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2024.06.20
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FUJIFILM GFX100S II レビュー × 荻窪 圭|持ち歩いてスナップできるラージフォーマットGFX最新機の進化をチェック

FUJIFILM GFX100S II レビュー × 荻窪 圭|持ち歩いてスナップできるラージフォーマットGFX最新機の進化をチェックキービジュアル


ライター荻窪 圭 イメージ
■フォトグラファー紹介

荻窪 圭

荻窪 圭 (おぎくぼ・けい)
老舗のデジタル系フリーライター。1995年発売のカシオQV-10からデジタルカメラの記事を手がけ、各メディアでカメラやスマートフォンのカメラレビューやコラム、猫写真の連載などを執筆するほか、古地図趣味と写真をからめた歴史散歩本も執筆。最新刊『古地図と地形図で発見!江戸・東京の<はじまり>を歩く』(山川出版社)絶賛発売中。

はじめに

GFX100S II 本体:女性が持った画像

GF 50mm F3.5 R LM WRを装着したGFX100S II。コンパクトなボディにコンパクトなレンズを組み合わせてみた。さすがに小柄な女性が持つと大きくみえる。

富士フイルムからGFX100S IIが登場した。

前モデルのGFX100Sをはじめて使ったときの驚きを今でも覚えている。このサイズでラージフォーマットの1億画素でしかも手ブレ補正がついてて(それもしっかりと効く!)超高画質を味わえるとかあり?

これ、持ち歩いてスナップを撮れるラージフォーマット機じゃん!

そりゃまあAPS-Cやフルサイズセンサー機のコンパクトなモデルに比べればボディもレンズも大きくて重いけれども、その分、得られるものが大きいのだ。

「なんだかんだいってカメラ重かったな」と思いながら帰宅して写真を吸い上げて大きなモニタで見ると、疲れも吹き飛ぶ、的な。その後継モデルがGFX100S IIなのである。

前モデルからどう進化したのか、フラッグシップ機のGFX100 IIとどこが違うのか。気になるよね、ということであれこれ触ってみた。

何を受け継いで何が新しくなったの?

2023年に出たフラッグシップ機のGFX100 IIと今回のGFX100S IIは兄弟機。

フラッグシップ機のGFX100 IIから何を受け継いで何を受け継がなかったのか。フラッグシップ機ならではの拡張性や汎用性を除くと、受け継いだのは最新のデジタル技術。新しい画像処理プロセッサ「X-Processor 5」や最新のAIを利用した「被写体検出AF」、そして最新のフィルムシミュレーション。つまり最新のXシリーズ同等になった。

GFX100S IIは前モデルのGFX100Sに対して、GFX100 IIゆずりの最新技術を受け継いで、「中身」が大きく進化した後継機なのだ。

「中身」とわざわざ書いたのは、外見上はほとんど違わないから。外形寸法もまったく同じだ。2台並べてみると、ほぼ区別がつかない。

GFX100S II 本体:GFX100Sと並ぶGFX100S II

向かって左がGFX100S II。右がGFX100S。外見寸法も同じである。このアングルで違いがあるのはラバーのテクスチャのみかも。

ただ質量はちょっと違ってて、約900gから約883gとGFX100S IIになって少しだけ軽くなった。機能が増えつつ同じバッテリーを採用しつつ軽くなったのはうれしい。

よく見るとちょっと違う。それは表面のテクスチャ。

GFX100S IIは「BISHAMON-TEX」と名づけられた日本の伝統的な和柄にインスピレーションを受けたという細かな幾何学模様で構成されている、漢字だと「毘沙門」だろう。日本語である。

この角度だとわかりやすいか。

GFX100SとGFX100Sの本体比較 :横から見た画像

左がGFX100S II。右がGFX100S。表面のテクスチャが異なっているのがこの角度だとわかると思う。ちなみに、カバーを開けるとSDXCカードのデュアルスロットがある。

