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2023.07.21
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LEICA SL2-S レビュー × 藤井智弘 | 趣味性とプロ仕様の性能を兼ね備えたハイスペック機

Leica SL2-S レビュー × 藤井智弘 | 趣味性とプロ仕様の性能を兼ね備えたハイスペック機キービジュアル


ライター藤井智弘(ふじい・ともひろ)イメージ
■フォトグラファー紹介

藤井智弘(ふじい・ともひろ)

東京生まれ。東京工芸大学短期大学部写真技術科卒業。1996年に写真展を開催後、写真家になる。カメラ専門誌、WEBでの撮影や執筆、各種撮影や写真講師等で活動。作品では、国内や海外の街を撮影している。公益社団法人 日本写真家協会(JPS)会員。デジタルカメラグランプリ(DGP)審査員。NHK文化センター柏教室講師。
ホームページ: https://fujiitomohiro.amebaownd.com/
Instagram: https://instagram.com/fujiitomohiro
Twitter: https://twitter.com/FujiiTomohiro

はじめに

ライカと言えば、レンジファインダーのライカMシステムを思い浮かべる人が多いだろう。1954年から続くライカ伝統のシステムであり、アイコニックな存在だ。だがライカにはもうひとつ、35mmフルサイズのシステムがある。それがミラーレスのライカSLシステムだ。

初代となるライカSL(Typ601)が発売されたのが2015年。ここからフルサイズ対応のライカLマウントが始まる。なおライカLマウントが登場したのは、2014年に発売されたAPS-Cサイズのコンパクトデジタルカメラが初だ。

2019年、ライカSLの後継機、ライカSL2が登場した。ライカSLのデザインを踏襲しながら、撮像素子が2400万画素から4730万画素にアップ。画像処理エンジンLeica MAESTROはⅡからⅢへ。EVFも404万ドットから576万ドットになるなど、大幅な進化を遂げている。

さらにライカSL2では、約5.5段分の効果を持つボディ内手ブレ補正も搭載された。そして2020年12月、ライカSL2をベースに、撮像素子を再び2400万画素にしたライカSL2-Sが姿を現した。それではライカSL2-Sはどのようなカメラなのか、じっくり見ていこう。

Leica ズミクロンSL f2/50mm ASPH.を装着したSL2-Sの商品画像

シンプルながら精悍なスタイルを持つライカSL2-S。Leicaのロゴが黒なのが特徴だ。重厚感のあるブラックボディにシャッターボタン、レンズ着脱ボタン、ストラップ取り付け部のシルバーが映える。

Leica SL2-Sの特徴

快適な操作が可能な、ライカ独自のこだわりを感じる外観の仕上げ

外観デザインは、ライカSL2と同じ。アルミ削り出しの外装は直線的で美しく、側面がラウンドしているライカMシステムとは異なる雰囲気ながら、ライカらしい重厚感がある仕上がりを持つ。

しかしライカSL2と大きく違うところが、前面の「Leica」のロゴが白ではなく黒ということだ。メーカーロゴを本体と同じ黒にしているのは珍しい。とはいえ赤いライカバッジはそのままなので、ライカであることはしっかり主張している。

好みもあるが、街のスナップなどで目立たず撮影したい場合などにありがたい。なおLeicaのロゴは、白の塗装を省略しているのではなく、黒の塗料で塗られている。こうした細かいこだわりがライカらしい。

35mmフルサイズ機として決して小柄ではないが、グリップはシンプルなストレートでしっかり握れる。ホールドするとガッチリ感も伝わってくるところは高級機らしい。

また各ボタンやダイヤルの動きにも適度なメリハリがある。こうした感触の良さはライカMシステムにも通ずるところがあり、外観の仕上げの良さと併せて所有する満足感と使用する満足感の両方が味わえる。

Leica ズミクロンSL f2/50mm ASPH.を装着したSL2-Sのファインダーを覗く筆者の画像

コンパクトとは言えない大きさだが、その分グリップは小指までしっかり握れて安定したホールディングができる。


ライカが他社と異なるのが、ボタン類を極力減らし、シンプルな操作を追求していることだ。背面は多くのデジタルカメラが採用している十字ボタンをライカSL2-Sは持たない。これは同じデザインのライカSL2だけでなく、現行のライカM11でも同じだ。

