カメラを上手に選ぶには、まずどんな場所でどんなものを撮影したいのか決めることから始めるとスムーズです。
決めたら、次は購入するカメラのメーカーを選びます。というのも、カメラはメーカーによって得意な被写体があるからです。
カメラとカメラメーカーの種類と特長、およびカメラの選び方について詳しく見ていきましょう。さらに、カメラの種類、各メーカー別におすすめのカメラを載せていますので、参考にしていただければと思います。
カメラの種類
一眼レフカメラ
ミラーレス一眼カメラ
コンパクトデジタルカメラ
カメラメーカーの特長
Canon(キャノン)
SONY(ソニー)
Nikon(ニコン)
FUJIFILM(フジフィルム)
SIGMA(シグマ)
OLYMPUS(オリンパス)
カメラの種類とメーカーで選ぶ
カメラと同時に買った方がいいもの
【初心者必見】カメラ選びの疑問
画素数が多いほど高画質のカメラなのか?センサーサイズとの関係は?
初めに買うべきレンズは?
メモリーカードの選び方は?
お安く購入したいなら「フジヤカメラ」の中古カメラ
まとめ
現在販売されているデジタルカメラには大きく分けて、一眼レフ、ミラーレス一眼、コンパクトデジタルカメラの3種類があります。
前の2種はレンズが交換出来るタイプで、コンパクトデジタルカメラはレンズ交換出来ないモデルとなります。一眼レフは長い歴史があるプロカメラマンが使うカメラで、光学ファインダーという光をファインダーで見て撮るのが特徴です。ミラーレス一眼カメラは、レンズを通った光を直接センサーにあてて、電子ビューファインダーで見ながら撮ります。ファインダーで見る映像と実際に写る映像がだいたい同じになるので、仕上がりを確認し易く初心者にも特におすすめです。
コンパクトデジタルカメラは、レンズ交換出来ないミラーレス一眼カメラだと思えばだいたい正解で、小型でデザイン性に優れた機種が多い特徴があります。
レンズを通った光を直接見ながら撮る事が一眼レフカメラの大きな特徴で、魅力でもあります。
被写体の動きとファインダー像のタイムラグが一切ない為、激しく動く被写体を撮影する多くのプロカメラマンに支持されています。レンズ交換式のカメラ=一眼レフと思っている方も多いくらい、歴史ある形式のカメラです。
残念ながら、ここ数年はミラーレス一眼カメラに押されて、やや時代遅れの形式となっていますが、そのお陰で少し前の機種が驚くほど安い価格で購入出来る事があり(特に中古はおすすめ)、価格重視のユーザーにおすすめです。
デメリットは構造上カメラ、レンズともに大柄になってしまう事です。
大きい故に取り回しが悪いという実際上のデメリットがありますが、カメラは大きい方が撮っている気がしていい、といったマニアックな声も聞かれるので、当人次第といったところでしょうか。
製造されて来た期間が長く、最近はやや人気に陰りがある事から、中古では交換レンズが安価に手に入り易いので、最初から数本のレンズを購入する事も可能でしょう。因みにレンズ交換も写真を撮る非常に重要なテクニックなので、写真が上手くなりたい!というモチベーションが高いユーザーにおすすめです。
以下におすすめの一眼レフカメラを3機種ピックアップしました。
PENTAX(ペンタックス) K-3 Mark III
一眼レフの命とも言えるファインダーに、並々ならぬ情熱をかけて作られた一眼レフカメラです。
PENTAX(ペンタックス)はレンズ交換式カメラのラインナップに一眼レフしかないメーカーだけあって、素材まで吟味した最高クラスのファインダーは、一眼レフを使う喜びを最大限に味わえるでしょう。
高級機と言っていい価格帯の、ハイクラスなカメラですが、PENTAXの伝統にのっとったコンパクトなデザインで、初心者から上級者まで幅広く使えるカメラとなっています。
PENTAX(ペンタックス) K-70