GFX100SとGFX100Sの本体比較 :横から見た画像

左がGFX100S II、右がGFX100S。GFX100S IIはこちら側に機種名が入っているからわかる。

両方を握ってみると明らかに「BISHAMON-TEX」の方が手に優しくて張り付く感じがあり、すごくグリップが安定する。感触がかなり異なるので、機会があったらぜひ触り比べしてほしい。

ボディが同じなので操作系も前モデルと同じ。グリップはいい感じに深く、親指をしっかりホールドするために出っ張りがある。その出っ張りにQボタン。電子ダイヤルは前後。レリーズボタンと電源スイッチが同軸にあるのは伝統で、グリップした状態で自然にオンオフできるのが気持ちいい。上面の液晶パネルの右にある2つのボタンはカスタマイズして使うのがいいだろう。

GFX100S II 本体:上部から見た画像

ファインダー部の左に撮影モードダイヤルと静止画・動画切り換えスイッチ。右側に大きなサブモニタがあり(必要な情報が常に出ていて便利)、レリーズボタンがある。グリップは深めで持ちやすい。

背面もGFX100Sと同じだ。富士フイルム伝統の十字キーを持たないレイアウトで(その分親指をしっかり置ける)、邪魔にならず推しやすい位置にボタン類が並ぶ。

GFX100S II 本体:背面モニター

背面から。親指を置くスペースが広く取られているのがうれしいところ。AFポイントはクリック付のスティックで操作。

スナップなら50mm、ポートレートなら110mm、困ったら45-100mm?

GF 50mm F3.5 R LM WRの作例

ではメディアを入れ、レンズを装着して出発である。

GFX100S II 本体:メディア挿入部

メディアはSDXCカードのデュアルスロット。UHS-IIのメディアを使えば書き込みも速くかなり快適に使える。

悩ましいのはどのレンズを持っていくかだ。いうまでもなくGFXはセンサーが大きいのでマウント径も大きい。マウント系が大きい=レンズが太いということで、手が小さいとぎゅっと力を入れないと着脱しづらい。まあしょうがないけれどもね。

GFX100S II 本体:イメージセンサー

正面から。センサーが大きい分マウント系も大きい。

機動力重視のスナップ撮影なら、GF 50mm F3.5 R LM WRがいいかと思う。パンケーキに近い薄さで質量も約335gと薄くて軽いレンズだ。

GFX100S II 本体:GF50mmF3.5 R LM WRを装着した画像

非常にコンパクトな「GF50mmF3.5 R LM WR」はGFX100S IIに似合うサイズ。

35mm版換算で約40mm。スナップ向きの焦点距離だ。

ぱっと構えて撮ると、GFX100Sとの違いをさっそく感じる。ひとつはレスポンス。全体にレスポンスが良くなった感がある。これはよい。

もうひとつはファインダーだ。EVFのスペックを見ると、使われているOLEDが約369万から約576万に増え、ファインダー倍率も上がった。

GFX100S II 本体:ファインダー像

ファインダー像。Boostモードにすると消費電力は増えるが解像度優先やフレームレート優先など目的に応じてパフォーマンスを上げられる。

GFX100S II 作例:配管

富士フイルムGFX100S II・GF50mm F3.5 R LM WR・絞りF3.5・1/85秒・ISO80・WBオート・フィルムシミュレーション:ノスタルジックネガ

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こういう錆びたパイプ系は好物なのでつい撮ってしまう。錆がいい感じに出そうなノスタルジックネガで。白いところがややアンバーになるところがいい。

GFX100S II 作例:ポートレート

富士フイルムGFX100S II・GF50mm F3.5 R LM WR・絞りF3.5・1/160秒・ISO80・+1.0補正・WBオート・フィルムシミュレーション:PROVIA/スタンダード(モデル:長谷川未紗)

