SONY FE 16mm F1.8 G 実写レビュー×写真家 曽根原 昇 | 静止画、動画どちらにもおすすめな超広角単焦点レンズ
はじめに
ソニーの「ソニー・FE 16mm F1.8 G」は、2025年4月に発売されたフルサイズ対応の超広角単焦点レンズです。
大きな特長は、焦点距離16mmという超広角レンズでありながら、比較的小型・軽量に纏められているうえに、優れた使い勝手の良さを併せ持っているところ。それでいて、描写性能は「さすがGレンズ」と言えるだけの素晴らしい高さがあります。
動画でも静止画でも満足できるだけのハイスペックなレンズなのですが、今回は静止画での使用を中心にレビューをお届けしたいと思います。
コンパクトなボディでも高い解像性能
本レンズの最大径×長さは73.8×75.0mmで、質量は304gとなっています。高性能なGレンズであることを考えれば、十分に小型・軽量な超広角単焦点レンズと言えるのではないでしょうか。
実際に使ってみた感想としても、ソニーα7シリーズと組み合わせた場合の重量バランスも良好で、手持ち撮影での静止画撮影、ジンバルを使用しての動画撮影など、さまざまなシーンで軽快に使うことができると思います。
小型・軽量を達成していながら、超広角レンズとしての描写性能も大変素晴らしいものがあり、開放絞り値のF1.8から、画面の隅々に至るまで、見事なほどに高い解像感を示してくれます。この解像性能の高さは決してお世辞でなく、開放絞り値の違いこそあれど、まるでGMレンズかと見紛うほど卓越したものがありました。Gレンズの進化は本当に著しいものがありますね。
ソニー α7 IV・FE 16mm F1.8 G
絞りF1.8・1/4000秒・-0.7EV補正・ISO100・WBオート・クリエイティブルック スタンダード
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動画撮影では(設定にもよりますが)フルサイズで撮影した静止画に比べて、大なり小なりクロップされるものですが、焦点距離16mmという画角の広さによって、クロップされても十分に広い画角を維持できるところも、本レンズのメリットだと思います。
「α7IV」と本レンズの組み合わせで、4K60p(電子手ブレ補正あり)で撮影した動画から切り出した画像です。クロップされていますが十分に広い画角です
SONY FE 16mm F1.8 Gの操作性
操作性については、高性能ラインのGレンズだけに万全の装備が施されています。
リング類としては、レンズ先端から順に「フォーカスリング」と「絞りリング」が並びます。ソニーのGレンズ、GMレンズでは絞りリングがほぼ標準装備となってきていますね。
鏡筒左側面には「フォーカスホールドボタン」と「フォーカスモードスイッチ」が並びます。「フォーカスホールドボタン」にはフォーカスホールドだけでなく、さまざまな機能を割り当てることができるので。超広角レンズでも便利に使うことができます。
さらに下側には「アイリスロックスイッチ」が備えられています。絞りリングを「A」ポジションかそれ以外かに固定したいときに使います。
鏡筒右側面には「絞りリングクリック切り換えスイッチ」があり、その名の通り絞りリングのクリックの有無を設定します。
「ALC-SH184」という花型のレンズフードが同梱します。
優れた近接撮影性能
超広角レンズで重要な近接撮影性能については、AFの場合で最短撮影距離0.15m、最大撮影倍率0.25倍となっており、MFの場合には最短撮影距離0.13m、最大撮影倍率0.3倍となっています。
これは非常に優れた近接撮影性能でありまして、被写体にグッと近づいて大きく写したうえで、背景を広く取り入れた超広角レンズならではのダイナミックな写真を撮ることができます。
ソニー α7 IV・FE 16mm F1.8 G
絞りF1.8・1/250秒・+0.7EV補正・ISO100・WBオート・クリエイティブルック スタンダード
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また、開放絞り値がF1.8と大口径ですので、超広角レンズらしからぬ大きなボケ味を同時に楽しむことも可能です。二線ボケなどの発生によって煩くなりがちな超広角レンズのボケ味ですが、本レンズはそうした心配が不要なほど、柔らかく自然であるところも好印象なところです。
ソニー α7 IV・FE 16mm F1.8 G
絞りF1.8・1/400秒・+1.0EV補正・ISO125・WBオート・クリエイティブルック スタンダード
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超広角ならではの撮影の楽しみ