入門機ながら、防塵・防滴構造ボディ、−10℃耐寒動作保証など上位機種並みのタフさを持った、アウトドアで活躍しそうな一眼レフカメラです。
通常は入門機のファインダーには軽量性とコストを考えてペンタミラーが採用されますが、見え味を優先して上位機種に使われるペンタプリズムが採用されているあたりも、一眼レフに強いこだわりを見せるPENTAXらしい仕様です。
Nikon(ニコン) D7500
プロカメラマンの支持が高いNikonの中級一眼レフカメラは、しっかりした作りと一眼レフカメラとしてはコンパクトデザインで、初心者にも長く使えるカメラとしておすすめです。
先進の機能は搭載されていないものの、真面目さを絵に書いたような質実剛健なカメラで、写真に対して真摯に取り組みたいユーザーにおすすめです。
ミラーレス一眼カメラは、初心者に特におすすめしたいカメラはです。
コンパクトで扱い易い事、初心者向きのモデルからプロカメラマン向きのモデルまでラインナップが充実している事、豊富な交換レンズが用意されている事がその理由です。
デザイン的に魅力的なモデルも多く、最先端のものから、クラシックでファッション性に富んだものまで、お気に入りのカメラがきっと見つかるでしょう。
マイクロフォーサーズからフルサイズ、はたまた中判デジタルまで、センサーサイズが豊富に用意されているのも魅力です。
センサーサイズの豊富さが、カメラのサイズと画質のバランスを考え易くしてくれます。
センサーサイズによってカメラだけでなくレンズの大きさも変わるので、カメラを選ぶ際には後々そろえる交換レンズの事も考慮に入れておくといいでしょう。
Nikon Z fc
NikonのAPS-Cサイズセンサー搭載のミラーレス一眼カメラ Z fc は、コンパクトで直感的に操作がわかり易い初心者におすすめのモデルです。
フィルム一眼レフカメラの名機FM-2のデザインを受け継いだクラシックな外見は、「シャッタースピード」や「絞り」といった写真の基本を身につけるにも最適で、カメラの操作を覚える事で自然と露出の理論が見についていくのではないでしょうか。
FUJIFILM X-E4
シンプルでクラシックな外観は、持っているだけで楽しくなりそうです。
FUJIFILMはもともとフィルムメーカーだけあって、非常に美しいカラーバランスが特徴で、フィルムシミュレーションという機能を使えば、色褪せたノスタルジックなイメージから目の覚めるような鮮やかな表現まで自在に味付けする事が出来る、初心者から上級者まで幅広く楽しめるカメラと言えるでしょう。
SONY α7III
フルサイズミラーレス一眼カメラのパイオニア、SONYのBasic機 α7IIIは、堅実で欠点の少ないオールラウンドなカメラです。
大型のフルサイズセンサーを採用しているおかげで、画質的にも高いレベルにあり、暗所から通常撮影まで幅広く対応出来る汎用性の高さもポイントです。フルサイズミラーレス一眼カメラのベンチマークとも言える完成度の高いカメラと言えるでしょう。
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レンズ交換出来ないデジタルカメラを通称してコンパクトデジタルカメラと言っているようです。
個性的なレンズや機能を持ち、画質についてはレンズ交換式カメラを超える物も多く存在します。
デザイン的に優れたものも多く、クラシックなものからズボンのポケットに入ってしまうくらい小さなモデルまで多くのラインナップがあります。
コンパクトカメラはやや汎用性に欠けるので、撮影のスタイルがある程度決まっているユーザーにおすすめです。
逆にスタイルの決まっているユーザーならお気に入りのコンパクトデジタルカメラはまるで自分の手足のように使いこなせるいい相棒となるでしょう。
肌身離さず持ち歩きやすいのもポイントで、あっと驚くシャッターチャンスに巡り合えるかもしれません。以下に3機種おすすめの機種をピックアップしました。
