はじめに
FE 50mm F1.4 GM を作例と共にご紹介
圧倒的なボケを体感
いろいろな被写体を撮影
SONY 50mmレンズ群との比較
おわりに
FE 50mm F1.4 GM 作例集
作例に使用したレンズ
SONY FE 50mm F1.4 GM / FE 50mm F1.2 GM
作例に使用したカメラ
SONY α7 IV
まとめ
写真家。スパイスフーズ作家。理工学部建築学科卒業後、設計会社に就職。25歳の春、「でもやっぱり写真が好き」とカメラを持って放浪の旅に出発しそのまま写真家に転身。風通しがいいという意味を持つ「airy(エアリー)」をコンセプトに、空間を意識した写真を撮り続けている。
撮影、執筆、講演、講師など活動は多岐。写真集『AIRY COLORS』『熊野古道を歩いています。』、著書『エアリーフォトの撮り方レシピ』など11冊出版。写真とスパイス料理の教室Room5656主宰。好きな食べ物は、カレーとイカ。
HP:
MARIKO YAMAMOTO OFFICIAL WEBSITE
Instagram:
https://www.instagram.com/yamamarimo/
SONY(ソニー)FE 50mm F1.4 GMが、この春、2023年4月に発売となった。SONY(ソニー)が誇るGMレンズでありながら、質量わずか約516g、大口径50mm単焦点という魅力的な特徴は、場所を選ばず常用できる高い携行性があるとして話題沸騰中だ。
SONY純正50mmレンズ群に新しく登場したFE 50mm F1.4 GM、いろいろと撮影していこう。
筆者は、小さな海まちに住んでいる。春、駅前にある小さな山に登った。桜が終わり、少しひっそりとした山に入ってみると、あっちにこっちに春のお花が溢れていた。気持ちのいい、春。
さあ、探検してみよう。
SONYα7 Ⅳ・FE 50mm F1.4 GM
絞りF2.2・1/8000秒・ISO100・WBオート
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SONYが誇るGMレンズと聞いて、まずは、どんなボケ表現を描いてくれるのか、そこが最も気になるところ。春のお花を撮影していこう。
色とりどりのお花を、地面すれすれから青空まで入れるように撮影。
SONYα7 Ⅳ・FE 50mm F1.4 GM
絞りF1.4・1/800秒・ISO100・WBオート
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レンズに近い距離にあるピンクやブルーのお花が、溶けるように前ボケとして加わっている。なんて柔らかいボケ表現。背景が滑らか、トロトロに描かれている。
次は、満開のつつじに寄って撮影。
SONYα7 Ⅳ・FE 50mm F1.4 GM
F1.4・1/4000秒・ISO100・WBオート
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FE 50mm F1.4 GM の最短撮影距離は、0.41 (AF時)、0.38 (MF時)である。ピントをマニュアルにして撮影すれば、より3cm被写体に近く寄って撮影が出来る。
さらに、もう少し寄って撮影してみよう。
SONYα7 Ⅳ・FE 50mm F1.4 GM(APS-Cサイズクロップ撮影のため35mm判換算75mm)
絞りF1.4・1/2500秒・ISO100・WBオート
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芝桜が咲いていた。
ググっと寄って撮影してみよう。
SONYα7 Ⅳ・FE 50mm F1.4 GM
絞りF1.4・1/8000秒・ISO100・WBオート
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今度は、同じ場所から、遠くの芝桜にピントを合わせて撮影。
SONYα7 Ⅳ・FE 50mm F1.4 GM
F1.4・1/8000秒・ISO100・WBオート
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同じ場所で撮影していても、ピントを合わせる場所によって全く違う作品が撮れる。これも、Gレンズが生み出す圧倒的なボケが効いているからとも言える。
カメラを被写体にぐっと近づけて生み出される背景ボケ、ピントを合わせている被写体よりも近い距離にある被写体の柔らかい前ボケ、ピントをより遠くに合わせた時のレンズ面に近い距離の柔らかい前ボケ。どれも本当に気持ちがいい柔らかさ。
そして、春の風がひゅう。気持ちいい。
春の山をいろいろ撮影していこう。
SONYα7 Ⅳ・FE 50mm F1.4 GM
絞りF1.4・1/8000秒・ISO100・WBオート
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SONYα7 Ⅳ・FE 50mm F1.4 GM
絞りF1.4・1/1250秒・ISO100・WBオート
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SONYα7 Ⅳ・FE 50mm F1.4 GM
絞りF1.4・1/1600秒・ISO100・WBオート
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SONYα7 Ⅳ・FE 50mm F1.4 GM
絞りF1.4・1/2000秒・ISO100・WBオート
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SONYα7 Ⅳ・FE 50mm F1.4 GM
絞りF2.5・1/8000秒・ISO100・WBオート
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SONYα7 Ⅳ・FE 50mm F1.4 GM
