
はじめに
特長と操作性
コンパクトでクラシカルなデザイン
快適なダイヤル操作
有能な手ブレ補正
【作例】描写性能をチェック
X-E5とX-E4を比較してみよう
デザインと操作性の違い
機能面の違い
ボディ内手ブレ補正の搭載
動画性能の強化
アスペクト比「4:5」の追加
こんな人におすすめ!
「お散歩カメラ」を探している方
レンズ交換式のカメラを使いたい方
フィルムライクな写真が好きな方
動画撮影にも力を入れたい方
まとめ

写真家・Webライター。
日常の中にある美しい瞬間を切り取って、「光と影」「透明感」をテーマに写真に残しています。個人依頼のポートレート撮影のほか、観光撮影、商品撮影、記事執筆等で活動。全国のフィルム現像所を利用し、instagram「#現像メモ」で作例を投稿しています。オンライン学習プラットフォーム「Coloso」にて、『Lightroomでデジタル写真をフィルム風にレタッチする方法』講座を公開中です。
【実績】
- 株式会社ニコンイメージングジャパン
5人の写真家に聞いたおすすめフィルム現像店
クロスフィルターで描く幻想的な世界
【YouTube】移ろう光を探して 愛おしい日常を捉える | wakanaさん
【YouTube】フォトグラファーの鞄の中身 | wakanaさん
- 株式会社CURBON
【作例レビュー】#わたしのカメラ
- 株式会社ケンコー・トキナー
クロスフィルターの魅力
- 株式会社ハースト婦人画報社
- リコーイメージング株式会社
他
富士フイルムから2025年8月28日に発売された新しいミラーレスカメラ「X-E5」。
先日使う機会をいただいたので、近所の風景や帰省先の東北で、田んぼの緑や、大きな入道雲、夜の花火など、夏の情景を撮影しました。
田舎の懐かしい場面や、生活感のあるシチュエーションと相性が良く、大満足の撮影になりました。
私は普段、富士フイルムのX-S10を愛用しており、富士フイルムのカメラ特有の発色や、フィルムシミュレーションのファンです。
私の撮影スタイルは、散歩やサイクリングをしながら、心惹かれるものを気軽に撮ること。道端に咲く花や、木漏れ日が美しい道をふと見つけたとき、すぐに取り出して数枚撮れるような、コンパクトなカメラが性に合っています。
カフェや博物館などの施設で写真を撮ることも多く、サッと撮り出せて悪目立ちしないようなカメラが理想です。
かといって、ただコンパクトなだけでなく、ボケ感を楽しめるようなレンズ交換式のカメラで、画質や手ブレ補正などの性能も欲しいところです。
X-E5は、そんな私の撮影スタイルにぴたりとハマりました。
コンパクトで軽く、いつでも持ち歩いて取り出せる機動力。威圧感を与えないデザインで、カフェや街中でも悪目立ちしません。
「威圧感を与えない」というのは、ポートレート撮影の際も、被写体の自然な表情を引き出しやすいように感じます。
片手でサッと構えてもブレずに撮れる手ブレ補正の有能さや、瞬時に被写体を捉えるAF性能は、まさに「パッと撮る」を叶えてくれるものでした。
X-E5は、前述の通り、日常に使える「気軽さ」と「実用性」を兼ね備えたカメラです。
本体サイズは124.9mm(幅)×72.9mm(高さ)×39.1mm(奥行き)、重量はバッテリー・メモリーカード含めて約445gで、持ち運びが非常に楽です。また、高級感のあるアルミ削り出しのボディで、質感が良く、手に馴染みます。見た目がクラシカルで格好良く、持ち歩いていると「かっこいいカメラですね」と声をかけられたことが何度かありました。
ダイヤル操作を主軸とした操作性で、直感的で使いやすいのが特長です。特に、天面に新設されたフィルムシミュレーションダイヤルは、ファインダーを覗きながら設定を切り替えられるため、「どのフィルムシミュレーションが合うだろう」とリアルタイムに試しながら撮影を楽しめます。
X-E5には、X-E4にはなかったボディ内手ブレ補正が搭載されました。片手で構えてもブレにくく、シャッタースピードを稼げない暗所でも安心して手持ち撮影が楽しめます。これは、自転車に乗っていて「これだ!」と思った時に、サッと止まって片手でシャッターを切ることが多い私にとって、非常に心強い機能でした。
X-E5・XF35mm F2 R WR
絞りF2・1/1250秒・ISO600
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森の中の木漏れ日を背景に撮影。AFで金魚鉢にしっかりピントが合い、背景の玉ボケが際立っています。
X-E5・XF23mm F2.8 R WR
絞りF2.8・1/250秒・ISO200
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木漏れ日の森の中で、シャボン玉を撮影。小さく・動く被写体でしたが、シャボン玉の輪郭をしっかり捉えています。
X-E5・XF23mm F2.8 R WR
絞りF2.8・1/4000秒・ISO640
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大きな入道雲と、自転車に乗る人のシルエット。散歩中、サッとカバンから取り出して、自転車で走り抜ける人を逃さず写真に収めることができました。
