花火撮影の楽しみ方 [実践編] × 写真家 金武武 | プロカメラマンが教える花火撮影の実践テクニックと設定のコツ
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目次
はじめに「花火撮影は何度も撮影したくなる」
花火を撮影するときの露出設定
ホワイトバランスとカラー設定を調整しよう
ピント合わせは「置きピン撮影」で
その他のおさえておきたいカメラ設定
構図を考えよう
まとめ
作例に使用した機材
執筆者紹介
フジヤカメラ | 東京都中野のカメラ専門店
はじめに「花火撮影は何度も撮影したくなる」
カメラの性能の進化は目覚ましく、ピント・色・露出など、カメラのオート機能が全て引き受けてくれて、きれいな写真が撮れます。 花火撮影の楽しみ方 [準備編] × 写真家 金武武 | プロカメラマンが解説する必要機材と準備のポイント » ブログ記事を見る
しかし花火は暗闇に眩しい光の粒が輝くため、カメラのオート機能はほとんど役に立ちません。どんなに優れた機種でも露出・ピント・構図など、マニュアル操作で合わせて撮影します。
ハードルが高いですが、イメージ通りのきれいな写真が撮れた時の感動と達成感は格別です。失敗しても成功しても、また撮影したくなるのが花火撮影です。花火写真は不思議な魅力があります。
今回は、「撮影方法」や「構図」などを実践編として紹介します。
別の記事では、花火撮影で「必要な機材」「気をつけたいポイント」について解説しました。あわせてご覧ください。![花火撮影の楽しみ方 [準備編] × 写真家 金武武 | プロカメラマンが解説する必要機材と準備のポイント イメージ](https://www.fujiya-camera.co.jp/img/blog/2026/05/20260528/2025062901-200.jpg)
花火を撮影するときの露出設定
撮影モードはマニュアル露出(M)で長時間露光
露出モードはマニュアル(M)にし、シャッタースピードはBULBやTIMEなどの長秒撮影(長時間露光)が行える設定にします。BULBモードが単独で設定されているカメラもあります。シャッターを開けている時間は花火の開花に合わせます。おおよそ2~20秒で撮ることが多いです。
SONY α7Ⅳ・SONY FE 16-35mm F4 ZA OSS
絞りF9・92秒・ISO100・WB3300k・三脚使用
撮影地:長野県諏訪湖
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シャッターのタイミング
単発打ち上げ花火のシャッターボタンを押すタイミングは、花火が地上から打ち上がる前です。上空で開花し消えるまで待ってから、シャッターボタンから指を離します。大きな玉だと60秒以上開けることもあります。
また、単発打ち上げ花火は一発で終わらず、数発が連続して打ち上がります。シンプルな花火大会や競技大会ではほとんど同じ位置から打ち上がり、同じ高さで開花します。
ワイドスターマインを多用する大規模花火大会では、単発打ち上げ花火は右で上がったり、左で上がったりします。花火プログラムには打ち上げ時間・花火の大きさ・打ち上げ場所が記載されていることがあるので、花火プログラムを事前に読んで頭にいれておくことをおすすめします。
絞り/露出の設定
ISO100でND4フィルターを装着した場合、絞りはF7.1にします。最低感度がISO200のカメラの場合は、ND8フィルターを装着しF8かF11に設定します。開始直後の花火を何度か撮り、液晶モニターで写真を確認しましょう。露出オーバーやアンダーになった場合は絞りを調整し再び撮影します。
花火は明暗差の激しい被写体です。ひとつの絞り設定で全ての花火は撮れません。適正露出になるように絞りを調整しながら撮影を続けます。
一般的な花火大会で担当煙火店が一社の場合は前半の花火で適正露出が掴め、後半のダイナミックな演出のワイドスターマインでも適正露出で撮れるでしょう。
競技大会では各煙火店によって明るさに差がありますので、露出オーバーになったり露出アンダーになったりします。その都度調整するか、ある程度妥協して適正露出で撮れた写真だけをピックアップすれば良いでしょう。
SONY α7 Ⅳ・SONY FE 16-35mm F4 ZA OSS
絞りF7.1・12秒・ISO100・WB3300k・三脚使用
撮影地:長野県
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ホワイトバランスとカラー設定を調整しよう
あらかじめ設定を登録しておくと便利
ホワイトバランス(WB)は花火の種類によって、ふたつを切り替えられると良いでしょう。
「洋火」と呼ばれる色鮮やかな花火は色温度設定/カラーフィルター・2970~3300k
