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2019.12.20
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Nikon (ニコン) Z50 実写レビュー

Nikon Z50 の実写レビューです。Z50 は、Nikon Zマウントで初めて、APS-Cサイズセンサーを使用したのミラーレス一眼カメラです。

 

Nikon Z50本体

 

片手で持てるサイズの小型なボディの Nikon Z50 は、2本の専用レンズの NIKKOR Z DX 16-50mm f/3.5-6.3 VR 、NIKKOR Z DX 50-250mm f/4.5-6.3 VR もコンパクトである事から、レンズを交換出来る一眼デジタルカメラでありながら、コンパクトデジタルのような、携行性を実現したカメラです。

 

専用の標準ズームである NIKKOR Z DX 16-50mm f/3.5-6.3 VR は、沈胴させるとグリップの出っ張りと、さほど違わない薄さになってしまうので、カメラバックへの収まりが非常にいいデザインとなっています。

 

Nikon Z50 と DOMKE カメラバック

 

実際、標準ズームを装着した Nikon Z50と専用の望遠レンズを、愛用しているDOMKEの小型カメラバック F-5XB に入れてみましたが、特に標準ズームレンズが薄くコンパクトな為、余裕を持って収納する事が出来ました。

 

勿論コンパクトデジタルカメラほど小さくはないので、カメラバックは必要だと思いますが、望遠レンズまで含めてこの大きさは非常に魅力的です。

 

又、薄く軽い標準ズームレンズは、ぶら下げて持ち歩いても首に負担がかからず、疲れ知らずでした。

 

Nikon Z50 本体②

 

レンズの出っ張りが少ないお陰で、重さでカメラがお辞儀しないのも、持ち歩きやすさをUPしている一要因だと思います。

 

Z50 を、首からぶら下げた際のサイズ感は、何だか古いフィルムカメラのようです。

 

◇◇◇

 

実際に使ってみて感じた、Nikon Z50 のもう一つの長所は、グリップがいい事です。

 

Nikon Z50 片手持ち

 

小さく軽い事を活かして、スマホ的に片手で構えてもグリップに十分な大きさがあり、滑り止めもしっかりしているので、片手で持ってもフォールディングがしっかり出来ました。

 

フォーカスポイントの移動を、タッチパネルと十字キーの両方で出来るのも、片手での撮影では便利です。

 

実写レビュー

 

小ささと便利さにばかり目が向いてしまう Nikon Z50 ですが、プロカメラマンの支持が高い Nikon の一眼デジタルカメラです。

 

オートフォーカスのスピードや画質は、勿論一眼デジタルカメラのそれですし、250mm(35mm判換算:375mm)までの望遠はスマホにはない能力なので、例えば、たまたま見かけた野鳥の写真なども、迫力の大きさで撮る事も出来ます。

 

Nikon Z50 作例①
作例①:Nikon Z50 1/1600 f8.0 ISO400 露出補正-0.7 焦点距離:250mm(NIKKOR Z DX 50-250mm f/4.5-6.3 VR)
 

スマホではここまで寄った画を、シャープに撮るのは難しいと思います。

 

シャッターチャンスは忘れた頃にやって来るので、いつでも持ち歩ける、持ち歩きたくなる大きさは、Nikon Z50 のカメラとしての大きな魅力の一つです。

 

撮る、という意気込みが少しでもあれば、Nikon Z50 はスマホ以上に軽快に撮影者の意図に応えてくれるでしょう。

 
Nikon Z50 作例②
作例②:Nikon Z50 1/1600 f6.3 ISO400 露出補正-0.7 焦点距離:50mm(NIKKOR Z DX 16-50mm f/3.5-6.3 VR)
 

さて、テスト撮影は紅葉も終盤を迎えたお寺の境内を散歩しながら行いまいした。

 

Nikon Z50 は、フィーリング的にはのんびりしたカメラです。カメラを変えれば撮影の気分も変わるもので、肩ひじをはらずに気楽に散歩を楽しみつつ撮影を進めて行きます。

 

先に書いたとおり、片手でもフォールディングがいいので、多少無理な体制でのローアングルも難なくこなせます。

 

Nikon Z50 作例③
作例③:Nikon Z50 1/80 f6.3 ISO180 露出補正-0.3 焦点距離:50mm(NIKKOR Z DX 16-50mm f/3.5-6.3 VR)
 

先のサギの写真もそうですが、Z50はコンパクト故にレスポンスがいいカメラです。

 

「あ!猫がいた!」と思ったら、サッとカメラを構えて気軽に撮影出来ます。ちょっとでもカメラを構えるのが面倒になったら負けですが、2時間ほどの撮影でそういった事はありませんでした。