RICOH GR III
高品質なコンパクトデジタルカメラの中でもカリスマ的な人気のカメラです。
多くのカメラマンやアーティストから高い画質や独特の雰囲気が支持されています。単焦点レンズである不自由さを楽しめるカメラと言えるかもしれません。
高画質な事は勿論、非常に軽量コンパクトで、使いこなせばいつでもポケットに忍ばせておけるよき相棒になるでしょう。
FUJIFILM X100V
APS-Cサイズのセンサーを搭載しており、専用の単焦点レンズとあわせて非常に高画質なカメラです。
コンパクトとは言えないやや大柄なボディは、クラシックカメラのようなデザインで、写真を撮る事が楽しくなるのは勿論、愛着を持ってカメラに接する事が出来るでしょう。
写真の理論的な部分を習得しやすい直感的な操作性で、初心者からおすすめ出来る機種です。
SONY VLOGCAM ZV-1
VLOGCAMの名前が示すとおりZV-1は写真カメラと動画カメラの中間のモデルです。
ベースモデルはRX100という高画質なコンパクトデジタルカメラなので、写真用カメラとして高いレベルにあるだけでなく、指向性マイクや効果の高い動画用の手ぶれ補正など、カメラ単体で幅広い動画撮影に対応出来るハイブリッド機と言えます。
ワイド側ではF1.8となる、明るいズームレンズが搭載されている事もポイントです。
カメラはメーカーによって得意なジャンルや向いている被写体があります。
ここでは、各メーカーの特徴を解説したいと思います。
プロカメラマン向けの一眼レフからミラーレス一眼、コンパクトデジタルカメラまで、幅広くラインナップしているメーカーです。
先進的なオートフォーカスカメラで、カメラメーカーとしての地位を築き上げたCanonは、カメラ名のEOSとともに知らない人のいない程のメジャーメーカーであり、Canonを選んでおけば安心と言えるくらいです。
EOS5Dシリーズなどを筆頭に、フルサイズデジタル一眼レフカメラの評価があまりに高かった為か、フルサイズミラーレス一眼カメラへの取り組みが少し遅れましたが、2018年にEOS Rを発表、2020年にはEOS R5、R6を発売し、この世界でもトップメーカーとなりました。
センサーを造る事が出来る数少ないメーカーの一つで、さらに美しい色バランスをみせる映像エンジンDIGICといった、ハードからソフトまで強いところは流石大メーカーと言えるでしょう。
プロカメラマンやハイアマチュア向けの交換レンズ「L」レンズは、高性能なレンズの代名詞とも言え、特にフルサイズミラーレスカメラ用のRシステムのLレンズは驚くほど高性能です。
超広角から超望遠までのレンズ群、ストロボなどシステムカメラに必要な多くの製品をラインナップしており、高い拡張性があるところも安心して選べるポイントです。
いち早くミラーレス一眼カメラに取り組み、特にフルサイズミラーレス一眼カメラについては今でもトップメーカーと言えるでしょう。
像面位相差というセンサー面でオートフォーカスする技術に非常に優れており、ゲームで培った技術により多くの処理を非常に高速に行えるカメラは、一眼レフよりも遅い、タイムラグがある、といったミラーレス一眼カメラのイメージを覆しました。
高級機だけでなく、APS-Cサイズセンサーを搭載した中級レベルのカメラにも上位機種に匹敵する高速さがあるので、幅広いユーザーにトップクラスの性能を提供しているのもポイントです。
動くものをミラーレス一眼で撮るならSONYを選んでおけば間違いないでしょう。
RX100に代表される高性能なコンパクトデジタルカメラをラインナップしているのもポイントで、ミラーレス一眼カメラで鍛えられた技術が活きた、高性能シリーズとなっています。
Gマスターと言う非常に高性能なレンズシリーズを持っているのも特徴です。