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スタンダードのプロビアでポートレートを。スキンスムースエフェクトなどはなしでベーシックな設定で。曇天下日陰での撮影でも肌の色がいい感じに出るのはさすがフジ。

ファインダーで撮りづらい構図が欲しい時は背面のモニタの出番。上下左右両チルト式で、縦位置ローアングル撮影時に非常にいい。

GFX100S II 本体:3方向チルトのモニター

3方向チルトは縦位置ローアングル時に威力を発揮する。こうして持てばより自由なアングルで縦位置撮影が可能だ。

GFX100S II 作例:あじさい

富士フイルムGFX100S II・GF50mm F3.5 R LM WR・絞りF4.5・1/40秒・ISO320・DR200%・WBオート・フィルムシミュレーション:クラシックネガ

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アジサイをクラシックネガでローアングル撮影。クラシックネガは彩度を落としつつ色味が少し変わる。これでアジサイを撮るとしっとり侘びた感じになるのが楽しくて。

ファインダーを覗いて撮るのが一番しっくりくるし構えも安定するカメラではあるけれども、チルト式モニターをうまく使った方が腰に優しいので(カメラもって中腰になったりかがんだりするのって年を取るとつらいから)、積極的に使いたい。

GF 110mm F2 R LM WRの作例

次は人を撮るなら中望遠が欲しいよね、ということで、GF 110mm F2 R LM WR。Webサイトには「ポートレートの真髄をここに」とあるくらいのレンズで、35mm判換算で87mm相当となる。

GFX100S II 本体:GF110mmF2 R LM WRを装着した画像

ポートレートに最適といわれている「GF110mmF2 R LM WR」。ラージフォーマットセンサーでF2の中望遠レンズだ。

まずは逆光で1枚。レフ板は使わず露出補正もせず、逆光っぽい感じをそのまま残してみた。

GFX100S II 作例:フィルムシミュレーションを使用したポートレート(ノスタルジックネガ)

富士フイルムGFX100S II・GF110mm F2 R LM WR・絞りF2.0・1/800秒・ISO80・WB晴れ・フィルムシミュレーション:ノスタルジックネガ(モデル:長谷川未紗)

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ちょっと昭和の雰囲気を、と思ってノスタルジックネガをセレクト。あえて逆光っぽいままで。スムーススキンエフェクトは「弱」

もう1枚、個人的に好きなフィルムシミュレーション「ACROS」で。こちらはプラス1の補正をかけてある。

GFX100S II 作例:フィルムシミュレーションを使用したポートレート(ACROS)

富士フイルムGFX100S II・GF110mm F2 R LM WR・絞りF2.0・1/420秒・ISO80・+1.0補正・WB晴れ・フィルムシミュレーション:ACROS(モデル:長谷川未紗)

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+1の露出補正をかけ、スムーススキンエフェクトは「強」にセットすることでより滑らかなモノクロポートレートに。ディテール描写も背景のやわらかなぼけもたまらない。

どちらも瞳AFを使っている。

1億画素の描写力もさることながら、階調の滑らかさやディテールのナチュラルさがいい。作った解像感じゃなくて、ナチュラルな解像感というか。センサーサイズとレンズの解像力の賜物だ。

GFX100S IIは前モデルよりセンサーが改良されて(「GFX 102MP CMOS II」センサー)ダイナミックレンジが少し広くなったようで、それも素晴らしい点だ。階調が豊かだとレタッチ耐性も高くなるし。

前モデルに比べてAF速度も改善されたが、何より大きいのはAIを使った被写体検出AFが搭載されたこと。

GFX100S II 本体:Qメニュー

Qメニューから検出する被写体をセレクトしているところ。シンプルなアイコンが分かりやすい。人物の検出とは排他的になる。

こちらは猫の瞳認識中。

GFX100S II 本体:動物瞳AFのモニター画面

うちの黒猫で動物瞳AFのテスト中。人物の時と同様、動物でも瞳AFが効く。

特に動いている被写体をAF-Cで追いながら撮りたいときに、AFをカメラ任せにできるのがいい。うちの猫で申し訳ないけど黒猫ポートレートを。

GFX100S II 作例:猫

富士フイルムGFX100S II・GF110mm F2 R LM WR・絞りF2.0・1/85秒・ISO2000・+0.7補正・WBオート・フィルムシミュレーション:Velvia/ビビッド