上記の最短撮影距離まで迫らずとも、メインの被写体を大きく写しながら、周辺の情報を広く取り入れるといった撮り方は超広角レンズの基本的な撮影技法ではないかと思います。本レンズを使うとそれがとてもやりやすく、サクサクと撮りまわれるから嬉しくなります。
ソニー α7 IV・FE 16mm F1.8 G
絞りF4.0・1/100秒・-0.7EV補正・ISO400・WBオート・クリエイティブルック スタンダード
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サクサク撮りまわれる理由のひとつがAFの速さと正確さ。これは、大口径レンズでも力強く制御できるXDリニアモーターを2基搭載していることによるもので、フォーカス群の移動量はさほど多くもないと思われる超広角レンズでも、手を抜くことのない万全の仕様に感心するばかりです。
ソニー α7 IV・FE 16mm F1.8 G
絞りF1.8・1/40秒・-0.7EV補正・ISO100・WBオート・クリエイティブルック スタンダード
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画角が広いだけに、太陽などの強い光源が画面に入りやすいことも超広角レンズの特徴です。レンズの内面処理や優れたコーティング技術によって、高い逆光耐性が実現されています。とはいっても、状況によって多少のゴーストは発生してしまいますので、ファインダーやモニターを確認しながら、むしろ演出として役立てるようにしたいところです。
ソニー α7 IV・FE 16mm F1.8 G
絞りF5.6・1/800秒・-0.7EV補正・ISO400・WBオート・クリエイティブルック スタンダード
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描写性能に関して、解像感の高さはもちろんのことですが、実際に撮影していると本レンズの良好な質感描写の高さにも感心してしまうことが多々ありました。明部から暗部への繋がりの良さや、金属の重厚な質感、樹々のリアルな描写などに、そうしたことを見て取ることができます。
ソニー α7 IV・FE 16mm F1.8 G
焦点距離16mm・絞り1.8・1/800秒・±0EV補正・ISO125・WBオート・クリエイティブルック スタンダード
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正位置で撮影した時の歪みのなさ、具体的にいえば歪曲収差の少なさも本レンズの良いところでしょう。建築物や水平線などを違和感がない程度に真っすぐ写すことができます。今回組み合わせて使った「α7 IV」の「レンズ補正」も効いてのことだと思いますが、それにしても安心して撮れるレベルにあります。
ソニー α7 IV・FE 16mm F1.8 G
絞り4.0・1/400秒・-0.7EV補正・ISO100・WBオート・クリエイティブルック スタンダード
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まとめ
小型・軽量で比較的手の届きやすい価格帯で発売された本レンズ「ソニー・FE 16mm F1.8 G」なのですが、実際に試用してみた結果としては、使い勝手の良さや描写性能に関して、目下最高レベルにあると感じました。
16mmという画角の広さは、動画撮影にも配慮してのことだと思いますし、実際に動画撮影においても有益な数々の利点を備えているのが本レンズです。しかしその結果得られたその高性能は、間違いなく静止画撮影においても有益です。
以前より、写真撮影において「超広角レンズを使いこなせたら一人前」なんて言葉がありましたし、確かに超広角レンズを使いこなすのは難しい面もあることがあるのも事実です。でも本レンズは、そうしたサポートを性能面で大きく支えてくれるので、超広角単焦点レンズの使いこなしには、最適な一本となってくれることでしょう。
作例に使用したカメラ
【商品情報】SONY α7 IV
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作例に使用したレンズ
【商品情報】SONY FE 16mm F1.8 G
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Photo & Text by 曽根原 昇(そねはら・のぼる)

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