目次
特徴/操作性
開放F1.4の大口径レンズ
小型軽量
近接撮影
実写レビュー
開放ではなめらか、絞ればきりっと
味のある描写を楽しめる純正レンズ
窮屈さを感じない35mmの画角
画質について
解像感
色収差
フレア・ゴースト
Nikon NIKKOR Z 35mm f/1.8 Sと比較
メリット・デメリット
持ち運びやすい大口径レンズ
幅広いシーンに対応可能
周辺部の描写が苦手なときも…
おすすめユーザー
柔らかい描写、大きなボケ感が欲しい方
まとめ
作例に使用したレンズ
作例に使用したカメラ
Nikon NIKKOR Z 35mm f/1.4は開放F値が1.4と明るい大口径単焦点レンズです。
被写界深度の浅い撮影や、光量の少ない室内や夜の手持ち撮影など、F1.4の明るさを活かして幅広い撮影を楽しむことができます。
Nikon NIKKOR Z 35mm f/1.4は重量約415gです。大口径レンズとしては小型・軽量な設計となっており、1日中首から下げていても苦になりません。
テスト撮影ではグリップの浅いNikon Zfに合わせて使用しましたが、ストレスなく撮影することができました。
カバンに入れても出し入れしやすいサイズ感で、気軽に持ち出すことができるレンズです。
Nikon NIKKOR Z 35mm f/1.4の最短撮影距離は0.27mです。F1.4の大口径と近接性能を活かすことで、大きくて滑らかなボケ感を表現することができます。
被写体との距離が撮りにくいようなテーブルフォトなどでも活躍するレンズではないでしょうか。
作例1:F1.4 1/80秒 ISO125 露出補正±0
カメラ:Nikon Z f レンズ:Nikon NIKKOR Z 35mm f/1.4
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Nikon NIKKOR Z 35mm f/1.4の開放F値の描写は非常になめらかで優しい描写です。暗がりの室内に差し込んだ光を綺麗に表現してくれました。
作例2:F5.6 1/1600秒 ISO125 露出補正+0.7
カメラ:Nikon Z f レンズ:Nikon NIKKOR Z 35mm f/1.4
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F5.6まで絞って撮影をしました。
建物や雲の輪郭をしっかり描写している印象です。大口径レンズでの撮影はつい開放F値ばかりで撮影してしまいますが、F値ごとの違いをお楽しみいただきたい1本となっています。
作例3:F1.4 1/160秒 ISO125 露出補正±0
カメラ:Nikon Z f レンズ:Nikon NIKKOR Z 35mm f/1.4
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作例3:F1.4 1/500秒 ISO125 露出補正−1
カメラ:Nikon Z f レンズ:Nikon NIKKOR Z 35mm f/1.4
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忠実だけど、どこか趣のある個性的な描写をするレンズです。
高い解像感を求めるレンズが次々発売される中で、このような描写を純正レンズで楽しめるのはNikon NIKKOR Z 35mm f/1.4ならではの魅力ではないでしょうか。
作例4:F1.4 1/1000秒 ISO125 露出補正±0
カメラ:Nikon Z f レンズ:Nikon NIKKOR Z 35mm f/1.4
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作例5:F8 1/40秒 ISO280 露出補正−0.3
カメラ:Nikon Z f レンズ:Nikon NIKKOR Z 35mm f/1.4
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作例6:F1.4 1/4000秒 ISO125 露出補正+0.7
カメラ:Nikon Z f レンズ:Nikon NIKKOR Z 35mm f/1.5
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標準の単焦点レンズといえば35mmか50mmと想像する方が多いのではないでしょうか。
私自身は50mm単焦点をよく使用するのですが、撮影中に窮屈さを感じる場面が多々あります。一方で35mm単焦点はそんな窮屈さを感じさせない開放的な画角でスナップ撮影からテーブルフォトまでストレスなく撮影することができました。
幅広いシーンで撮影しやすい画角である点もNikon NIKKOR Z 35mm f/1.4を選ぶメリットのひとつです。
F値ごとの解像感についてご紹介していきます。
F1.4
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F2.8
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F9
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大口径レンズには付き物ですが、開放F値では周辺減光が目立ちます。F2.8まで絞ることで周辺減光は落ちつきます。
F9まで絞れば四隅までしっかり描写されています。固くなりすぎず、木目の質感を忠実に捉えている印象です。
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明暗差のある環境では若干の色収差が発生しましたが、写真の邪魔をするほどの大きなものではありません。気になる場合は、撮影後の画像編集等で補正することをおすすめします。
テスト撮影中にフレア・ゴーストが発生することはありませんでした。
NIKKOR Z 35mm f/1.8 SとNIKKOR Z 35mm f/1.4の開放F値での描写を比較します。
NIKKOR Z 35mm f/1.8 S
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NIKKOR Z 35mm f/1.4
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NIKKOR Z 35mm f/1.8 Sのピント面の解像感と美しいコントラストの描写は流石Sラインのレンズです。
対してNIKKOR Z 35mm f/1.4 は全体的に柔らかくナチュラルな描写をしてくれる印象です。大口径レンズとしては、玉ボケの口径食も少なく良好な印象です。
解像感を見るとNIKKOR Z 35mm f/1.8 Sに軍配が上がりますが、NIKKOR Z 35mm f/1.4の柔らかな描写とF1.4の明るさも非常に魅力的で、「解像感よりも味のある描写が好き」「より明るいレンズを求めている」という方にはNIKKOR Z 35mm f/1.4がおすすめではないでしょうか。
F1.4の大口径レンズとなると大きく重たいレンズになってしまいますが、Nikon NIKKOR Z 35mm f/1.4はF1.4の大口径レンズとしては小型で軽量である点がメリットのひとつです。
気軽に持ち運べるサイズ感ですので、お散歩レンズとしても活躍してくれそうです。
作例7:F1.4 1/60秒 ISO125 露出補正−0.7
カメラ:Nikon Z f レンズ:Nikon NIKKOR Z 35mm f/1.4
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Nikon NIKKOR Z 35mm f/1.4は使いやすい焦点距離と柔らかい描写、ボケ感からスナップ撮影やポートレート撮影、テーブルフォトなど幅広いシーンを撮影することができます。
F1.4の明るさと綺麗な玉ボケで、夜間の撮影も楽しく行えるレンズです。
背景の細かい環境での撮影は、ボケ感が騒がしくなることがありました。そういった描写を個性として捉えることもできますが、気になる場合はF値を変えてみるなどの対策が必要です。
Nikon NIKKOR Z 35mm f/1.4はF1.4の大きなボケ感と柔らかい描写を楽しむことができます。
純正の大口径レンズとしては低価格ですので、「柔らかな描写を楽しみたい」「F1.4の明るいレンズを1本持っておきたい」という方におすすめしたいレンズです。
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