 

操作感がフルサイズモデルのZ6、Z7と似ているのも Nikon Z50 の使用感を良くしている一因だと思います。

 

Nikon Z50 作例④
作例④:Nikon Z50 1/30 f7.1 ISO400 露出補正-0.7 焦点距離:140mm(NIKKOR Z DX 50-250mm f/4.5-6.3 VR)
 

紅葉は終盤で、来週には枯れ葉になってしまうでしょう。境内は多くの観光客で賑わっていました。

 

Nikon Z50 は、散歩の妨げにならないコンパクトさなので、写真が散歩の「ついで」というスタンスで撮影出来ました。

 

正直に言うと、標準ズームと同じくらい薄くコンパクトな35mmくらいの単焦点レンズだけでも良かったですね。

 

Nikon Z50 作例⑤
作例⑤:Nikon Z50 1/100 f4.0 ISO100 露出補正±0 焦点距離:16mm(NIKKOR Z DX 16-50mm f/3.5-6.3 VR)
 

と、言いつつ、標準ズームが16mmからあるのはやはり便利です。

 

キットレンズとして専用に設計された NIKKOR Z DX 16-50mm f/3.5-6.3 VR 、NIKKOR Z DX 50-250mm f/4.5-6.3 VR の2本のレンズはいずれも十分な性能をもっており、大きさもコンパクトで実用的です。

 

勿論、高級タイプのレンズや単焦点レンズに、性能的にはかないませんが、もし、レンズの写りに不満が残るなら、フルサイズ用の最高クラスのレンズシリーズである「Nikon Sライン」のレンズ群が使えるのも Nikon Z50 の大きなメリットの一つです。

 

Nikon Z50 作例⑥
作例⑥:Nikon Z50 1/640 f7.1 ISO800 露出補正±0 焦点距離:23mm(NIKKOR Z DX 16-50mm f/3.5-6.3 VR)
 

水面に漂うモミジの葉と、黒い水、緑の葉のコントラストが美しくてシャッターを切りました。

 

先に書いたとおり、こういったローアングルの撮影でも Nikon Z50 は、グリップがしっかりしているので、カメラを構え易く感じました。

 

勿論カメラを水に落とさないよう、ストラップは必須です。

 

Nikon Z50 作例⑦
作例⑦:Nikon Z50 1/30 f5.0 ISO800 露出補正±0 焦点距離:28mm(NIKKOR Z DX 16-50mm f/3.5-6.3 VR)
 

逆光線の柔らかな光もいい雰囲気で描写してくれました。レンズの柔らかさも雰囲気に貢献していると思います。

 

Nikon Z50 は、レンズ2本と併せて1つのカメラとしてまとまっているので、購入するなら標準、望遠ズームレレンズ両方が付いた、ダブルズームキットがおススメです。

 

今回はテストしませんでしたが、Zマウントのレンズの中でも、最高クラスの性能を誇る、NIKKOR Z 50mm f/1.8 S あたりを付けてカメラの真の実力を試してみても面白かったかもしれません。

 

画質

 

Nikon Z50 作例⑦拡大
作例⑦拡大
  テスト写真⑦の拡大画像です(望遠ズーム NIKKOR Z DX 50-250mm f/4.5-6.3 VR 使用)。  

柔らか目の印象を受けるのは、逆光線で多少フレアが入っているからだと思います。解像感は十分で、立体感も申し分ありません。

 

Nikon Z50 作例③拡大
作例③拡大
 

テスト写真③の拡大画像です(標準ズーム NIKKOR Z DX 16-50mm f/3.5-6.3 VR 使用)。

 

描写はソフトな感じで、この写真の雰囲気には合いました。

 

高解像度、高コントラスの写真が好みなら、シチュエーションに応じて別途フルサイズ用のSラインのレンズを使用する事をおススメします。

 

まとめ

 

Nikon Z50 は、小型のカメラバックに専用レンズ2本を放り込んでブラブラと散歩するのにとてもいいカメラでした。

 

小型でありながら、グリップの良さのお陰でフォールディングがいいのも Nikon Z50 のいいところで、片手持ちで撮影する際、とても使い易く感じました。

 

2本の専用レンズはいずれも、高性能と言うよりは利便性重視の仕上がりですが、実用十分ですし、特に標準ズームとカメラを組み合わせた際のコンパクトさは特筆すべき点です。

 

センサーはAPS-Cサイズですが、Zマウントを採用しているので、超高性能な「Nikon Sライン」のレンズを使って、画質的にグレードアップ出来るのもメリットです。

 

Nikonらしい真面目につくられたカメラ、という印象でした。

 

>>> Nikon(ニコン) Z 50


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