X-E5・XF35mm F2 R WR
絞りF2.5・1/500秒・ISO200
フィルムシミュレーション:ノスタルジックネガ
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古民家で古瓶に挿したひまわりを撮影。レトロなシチュエーションに富士フイルムの描写やフィルムシミュレーションがハマります。
X-E5・XF23mm F2.8 R WR
絞りF2.8・1/180秒・ISO200
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様々なフィルムシミュレーションで撮影。同じ場面でも色味や階調、コントラストの違いで様々な表現ができます。
X-E5・XF23mm F2.8 R WR
絞りF2.8・1/4000秒・ISO320・フィルムシミュレーション:クラシックネガ
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フィルムシミュレーション「クラシックネガ」撮って出し。柔らかく温かい色調で、どこか懐かしさを感じるフィルムライクな仕上がりに。
X-E5・XF35mm F2 R WR
絞りF2・1/4000秒・ISO125
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田舎の夏の爽やかさ、懐かしさ。稲穂の細かい部分まで確認できます。
X-E5・XF35mm F2 R WR
絞りF2・1/4000秒・ISO200
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青緑に近いような山のシャドウの優しい色味が好きです。
X-E5・XF35mm F2 R WR
絞りF2・1/250秒・ISO500
フィルムシミュレーション:クラシッククローム
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生活感のあるシチュエーションも、フイルムシミュレーションで撮るとドラマや映画のワンシーンのような雰囲気が出ます。
X-E5・XF23mm F2.8 R WR
絞りF2.8・1/180秒・ISO1600
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光の粒が降り、煙がたなびく瞬間を切り取った一枚。クロスフィルターをつけると光が星のように見えます。
X-E5と、先代モデルであるX-E4は、見た目の細部が変わったほか、中身も大きく進化しています。
X-E4はグリップがほぼなく、フラットなデザインが特徴でした。一方、X-E5はグリップが復活し、握りやすさが向上しています。また、前述の通り、天面にフィルムシミュレーションダイヤルが新設され、より使いやすくなりました。
X-E4が約2610万画素だったのに対し、X-E5は約4020万画素に進化しています。より細かい描写が可能になり、写真のクロップにも強くなっています。また、AF性能も向上し、撮りたい瞬間を逃さず撮影できます。
前述の通り、X-E4にはなかったボディ内手ブレ補正が搭載されています。実際にX-E4とX-E5を同じ条件で比較撮影したところ、X-E5の補正効果を明確に感じることができました。
X-E4の4K/30Pから、X-E5では6.2K/30Pや4K/60P、FHD/240Pといった高解像度・高フレームレートでの動画撮影に対応できるようになりました。
従来のアスペクト比に加えて、「4:5」が選べるようになりました。Instagramのフィード投稿(縦長)は「4:5」推奨といわれており、Instagramに投稿する際に、トリミング無しで投稿できるのが強みです。
X-E5は、以下のような方におすすめしたいカメラです。
日常を気軽に写真に収めたい、持ち運びやすいカメラがほしい、という方に最適です。
コンパクトながら高性能でレンズ交換式のため、様々なレンズと組み合わせながら、いろいろな表現を楽しめます。
富士フイルム独自のフィルムシミュレーションを存分に楽しめます。ファインダーを覗きながら、フィルムシミュレーションダイヤルを回して、いろいろなフィルム風の表現を楽しめます。
高解像度・高フレームレートの動画に対応しており、手ブレ補正も有能なので、写真だけでなく動画も楽しみたい方にもおすすめです。
富士フイルム X-E5は、クラシカルな見た目の中に最新の技術が凝縮された、まさに「見た目のかっこよさと実用性を兼ね備えたカメラ」です。
先代モデルのX-E4と比べて、画素数や動画性能の向上、ボディ内手ブレ補正の搭載など、性能の強さを実感できました。
メインカメラとしても、またお散歩用のサブカメラとしても活躍できるポテンシャルがあります。
個人的には、液晶のバリアングルが非搭載な点や、静止画と動画の切り替えがワンタッチでできない点が、やや惜しいと感じました。
しかし、それらの点が気にならなければ、非常に魅力的なカメラだと思います。
Photo & Text by wakana