趣味を題材にした漫画は、実在する場所や道具が登場するのも魅力のひとつです。
「カメラ、はじめてもいいですか? 」はカメラを題材にした漫画で、観光地だけでなく近所の公園などだれでも気軽に行ける場所がロケ地となっており、漫画に登場したロケ地をカメラ片手にフォト散歩がてら訪れるにもピッタリです。登場するカメラがカメラファンにも人気の高い少しマニアックな機種である事もポイントで、写真好きやカメラファンも楽しめる作品となっています。
そんな漫画「カメラ、はじめてもいいですか? 」に登場するロケ地や登場人物が使うカメラをご紹介します。
漫画「カメラ、はじめてもいいですか? 」とは
実在するカメラや場所が登場するのが魅力!聖地をめぐってみました
「カメラ、はじめてもいいですか? 」に登場する聖地と登場人物が使うカメラ達
~ミト'ズ MY CAMERA~「FUJIFILM X-T20 + XF35mmF2 R WR & 上水公園」
~チサト'ズ MY CAMERA~ 「FUJIFILM X-T3 + XF35mmF1.4 R & イエーガーマイスター」
~モア'ズ MY CAMERA~「PENTAX KP + HD PENTAX-DA 20-40mmF2.8-4ED Limited DC WR & ペットボトルのお茶」
~毒島'ズ MY CAMERA~「RICOH GR III & 玉川上水」
~ナギ'ズ 三脚~ 「Velbon Ultrek UT-43II」
まとめ
漫画「カメラ、はじめてもいいですか?」が実写ドラマに!
漫画「カメラ、はじめてもいいですか? 」は「ヤマノススメ」で有名な作者「しろ」さんによるカメラを題材にした漫画です。
ふとした事で、隣の住人に写真のモデルを頼まれた女子高生が、自分も写真にのめり込んでいくストーリーを描いた青春漫画なのですが、出て来るカメラがカメラファンなら「おっ!」と思えるものばかりで、作者がかなりのカメラ好きでる事を感じられる作品となっています。
なにせ、主人公が最初におススメされるカメラがFUJIFILMのX-T20とX100Tの2択というマニアックさですから(笑)。
「カメラ、はじめてもいいですか? 」では、エピソードがおこる場所がちょこちょこと「~ロケ地!~」として紹介されているのもポイントです。
カメラ初心者は、綺麗な写真を撮るにはどこか観光地に行かなければならないと思ってしまいがちですが、写真は瞬間を写し取る芸術、実は日常の中の美しい瞬間を写しとる事も写真の楽しさであり醍醐味のひとつです。そんなカメラ初心者の気持ちを知ってか知らずか、近所にもありそうな普通の公園などが度々紹介されていて、漫画を読むと行ってみたくなります。
というわけで漫画に登場するカメラを持って聖地巡りをしてみました。
「カメラ、はじめてもいいですか? 」に登場するロケ地を、登場人物達の愛用カメラやエピソードを交えてご紹介します。
本格的なカメラを持って写真を撮る事に気後れしていた主人公ミトちゃんが、初めて自然な気持ちでシャッターを切れた被写体、それは公園からみた夕日でした。
初めて本格的な大きい(スマホに比べて)カメラで写真を撮ろうと思うと、周りの目が気になりちょっと恥ずかしい・・・そんなカメラ初心者ならだれでもいだくであろう感情が、女子高生の素直な視点で描かれています。
作品では、夕日の美しさに感動したミトちゃんが遊具の上にスックと立ってシャッターを切る訳ですが、さすがにおじさんには無理なので遊具の下から撮りました。夕日に感動した気持ちだけは同じだと信じて。
ミトちゃんが究極の選択で選んだカメラはコンパクトなレンズ交換式ミラーレスカメラX-T20と定番の標準レンズXF35mmF2 R WRの組み合わせでした。
女の子が持つのに丁度良いサイズ感、クラシックなデザイン、なにより写真を構成する主要な要素がボタンやダイヤルという物理的な形で見えるので、初めて使うカメラとしておススメです。
X-T20は旧型の機種(漫画の中でもチサトさんのお古として描かれています)なので、手に入れるには中古品を探すしかありません。ひとまわり大きくはなりますがチサトさんが使うX-T3の後継機種「X-T5」が現行では最も近い機種になります。
ロケ地となった上水公園は、西武国分寺線、鷹の台駅から徒歩15分ほどのところにあり、公園までは玉川上水沿いの小道を歩いて行けるので気持ちよくフォト散歩が楽しめます。
夏の暑さにやられて、ちょっと休もうと探したベンチに、近所の子が忘れたのかブルドーザーのおもちゃが放置されていました。
子供の手の中では輝いていたおもちゃが、ひっそりとベンチの上で佇む姿がどこか寂し気で、目線を合わせるようローアングル気味にしてシャッターを切りました。ボケを使ってピントの合う範囲を狭くする表現は、単焦点レンズXF35mmF2 R WRの得意とするところです。
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ミトちゃんを写真の世界にいざなった伝道師チサトさんのカメラはFUJIFILMのフラッグシップ機X-T3(ドラマの中では現行機種のX-T5)です。
チサトさんは作中「人生観を変えてくれるくらいの凄い景色を見てみたい」と言っていますが、四季おりおりの景色が楽しめる風景写真は、初心者からベテランカメラマンまで幅広く人気のジャンルです。
「写真を始めれば、きっと色々見えてきますよ」と後にミトちゃんの友人となる音海モアちゃんが言っていますが、いつも見慣れた風景の中に心揺さぶられるような凄い景色が隠れているかもしれません。
FUJIFILMのフラッグシップ機X-T3はぱっと見X-T20と似ていますが、新型のX-Trans CMOS 4センサー、高速高精度なオートフォーカス、369万ドットの高倍率・高精細ファインダー、防塵防滴と、過酷な環境下でもシャッターチャンスを逃さないプロフェッショナルな仕様となっています。