背面モニター横にはボタンが三つしかなく、あとはサムホイールとジョイスティック、FNボタン、電源レバーだけだ。ボディ上面もトップダイヤルと二つのFNボタンのみ。前面も二つのFNボタンがあるだけ。ハイエンドクラスのミラーレス機としては操作部分が驚くほど少ない。

Leica  SL2-Sの背面画像

背面はボタンやレバーなどの操作部が少なくシンプル。しかしタッチパネル式の背面モニターやジョイスティック、サムホイール等を使うことで、スムーズで迅速な操作が可能だ。

メニューボタンを一度押すと表示されるメイン画面からもタッチで撮影モードやWB、ドライブ、AFなどの設定が変更でき、ライカのスマホアプリ、Leica FOTOSへの接続も行える。

Leica  SL2-Sのバッテリー挿入部の画像

バッテリーは底面にカバーがなく、ダイレクトに装填する。取り外しはレバーを回すとバッテリー先端が飛び出し、さらにバッテリーを軽く押すと外れる。ライカM11やライカQ3と共通の操作だ。


ライカSL2-Sが多機能とシンプルな操作性を両立できているのは、2種類のメニュー画面とタッチパネル、六つのFNボタンを効果的に使えるつくりだからだ。

メニューボタンを一度押すと、背面モニターにメイン画面が表示される。撮影モードや露出、WB、ドライブなど基本的なカメラの設定状態が表示されるが、そこからタッチでダイレクトに設定変更が行える。

さらにメニューボタンを押すと、通常のメニュー画面となり、さらに細かな設定が可能だ。そしてFNボタンには、よく使う機能の割り当てができる。

メニュー画面から割り当てを可能にする機能の選択もできるのも特徴だ。各FNボタンを長押しすると、割り当ての機能が選べるので、撮影状況に応じた機能割り当ての変更も迅速にできる。

こうした「シンプルだけどかゆいところに手が届く」配慮が、ライカSL2-Sで快適な操作ができるポイントだ。

Leica  SL2-S上面にあるサムホイール、パネル、トップダイヤル、FNボタンの画像

サムホイールは、押すと撮影モードの変更が行える。モードはパネルに大きく表示され確認しやすい。サムホイールのダイヤルを回している最中に誤って押し込んでしまうこともなく、絶妙な感触。また上面もトップダイヤルとFNボタンが二つあるだけ。

ダイヤル機能設定のサムホイールとトップダイヤルのカスタマイズ画面

ダイヤル機能設定で、サムホイールとトップダイヤルのカスタマイズができる。撮影モードごとに設定できるのはとても便利だ。

Leica  SL2-Sボディ前面にあるFNボタン

ボディ前面にもFNボタンが二つある。変更したい機能がすぐに呼び出せるのはとても便利だった。

FNボタン割り当て機能オン・オフ設定画面

FNボタンに割り当てられる機能は、あらかじめ絞り込むことができる。FNボタンに割り当てを可能にする場合はオン、割り当てしない機能はオフにする。

FNボタンへの機能の割り当て設定画面

各FNボタンへの機能の割り当ては、設定したいFNボタンを長押しすると割り当てる機能の選択画面が表示される。状況に応じて迅速にFNボタンの内容を変更でき、スムーズな撮影が可能だ。

メイン画面

メイン画面。設定状況がひと目でわかる。また各アイコンは大きくないものの、確実な操作が行えた。筆者はメイン画面からWBやAFモード、AFエリアなどを変更するのに活用した。

メニュー画面

メイン画面からもう一度メニューボタンを押すと、メニュー画面になる。ここではタッチは使用できず、ジョイスティックやサムホイール、トップダイヤルで設定を行う。

ショートカット設定画面

ショートカット設定からジョイスティックやFNボタン、ダイヤル機能などの設定変更が行え、自分好みのライカSL2-Sにカスタマイズできる。

撮像素子にもライカ画質の秘密が

AFは225点。コントラストAFのみで像面位相差AFは持たない。それでも特にAF速度が遅いと感じることもなく、スムーズな測距が可能だ。ゾーンAFやトラッキングAFも装備し、多彩なシーンで対応する。