「和火」や「錦冠菊花火」は晴天または色温度設定/カラーフィルター・4500~4800K
花火プログラムを見たりアナウンスを聞きながら、次に上がる花火の色に合わせてホワイトバランスを変えます。
カメラの任意の登録機能にふたつの設定をあらかじめ覚えさせておくと、瞬時に切り替えられて便利です。
OM SYSTEM OM-1 Mark II・M.ZUIKO DIGITAL ED 7-14mm F2.8 PRO
絞りF7.1・10秒・ISO200・WB3300k・三脚使用
撮影地:新潟県長岡市
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暗所撮影に慣れていない場合は
もし暗い場所でのカメラの操作に慣れていない場合は、ホワイトバランス設定3500kで全ての花火を撮ってみてはいかがでしょうか。3500kだと色鮮やかな花火も錦冠菊も妥協した色になってしまいますが、オートで撮るよりはきれいに写ります。
花火の写真を見る目が養われてくると、3500kで撮った写真ではきっと満足できなくなってきます。そこに至るまでにカメラ操作をブラインドタッチで設定できるように練習しておき、ふたつのWBを切換えながら撮影しましょう。
カラー設定は、ナチュラルやスタンダードが良いです。ビビッドにすると色が濃すぎたり赤色が飽和して濃淡が表現できなくなったり、暗い花火(青)は露出不足気味に写ります。
OM SYSTEM OM-1 Mark II・M.ZUIKO DIGITAL ED 7-14mm F2.8 PRO
絞りF9・19秒・ISO200・WB4500k・三脚使用
撮影地:新潟県長岡市
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ピント合わせは「置きピン撮影」で
置きピン撮影とは
前もってピントを合わせておき、被写体が来たらシャッターを押すテクニックを「置きピン撮影」と言います。車・バイク・電車・鳥など素早く動く被写体を撮影するときに使われています。
例えば、スピード200kmで目の前を通過するバイクにオートフォーカス(AF)でピントを合わせるのが難しい場合、通過地点に前もってAFでピントを合わせておきます。ピントが合ったら、マニュアルフォーカス(MF)に切り替えてバイクが来るのを待ちます。バイクが来たらシャッターボタンを押し撮影します。
事前にピントを合わせていますので、AFでピントを合わせる時間が短縮できます。
SONY α7Ⅳ・SONY FE 16-35mm F4 ZA OSS
絞りF5.6・30秒・ISO100・WB3300k・三脚使用
撮影地:長野県
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置きピン撮影が最適
花火撮影も置きピン撮影が最適です。
花火の場合は暗闇で急激に眩しい光が輝きます。特に花雷などの眩しい花火にAFでピントを合わせようとしても、明るすぎてピントが合わないことがあります。
そこで、花火大会の最初に上がるスターマインにAFでピントを合わせておき、すぐにMFに切り替えれば良いのです。その後のピント合わせは必要ありません。後はシャッターボタンを押すだけでよいのです。
ただしズームで構図を変えた場合は、もう一度AFでピント合わせが必要になります。
高倍率ズームレンズの場合も少しでもズームリングを動かすとピントがズレますので、ズームするたびにピント合わせを行いましょう。
柳花火や冠菊花火のように光跡が長く伸びる花火や、スターマインのように常に夜空に開き続けている花火にはAFでもピントは合います。
SONY α7Ⅳ・SONY FE 16-35mm F4 ZA OSS
絞りF5.6・28秒・ISO100・WB3300k・三脚使用
撮影地:長野県
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その他のおさえておきたいカメラ設定
長秒時ノイズリダクション機能OFF
長秒時ノイズリダクション機能をONにすると撮影直後にノイズを除去する作業が始まり、数秒から数十秒間はシャッターボタンが押せなくなります(撮影ができなくなります)。
30秒間程度の撮影でしたらノイズは気になりませんので、OFFで問題ないです。
手ブレ補正機能OFF
花火は三脚を使用して撮影しますので、手ブレ補正はOFFでOKです。ONにするとカメラが勘違い(誤作動)し、かえってブレが発生してしまいます。
手ブレ補正のスイッチはカメラ本体に付いているタイプと、レンズに付いているタイプがありますので注意が必要です。
構図を考えよう
最後に構図についてです。
単発花火の場合
単発の花火ならば、縦位置で花火全体を撮れば良いでしょう。
SONY α7Ⅳ・SONY FE 16-35mm F4 ZA OSS