絞りF1.4・1/125秒・ISO100・WBオート
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SONYα7 Ⅳ・FE 50mm F1.4 GM
絞りF1.8・1/8000秒・ISO100・WBオート
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SONYα7 Ⅳ・FE 50mm F1.4 GM(APS-Cサイズクロップ撮影のため35mm判換算75mm)
絞りF1.4・1/2500秒・ISO100 ・WBオート
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柔らかいも、シャッキリも、美しく表現できる。
SONYから発売されている焦点距離50mmレンズとしては、今回のレンズSONY FE 50mm F1.4 GMを含めると、5つのレンズが発売されている。並べて書いてみよう。
FE 50mm F1.4 GM |
FE 50mm F1.2 GM |
|
レンズ構成 |
11群14枚 |
10群14枚 |
最短撮影距離 |
0.41m(AF時) / 0.38m(MF時) |
0.4m |
フィルター |
67mm |
72mm |
大きさ |
最大径80.6mm×長さ96mm |
最大径87mm×長さ108mm |
質量 |
約516g |
約778g |
FE 50mm F1.4 GMの大きな特徴としては、何といってもGMレンズにして圧倒的な軽さと小ささということが挙げられるだろう。FE 50mm F1.2 GMより262g軽くて、少し小さい。
500gと少しの重さのGMレンズ、なんと魅惑的な響き。
さあ。
日陰にひっそりとシャガが咲いていたので、撮影してみよう。
まずは、FE 50mm F1.4 GMで最短撮影距離に近づいて撮影し、次に、APS-Cサイズにクロップして撮影。
SONYα7 Ⅳ・FE 50mm F1.4 GM
絞りF1.4・1/1600秒・ISO100・WBオート
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SONYα7 Ⅳ・FE 50mm F1.4 GM(APS-Cサイズクロップ撮影のため35判換算75mm)
絞りF1.4・1/1600秒・ISO100・WBオート
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さあ次は、FE 50mm F1.2 GM。
まずは、最短撮影距離によって、次に、APS-Cサイズにクロップして撮影。
SONYα7 Ⅳ・FE 50mm F1.2 GM
絞りF1.4・1/2500秒・ISO100・WBオート
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SONYα7 Ⅳ・FE 50mm F1.2 GM(APS-Cサイズクロップ撮影のため35mm判換算75mm)
絞りF1.4・1/2500秒・ISO100・WBオート
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比べてみると、GMレンズならではの柔らかいボケは、FE 50mm F1.4 GM・FE 50mm F1.2 GMともに美しい。
FE 50mm F1.2 GMの方がより被写体を大きく撮影出来、そして、背景ボケの玉ボケも大きく撮影出来ている。そこは、開放F1.4とF1.2の違いでもあるところだが、FE 50mm F1.4 GMでクロップ撮影を組み合わせれば、FE 50mm F1.2 GMの最短撮影距離よりも近づいた撮影が出来ている。
上記4枚は全てAFで撮影した写真である。FE 50mm F1.4 GMについては、MFにして撮影すればAF時より3cm寄って撮影することが出来る。だからもっと被写体を大きく撮影出来ているはずだ。
さあここで、FE 50mm F1.2 GM とFE 50mm F1.4 GM を実際に購入することを考えて、価格を比較してみよう。解放F1.2を撮影できるFE 50mm F1.2 GM の方が高額である。
さあ、あなたならどうする。262g、より軽く小さいレンズでフットワーク軽く撮るか、やっぱり最高峰の開放F値を持つレンズで撮影するか。
すごく悩めるところでもありますよね。
ちなみに筆者はこのレンズの記事を書かせていただいている今現在、SONYレンズで焦点距離50mmレンズの中では、Planar T* FE 50mm F1.4 ZA、そして、FE 50mm F1.2 GMを愛用している。
Planar T* FE 50mm F1.4 ZAのその柔らかいボケは、本当に大好きで作品撮りを中心に長年愛用してきている。さらに近年購入したFE 50mm F1.2 GMは、仕事の現場で活躍してくれている。しゃっきりとしたピント面ながらも柔らかい表現ができる信頼すべきレンズである。
今回新しく発売されたFE 50mm F1.4 GM。2023年4月21日が発売日である。筆者、この記事を発売日に書いている。きっと今頃レンズを手にした方が、次々と撮影されているのだろうなと想像しながら。
GMレンズにして圧倒的な軽さと小ささ。
筆者が初めてこのレンズを手にしたときは、GMレンズでこんなに軽くて小さいんだと、やはりびっくりした。
これから、新緑が輝きを増す季節。
FE 50mm F1.4 GM、ぜひ手に取って撮影してほしい。
コンパクトながらも素晴らしい描写力のこのレンズ、日常に、旅に、大活躍してくれるだろう。
SONYα7 Ⅳ・FE 50mm F1.2 GM
絞りF3.2・1/1250秒・ISO100・WBオート
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Photo & Text by 山本まりこ(やまもと・まりこ)