自社で製造される6000万画素のセンサーに対応出来るよう設計されたレンズ群は、信じられない程高性能でありながらコンパクトなので、取り回し良く最高性能のカメラ、レンズを使いたいユーザーにおすすめです。
レンジファインダーの時代から既に一流メーカーであったNikon(ニコン)は、質実剛健で新しい機能よりも基本に忠実なカメラを多くつくるメーカーです。
堅牢で高速なフラッグシップデジタル一眼レフカメラD6は、多くのプロカメラマンから高い支持を得ています。
フルサイズミラーレス一眼カメラZ7II、Z6IIは、ミラーレス一眼カメラの中でもトップクラスの見やすいファインダーや高性能なレンズ群とあわせて、プロやハイアマチュアからの評判も良く、後発ながら高い評価を得ています。
APS-Cサイズのミラーレス一眼は先に紹介したZ fcをはじめアマチュアに使い易くコンパクトで持ち運びしやすい機種がラインナップされています。
マウントが同じ為、APS-CサイズセンサーのZシステムカメラにフルサイズ用の高性能レンズ「Sライン」のレンズを取り付けてアップグレード出来るのもポイントです。
歴史あるカメラメーカーである「Nikon」のロゴを冠したカメラを使う満足感も大きいメーカーと言えるでしょう。
プロカメラマンが好んで使う事から、レンズラインナップは非常に幅広く、ナノクリスタルコートといった独自の技術で高性能なレンズを製造しています。
又、レンズ性能が粒ぞろいなのも特徴で、どのレンズを選んでも、性能やカラーバランス、ボケ味などに極端に差が出ないあたりはプロユーザーを意識しての事でしょう。
特にフルサイズミラーレス一眼カメラ用の高性能シリーズ「Sライン」はシャープネスとボケ味の美しさの両立が図られた、全メーカーを通しても最高クラスのレンズシリーズとなります。
フィルムシミュレーションというフィルムをデジタルで再現する機能が好評のメーカーです。
カラーリバーサルフィルムは勿論、モノクロや古いネガフィルム、グレインエフェクトというフィルムの粒状性まで再現出来る強力な機能で、使っていて楽しくなります。難しい画像処理をしなくても自分好みの色合いが見つけられる、初心者にも優しい機能と言えるでしょう。
APS-Cサイズセンサーを使ったXマウントシリーズのカメラは、フィルムシミュレーションに似合うクラシックなデザインも人気です。
FUJIFILMというメーカーに昔からカメラを作っているというイメージを持つ方は少ないと思います。実はFUJIFILMは古くから写真館などのプロ向けに中判というフィルムを使うカメラを作って来た老舗のカメラメーカーなのです。
そんな歴史的背景があるせいか、デジタル時代になってもGFXというフルサイズよりもさらに一回り大きいラージフォーマットセンサーのカメラを製造しています。
GFXシリーズの中には1億画素という超高精細撮影が可能なモデルもあり、驚くほどの解像度と豊かな諧調表現で風景カメラマンなどに絶大な支持を得ています。
フィルムライク、もともとがフィルムメーカーだっただけあってFUJIFILMの特徴を一言で表せばそう言えるのではないでしょうか。
デジタルでありながらフィルムで撮ったような温かみのある写真は、カメラのフィルムシミュレーションだけでなく、レンズの描写にも秘密があります。
ただシャープなだけでなく、絶妙に収差(レンズ描写の甘さ)を残したレンズが、柔らかく美しいボケ味を生み出し、システム全体として統一感のある写真を生み出す秘密の一つとなっているのでしょう。実は開放F値によって描写のクセが違うので、フィルムライクな柔らかい描写が好きならF1.4などの明るいレンズを、シャープなかっちりとした描写が好きならF2以上のレンズを選ぶといい、といったマニアックなレンズ選びが出来るメーカーでもあります。
カメラを知らない人には馴染みのないSIGMAというメーカーですが、マニアも納得の高性能なカメラ、レンズを製造する、逆に写真をやっている人には知らない人はいないと言っていい有名メーカーです。
