンギャラリー 「AIR TEAM GRAPHIC 飛行情景5人が描いた飛行機模様」 銀座・大阪・福岡
2020年 キヤノンギャラリー 「messages from the photographers part2」 キヤノン企画展 銀座・大阪
2024年 キヤノンギャラリー 「岡本豊写真展 BOEING787 静寂と鼓動 光と影」 銀座・大阪
2024年 Leofotoギャラリー 「岡本豊写真展 BOEING787 静寂と鼓動 光と影」 埼玉
SNS
fecebook:@yutakaokamoto787
Instagram:@yutaka_okamoto
はじめに
ついにCanonのEOS Rシステムのフラグシップモデル「EOS R1」が登場した。個人的にも非常に楽しみにしていたモデル。圧倒的な速写&AF性能に加え、多彩な機能を搭載し、プロモデルとしてどんな性能をみせてくれるのか、気になるパフォーマンスをチェックしてみた。
ファーストインプレッション
EOS R1が手元に届き箱から出す時はテンションが上がった。カメラを手にとって最初の感想は、持って“1”だなというガッチリした重厚感を感じた。見た感じは、EOS R3と似て新しさは感じないが、細かな部分でより洗練されている。
まず電源がEOS R3はスイッチの左側を上下に押す感じで切り替えたが、EOS R1では垂直に配置され右から左に押す感じになった。
スロットカバーはロック付きになり、スライドを下に押しながら引き出すようになっている。EOS R3とはデザインが変更になったゴム部分が印象的でグリップを触ったが滑りにくい。アイキャップもEOS R3のゴムタイヤのようなものから変更され、EOS R6 Mark IIと同じような形状で大きくなった。
使用感と他機種との比較は?
早速RF200-800mm F6.3-9IS USMを装着してカメラを振ってみたが安定感があり、望遠レンズを装着した時のフィーリングは1DX Mark IIIを使っていた頃のバランス感を思い出した。これぞ、“1“という感覚である。
ファインダー
次に感動したのがファインダーである。こちらはEOS R3の約576万ドット/倍率約0.76倍から、EOS R1では約944万ドット/倍率約0.90倍へとスペックがアップしており実際に覗くととにかく大きく、明るく見えることに感動させられ撮影する前からワクワクさせられた。
イメージセンサーと画像処理エンジン
イメージセンサーはフルサイズ有効2400万画素裏面照射積層CMOSセンサーを採用。センサーは新開発の裏面照射型センサーで常用での最高感度はISO102400を実現しており、実際機内からの夜間撮影でも素晴らしいクオリティで収めることができた。
映像エンジンは従来の「DIGIC X」に加えて「DIGIC Accelerator」を搭載。これらのシステムを総称して「Accelerator Capture」と呼ばれ、大量の画像データの解析や高速のAF処理、AE検出を行うほか、トラッキングや被写体認識AF、あらかじめ人物の顔をカメラに読み込ませておくとその人物を優先して検出する登場人物優先なども、このAccelerator Captureが貢献している。
オートフォーカスと被写体認識機能
AFはクロスAFを採用。これにより被写体の捕捉精度が向上し、横線移動が多い被写体などでも粘り強くトラッキングが可能で、これは雲中の飛行機を追いかける際の食いつきに効果が体感できる。
被写体認識機能である「検出する被写体」も人物/動物優先/乗り物優先の3つのモードを搭載。「人物」は瞳/顔/頭部/胴体/上半身、「動物優先」は犬/猫/鳥/馬、「乗り物優先」はモータースポーツ(クルマ、バイク)/鉄道/飛行機に対応している。
Canon EOS R1・RF15-35mm F2.8 L IS USM
絞りF2.8・1/40秒・ISO20000・WB オート・ピクチャースタイル オート
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羽田空港を離陸後、ボーイング787の機内から夜景を撮影した。シャッター速度を確保するため、ISO20000まで上げてみたが、カメラ内搭載されたノイズ低減機能を駆使し、クオリティの高い絵を残せた。
デメリットではないが、画素数は2400万画素とこれまでとほぼ据え置き。コマ速も中級モデルのEOS R6 Mark IIと数値上は同じ。エンジンシステムも夏に発売されたEOS R5 Mark IIと同じということで、数値上のスペックで派手さに欠ける点がある。また、ボディの大きさは、EOS R5 Mark IIに比較すると大きいので狭い現場での取り回しやカメラの高さの違いで収納バッグを変更することがあった。
EOS R1は信頼性が最も高いカメラ
EOS R1は、キヤノンの最先端技術を惜しみなく投入したプロ向けの動体撮影用カメラとして圧倒的な性能を実現している新しいエンジンシステム「Accelerated Capture」を採用、「EOS Rシリーズ」史上最高のAFシステムと、最高約40コマ/秒の超高速連写を達成している。ローリングシャッター歪みを極限まで低減している点も特徴で、電子シャッター使用時の動体歪みは「EOS-1D X Mark III」のメカシャッターと同等レベルにまで抑えられている。
価格は約100万円でかなり高額だが、その価格に見合う価値のある信頼性が最も高い製品に仕上がっていると感じた。
Canon EOS R1・RF70-200mm F2.8 L IS USM Z・RF2×
絞りF6.3・1/1600秒・ISO1000・WB オート・ピクチャースタイル オート
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これまでのミラーレス機で飛行機を流しながら撮影するとローリング現象によって背景のビルなど歪みが生じる可能性もあったが、EOS R1の場合、飛行機撮影においてすべての場面で電子シャッターが使えると確信できた。
EOS R1をおすすめしたいユーザー
EOS R1は以下のようなフォトグラファーに特におすすめできるカメラだ。
プロフェッショナルフォトグラファー
高速連写や高画質な画像を求めるプロの写真家に向いている。特にスポーツや動きのある被写体を撮影する場合に優れた性能を発揮するカメラ。
動物写真家
高速オートフォーカスや連写性能を活かして、動きの速い野生動物を捉えることができる。
飛行機、鉄道、自動車などの動体系の写真家
高速オートフォーカスや連写性能を活かして、動きの速い被写体を捉えることが可能。
趣味で本格的に写真を楽しむ人、一定の技術を持っているハイアマチュアフォトグラファー
EOS R1の作例
Canon EOS R1・RF70-200mm F2.8 L IS USM Z・RF2×
絞りF8・1/1600秒・ISO1250・WB オート・ピクチャースタイル オート