指がかりのいいグリップや、フォーカスフレームの移動に便利なジョイスティックの装備など、携帯性を犠牲にしても操作性を優先した仕様となっており、写真を撮る事にフォーカスしてデザインされています。
車の運転も、お酒も飲めるチサトさんは大人の女性。X-T3の写真は、作中にも登場したドイツの養命酒ことイエーガーマイスターとの2ショットにしました。
カメラの先輩チサトさんが使うレンズはXF35mmF1.4 Rです。同じ焦点距離ですが、ミトちゃんが使うXF35mmF2 R WRよりもボケを大きく出来るので表現の幅が広がります。
同じ焦点距離の違うレンズを持っている。カメラファンなら身に覚えのある方も多いところなのではないでしょうか。
柔らかいボケ味にも定評のあるレンズなので、写真におけるレンズ選びの重要性がわかっている上級者チサトさんはf1.4のレンズを選択しているのです。
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上水公園で、なかば強引に写真友達となった元気娘モアちゃんのカメラはPENTAX KPです。このカメラを「ゴッツイカメラ」と評したミトちゃんは、Canon EOS1DXMarkIIIとか、Nikon D6とか見たらどう感じるんでしょうか・・・もはやカメラと認識してもらえないかもしれません。
みんなで夕日を撮影した後、ペットボトルのお茶を飲みながらミト、モア、リン子の3人は意気投合して友人となります。3人が3人とも形式の違うカメラ(ミラーレス、一眼レフ、コンパクト)を使っているのは意図的なものでしょう。
一眼レフに、メジャーメーカーとは言い難いPENTAXをセレクトするあたりに、作者のカメラに対する愛を感じます。
3人が写真を見せあったモアちゃんの家は、実在の洋菓子屋さんがモデルとなっています。店内は漫画に登場したとおりのお洒落な雰囲気で、ケーキが抜群においしいので聖地巡りの際には是非立ち寄りたいお店です。お店の方にお願いしてケーキの写真を撮らせてもらいました。
ズームレンズというより、画角の変わる単焦点レンズといった雰囲気のHD PENTAX-DA 20-40mmF2.8-4ED Limited DC WR の柔らかいボケ感がケーキの甘さを表現してくれたようです。
残念ながらモアちゃんが使うPENTAX KPは現在は製造中止となってしまいましたが、PENTAXカメラの中で最も人気のある上位モデル「K-3 Mark III」がKPの上位互換とも言えるカメラで、モアちゃんが使うDA 20-40mmF2.8-4ED Limited DC WRとのセットも用意されています。
【商品情報】PENTAX K-3 Mark III 20-40 Limitedレンズキット ブラック
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毒島さんが使うRICOH GR IIIは、コンパクトデジタルカメラでありながら非常に高性能なレンズと大型のセンサーを搭載し、一眼デジタル並みに細かい設定をスピーディーに行える、まさに究極のスナップシューターです。
「GR」の名は高性能なコンパクトカメラとしてフィルムカメラ時代からつづく伝統あるモデルでもあります。
コンパクトカメラの中では凄く小さいというわけではないのですが、スリムなデザインでかばんやポケットへの収まりが良いという事も、このカメラが愛される理由のひとつでしょう。
多分モアちゃんたちがペットボトルのお茶を買ったであろう自販機の隣にあった不思議なオブジェ。
パッと出してパッと撮る、そんな使い方が似合うのがRICOH GR IIIで、気軽さという意味ではミラーレス以上、画質的にはスマホを大きく凌駕する、という絶妙な立ち位置にあるカメラです。
ミラーレスカメラ並みの大きさを持つAPS-Cサイズセンサーと、開放f2.8という明るいレンズのおかげで、背景をボカした一眼デジタルで撮ったような写真を撮る事も出来ます。
【商品情報】RICOH(リコー)RICOH GR III
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チサトさんの友人ナギさんが、ミトちゃんが星の写真を撮る為に貸してくれた Velbon(ベルボン)Ultrek UT-43II は、独特の機構で非常にコンパクト・スピーディーなセッティングが出来る三脚です。
パチパチ三脚を思い出す見た目に反して思った以上にきちんとロックが効くので、意外と重い物でも載せる事が出来ます。折りたたむと非常にコンパクトになるので、旅行などに使うのに最適な三脚です。
F2.8のレンズが「暗い」と言われる星景写真の世界にあって、もしミトちゃんのレンズがズームだったら、天の川の撮影は難しかったと思います。初心者でも単焦点レンズから入るというのは良い点も多いと思うのです。
【商品情報】Velbon(ベルボン)高伸縮比三脚 Ultrek ウルトレック UT-43II
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漫画「カメラ、はじめてもいいですか?」に登場したカメラ達を持って、いわゆる聖地巡りをしたわけですが、なかなか楽しかったです。
ロケ地を歩いていると、まるで漫画の中に入り込んでいるようで、作中に登場するカメラを持っている事もあり、作品の雰囲気を満喫する事が出来ました。また、こんな事が無いと、なかなか行く機会の無い場所に行って、ちょっといい感じな店を発見するなどの楽しみもあります。
1冊の漫画との出会いとカメラという趣味のおかげで、ちょっといい体験ができました。
漫画「カメラ、はじめてもいいですか?」が実写ドラマになりました(2023年7月3日より放送開始)!
登場するカメラが現行機種に変更されているといった違いはあるようですが、原作に沿ったモデルが使われているようです。
カメラや写真がもっともっとメジャーな趣味になるといいですね。
番組紹介動画は BS松竹東急 | BS260ch より引用