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床に転がって伸びているうちの黒猫をVelviaで。背景をちょっと華やかな感じにしたくてVelviaを選び、しっぽに向かってぼけていく感じを見せよういう構図で。

GF45-100mmF4 R LM OIS WRの作例

でも、持っていくレンズをどれか1本に絞るとしたら、これだ。

仕事がらいろんなボディやレンズを(それぞれ短期間ではあるけど)使うことが多いのだが、一番気に入ったのがGF45-100mmF4 R LM OIS WRなのだ。35mm判換算で36-79mm。常用するにはちと重いけれども、ほどよい広角感から中望遠までいけてこれでだいたい困らない。

GFX100S II 本体:GF45-100mmF4 R LM OIS WRを装着した画像

「GF45-100mmF4 R LM OIS WR」。いささか大きくて重いけれども(1kgを越える)、その分使い勝手と写りは抜群によい。

ではちょっとしたスナップを3枚連続で。

GFX100S II 作例:ガスタンクと街

富士フイルムGFX100S II・GF45-100mmF4 R LM OIS WR・100mm(35mm判換算79mm)で撮影・絞りF4・1/550秒・ISO80・WBオート・フィルムシミュレーション:REALA ACE

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ガスタンクのある日常というテーマ(というほどでもないけど)で望遠でガスタンクと横断歩道。REALA ACEは常用のフィルムシミュレーションにしてもいい。

GFX100S II 作例:青空と花

富士フイルムGFX100S II・GF45-100mmF4 R LM OIS WR・45mm(35mm判換算36mm)で撮影・絞りF4・1/450秒・ISO80・+0.7補正・WBオート・フィルムシミュレーション:REALA ACE

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晴れ間が見えたのでちょっと空を撮りたくなり、REALA ACEで風景。中央奥に見えるマンションのブロックまで描写できているのには驚いた。

GFX100S II 作例:碇の碑

富士フイルムGFX100S II・GF45-100mmF4 R LM OIS WR・57.5mm(35mm判換算45mm)で撮影・絞りF4・1/52秒・ISO80・+1.7補正・WBオート・フィルムシミュレーション:Provia/スタンダード

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河口近くで見つけた碇の碑。逆光だったのでプラスの補正をかけて標準の焦点距離でスナップ。

GFX100S IIはセンサーが新しくなり、前モデルよりダイナミックレンジが広く最低ISO感度が80からになった(上限は同じ)。ISO12800が上限で、その上は拡張ISO感度としてISO102400までいけるが、無理に上げない方がいい感じはある。

GFX100S II 作例:猫

富士フイルムGFX100S II・GF45-100mmF4 R LM OIS WR・100mm(35mm判換算79mm)で撮影・絞りF4・1/500秒・ISO6400・WBオート・フィルムシミュレーション:Velvia/ビビッド

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早朝、道路の真ん中で毛繕いするチャトラの猫と出会った。毛繕い中だったのでシャッタースピードを上げ、高感度で撮影。被写体認識は動物で、AF-Cで撮影。

ボディ内手ブレ補正能力もあがり、6段分から8段分になったのも特筆すべき点だ。

ものは試しと手持ちでスローシャッターに挑戦。100mmで1/3秒だ。広角なら1秒くらいいけた。

GFX100S II 作例:夜の紫陽花

富士フイルムGFX100S II・GF45-100mmF4 R LM OIS WR・100mm(35mm判換算79mm)で撮影・絞りF4・1/3秒・ISO1600・-1.0補正・WBオート・フィルムシミュレーション:Velvia/ビビッド