非常にコンパクトなボディでありながら、フルサイズセンサーを採用するミラーレス一眼カメラfpは、デザイン的にも優れていて、写真を撮るのが楽しくなるカメラです。
勿論カメラとしても優秀で、特にデフォルトで用意されているcolorモード「T&O」は、まるで映画のような個性的なバランスが人気で、私も好きなメーカーの一つです。
SIGMAの特徴の一つにフォビオン(Foveon)という特殊なセンサーを搭載したコンパクトデジタルカメラdpシリーズがあります。
通常のセンサー(ベイヤー式と言います)は1つの画素で光の三原色RGBの内一つの色しか記録出来ませんが(足りない2色は隣り合ったセンサーからデータを補完します)、フォビオンセンサーは1つのセンサーがRGB全ての色を記録出来る為、非常にシャープネスの高い映像を記録出来るのです。
少々扱いにくい部分のあるセンサーですが、うまくいった時の目の覚めるようなシャープで奥行き感のある描写はマニアの心をつかんで離しません。
SIGMAは本来レンズを専門に作るレンズメーカーでした。故に本来の主製品はレンズで、名だたる純正メーカーを上回る、非常に高性能なレンズを多くラインナップしています。
特に「Art」という性能の良さを第一義に開発されたレンズ群と「Iシリーズ」という写真を撮る楽しさやレンズの個性に重きを置いたレンズシリーズは、ファインダーを覗いただけで写真を撮るのが楽しくなってくる、魅力的なレンズシリーズです。
それでいて純正と比べてリーズナブルな価格を実現しているのも魅力で、多くの写真ファンの支持を得ています。
OLYMPUSはマイクロフォーサーズという、小型のセンサーを採用しているおかげで、コンパクトでデザイン性に富んだ多くのカメラをラインナップしています。
高性能で小型のレンズ群とあわせて初心者におすすめ出来るだけでなく、動物園や野鳥撮影など、超望遠レンズを使った撮影を行うハイアマチュアにも是非試して欲しいメーカーです。驚くほどコンパクトに35mm判換算1000mmといった超望遠の世界が楽しめるので、いままでは諦めていたようなシャッターチャンスをものに出来るでしょう。
オートフォーカスのスピード、精度が高いレベルにあるのも、望遠レンズで動くものを撮るのに向いている理由の一つです。
野外での撮影をタフに楽しめる堅牢性を持っているのもOLYMPUSの特徴の一つと言えるでしょう。
最高クラスの防塵防滴性能を持っているカメラ、レンズをラインナップしており、例えば雨の中の撮影などものともしないタフさを持っているのです。私自身もOLYMPUSのカメラとレンズを使って土砂降りの中撮影に臨んだ事がありますが、トラブルなく撮影を進められて、あらためてOLYMPUSの防塵防滴性能の高さに驚かされた事があります。
キャンプなどのアウトドアでの使用にもおすすめのメーカーです。
OLYMPUSのレンズは先に述べたとおり、超望遠が驚くほどコンパクトに使えるのがポイントです。
通常は数kgの重量となるのが普通の500mm(35mm判換算)を超えるような超望遠レンズが、1kgそこそこの重量で使える事で、シャッターチャンスに強いシステムを組む事が可能となります。さらに、いずれも高性能なのでマイクロフォーサーズのセンサーが小さいというデメリットを殆ど感じる事無く使う事が出来るでしょう。
短所は焦点距離が短いせいでボケが小さくなってしまう事ですが、Proシリーズには開放F1.2のレンズも用意されているので、ある程度補う事が可能です。
ここまで、カメラの種類と各メーカーの特徴を解説して来ましたが、自分に合ったカメラと撮りたい写真を得意とするメーカーが見つかったでしょうか?自分の撮りたい写真に合わせてカメラの種類が決まったら、お気に入りのメーカーの中から機種を選びましょう。