連写は、メカシャッターでの最高速は9コマ/秒。なぜか画素数が多いライカSL2の方が10コマ/秒と速いのだが、実用上は気にならないレベルと言える。なお電子シャッターによる超高速連写は25コマ/秒だ。

シャッタータイプ設定画面

シャッターは機械式と電子式、さらに機械式と電子式が自動で切り換わるハイブリッドが選択できる。シャッタースピードは、機械式は30分〜1/8000秒、電子式は60秒〜1/40000秒。


ローパスフィルターレスの2400万画素の画質は高い解像力が得られる。もちろんライカSL2の4730万画素には届かないが、非常に実用的で扱いやすさを感じた。ライカSLレンズの描写力もあって、細かい部分の解像感も申し分ない。

実はライカの画質の高さは、撮像素子のつくりも影響している。撮像素子には必ず前面にカバーガラスがあるのだが、ライカの撮像素子はそのカバーガラスがとても薄い。

カバーガラスが厚いと、画面周辺ではレンズから斜めに入ってきた光がカバーガラスで屈折し、正確な焦点を結ばないため画質の低下を招いてしまう。ライカではそれを極力防ぐために、カバーガラスをあえて薄くしているのだ。

撮像素子部分の画像

撮像素子は2400万画素。ローパスフィルターは使用せず、カバーガラスも薄いため、画面周辺まで高い解像力が得られる。

高感度に強いカメラ

ISO感度はISO50〜10000。ISOオートではISO100〜10000なので、ISO50は拡張と言えるだろう。ISO感度を上げていくと、ISO3200から拡大するとわずかにノイズが見られるものの、ほぼISO100と変わらない写りだ。

ISO6400からシャドー部にノイズが増えてきて、ISO50000でノイズ感が強くなる。最高感度のISO100000は拡大しなくてもノイズがわかる。高感度にはとても強いカメラだ。

しかもISO10000でも色調が崩れることがなく、ノイズもまるでフィルムの粒子を思わせるもの。そのため高感度でも不自然さのない仕上がりだ。

フィルムっぽい写真が撮りたい場合は、あえて高感度に設定するのも面白いかもしれない。ライカSL2-Sの電子シャッターは1/40000秒まであるので、日中の屋外でもNDフィルターを使用せずに高感度の撮影ができる。

また5.5段分の効果を持つボディ内手ブレ補正もあり、高感度と組み合わせれば暗所にとても強いという印象を持った。

フローティングISOオン・オフ設定画面

フローティングISOをオンにすると、ISO感度をマニュアル設定にしていても、露出の連動範囲外になった際、適正露出になるようにISO感度が自動変更される。

ISO50で撮影したお酒の瓶の画像

ISO50

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ISO100お酒の瓶の画像

ISO100

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ISO200お酒の瓶の画像

ISO200

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ISO400お酒の瓶の画像

ISO400

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ISO800お酒の瓶の画像

ISO800

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ISO1600お酒の瓶の画像

ISO1600

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ISO3200お酒の瓶の画像

ISO3200

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ISO6400お酒の瓶の画像

ISO6400

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ISO12500お酒の瓶の画像

ISO12500

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ISO25000お酒の瓶の画像

ISO25000

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ISO50000お酒の瓶の画像

ISO50000

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ISO100000お酒の瓶の画像

ISO100000

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高感度にはとても強く、ISO25000やISO50000でも実用になるほど。さすがにISO100000はわずかに暗く、ノイズ感もあるが、それでも色調は変わらない。またISO50は拡張になるため、ダイナミックレンジが他より狭い。

JPEG設定画面

JPEG設定から、JPEG記録用の設定が行える。フィルムモードは仕上がり設定、iDRは自動のダイナミックレンジ調整だ。オンにすると明暗差を抑えた階調重視の写真が撮れる。