絞りF7.1・13秒・ISO100・WB3500k・三脚使用
撮影地:長野県
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SONY 7Ⅳ・SONY FE 16-35mm F4 ZA OSS
絞りF7.1・6秒・ISO100・WB3300k・三脚使用
撮影地:長野県
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昇火が無い花火ならば花火を画面の中心におき、アップで大きく撮っても良いでしょう。画面いっぱいに花火を捉える方が迫力ある写真になります。
ワイドスターマインの場合
ワイドスターマインは、横位置で撮るのがおすすめです。
画面の下側には地上を入れ、上側は花火の上部が切れないように構図を作ります。
至近距離で超広角レンズで撮ると上下左右に余白ができ、間近で見ている迫力は表現できなくなります。時には画面からはみ出る構図で撮っても良いでしょう。
上下左右のバランスの良い写真と画面一杯の写真を組み合わせると、見ごたえある組み写真になります。
OM SYSTEM OM-1 Mark II・M.ZUIKO DIGITAL ED 7-14mm F2.8 PRO
絞りF10・7秒・ISO200・WB3300k・三脚使用
撮影地:新潟県長岡市
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OM SYSTEM OM-1 Mark II・M.ZUIKO DIGITAL ED 7-14mm F2.8 PRO
絞りF9.5・48秒・ISO200・WB3300k・三脚使用
撮影地:静岡県
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まとめ
今回は実践編として、花火撮影のための「カメラ設定」や「おさえておきたい撮影方法」を紹介しました。 花火撮影の楽しみ方 [準備編] × 写真家 金武武 | プロカメラマンが解説する必要機材と準備のポイント » ブログ記事を見る
「必要な機材」「気をつけたいポイント」について解説した別記事もご覧いただき、花火を楽しみながら撮影にチャレンジしていただければと思います。![花火撮影の楽しみ方 [準備編] × 写真家 金武武 | プロカメラマンが解説する必要機材と準備のポイント イメージ](https://www.fujiya-camera.co.jp/img/blog/2026/05/20260528/2025062901-200.jpg)
花火は夏のイメージが強いため、夏の花火大会はどこも大混雑になります。しかし日本の夏は暑すぎますので、朝から撮影場所の確保をするのは危険です。
近年は大混雑にならないように平日開催や大規模花火大会を数回に分けて開催したり、暑さを避けるため春や秋の花火も増えてきました。
決して無理せずに、花火の撮影を楽しんでください。
作例に使用した機材
カメラ
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【商品情報】OLYMPUS/OM SYSTEM OM SYSTEM OM-1 Mark II ボディ
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レンズ
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【商品情報】OLYMPUS/OM SYSTEM M.ZUIKO DIGITAL ED 7-14mm F2.8 PRO
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執筆者紹介

金武 武(かねたけ・たけし)
1963年神奈川県横浜市生まれ。
写真の技術を独学で学び30歳で写真家として独立。打上げ花火を独自の手法で撮り続けている。写真展、イベント、雑誌等、メディアでの発表を続け、花火の解説や講演会、花火撮影ツアーの依頼が増えている。2016年には花火打上従事者の資格を取得。
ビジュアルブック「眺望絶佳の打ち上げ花火」発売中
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1938年の創業以来、80年以上にわたり多くのカメラ愛好家の皆さまに支えられてきました。
店内には、わずか数日で入れ替わる新鮮な在庫が並び、充実した保証体制と、初心者のお客様にも安心してご相談いただけるスタッフの親切・丁寧なアドバイスを大切にしています。
中古品の在庫は、最新機材からヴィンテージモデルまで常時3,000点以上。その豊富なラインナップは、全国でもトップクラスです。
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