例えば、「ノスタルジックにフィルムっぽい写真が撮りたいけど、フィルムカメラは難しそう」といった方には「フィルムライクな写真が得意→FUJIFILM」の「気軽に難しく無い→コンパクトデジタルカメラ」ですとか、「動物園でかわいい動物の表情まで撮りたい!」なら「シャッターチャンスに強い→OLYMPUS」の「歩き回る動物園で軽快な→マイクロフォーサーズのミラーレス一眼カメラ」といったようにです。
もし、決められない、ないしは決めずに何でも撮りたいなら、各メーカーのミラーレス一眼カメラをセンサーサイズやデザイン、大きさ、予算で選ぶのがいいでしょう。
撮影を楽しむという意味でカメラと一緒に買っておく事をおすすめするアクセサリーにカメラバックがあります。
クッション材が入っていてカメラを守るカメラバックは、大切なカメラを保護するという意味でも有用です。機能性重視の武骨なものだけでなく最近はデザイン的におしゃればモデルもあるので、検討してみましょう。
三脚はちょっと重くてかさばるので倦厭されがちですが、スローシャッターを使った写真ならではの表現には必須なので、本格的に写真にはまったら、購入を検討してみるといいと思います。
その他、メディア(SDカードやCFカード、CFExpressなどの記録媒体)や、液晶保護シート、ストラップなど、必要に応じて購入しておくといいでしょう。
予備のバッテリーも1つ持っておくとバッテリーを気にしながら写真を撮る必要が無くなって便利です。なお、一眼レフは光学ファインダーを使って撮る分にはバッテリーの消費が非常に少ないので、予備バッテリー無しですんでしまう事が殆どだと思います。
ストラップはカメラに付属しているものでも十分ですが、Peak Design(ピークデザイン)というメーカーの製品なら、長さの調節やカメラからの取り外しが簡単に出来るので、私も愛用しています。
カメラのカタログを見ると多くのスペックが載っていて、初めてカメラを購入する時は、どう見ていいかは勿論、何を重視して選べばいいのか迷ってしまうと思います。
ここでは、そんな重視すべきポイントのうち、画素数とセンサーサイズ、初めに買うべきレンズ、メモリーカード(メディア)について解説したいと思います。
画素数の多い少ないは、初めての方のみならずデジタルカメラの性能として最も気になるポイントだと思います。それでは画素数とはそもそも何なのでしょうか?
画素数は一言で言えばセンサーが光を受ける点の数です。この数が多くなれば多くなる程、アウトプットとしての画像を構成する点の数(ピクセル数)も多くなり、結果的に高精細な画像となる、という事です。例えば2400万画素のカメラが作る画像のピクセル数は約6000×4000ピクセルとなります。
これは実は非常に高精細な画像と言え、例えば一般的なパソコンのモニターのピクセル数は1920×1080、高精細な4Kモニターで3840×2160なので、2400万画素のカメラでも十分以上な事がわかるでしょう。
実は画質の良し悪しはいくつかの要素が絡み合って決まるので、高画素=高画質とは単純に言う事は出来ません。写真として見た場合、低画素のカメラの方が高画素のカメラより綺麗に見える事は普通にあるのです。
その理由の大きなものが高感度ノイズで、高画素のカメラは暗い場所でノイズが混じり易く、結果的に画質が悪くなってしまう事があります。これは例えば6000万画素といった超高画素のカメラで顕著で、暗い場所でセンサーの光に対する反応を上げるISO感度を3段(例えばISO100を800にしただけで)上げただけでノイズが混じり始める機種すらあります。
画素数については、高ければいいという訳では無く、写真をどうやって使うかを考えて選んだ方がいいでしょう。
画素数以外の写真の画質を決める要素に、センサーサイズがあります。
これはそのものずばりセンサーの大きさで、一般的にサイズが大きくなればなるほど画質は向上します。理由について詳しい事ははぶきますが、先に書いた高感度ノイズが、同じ画素数ならセンサーサイズが大きくなった方が出ずらいというのが大きな理由です。