フィルムモード設定画面

フィルムモードは5種類。モノクロは階調重視とハイコントラストの2種類がある。それぞれフィルムモード設定でカスタマイズも可能だ。

フィルムモード:標準で撮影した色鉛筆の画像

フィルムモード:標準

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フィルムモード:ビビッドで撮影した色鉛筆の画像

フィルムモード:ビビッド

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フィルムモード:ナチュラルで撮影した色鉛筆の画像

フィルムモード:ナチュラル

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フィルムモード:モノクロで撮影した色鉛筆の画像

フィルムモード:モノクロ

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フィルムモード:モノクロHCで撮影した色鉛筆の画像

フィルムモード:モノクロHC

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モードの数は少ないように感じるが、実際の使用では特に気にならず、スピーディーな切り替えができて扱いやすかった。JPEGはイージーに使用できて、細かな追い込みはDNG形式のRAWで行う、という考え方なのかもしれない。

幅広い撮影に対応する実用性

ライカと聞くと趣味性の高さを思い浮かべるかもしれない。しかしライカSL2-SはUHS-ⅡのSDカードに対応したデュアルスロットや576万ドットで0.78倍のファインダーなども搭載し、幅広い撮影に対応する実用性に優れたライカだ。

今回は使用しなかったが、動画性能に優れているところもライカSL2-Sのポイントだ。4K動画を10bitで時間制限なく撮影でき、60fps 4:2:2 10bit動画をライカ独自のL-log記録も可能。HDMI端子もタイプAを採用するなど、プロの映像制作にも対応した性能を持つ。

Leica  SL2-Sのメモリーカード挿入部の画像

メモリーカードはSDカード。ダブルスロットを採用している。どちらもUHS-Ⅱに対応だ。

Leica  SL2-Sの端子類挿入部の画像

左側面は端子類が並ぶ。上からマイク/レリーズスイッチ、ヘッドホン/レリーズスイッチ、HDMI、USB。USBはタイプCで充電、給電も可能だ。

Leica  SL2-Sのファインダーの画像

ファインダーは約576万ドットのEyeResファインダー。高精細で高い視認性を持つ。倍率も0.78倍と大きく、快適な撮影が行える。視度調整ダイヤルも大型で使いやすい。

レンズ選択の幅広さ

そしてレンズ選択の幅広さも魅力だ。ライカとパナソニック、シグマは、Lマウントアライアンスを締結している。ライカSLシステムには、パナソニックのLUMIX SレンズやシグマのLマウントレンズがダイレクトに使用が可能だ。三社とも個性的なレンズをラインナップしているので、幅広い表現が楽しめる。

筆者はライカSL2-SにシグマIシリーズのレンズを装着してみたが、一体感もあってライカSLレンズとは別の魅力を感じた。

もちろんボディがライカならレンズもライカにこだわるのもアリだ。L用Mレンズアダプターを使えばライカMレンズも装着できる。しかも6bitコードのあるライカMレンズならExifに使用レンズも記録され、写真整理にとても便利だ。

SIGMA  65mm F2 DG DNを装着したLeica  SL2-Sの画像

LマウントアライアンスのパナソニックLUMIX Sやシグマのレンズも装着できる。ここではライカSL2-SにSIGMA 65mm F2 DG DNを装着してみた。こちらも精悍な姿でよく似合う。

SIGMA 65mm F2 DG DNで撮影したピエロの置物の画像

SIGMA 65mm F2 DG DN
F2・1/400秒・−0.3EV補正・ISO100・AWB・DNG(RAW)+JPEG

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SIGMA 65mm F2 DG DNで撮影。ライカSLレンズはもちろん、パナソニック、シグマの各個性的なレンズも視野に入れると、Lマウントの楽しさがより広がる。

まとめ

ライカSL2-Sは、好評のライカSL2の外観や基本機能を踏襲しながら、扱いやすい2400万画素の画素数や、街中でも目立たない黒塗りされたロゴなど、より軽快さが増したモデルだ。

また大きな魅力なのが、ライカらしい質感と操作性。エッジが立った外装カバーはアルミ削り出しならでは。驚くほど高品位な仕上がりだ。ライカを手にしている楽しさが湧いてくるはず。

しかもIP54相当の防塵・防滴構造なので、過酷な環境にも対応する。そしてボタン類は少ないながら優れた操作性も見事だ。変更したい機能をすぐ呼び出せて好みの設定にできる。

もちろんAF速度や連写速度も不満なく、高感度にも非常に強い。実にバランスの取れたミラーレスカメラだと感じた。風景からスナップ、ポートレート、乗り物など、幅広いシーンで活躍すること間違いない。

