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2023.05.29
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SONY FE 24-105mm F4 G OSS レビュー × 山本まりこ | ズームで悩んだらこの一本でキマリ!


ライター山本まりこ(やまもと・まりこ)イメージ
■フォトグラファー紹介

山本まりこ(やまもと・まりこ)

写真家。スパイスフーズ作家。理工学部建築学科卒業後、設計会社に就職。25歳の春、「でもやっぱり写真が好き」とカメラを持って放浪の旅に出発しそのまま写真家に転身。風通しがいいという意味を持つ「airy(エアリー)」をコンセプトに、空間を意識した写真を撮り続けている。
撮影、執筆、講演、講師など活動は多岐。写真集『AIRY COLORS』『熊野古道を歩いています。』、著書『エアリーフォトの撮り方レシピ』など11冊出版。写真とスパイス料理の教室Room5656主宰。好きな食べ物は、カレーとイカ。
HP: MARIKO YAMAMOTO OFFICIAL WEBSITE
Instagram: https://www.instagram.com/yamamarimo/

はじめに

SONY(ソニー)FE 24-105mm F4 G OSSが発売になったのは2017年11月のこと。5年以上経った現在もなお高い人気を誇るGレンズだ。

人気の秘訣は、ワイド側24mm、そしてズーム側105mmまでの広範囲を撮影できながらも手軽なサイズ感であるということ。広角側では標準ズームで定番の28mmよりも少し広めの24mmから撮影出来るところが嬉しい。

ズーム側105mmでは最短撮影距離38cmまで被写体に寄って撮影できるので、柔らかい背景ボケも楽しめて撮ることが出来る。風景写真から寄ったお花やごはんなどのテーブル撮影まで幅広い撮影ができるという万能レンズだ。質量663g、長さ113.3mmというズームレンズにして比較的コンパクト感のあるサイズも人気の秘訣。

「ズームレンズで悩んだら、とりあえずこの1本を選べば間違いない」と、たくさんの人に選ばれてきたレンズだ。

実は筆者もこのレンズを持っている。この5年の間に発売されたレンズたちの登場で、最近はなかなか登場の機会が少なくなっていたのだけれど、この機会に改めていろいろ撮影してみようと思う。

春が深まってきた晴れた朝、鎌倉の街を歩いた。

SONY α7 Ⅳ・FE 24-105mm F4 G OSS・24mmで撮影した八重桜と青空の画像

SONY α7 Ⅳ・FE 24-105mm F4 G OSS・24mmで撮影
絞りF4・1/320秒・ISO125・WBオート

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SONY α7 Ⅳ(カメラ)・FE 24-105mm F4 G OSS(レンズ)・Peak Design L(リーシュ)-AS-3(ストラップ)・Peak Design Everyday backpack Zip 15L Bone(リュック)の画像
SONY α7 Ⅳ(カメラ)・FE 24-105mm F4 G OSS(レンズ)・Peak Design L(リーシュ)-AS-3(ストラップ)
Peak Design Everyday backpack Zip 15L Bone(リュック)

FE 24-105mm F4 G OSS を作例と共にご紹介

最大望遠側焦点距離105mmでお花を撮影

桜もほとんど散ってしまったなあ、今年は早かったなあと思いながら鎌倉の街を歩くと、すぐに青空に輝く華やかなピンク色の花びらを見つけた。八重桜。まだ桜を楽しめると思うと嬉しいなあと小躍りするように、近づいて撮影した。

SONY α7 Ⅳ・FE 24-105mm F4 G OSS・24mmで撮影で撮影した陽の光が射す八重桜の画像

SONY α7 Ⅳ・FE 24-105mm F4 G OSS・24mmで撮影
絞りF4・1/800秒・ISO250・WBオート

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太陽に向かって逆光で撮影。青空のブルーと八重桜のピンクの発色鮮やかに写る姿にうっとりとする。

