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2019.02.15
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RICOH IMAGING (リコーイメージング) HD PENTAX-DA★11-18mmF2.8ED DC AW 実写レビュー

PENTAXのAPS-Cカメラ用の広角ズームレンズ「HD PENTAX-DA★11-18mmF2.8ED DC AW」の実写レビューです。

 

HD PENTAX-DA★11-18mmF2.8ED DC AW 本体写真

 

開放f値はズーム全域で2.8、PENTAXの高級レンズのラインナップである事を表す「★(スター)マーク」付きのレンズになります。

 

実写レビュー

APS-C用のレンズのテストが久しぶりだった事もあり、テストカメラにあやうくフルサイズのK-1を借りてしまうところでしたが、あやういところでKPに持ち替えて、試し撮りスタートです。

 

HD PENTAX-DA★11-18mmF2.8ED DC AW 作例①
作例①:PENTAX KP 1/2000 f2.8 ISO200 露出補正±0 焦点距離13mm

 

 

遠近感が誇張される、広角レンズの特性を生かして、アングルを地面スレスレに下げて撮影しました。実際にはこじんまりとしてお寺なのですが、実際より広い境内に見えるのではないかと思います。

 

35mm判換算で、20mmを超える超広角レンズの撮影では、水平をきちんと出すのが(又は、水平がきちんと出ているように見えるようにするのは)難しいです。

 

上のカットでも、少し水平が甘くなってしまいました。

 

HD PENTAX-DA★11-18mmF2.8ED DC AW 作例②
作例②:PENTAX KP 1/1000 f2.8 ISO200 露出補正-0.7 焦点距離18mm

 

山門の礎石ですが、古びた石の感じや、風雨にさらされた柱の傷み具合などから、寺の歴史が感じられます。

 

左隅にほんの少しだけ写った背景に、紅葉の赤色や、桜のピンク色が入ると、背景を大きく取り込める広角レンズを使って撮った「甲斐がある」というものなのですが、残念ながら冬のこの時期は境内の枯れ木がうっすらわかる程度で、残念な結果となってしまいました。

 

解像感を見る為に拡大してみます。

 
HD PENTAX-DA★11-18mmF2.8ED DC AW 作例②拡大
作例②拡大
 

望遠端の画像ですが、ズームレンズとは思えない、非常にシャープな描写です。

 

さすが★(スター)レンズです。

 

HD PENTAX-DA★11-18mmF2.8ED DC AW 作例③
作例③:PENTAX KP 1/1600 f2.8 ISO200 露出補正-1.7 焦点距離13mm

 

広角ズームレンズは、引きを取るのが難しい室内の撮影でも非常に便利です。

 

HD PENTAX-DA★11-18mmF2.8ED DC AW はズーム全域で開放f値2.8なので、薄暗い室内での撮影でも画質のいい低感度を使って撮影出来ます。

 

広角ズームレンズとしては歪みも少なく、直線の多い室内の撮影でも使い易かったです。ほんの少しの歪みも気になる、という場合は、ズームを少し望遠側に戻すなどの工夫で逃げられると思います。

 

HD PENTAX-DA★11-18mmF2.8ED DC AW 作例④
作例④:PENTAX KP 1/320 f2.8 ISO200 露出補正±0 焦点距離11mm

 

日当たりのいい縁側はぽかぽか陽気で、撮影を中断して昼寝でもしたくなる気分でした。

 

超広角は、タテ位置で奥行き感を出すのも楽しいレンズです。

 

このレンズで最も被写界深度が深くなる、ワイド端、11mmでの撮影ですが、さすがに開放f2.8だと、ある程度背景ボケが期待出来るので、構図を整理しやすくなります(実は、背景の中には「順路」とか「消火器」とか、出来れば写したくないものがありましたが、上手く背景ボケに溶け込んでくれました)。

 

HD PENTAX-DA★11-18mmF2.8ED DC AW 作例⑤
作例⑤:PENTAX KP 1/1600 f2.8 ISO100 露出補正-0.3 焦点距離16mm

 

個人的に、広角レンズが欲しくなるシチュエーションに、足元を上から俯瞰して撮る時があげられます。

 

室内の時と同様、足元の俯瞰撮影は、身長以上には引きが取れないので、どうしても広角レンズの出番となります。

 

ズームなら画角の細かい調整も簡便なので、足元の俯瞰撮影には是非広角ズームを!(と言っても、あまり撮影機会の多いシチュエーションではありませんが・・・あと、自分の足が写り込まないように注意!(笑))

 

HD PENTAX-DA★11-18mmF2.8ED DC AW 作例⑥
作例⑥:PENTAX KP 1/30 f2.8 ISO1600 露出補正±0 焦点距離11mm

 

最近、夜景撮影をする機会が多いのですが、明るい広角ズームレンズは夜景にピッタリだと思います。

 

手振れしずらいというのもありますが、日中だと邪魔になるものを、露出の外に置いてフレーミングする事が出来る為、どうしても余計なものが写り易い広角レンズでも、構図を整え易い、という事もあるんではないかと思います。

 

PENTAX KPが高感度を得意とするカメラという事もあり、HD PENTAX-DA★11-18mmF2.8ED DC AWとKPの組み合わせは、快適に夜景撮影にのぞめました。

 

HD PENTAX-DA★11-18mmF2.8ED DC AW 作例⑦
作例⑦:PENTAX KP 1/30 f2.8 ISO1600 露出補正+1.0 焦点距離16mm

 

なんてことはないただの歩道橋ですが、露出をオーバーにとって、画面を明るくする事で、近未来的な雰囲気に出来たと思います。

 

全域でf2.8の為、あまりシャッタースピードやISO感度を気にする事無く撮影に集中出来ました。

 

★(スター)レンズの高い描写性能に対する安心感もあって、楽しいテスト撮影となりました。

 

ズームリングの操作性がいい

高級タイプのレンズだけあって、操作性がいいのも HD PENTAX-DA★11-18mmF2.8ED DC AW の特徴の一つです。

 

特にズームについては回角度が大きく取ってあり、画角の調整が厳密に出来ると感じました。風景写真など、微妙なフレーミングが必要な被写体では、武器になると思います。

 

ズームにある程度のトルク感があるのも良かったです。

 

まとめ

本当の事を申せば「今更APS-C用のレンズか~」と少し思ったのですが、KPとの組み合わせが思った以上にはまり、とても良かったです。

 

少し価格が高いか!?とも思いましたが、★(スター)レンズだけあって、性能的に非常に高いレベルにあるので、致し方ないと思います。又、レンズの使用感は、どうしても価格なります。このクラスのレンズの使用感は一度使うと離れられない魅力があります。

 

★(スター)レンズらしい、高品位で高性能なレンズだと感じました。

 

>>> PENTAX(ペンタックス)HD PENTAX-DA★11-18mmF2.8ED DC AW


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