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2020.02.15
本日のフジヤ【スタッフ レビュー&ハウツー】,

OLYMPUS (オリンパス) OM-D E-M1 Mark III 実写レビュー

OLYMPUS(オリンパス) OM-D E-M1 Mark III のレビューです。

 

最高7.5段、という強力なボディ内手ぶれ補正を搭載した、OLYMPUS OM-D E-M1 Mark III は、OLYMPUSマイクロフォーサーズのプロフェッショナルモデルで、コンパクトなボディでありながら、多彩な機能が盛り込まれた、まさにオールラウンダーという言葉がぴったりなミラーレス一眼カメラです。

 
OLYMPUS OM-D E-M1 Mark III 本体写真
今回のテスト撮影は M.ZUIKO DIGITAL ED ED 7-14mm F2.8 PRO、12-100mm F4.0 IS PRO の2本で行いました
 

前機種の OLYMPUS E-M1 Mark II は、マイクロフォーサーズのプロフェッショナルモデルとして、長年にわたって非常に人気の高い機種でした。

 

昨年、フラッグシップ機 E-M1X が発売されましたが、プロカメラマン向けの番外編的なカメラで、多くのユーザーには E-M1 Mark II が、今でも OLYMPUS の最上位機種という位置づけなのではないでしょうか。

 

今回発表された OM-D E-M1 Mark III は、E-M1Xの性能を、小型のボディに凝縮したカメラで、使ってみた感想は OLYMPUS と、マイクロフォーサーズの持つ魅力を全て兼ね備えたカメラと言っても過言では無い仕上がりだと感じました。

 

以下に OM-D E-M1 Mark II との比較をまとめました。

 

E-M1 Mark III(2020/2月発売 E-M1 Mark II(2016/12月発売)
センサー/映像エンジン 2037万画素 4/3型 Live MOS/TruePic  IX New 2037万画素 4/3型 Live MOS/TruePic VIII
連続撮影速度 18コマ/秒(静音連写Lモード/AF/AE追従) 18コマ/秒(静音連写Lモード/AF/AE追従)
EVF/液晶モニター/タッチパネル 約236万ドット/3.0型(104万ドット)/有 約236万ドット/3.0型(104万ドット)/有
手ぶれ補正 最大7.5段 New 最大6.5段
5000万画素手持ちハイレゾ New ×
星空AF New ×
マルチセレクター New ×
バッテリー/撮影可能コマ数/USB充・給電 BLH-1/約420枚/可 BLH-1/約440枚/不可
重量 約580g(バッテリー、メモリー含) 約574g(バッテリー、メモリー含)
 

OM-D E-M1 Mark III は、7.5段の、強力な手ぶれ補正をはじめ、5000万画素手持ちハイレゾショット、星空AFといった新しく追加された機能と併せて、ライブコンポジットといった OLYMPUS ならではの機能をテストしました。

 

手振れ補正

OLYMPUS OM-D E-M1 Mark III を語る際に、最も重要となるポイントは、手ぶれ補正だと思います。

 

コンパクトなボディに最高7.5段という、E-M1Xと同等の強力な手ぶれ補正が組み込まれており、この手振れ補正の高性能さが、マイクロフォーサーズの短所を巧みに補い、又、OLYMPUS OM-D E-M1 Mark III というカメラを特徴づけています。

 

OLYMPUS OM-D E-M1 Mark III テスト写真①

 

マイクロフォーサーズは、センサーサイズが小さい故に、やや高感度に弱くなる傾向があります。しかし、OM-D E-M1 Mark III は、強力な手ぶれ補正のおかげで、手持ちでもシャッタースピードを遅く出来るので、ISO感度を下げられ、結果的に高画質化が図れます。

 

上の写真は114mm(35mm判換算:実焦点距離57mm)と、中望遠域での撮影ですが OM-D E-M1 Mark III の強力な手ぶれ補正のお陰で、手持ちで1/4秒というスローシャッターを使って撮影出来ました。

 

おかげで、ISO感度は640と、比較的低感度に抑えられ、結果的にノイズの少ない滑らかな画になっていると思います。

 

OLYMPUS OM-D E-M1 Mark III テスト写真②

 

上のカットは14mm(35mm判換算:実焦点距離7mm)の広角レンズでの撮影ですが、手持ちで、なんと2秒のスローシャッターを切っています。

 

先ほどと同様、シャッタースピードを遅く出来たおかげで、ISO感度は1600と、比較的低感度に抑えられ、夜空が滑らかな諧調で再現されました。月が明るかった為、星があまり写りませんでしたが、闇夜だったらもっと多くの星が写ったと思います。月の右側にオリオン座が写っていますね。

 