ライカSL2-Sでもうひとつ注目なのが価格だ。ライカは高価なカメラで知られるが、ライカSL2-Sはプロスペックの仕様で他社のハイエンドクラスと同等。もちろんライカの高い基準で開発されたMADE IN GERMANYだ。

すでにライカMシステムを所有するライカユーザーだけでなく、ハイスペックのフルサイズミラーレスの導入を検討している人、さらに写真も動画もこだわりたい人に、ライカSL2-Sは見逃せないカメラだ。

Leica SL2-S 作例

Leica VARIO-ELMARIT SL f2.8/24-70mm ASPH.・24mmで撮影した木々とビルの画像

Leica VARIO-ELMARIT SL f2.8/24-70mm ASPH.・24mm
F8・1/80秒・−1EV補正・ISO100・AWB・DNG(RAW)+JPEG

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手前の木の枝や葉、そして建物の解像感は申し分ない。今やフルサイズのスタンダードとなった2400万画素だが、高精細の画質が楽しめる。

Leica SUMMICRON SL f2/50mm ASPH.で撮影したカラフルな自転車の画像

Leica SUMMICRON SL f2/50mm ASPH.
F2.8・1/250秒・−0.3EV補正・ISO100・AWB・DNG(RAW)+JPEG

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決して小柄なボディとは言えないが、コンパクトな単焦点レンズと組み合わせると軽快なスナップもできる。

Leica SUMMICRON SL f2/35mm ASPH.で撮影したお酒の瓶の画像

Leica SUMMICRON SL f2/35mm ASPH.
F2・1/20秒・ISO100・WB:デイライト・DNG(RAW)+JPEG

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5.5段分の手ブレ補正機構を搭載。薄暗いアーケード内の飲食店の店先に置かれていたボトルに迫る。1/20秒のシャッタースピードでも手ブレを気にせず撮影できた。

Leica VARIO-ELMARIT SL f2.8/24-70mm ASPH.・31mmで撮影し建物の間の通路の画像

Leica VARIO-ELMARIT SL f2.8/24-70mm ASPH.・31mm
F5.6・1/20秒・−0.7EV補正・ISO100・AWB・DNG(RAW)+JPEG

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高精細のファインダーはとても見やすい。また0.78倍の倍率も視野が広々としている。画面左下の光が差し込む具合と、奥に人が通った瞬間を見ながらシャッターを切った。

Leica SUMMICRON SL f2/50mm ASPH.で撮影した植物の画像

Leica SUMMICRON SL f2/50mm ASPH.
F2.8・1/500秒・−0.7EV補正・ISO100・AWB・DNG(RAW)+JPEG

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ジョイスティックは小さいが使い勝手は良好。ライカSL2-Sは十字ボタンを持たないが、ジョイスティックやタッチパネルで快適な操作ができる。測距点の移動もスムーズに行えた。

Leica VARIO-ELMARIT SL f2.8/24-70mm ASPH.・66mmで撮影した洋服店のディスプレイに飾られたマネキンの画像

Leica VARIO-ELMARIT SL f2.8/24-70mm ASPH.・66mm
F2.8・1/125秒・−1EV補正・ISO100・WB:デイライト・DNG(RAW)+JPEG

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シンプルなデザインと操作性、そして高級機らしい感触は、撮影していてとても楽しい。ダイヤルやFNボタンのカスタマイズも容易。筆者はサムホイールに露出補正を割り当てて、ファインダーを覗きながら親指で明るさ調整ができるようにした。

Leica SUMMICRON SL f2/50mm ASPH.で撮影したティーセットの画像

Leica SUMMICRON SL f2/50mm ASPH.
F2・1/1250秒・ISO100・AWB・DNG(RAW)+JPEG

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街を歩いていたらガラスのポットに光が当たり、壁に窓枠の影が映る光景に出会い、とっさにライカSL2-Sを構えてシャッターを切った。AFはレスポンスも良く、撮りたいシーンを確実とらえられた。

Leica SUMMICRON SL f2/30mm ASPH.で撮影したお店で販売されている籐の椅子

Leica SUMMICRON SL f2/30mm ASPH.
F2.8・1/320秒・ISO100・AWB・DNG(RAW)+JPEG

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籐の椅子は質感高い仕上がりになった。とても立体感のある画質だ。