まだまだ美しく輝かんばかりの艶やかな八重桜にぐぐっと寄ってみる。まずは、最大望遠側105mmにして最短撮影距離で撮影。

SONY α7 Ⅳ・FE 24-105mm F4 G OSS・105mmで撮影した横アングルの八重桜画像

SONY α7 Ⅳ・FE 24-105mm F4 G OSS・105mmで撮影
絞りF4・1/125秒・ISO100・WBオート

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SONY α7 Ⅳ・FE 24-105mm F4 G OSS・105mmで撮影[APS-Cサイズクロップ撮影のため35mm判換算157mm]した横アングルの八重桜画像

SONY α7 Ⅳ・FE 24-105mm F4 G OSS・105mmで撮影[APS-Cサイズクロップ撮影のため35mm判換算157mm]
絞りF4・1/125秒・ISO100・WBオート

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SONY α7 Ⅳ・FE 24-105mm F4 G OSS・105mmで撮影した上アングルの八重桜の画像

SONY α7 Ⅳ・FE 24-105mm F4 G OSS・105mmで撮影
絞りF4・1/200秒・ISO100・WBオート

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SONY α7 Ⅳ・FE 24-105mm F4 G OSS・105mmで撮影[APS-Cサイズクロップ撮影のため35mm判換算157mm]した上アングルの八重桜の画像

SONY α7 Ⅳ・FE 24-105mm F4 G OSS・105mmで撮影[APS-Cサイズクロップ撮影のため35mm判換算157mm]
絞りF4・1/800秒・ISO250・WBオート

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春爛漫。
最短撮影距離に近づいて、さらにはAPS-Cサイズにクロップして撮影すると、かなりの迫力で八重桜の花びらを表現することが出来た。開放値はF4であるけれども、このトロトロとした柔らかいボケ表現は、とても気持ちがいい。

実は、久しぶりにこのレンズFE 24-105mm F4 G OSSで撮影している筆者は、少々驚いていた。こんなに使い易かっただろうか、と。美しい八重桜のボケをファインダーで見ながら、撮影した作品を再生しながらそう思っていた。

もちろん美しく撮影出来るレンズだということは重々知っていたけれど、昨年発売されたFE 24-70mm F2.8 GM IIを愛用するようになっていた最近、この実力をすっかり忘れてしまっていた。

何だか撮りやすくてすごく楽しいなあ、久しぶりに気づいてよかった、そんなことを思いながら、なんだかポッと心が軽やかになった。

ワイド側焦点距離24mmと望遠側焦点距離105mmで自然を撮影

さあ次は、木々が茂る場所へ。
空を見上げると、木々の間から太陽がキラキラと輝いて見えた。鳥たちが勢いよく鳴いている。気持ちいいなあ。ワイド側焦点距離24mmで絞りをF16まで絞って撮影した。

SONY α7 Ⅳ・FE 24-105mm F4 G OSS・24mmで撮影した新緑の画像

SONY α7 Ⅳ・FE 24-105mm F4 G OSS・24mmで撮影
絞りF16・1/20秒・ISO200・WBオート

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春はなんて美しい色をしているのだろう。
望遠側105mmにして、レンズ前にある新緑を前ボケとして大きく入れて撮影したり、シダに寄ったり。

SONY α7 Ⅳ・FE 24-105mm F4 G OSS・105mmで撮影した前ボケを入れた新緑の画像

SONY α7 Ⅳ・FE 24-105mm F4 G OSS・105mmで撮影
絞りF4・1/400秒・ISO200・WBオート

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SONY α7 Ⅳ・FE 24-105mm F4 G OSS・105mmで撮影したシダの画像

SONY α7 Ⅳ・FE 24-105mm F4 G OSS・105mmで撮影
絞りF4・1/400秒・ISO200・WBオート

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広角側や望遠側で撮ると、イメージがガラッと変わって面白い。

小さな世界を撮影

苔が広がっている場所を覗いてみる。
筆者は個人的に山の中の世界が大好きだ。熊野古道が好きで熊野古道を長いこと歩いているのだけれど、苔の世界が広がる山道はワンダーランドだ。熊野古道の中でも、ついつい立ち止まって撮影することも多い。
小さな小さな世界。
なんて美しい世界。