よく見ると、動く飛行機が光跡として写りこんでおり(画面真ん中右下)、スローシャッターを切ったメリットが、画質意外の面でも反映される写真になりました。

 

5000万画素手持ちハイレゾショット

強力なセンサーシフト式手ぶれ補正機能の恩恵は、スローシャッターだけにとどまりません。

 

マイクロフォーサーズの短所に、あまり画素数を上げられない事が挙げられますが、これを補うのがハイレゾショットです。以前は三脚が必要な機能でしたが、 OLYMPUS OM-D E-M1 Mark III ではこのハイレゾショットが手持ちでも可能になりました。

 

これは0.5ピクセル単位でセンサーを動かしながら、8回(三脚ハイレゾショット時/手持ちハイレゾショット時は16回)撮影した画像をもとに5000万画素センサー相当の高解像写真を生成する機能で、本来の画素数を超越した高精細な画像を作りだす事が可能です。

 

実際に使ってみると、この機能ムチャムチャいいです!先ずは以前からある、三脚ハイレゾショットの画像をご覧下さい。

 

OLYMPUS OM-D E-M1 Mark III テスト写真③

OLYMPUS OM-D E-M1 Mark III テスト写真③ 比較

 

高精細さは一目瞭然でわかると思います。岩の質感や背後の草の解像感など、本来の画素数やセンサーサイズを超越した画像になっており、風景写真などで積極的に使いたい機能です。

 

又、動く物が不自然に再現されがちなハイレゾショットですが、滝の水の流れも自然に描写され、かなり実用的な機能だと思いました。

 

次に、手持ちでのハイレゾショットの映像を、見てみたいと思います。

 

OLYMPUS OM-D E-M1 Mark III テスト写真④

OLYMPUS OM-D E-M1 Mark III テスト写真④比較

 

通常撮影よりもかなりシャープな描写になっていると思います。

 

以前、同じような機能を他のメーカーで試した際は、失敗も多く、イメージの良くない機能だったのですが、これだけハイレベルなら実用的にかなり使えそうです。

 

上の写真のような遠景の風景は、眠くなりがちな被写体ですが、手持ちハイレゾショットで撮影したカットでは、コントラスト、解像感ともに申し分なく、センサーサイズの大きなカメラで撮影したようなシャープな画像となっています。

 

星空AF&ライブコンポジット

OLYMPUSは、星景写真にも力を入れているメーカーですが、その代表的な機能がライブコンポジットです。今回、せっかくなので星景写真を撮ろうと思い、暗い夜空を求めて、高尾山の山頂でテスト撮影を行いました。

 

当日の気温は氷点下を切る、長時間の撮影は人にもカメラにも過酷な条件でしたが、OLYMPUS OM-D E-M1 Mark III はバッテリーの持ちも良く、余裕を持って撮影出来ました。

 

3時間ほどかけて、全ての撮影を終えた段階(15分ほどのライブコンポジット撮影2回を含む)でも、50%ほどバッテリーが残っていたので、後述するUSBポートからの充電、給電と併せて、寒冷地でも安心して使えそうです。

 

OLYMPUS OM-D E-M1 Mark III テスト写真 ライブコンポジット設定

 

ライブコンポジットは、OLYMPUS OM-D E-M1 Mark III から採用された、モードダイヤルの「B」ポジションにあり、Mモードにあったときよりもアクセスしやすくなったと思います。

 

コマンドダイヤルを回して、ライブコンポジットを選択、そのままmenuボタンを押すと、自動的にライブコンポジットの設定が選択されているので、便利です。こういった小さな親切が、過酷な環境では撮影のストレスを和らげてくれます。

 

ノイズリダクション用の画像を1枚撮ったら、準備完了です。

 

OLYMPUS OM-D E-M1 Mark III テスト写真⑤

 

地球の自転で流れる星や、夜空を横切る飛行機(旅客機種の航路にあたるのか、思いのほか沢山の飛行機が通過しました!)、遠くの夜景や富士山が、ライブコンポジットによりバランス良く露光されました。

 

バルブで撮影すると、明るくなり過ぎて星の光跡がかき消されてしまったりしますが、ライブコンポジットを使う事で、夜空の漆黒が、画面上でも黒く再現され、星の光跡が引き立つ写真になります。

 

OLYMPUS OM-D E-M1 Mark III テスト写真⑥
バルブで撮ると(露光時間56秒)こんな写真になってしまいます。

 

15分ほどの露光ですが、撮影中、光の光跡が伸びていくのをモニターを見ながら観察出来るのは、新鮮で楽しい経験です。

 

◇◇◇◇◇

 

星空の撮影に便利な機能として、OLYMPUS OM-D E-M1 Mark III では、星空AFが加わりました。

 

