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2025.09.11
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Voigtlander APO-LANTHAR 28mm F2 Aspherical 実写レビュー × ガンダーラ井上|究極のレンズ性能を求めるM型ライカユーザーにオススメ!

Voigtlander APO-LANTHAR 28mm F2 Aspherical 実写レビュー × ガンダーラ井上|究極のレンズ性能を求めるM型ライカユーザーにオススメ!キービジュアル


ライターガンダーラ井上(がんだーら・いのうえ)イメージ
■執筆者紹介

ガンダーラ井上(がんだーら・いのうえ)

ライター。1964年 東京・日本橋生まれ。早稲田大学社会科学部卒業後、松下電器(現パナソニック)宣伝事業部に13年間勤める。2002年に独立し、「monoマガジン」「BRUTUS」「Pen」「ENGINE」などの雑誌やwebの世界を泳ぎ回る。初めてのライカは幼馴染の父上が所蔵する膨大なコレクションから譲り受けたライカM4とズマロン35mmF2.8。著作『人生に必要な30の腕時計』(岩波書店)、『ツァイス&フォクトレンダーの作り方』(玄光社)など。編集企画と主筆を務めた『Leica M11 Book』(玄光社)も発売中。

はじめに

今回コンパクト版でレビューをお伝えするのは、コシナの設計・製造によるフォクトレンダーブランドのVMマウント広角レンズ、APO-LANTHAR 28mm F2 Asphericalです。

フォクトレンダー史上最高性能の広角レンズ

Voigtlander APO-LANTHAR 28mm F2 Aspherical 本体

製品名のアポ・ランターとは、フォクトレンダーのレンズの中でも特に高性能な製品に与えられる称号。アポクロマート設計により、軸上色収差をはじめとする各種の収差を徹底的に排除するとともに、解像力やコントラスト再現性に関しても究極の性能を追求しているそうです。VMマウントのアポランターは50mmの標準レンズと35mmの準広角レンズが既に発売されており、そこに28mm広角レンズが加わったということですね。

ライカMマウント互換のマニュアルフォーカス

ライカに装着した Voigtlander APO-LANTHAR 28mm F2 Aspherical

ピントリングはローレット仕上げの金属製。マニュアルフォーカスの感触はすこぶる良く、操作が楽しいのはフォクトレンダーの交換レンズ共通のポイント。APO-LANTHAR 28mm F2 Asphericalのレンズ構成はVMマウントのアポランターシリーズ最多の8群12枚。これだけの枚数のレンズが入っているのにマウント面からの全長は50.0mmに抑えられています。また、本品には金属製の花弁型レンズフードが付属します。格好もいいし斜めの光線を効果的に排除してくれそうですが、フードをつけるとM型ライカの光学式ファインダーの28mm枠右下エリアは結構な範囲がマスキングされて見えなくなります。

ミラーレス機での使用は自己責任で

ミラーレスタイプのライカに装着した Voigtlander APO-LANTHAR 28mm F2 Aspherical

光学ファインダーのケラレが嫌であれば外付けEVFのビゾフレックスを使うか、あるいはミラーレスタイプのカメラにアダプターを介して装着するという手もあります。ただし本品はMマウントセンサーに最適化した設計です。このことから撮像素子のカバーガラスがMデジタルより厚いソニーEマウント、富士フィルムXマウント、ニコンZマウント、キヤノンRFマウントのボディでも撮影することは可能ですが、本来の光学性能は発揮できないとのこと。ライカSL系に関してもMデジタルより微妙にカバーガラスが厚いので、使用は自己責任でということになるかと思います。

金属製フードはリバース装着が可能

Voigtlander APO-LANTHAR 28mm F2 Aspherical の付属品の花弁型フード

付属品の花弁型フードは金属製で質感も上々。この形のフードが登場した時代はマルチモードAE搭載のフィルム一眼レフ全盛期。その頃のカメラをオマージュしたスタイルの各種ミラーレス機とスタイリングの相性は抜群なのですが、お伝えしたとおり画質に関しては最適化されていないボディが大半なのは惜しいところです。このフードはリバース装着することが可能なので、持ち運びのときコンパクトになるので便利です。