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夜の住宅街のアジサイ。しゃがんで開いたモニタを見ながら1/3秒で。花の色を濃く出したかったのでVelviaを使用。

見事に止まってくれた。

前モデルでも日常の撮影ならまったくOKな手ブレ補正だったけど、今回のは日常ではやらんだろというシチュエーションでも止まってくれる。

画素数が多いほど微細なブレが記録されてしまうのでそれをしっかり抑えてくれるのはありがたい。

連写速度も前モデルより上がっている。メカシャッターの場合、秒5コマから秒7コマへアップした。ただ、連写がメインなら、特に電子シャッターで連写をするなら上位機のGFX100IIにすべきだろう。

なお今回の作例はフィルムシミュレーションを駆使している。

GFX100S II 本体:フィルムシミュレーション選択画面

フィルムシミュレーションは増えに増え、バリエーションを加えると全部で20種類に。フィルムシミュレーションブラケットの撮影枚数も3枚では足りなくなってきた。

個人的に好きなのはクラシッククロームやクラシックネガ、ACROSあたり。でも、撮ろうと思ったとき、どんなイメージに仕上げたいかで決めるのがいいと思う……もっとも、どんな仕上げにしたいときどれを選べばいいかを把握するまでが大変そうだけど。

作例に使用したカメラ

【商品情報】富士フイルム FUJIFILM GFX 100S II

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作例に使用したレンズ

【商品情報】富士フイルム フジノンレンズ GF50mmF3.5 R LM WR

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富士フイルム フジノンレンズ GF50mmF3.5 R LM WRバナー画像

【商品情報】富士フイルム フジノンレンズ GF110mmF2 R LM WR

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【商品情報】富士フイルム フジノンレンズ GF45-100mmF4 R LM OIS WR

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富士フイルム フジノンレンズ GF45-100mmF4 R LM OIS WRバナー画像

まとめ

今回、3本のレンズとともにGFX100S IIを持ち歩いてみたわけだが、ミラーレス一眼の最新技術がラージフォーマット機にきたー、という感じで、得られる絵はよりハイクオリティに、撮影自体はより快適になったというなんとも素晴らしい結果なのだった。最新技術のおかげで幅が広がった。

ただ、万能のカメラではないので向き不向きはある。

野鳥やスポーツ系など動きものを連写したいのなら、GFX100IIにすべきだろう。そこはセンサーの違いが大きい。GFX100S IIは電子シャッターも使えるがそれなりにローリングシャッター歪みは出るので、普段はメカシャッターか電子先幕シャッターを使うのがいい。

高速連写と歪みのない電子シャッターが最優先ならX-H2Sの方がいいかも、とも思う。

GFX100S IIが向いているのは、機動力とクオリティの両方を同時に欲しい人だ。リアル1億画素のラージフォーマットセンサーが映し出す画は35mmフルサイズセンサー機とはひと味もふた味も深くて豊かだ。階調もディテールもナチュラルにハイレベルなのでレタッチ耐性やトリミング耐性も大きいので、あとから仕上げたいときの自由度も違う。

そのクオリティを出せるカメラを首からぶら下げて、スナップや自由なポートレートを撮りたい人に一番に勧めたい。

そして豊富なフィルムシミュレーションはこのクラスのカメラだとリアリティが違うのである。

GFX100S II 作例:赤色の番傘

富士フイルムGFX100S II・GF45-100mmF4 R LM OIS WR・100mm(35mm判換算79mm)で撮影・絞りF4・1/125秒・ISO1600・WBオート・フィルムシミュレーション:クラシックネガ

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クラシックネガは赤が渋く出るのでわざとそうして撮ってみた。

(モデル:長谷川未紗)
Photo & Text by 荻窪 圭(おぎくぼ・けい)

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