Voigtländer PORTRAIT HELIAR 75mm F1.8 実写レビュー × 写真家 花盛友里|光と影、質感を丁寧に描いてくれるポートレートのための一本

目次
はじめに
ファーストインプレッション
PORTRAIT HELIAR 75mm F1.8の描写性能は?
作例
オートフォーカスの中望遠レンズと比較しても際立つ魅力
PORTRAIT HELIARはこんなユーザーにおすすめ
作例に使用したレンズ
作例に使用したカメラ
はじめに
普段の仕事ではNikonのカメラを愛用していますが、今回はSONY α7R Vとフォクトレンダー「PORTRAIT HELIAR 75mm F1.8」を組み合わせ、初めて撮影に臨みました。
モデルは、これまで何度か撮影させてもらっている竹内海羽ちゃん。特別なシチュエーションではなく、彼女の日常にある自然体の表情や仕草を切り取ることで、このレンズが持つ描写力や魅力を確かめてみました。ありのままのかわいらしさをそのまま残したい——そんな気持ちでシャッターを切りました。
ファーストインプレッション
このレンズはマニュアルフォーカス専用なので、オートフォーカスのように「チャチャチャッ」と素早くピントが合うわけではありません。ピント合わせには時間がかかりますが、その過程さえも撮影の楽しみの一部になります。
むしろ、わずかにピントが外れていても不思議と許せる——そんな描写の美しさがあります。完璧な精度だけを求めるのではなく、“雰囲気を写す”というレンズの個性を体感できました。
さらに、鏡筒に刻まれたロゴのデザインも魅力のひとつ。持っていて美しく、撮っても美しい。道具としての機能性に加えて、所有する喜びも感じられる一本です。
PORTRAIT HELIAR 75mm F1.8の描写性能は?
実際にSONY α7R Vと組み合わせて撮影してみると、高画素機の性能をしっかりと受け止めつつ、このレンズらしい柔らかさをプラスしてくれました。ピント面は非常に繊細で、瞳や髪の毛の一本一本まで描き出してくれる一方、背景は大きくとろけるようにボケて被写体を際立たせます。
また、逆光での描写がとても印象的で、光がふんわりと広がる中に人物を包み込んでくれるような雰囲気がありました。ポートレートで「空気感」や「温度感」を表現したい時に、このレンズならではの魅力が強く発揮されます。
【質感描写】肌のトーンは繊細で、デジタル特有の生っぽさがなく自然体。髪や衣服の素材感も豊かに表現できます。
【光と影】暗めの環境でもハイライトが飛ばず、シャドウに奥行きを持たせてくれるため、光と影を活かした表現が可能。
【色再現】派手すぎず落ち着いた発色で、ポートレートの肌色を美しく写し出してくれます。
SONY α7R V・Voigtländer PORTRAIT HELIAR 75mm F1.8
F1.8・1/1600秒・ISO500
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肌の質感までしっかりと描写されるのに、デジタル特有の生々しさが出ないのが魅力です。
作例
SONY α7R V・Voigtländer PORTRAIT HELIAR 75mm F1.8
絞りF3.6・1/160秒・ISO500
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手前に花を入れることで、画面に自然な奥行きと立体感を出しました。
SONY α7R V・Voigtländer PORTRAIT HELIAR 75mm F1.8
絞りF3.6・1/160秒・ISO500
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鼻の中央に花が重なることで、少し不思議で印象的な雰囲気が生まれました。個人的にもお気に入りの一枚です。
SONY α7R V・Voigtländer PORTRAIT HELIAR 75mm F1.8
絞りF3.6・1/80秒・ISO500
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夏の暑さの中でも、衣装と水の要素が清涼感を与えてくれています。
SONY α7R V・Voigtländer PORTRAIT HELIAR 75mm F1.8
絞りF2・1/200秒・ISO500
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少し目線を外すことで、カメラとモデルの関係から離れ、自分ひとりの世界に浸っているように見えるのが魅力です。
SONY α7R V・Voigtländer PORTRAIT HELIAR 75mm F1.8
絞りF1.8・1/1600秒・ISO500
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影と光のコントラストをとても美しく描いてくれるレンズなので、こうしたカットでも雰囲気が引き立ちます。
SONY α7R V・Voigtländer PORTRAIT HELIAR 75mm F1.8
絞りF1.8・1/640秒・ISO500
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完璧すぎない、少し不思議なポージングがお気に入りの一枚です。
SONY α7R V・Voigtländer PORTRAIT HELIAR 75mm F1.8
絞りF2・1/8000秒・ISO500
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大きな葉の中に入り、映し出されるユニークな影を楽しみました。
SONY α7R V・Voigtländer PORTRAIT HELIAR 75mm F1.8
絞りF1.8・1/2500秒・ISO500
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髪の毛の一本一本に触れられそうなほど繊細なのに、ハイライトが飛ばずしっかり残ってくれるのが印象的です。
SONY α7R V・Voigtländer PORTRAIT HELIAR 75mm F1.8
絞りF1.8・1/1000秒・ISO500
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あえて暗い光の中で撮影しましたが、肌の質感をとても丁寧に描写してくれ、光と影の美しさが際立ちます。
オートフォーカスの中望遠レンズと比較しても際立つ魅力
一般的なオートフォーカスの中望遠レンズと比べると、利便性やスピードではどうしても劣ります。スナップや動体撮影にはオートフォーカスの方が向いていますし、ピント精度も安定しています。
しかし、PORTRAIT HELIARはマニュアルフォーカス専用だからこそ、撮影体験そのものに“味わい”を感じられるのが大きな特徴です。どちらもそれぞれの良さがありますが、ポートレートで人物の自然な美しさや空気感を表現したいなら、このレンズの柔らかさが特に活きると感じました。
PORTRAIT HELIARはこんなユーザーにおすすめ
【デメリット】AF非搭載のため、動体撮影やスナップにはやや不向き。ピント合わせに慣れが必要。
じっくりと撮影を楽しみたい人、ポートレートで空気感や温度感を表現したい人に特におすすめです。MF撮影を“味わい”として楽しめる方には、ぜひ手に取ってほしい一本です。
SONY α7R V・Voigtländer PORTRAIT HELIAR 75mm F1.8
絞りF1.8・1/2500秒・ISO500
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このレンズが描き出す逆光の雰囲気が、とにかく気に入っています。
Voigtländer「PORTRAIT HELIAR 75mm F1.8」は、写りそのものだけでなく、撮影する時間をも豊かにしてくれるレンズです。人物の自然体を美しく写し出し、光と影、質感を丁寧に描いてくれる——まさにポートレートのための一本だと感じました。
特に開放F1.8のやわらかさが心地よく、自分もぜひ手に入れたい!と思えるほど。本当にいいレンズで、最高でした。
作例に使用したレンズ
【商品情報】Voigtlander PORTRAIT HELIAR 75mm F1.8
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作例に使用したカメラ
【商品情報】SONY α7R V ボディ
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Photo & Text by 花盛友里(はなもり・ゆり)

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