Leica VARIO-ELMARIT SL f2.8/24-70mm ASPH.で撮影した橋と空の画像

Leica VARIO-ELMARIT SL f2.8/24-70mm ASPH.
38mm・F8・1/320秒・ISO100・AWB・DNG(RAW)+JPEG

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空の階調再現や橋の金属の質感も良好だ。解像力も高いが硬い写りにならないところがライカらしい。

Leica VARIO-ELMARIT SL f2.8/24-70mm ASPH.で撮影した洋風な建物の天井の画像

Leica VARIO-ELMARIT SL f2.8/24-70mm ASPH.
24mm・F8・1/100秒・+0.3EV補正・ISO100・WB:デイライト・DNG(RAW)+JPEG

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ISO6400に設定した。拡大するとわずかにノイズ感はあるものの、解像感も落ちず良好な仕上がりだ。高感度に強いことがわかる。

Leica VARIO-ELMARIT SL f2.8/24-70mm ASPH.・24mmで撮影した川と立ち並ぶビルの画像

Leica VARIO-ELMARIT SL f2.8/24-70mm ASPH.・24mm
F8・1/1000秒・−0.3EV補正・ISO100・AWB・DNG(RAW)+JPEG

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川を渡っているとき、逆光に輝く水面と雲に惹かれてライカSL2-Sを構えた。メカシャッターでもシャッター音は小さく、小気味よく撮影できる。

Leica VARIO-ELMARIT SL f2.8/24-70mm ASPH.・24mmで撮影した工事現場の画像

Leica VARIO-ELMARIT SL f2.8/24-70mm ASPH.・24mm
F5.6・1/640秒・+0.3EV補正・ISO100・AWB・DNG(RAW)+JPEG

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ライカはモノクロ専用機を発売するほどモノクロに精通したメーカーだ。JPEG設定のフィルムモードをモノクロに設定。豊かな階調と適度なコントラストが得られ、手軽に本格的なモノクロ写真が楽しめる。

Leica VARIO-ELMAR SL f5-6.3/100-400mm ・314mmで撮影した離陸する旅客機の画像

Leica VARIO-ELMAR SL f5-6.3/100-400mm ・314mm
F7.1・1/1000秒・ISO200・AWB・DNG(RAW)+JPEG

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AF-Cに設定し、フォーカスはゾーンで離陸する旅客機を狙った。AFは確実に飛び去る飛行機を追い続けた。

Leica VARIO-ELMAR SL f5-6.3/100-400mm ・400mmで撮影した東京さくらトラムの画像

Leica VARIO-ELMAR SL f5-6.3/100-400mm ・400mm
F6.3・1/400秒・ISO400・AWB・DNG(RAW)+JPEG

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400mmの超望遠を手持ちで撮影。効果の高い手ブレ補正のおかげでファインダー内の像が安定し、正確な構図決定ができた。

Leica VARIO-ELMAR SL f5-6.3/100-400mm +EXTENDER L 1.4x・534mmで撮影した飛んでいる鳥の画像

Leica VARIO-ELMAR SL f5-6.3/100-400mm +EXTENDER L 1.4x・534mm
F9・1/2000秒・ISO800・AWB・DNG(RAW)+JPEG

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100-400mmにエクステンダーを装着。飛ぶ鳥は速いので追うのが難しかったが、ライカSL2-Sは背景が木々で暗く落ち、鳥に光が当たって浮かび上がった瞬間をとらえることができた。

作例に使用したカメラ

Leica SL2-S

【商品情報】Leica ライカ SL2-S

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Leica ライカ SL2-Sバナー画像

作例に使用したレンズ

Leica バリオ・エルマリートSL f2.8/24-70mm ASPH. /Leica バリオ・エルマーSL f5-6.3/100-400mm /Leica ズミクロンSL f2/50mm ASPH. /Leica ズミクロンSL f2/35mm ASPH.
SIGMA 65mm F2 DG DN | Contemporary

作例に使用したテレコンバーター

Leica エクステンダーL 1.4x

Photo & Text by 藤井智弘(ふじい・ともひろ)

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