星空に対して、オートフォーカスが一瞬でピントを合わせてくれるので、マニュアルフォーカス→拡大表示→ピント合わせ、といった面倒なプロセスが不要となり、効率的に星景写真を撮影出来ました。

 

OLYMPUS OM-D E-M1 Mark III 星空AF

 

使う前は、ゆっくりとピントが合っていくのかと思っていたのですが、ほとんど一瞬と言っていいほど、軽快にピントが合うのには驚きました。

 

面倒な作業をカメラが肩代わりしてくれる、なかなかのアイデア機能で、非常に便利です。

 

OLYMPUS OM-D E-M1 Mark III テスト写真⑦

 

夜景と星空を、長時間露光で撮ると、明るい夜景の部分が飛んでしまいますが、ライブコンポジットなら、星空と夜景の共演も、設定してシャッターを切るだけで簡単に撮影出来ます。

 

又、星の光跡の長さを、経験や勘に頼ることなく、リアルタイムで確認、調整出来るのも便利です。

 

撮影地があまりにも寒く、撮影者が耐えられなかったので、長時間露光が必要なライブコンポジットでの撮影は、今回、2枚だけです。冬の夜間撮影には、防寒に十分留意してのぞみましょう!

 

使い勝手の向上

OLYMPUS OM-D E-M1 Mark III テスト撮影中①
高尾山山頂での夜間のテスト撮影は、気温が氷点下となり、カメラにも撮影者にも過酷な環境でした
 

寒い時期にテストしたので、充電関係の改善には気分的にかなり助けられました。

 

USBを介した、給電、充電に対応した事で、いざとなったらモバイルバッテリーや車のUSBポートから充電できるという安心感は、実際には使わなかったとしても、撮影のモチベーションに影響します。

 

又、USBポートがUSB-Cとなり、USBの裏表を確認する事無くケーブルを刺せるので、夜間など手元が暗い時、ストレスを低減してくれると思います。

 

OLYMPUS OM-D E-M1 Mark III 本体USBポート

 

OM-D E-M1 Mark III から搭載されたマルチセレクターは、タッチパネルで大雑把にフォーカスポイントを決め、マルチセレクターで微調整するなど、タッチとセレクターを併用して使えるので、便利です。

 

EVFを覗きながらのフォーカスポイント移動も、マルチセレクターの方がやり易いと感じます。

 

コンパクトなボディに、うまくマルチセレクターのスペースを作った OLYMPUS の技術力にも脱帽です。

 

OLYMPUS OM-D E-M1 Mark III 本体写真②

 

今までに無く過酷な(と言ってもたかだかですが(笑))条件での撮影で、カメラの信頼性の大切さを、身に染みて感じました。

 

ここまで来てカメラが動かなかったら、というような心配は、厳しい条件では精神的に、どうしてもつきまとうものですが、心配をよそに、通常通りの動作をしてくれる OLYMPUS OM-D E-M1 Mark III に頼もしさを覚えました。

 

コンパクトなデザインに、多くのボタンやセレクターを詰め込んでいますが、手袋(指が出るタイプ)をしながらの操作性も良かった事を付記しておきたいと思います。

 

OLYMPUS OM-D E-M1 Mark III テスト撮影中②
夜間の撮影には赤い色のヘッドライトが便利です

 

まとめ

OLYMPUSは、センサーサイズが小さいマイクロフォーサーズの短所と正面から向き合い、センサーが小さい=コンパクトなシステムだという事を、最大限活かしているメーカーだと思います。

 

大型センサーと比べて、高感度に弱いというセンサーの短所を、強力な手ぶれ補正で補ったり、高性能なセンサーシフト式手ぶれ補正をハイレゾショットという形で利用したり、f1.2といった明るいレンズをコンパクトに設計したりと、短所を補ってあまりある多くの機能をシステムに盛り込んでいます。

 

そんな、OLYMPUS の魅力が全て詰まったカメラ、それが OM-D E-M1 Mark III です。

 

今回、特に驚いたのは、手もちハイレゾショットで、センサーサイズが変わったのかと思えるくらいの画質の向上を、手持ちで手軽に楽しめました。風景写真など、細密描写を求められる被写体などで、是非、積極的に使って欲しい機能です。

 

OLYMPUS OM-D E-M1 Mark III は、オールラウンダーというメーカーのコンセプトどおり、これ1台でたいていのものが高いクォリティで撮れるカメラだと感じました。実は動画もいい(特に手ぶれ補正が秀逸)ので、いつかテストしてみたいです。

 

OLYMPUS OM-D E-M1 Mark III レビュー動画↓

 

 

>>> OLYMPUS (オリンパス) OM-D E-M1 Mark III


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