SONY α7 Ⅳ・FE 24-105mm F4 G OSS・105mmで撮影した苔の画像

SONY α7 Ⅳ・FE 24-105mm F4 G OSS・105mmで撮影
絞りF8・1/200秒・ISO250・WBオート

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SONY α7 Ⅳ・FE 24-105mm F4 G OSS・105mmで撮影[APS-Cサイズクロップ撮影のため35mm判換算157mm]した苔の画像

SONY α7 Ⅳ・FE 24-105mm F4 G OSS・105mmで撮影[APS-Cサイズクロップ撮影のため35mm判換算157mm]
絞りF8・1/200秒・ISO250・WBオート

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SONY α7 Ⅳ・FE 24-105mm F4 G OSS・105mmで撮影[APS-Cサイズクロップ撮影のため35mm判換算157mm]したさらにボケを入れた苔の画像

SONY α7 Ⅳ・FE 24-105mm F4 G OSS・105mmで撮影[APS-Cサイズクロップ撮影のため35mm判換算157mm]
絞りF4・1/500秒・ISO250・WBオート

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ああなんて可愛らしい世界。

いろいろな撮影を楽しむ

鎌倉の街を歩きながら、いろいろと撮影した。

SONY α7 Ⅳ・FE 24-105mm F4 G OSS・70mmで撮影[APS-Cサイズクロップ撮影のため35mm判換算105mm]した様々な植物の画像

SONY α7 Ⅳ・FE 24-105mm F4 G OSS・70mmで撮影[APS-Cサイズクロップ撮影のため35mm判換算105mm]
絞りF4・1/6400秒・ISO100・WBオート

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SONY α7 Ⅳ・FE 24-105mm F4 G OSS・81mmで撮影した地面に落ちた桜の画像

SONY α7 Ⅳ・FE 24-105mm F4 G OSS・81mmで撮影
絞りF4・1/250秒・ISO100・WBオート

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SONY α7 Ⅳ・FE 24-105mm F4 G OSS・105mmで撮影[APS-Cサイズクロップ撮影のため35mm判換算157mm]した泳いでいるカモの画像

SONY α7 Ⅳ・FE 24-105mm F4 G OSS・105mmで撮影[APS-Cサイズクロップ撮影のため35mm判換算157mm]
絞りF5.6・1/400秒・ISO400・WBオート

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SONY α7 Ⅳ・FE 24-105mm F4 G OSS・24mmで撮影した地面に落ちた花と撮影者の影の画像

SONY α7 Ⅳ・FE 24-105mm F4 G OSS・24mmで撮影
絞りF4・1/2500秒・ISO400・WBオート

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SONY α7 Ⅳ・FE 24-105mm F4 G OSS・45mmで撮影した八重桜と建物の画像

SONY α7 Ⅳ・FE 24-105mm F4 G OSS・45mmで撮影
絞りF4・1/400秒・ISO200・WBオート

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途中、鳥を撮りたいなあと、池のほとりでじっとしていたら、ヤマガラやシジュウカラやヒヨドリが楽しそうに飛んでは去っていった。

でも、望遠105mmで撮影しても画面の中でポチッとしか写らないなあと思いながら、でもなおじっと待っていると、木の上からゴソゴソゴソッと音がして、何やら動物のようなものが動いて止まった。目を凝らしてみると、リスのような、ネズミのような動物が止まってじっとこっちを見ている。

SONY α7 Ⅳ・FE 24-105mm F4 G OSS・105mmで撮影[APS-Cサイズクロップ撮影のため35mm判換算157mm]したクリハラリスの画像

SONY α7 Ⅳ・FE 24-105mm F4 G OSS・105mmで撮影[APS-Cサイズクロップ撮影のため35mm判換算157mm]
絞りF5.6・1/125秒・ISO400・WBオート