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澄み切った空を飛行するボーイング787。機体全体にフラットな光が当たるのは一瞬であり、秒間40コマあればその絶妙な瞬間を切り取ることも容易だ。裏面照射積層CMOSセンサーの信号読み出し高速化など、飛行機など動く被写体の撮影は正直カメラを向けてシャッターを切れば確実に撮れてしまうほど進化していた。
Canon EOS R1・RF70-200mm F2.8 L IS USM Z
絞りF5.6・1/640秒・ISO800・WB オート・ピクチャースタイル オート
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朝陽が照らすボーイング787が、飛行機が離陸へ向けて方向を変更するほんの一瞬だけ、機体に線上の光が当たる。その瞬間も簡単に捉えることが可能。
Canon EOS R1・RF70-200mm F2.8 L IS USM Z・RF2×
絞りF8・1/5000秒・ISO640・WB オート・ピクチャースタイル オート
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早朝、羽田空港に到着する飛行機の周辺には鳥の群れがいた。乗り物優先/トラッキングONで撮影したが、しっかりと飛行機だけを追従した。
Canon EOS R1・RF70-200mm F2.8 L IS USM Z
絞りF3.5・1/20秒・ISO2500・WB オート・ピクチャースタイル オート
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EOS R1で流し撮り撮影にチャレンジした。連続撮影開始時のファインダー像の消失(ブラックアウトフリー)を選択。動きの速い被写体を捉えやすくなり、これまでよりスローシャッター時の成功率が確実に向上する。
Canon EOS R1・RF70-200mm F2.8 L IS USM Z・RF2×
絞りF8・1/2500秒・ISO1000・WB オート・ピクチャースタイル オート
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正面から迫ってくる被写体にも乗り物優先・トラッキングAFで安心して構図に集中できる。このカットでは両端の翼が画面ギリギリに迫力を意識しながらシャッターを切った。
Canon EOS R1・RF70-200mm F2.8 L IS USM Z・RF2×
絞りF13・1/1600秒・ISO320・WB オート・ピクチャースタイル オート
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朝焼けの中、離陸するボーイング787。肉眼ではほぼ機体は黒く潰れていたが写真では機体の細部までしっかりとディテールが残っており、EOS R1のダイナミックレンジの広さを確認できた。
ノートリミング
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トリミング後
Canon EOS R1・RF200-800mm F6.3-9 IS USM
絞りF11・1/2000秒・ISO800・WB オート・ピクチャースタイル オート
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撮影地から4kmほど離れた位置で旋回するボーイング787。RF200-800mm F6.3-9 IS USMの800mmで撮影。カメラ内でRAW現像を行い高解像度な画像を生成できる「アップスケーリング」機能を使用した後、トリミングを行なった。機体のレジ番号まで確認できる。
Canon EOS R1・RF70-200mm F2.8 L IS USM Z・RF2×
絞りF13・1/1600秒・ISO320・WB オート・ピクチャースタイル オート
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那覇空港ターミナル吹き抜けのガラス越しで離陸するボーイング787を撮影。EOS R1のオートフォーカスはガラス越しでも飛行機をしっかり捉え誤作動することなく確実に追従しピントが外れることがなかった。
Canon EOS R1・RF70-200mm F2.8 L IS USM Z・RF2×
絞りF13・1/1600秒・ISO320・WB オート・ピクチャースタイル オート
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ここはフェンスが手強い撮影ポイント。こんな時にはEOS R1に搭載されたフォーカスブラケット機能を迷わず選択した。まずは絞りを解放近くに調整し、フェンスをぼかす。8コマ設定で深度合成を行った。フェンス越しの撮影ではなし得なかった世界を作り上げた。
まとめ
私がEOS R1を選んだ理由は絶対的な信頼性となる。絶対に取り逃がしができない場面や天候など、悪条件になればなるほどこのカメラを使いたいと思う。先日、北海道での撮影ではグローブを付けたまま撮影を行なったが、大きいと思えるボディも、ボタンの間隔、配置のバランスが良くグリップも握りやすい、悪条件でも操作しやすいことに気づく。
機能面では裏面照射積層CMOSセンサーの進化によるローリングシャッター歪みの低減によって飛行機撮影時は常に電子シャッターが使えるようになった。
画素数は2400万画素と高画素機ではないが、実際のところ扱いやすい数値である。いざとなればディープラーニング技術によるカメラ内アップスケーリングで高精細な画像を生成できる。ニューラルネットワークノイズ低減、トラッキングの進化は飛行機撮影においてかなり有効。これまで不可能だった領域での高感度・高速撮影や、狙った被写体を意のままに捉えるなど、まさに私の要求に応えてくれる究極のカメラと言える。
作例に使用したカメラ
【商品情報】Canon EOS R1
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作例に使用したレンズ
【商品情報】Canon RF70-200mm F2.8 L IS USM Z
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【商品情報】Canon RF200-800mm F6.3-9 IS USM
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【商品情報】Canon RF15-35mm F2.8 L IS USM
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Photo & Text by 岡本 豊(おかもと・ゆたか)

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