おすすめユーザー

という訳でコンパクトにお伝えしてきましたAPO-LANTHAR 28mm F2 Aspherical、おすすめユーザー像としてはM型ライカをお使いで究極のレンズ性能を求める方。有り体に申し上げれば、アポズミクロンMレンズを好まれるような嗜好をお持ちで、なおかつ光学ファインダーのケラレは気にしない方でしたら本品へ触手が動くものと思われます。

実写の結果

Voigtlander APO-LANTHAR 28mm F2 Aspherical 作例:国立新美術館の窓側を歩く女性

LEICA M10-P・Voigtlander APO-LANTHAR 28mm F2 Aspherical
絞りF2・ 1/180秒・ISO 200・WBオート・L-JPG

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絞り開放F2でのスナップショット。画面全体が均一に結像し、シャドウ部の諧調も豊かです。

Voigtlander APO-LANTHAR 28mm F2 Aspherical 作例:国立新美術館の二階から見下ろした一階

LEICA M10-P・Voigtlander APO-LANTHAR 28mm F2 Aspherical
絞りF5.6・1/125秒・+2/3EV・ISO 4000・WBオート・L-JPG

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遠景での撮影。画角的にはスマホのデフォルトに近いので最近28mmが人気らしいです。画面周辺部でも破綻のない解像感。

Voigtlander APO-LANTHAR 28mm F2 Aspherical 作例:書道の展示風景

LEICA M10-P・Voigtlander APO-LANTHAR 28mm F2 Aspherical
絞りF2 1/180秒・ISO 200・WBオート・L-JPG

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近距離で絞り開放F2。28mmの広角レンズでも背景のボケは大きい。微妙な周辺光量落ちが良い雰囲気です。

Voigtlander APO-LANTHAR 28mm F2 Aspherical 作例:書道作品のアップ

LEICA M10-P・APO-LANTHAR 28mm F2 Aspherical
絞りF5.6・1/125秒・+2/3EV・ISO 1600・WBオート・L-JPG

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最短撮影距離50cm絞り開放F5.6の描写。レンジファインダーの連動範囲外なのでライブビューで撮影。

Voigtlander APO-LANTHAR 28mm F2 Aspherical 作例:書道の展示会場を歩く女性

LEICA M10-P・Voigtlander APO-LANTHAR 28mm F2 Aspherical
絞りF4・1/125秒・+1/3EV・ISO 1250・WBオート・L-JPG

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28mmのパースペクティブって個人的にはあまり得意ではないのですけれど、消失点に向かう構図は好きです。

Voigtlander APO-LANTHAR 28mm F2 Aspherical 作例:ネオンで光る様々な色の文字

LEICA M10-P・Voigtlander APO-LANTHAR 28mm F2 Aspherical
絞りF8・1/125秒・−2/3EV・ISO 1600・WBオート・L-JPG

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発光する被写体のニュアンスを克明に記録。明暗差の激しい難条件も軽々とクリアする優秀なレンズです。

まとめ

今回の撮影は2400万画素機のライカM10-PによるものでしたがAPO-LANTHAR 28mm F2 Asphericalの精密な描写が楽しめました。最新の6000万画素機のMデジタルに装着すれば撮影後に90mm相当までクロップしても余裕の画質になると思われます。そう考えるとできるだけ荷物(交換レンズの本数)を減らしたい旅行用の機材としても有効な1本になり得るポテンシャルを持ったレンズなのだと思います。

作例に使用したレンズ

【商品情報】Voigtlander APO-LANTHAR 28mm F2 Aspherical VM

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Voigtlander APO-LANTHAR 28mm F2 Aspherical VMバナー画像

Photo & Text by ガンダーラ井上(がんだーら・いのうえ)

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