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リス?
ネズミ?
と頭の中でぐるぐる考えながらシャッターを切る。
リスにしてもネズミにしても、大分大きい体をしている。小さな猫くらいの大きさだ。

そのリスのようなネズミのような動物は、少し動いて移動したりしていたのだけれど、枝の中央で止まってまるでモデルのようにしばらく止まってじっとこっちを見ていた。遊んでほしそうな瞳で見てくるので、何だか私もついつい微笑んでしまった。

数分間、見つめ合っていたと思う。ちょっと声をかけてみたりした。でも、近くにカップルが来て通り過ぎると、その動物はその話声に気付いて枝の先にズズッと歩いていき、どこかに消えてしまった。

後で調べてみると、クリハラリスという外来生物のようだ。鎌倉でたまにリスを見かけることがあるけれど、このリスを見たのは初めてだ。

撮影するときにカメラの中で、あえて鳥の瞳AFを入れて撮影してみると、しっかりとクリハラリスの目にピントが合った。北海道でリスを撮影したときに動物瞳AFがなかなか効かなかったので、鳥の瞳AFにして撮影すれば良かったとひそかに反省していたので、ここで実践してみたのだ。

でも、このクリハラリスは前から見ても両目が見えるので、もしかしたら動物瞳AFの方が効きが良かったかもしれないと、また反省している。

それはカメラ内の設定の話ではあるけれど、体験談の一つとして、お話しておく。

最大望遠105mm、さらにクロップして1.5倍の157.5mmで撮影になるとはいえ、もっと大きく撮影してリスのかわいい目を大きく撮影したいという願望があったのは否めないが、突然の野生動物に会えても撮影出来る使い易いズームレンズであることも改めて実感した。

おわりに

久しぶりに改めてFE 24-105mm F4 G OSSレンズに向き合った感想をまとめると、やはり、「ズームレンズで悩んだら、とりあえずこの1本を選べば間違いない」ということ。

さらに付け加えるとすれば、フルサイズカメラを買って、付属で付いていたレンズから、ステップアップした撮影を気軽に楽しみたいと検討している方に、このレンズをおススメしたいということ。

SONYのレンズ群には様々なズームレンズがある。同じくらいのズーム幅のレンズで言えば、2022年に発売されたFE 24-70mm F2.8 GM IIというSONYが誇るGMレンズがある。

筆者がFE 24-70mm F2.8 GM IIを持っていることは前述したが、さすがGMレンズとあって素晴らしい描写力を誇るレンズである。24mmから70mmのズーム幅で、どこで撮っても開放はF2.8であるし、ググっと寄って撮影した時のトロトロにとろけるボケ感はたまらなく美しい。

でも、最大望遠で70mmであり、今回のレンズの最大望遠105mmには及ばない。また、FE 24-70mm F2.8 GM IIの質量は695gであり、わずかであるけれどFE 24-105mm F4 G OSSの方が軽い。

発売5年が経っても今もなお人気が高いFE 24-105mm F4 G OSS。ぜひみなさんにも実際に手に撮って、シャッターを切ってみて欲しい。

FE 24-105mm F4 G OSS 作例集

木々と合間から射す陽の光の画像

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建物をバックに撮影した八重桜の画像

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陽の光が射す山の中の画像

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並んで泳ぐカモの画像

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地面に落ちている花や葉の画像

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作例に使用したレンズ

SONY FE 24-105mm F4 G OSS

【商品情報】SONY FE 24-105mm F4 G OSS

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SONY FE 24-105mm F4 G OSSバナー画像

作例に使用したカメラ

SONY α7 Ⅳ

【商品情報】SONY α7 Ⅳ

» 詳細を見る

SONY α7 Ⅳバナー画像

まとめ

・5年以上経った現在もなお高い人気を誇るGレンズ
・ワイド側24mm、ズーム側105mmまでの広範囲の撮影ができながら手軽なサイズ感
・柔らかい背景ボケも楽しめる
・風景写真からテーブル撮影まで幅広い撮影ができる万能レンズ

Photo & Text by 山本まりこ(やまもと・まりこ)

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