これは個人的な経験ですが、高感度ノイズや画素数だけでは説明しずらい、リアリティや立体感が大きなセンサーにはある気がします。写真やカメラはなかなか奥の深い世界で、理論どおりにいかないところも面白いところなのかもしれません。
初めての購入で、カメラと同じくらい選ぶのが難しくて、カメラ以上に重要なものがレンズではないでしょうか。
個人的におすすめなのは、レンズキットとして販売されている標準ズームレンズで、理由はズバリ「安いから!」なのですが、実はこのおすすめには注釈があります。
それは標準ズームと一緒に標準単焦点レンズも買いましょう!という事です。
同じ焦点距離(=写る範囲が同じ。標準ズームは必ずそのズーム域の中に標準レンズの焦点距離を含む)のレンズを2本買うのって馬鹿らしくない?と思う方も多いと思いますが、おすすめする理由は二つあります。
一つは標準ズームは利便性を重視したレンズ、標準単焦点レンズはピントの合う範囲をコントロールする事で表現の幅を広く出来るレンズだからで、同じ焦点距離でも全く違ったイメージの写真が撮れるのです。もう一つの理由はレンズ交換が、写真を撮る上で重要なスキルの一つだからで、これはレンズを一本しか持っていないと絶対に身に付きません。
これらの理由から、初めて買うべきレンズとして、標準ズームと標準単焦点レンズの2本をおすすめしたいと思います。
先ずはカメラに合ったメモリーカードを選びます。最近の機種はSDカードを使うものが大半ですが、古い機種にはCFカード、最新の上位機種にはCFExpressカード(さらにCFexpressカードにはサイズもあるので注意)など種類があるのです。
正しいメモリーカードがわかったら、選ぶポイントは大きく分けて二つ。容量と記録スピードでしょう。
先ず容量については、使う記録形式とカメラの画素数、どのくらいの枚数撮りたいかがポイントです。一般的な記録形式であるJPEGを使って2400万画素のカメラで撮るなら、比較的少ない16GB程度の容量でも1000枚以上撮れると思いますので、余裕をみても32GB程度で十分でしょう。記録スピードについては、勿論速いにこした事はありませんが、10コマ/秒といった高速連写を長時間行わないのであれば、それ程気にする必要はありません。
個人的にメモリーカード購入のポイントがあと二つあります。それは、可能なら2枚購入する事と、信頼のおけるメーカーの製品を選ぶ事です。
前者はメモリーカードも機械なので壊れるリスクを避ける為、後者は、以前安いメモリーカードを使っていたら大切なデータが飛んでしまったという個人的な経験からです。
ほんの小さな部品であるメモリーカードですが、壊れるとショックも大きいので、対策しておく事をおすすめします。
カメラを始めるにあたり色々と欲しい物も多く、気になるのはコストの面だと思います。そんな時は中古で手に入れるのもおすすめです。
例えば複雑な上、バッテリーなど使うごとに消耗していくカメラ本体は新品で、比較的単純な構造で長く使えるレンズは中古でといった組み合わせもいいでしょう。
フジヤカメラでは多くの中古カメラ、レンズを在庫しておりますので、是非ご用命下さい。
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失敗しないカメラの選び方について詳しく解説しました。
まずどんな場所でどんな写真を撮りたいのか?さらに、被写体は何がいいか?をざっくりでいいので決めておきます。すると、自分が買うべきカメラの種類とメーカーがわかるので、あとはデザインや持ち運びやすさなどで決めましょう。できれば実際にお店へ行ってカメラを構えたりして決めることをおすすめします。
初めてのカメラ選びに成功すれば、カメラの世界へどっぷりハマれるでしょう!