望遠レンズの特徴
遠くのものが大きく撮れる
望遠レンズとボケの大きさ
圧縮効果とは
焦点距離により呼び名が変わる
望遠レンズの選び方
焦点距離とF値
ズームレンズと単焦点レンズ
重さとサイズ
メーカー別おすすめ望遠レンズ14選
Canon RF70-200mm F2.8 L IS USM
Canon RF100-400mm F5.6-8 IS USM
Canon RF200-800mm F6.3-9
SONY FE 70-200mm F4 Macro G OSS II
SONY E 70-350mm F4.5-6.3 G OSS
SONY FE 300mm F2.8 GM OSS
Nikon NIKKOR Z 100-400mm f/4.5-5.6 VR S
Nikon NIKKOR Z 180-600mm f/5.6-6.3 VR
Nikon NIKKOR Z 135mm f/1.8 S Plena
FUJIFILM フジノンレンズ XF70-300mmF4-5.6 R LM OIS WR
FUJIFILM フジノンレンズ XF56mm F1.2 R WR
Panasonic LUMIX S 70-300mm F4.5-5.6 MACRO O.I.S
OM SYSTEM M.ZUIKO DIGITAL ED 100-400mm F5.0-6.3 IS
OM SYSTEM M.ZUIKO DIGITAL ED 300mm F4.0 IS PRO
焦点距離別おすすめ望遠レンズ6選
200mmまでのおすすめ望遠レンズ
400mmまでのおすすめ望遠レンズ
400mm以上のおすすめ望遠レンズ
望遠レンズ使い方のコツ
手ぶれ補正を有効に活用する
被写体認識オートフォーカス
望遠マクロ
まとめ
望遠レンズの特徴はなんと言っても遠くのものを大きく拡大して撮れる事です。
最近はスマホで写真を撮るのが普通になっていますが、例えば野鳥などを遠くから拡大して撮る事ができる望遠レンズの存在は、レンズ交換式カメラの存在価値のひとつと言えるでしょう。
ミラーレスカメラの登場や手ぶれ補正の進歩により、プロカメラマンしか扱えなかった超望遠レンズがアマチュアでも比較的簡単に使えるようになった事も、望遠レンズをより身近なものにしてくれました。
焦点距離の長い望遠レンズは、ボケを大きくする事ができます。
特に300mmを超えるような長焦点のレンズは、開放F値が暗くてもボケを大きくできるので、背景を大きくボカした写真を撮る際などに便利です。
大きく重い・被写体から離れて撮らなければならないといったデメリットもありますが、F値の明るい高額な単焦点レンズよりもコスパに優れるケースもあるので、検討してみても良いかもしれません。
望遠レンズでは遠近感が実際よりも小さく表現されます。これが圧縮効果です。
例えば列車の長さは200mほどあると思いますが、写真では先頭車両と最後尾車両が同じくらいの大きさに写っています。圧縮効果により実際の長さよりも遠近感が小さく表現されたのです。
これにより、凝縮感のある写真が撮れたり背景をシンプルに整理したりする事ができます。
一般的に標準レンズよりも長い焦点距離のレンズを望遠レンズと呼びます。フルサイズ機では50mm前後のレンズが標準レンズとなるので、70mmくらいから望遠レンズと呼ばれるケースが多いようです。
これも厳密に決まりがあるわけではないと思いますが、70mm~135mmくらいまでのレンズを中望遠レンズ、~300mmくらいまでのレンズを望遠レンズ、400mm超えるようなレンズを超望遠レンズと分けて言う事も多いです。
以前は超望遠レンズと言えばプロカメラマンのレンズという印象でしたが、ミラーレスカメラの登場でレンズがコンパクトになった事などから、最近では600mmといった焦点距離も一般的に使われるようになりました。
望遠レンズを選ぶ際に先ずチェックする事は、遠くのものがどのくらいの大きさに写るかでしょう。
焦点距離が2倍になると写る大きさはだいたい2倍になるので、もしも今レンズを持っているなら実際にどのくらいの大きさに写るかを焦点距離から想定しておくと良いと思います。
又、開放F値が明るいレンズはシャッタースピードを速く出来るので、動くものを撮るのに向いていますが、F値の明るい望遠レンズは大きく、重く、高価になるのでバランスを考えながら選ぶ事になります。
望遠レンズにはズームして写る範囲(画角)を変えられるズームレンズと、画角が固定された単焦点レンズがあります。
ズームレンズは撮影するシチュエーションによって画角を変える事ができて便利ですが、F値が暗くなってしまう欠点があります。単焦点レンズは画角が固定されており利便性で劣りますが、F値が明るく高性能な事がメリットです。
初めての望遠レンズとしては種類も多く扱いやすいズームレンズがおすすめです。
一般的に望遠レンズは大きく(長く)なる傾向にあるので、ストレスなく撮影に使えるかどうかをチェックしておく事が重要です。
特に、400mmを超える超望遠レンズは重いものが多いので、購入前に実機を手に取って扱えるかどうかをチェックしておくと良いでしょう。
個人的には手持ちで使えるのは2kg前後まででそれ以上になると三脚や一脚無しで使うのは大変だと思います。1.5kgを下回ると扱いやすくなるので、使用するカメラや焦点距離、開放F値とのバランスをみて、撮影に合ったレンズを選択するようにしましょう。
Canon RFマウントの定番望遠ズームで、開放F値の明るいレンズでありながら従来よりも大幅に軽量コンパクト化がされており、使いやすいレンズとなっています。
Canonの高級レンズシリーズ「L」レンズの一本で、低分散ガラスや非球面レンズを贅沢に使用する事で高い描写性能をもっている点も魅力です。
F2.8の明るさを活かした大きなボケや、最高クラスの解像力が必要な、プロカメラマン御用達のレンズとなっています。
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軽量コンパクトで高性能かつリーズナブルな価格を実現した、コスパの高い望遠ズームレンズです。
極端な高性能さはないものの、描写性能やフォーカススピードは必要十分なレベルで、初めての望遠レンズとしてもおすすめな一本となっています。
テレコンバーターを装着する事で焦点距離をさらに伸ばす事もできるので、幅広いシチュエーションに対応しやすいのも魅力です。
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現時点でレンズ単体で望遠端800mmまでをカバーする唯一の望遠ズームレンズです。
800mmまでをカバーしていながら比較的軽量コンパクトなのもポイントで、実用十分に高速なオートフォーカスと併せて動く被写体の撮影にも向いています。
望遠レンズは使い慣れるとちょっとでも長い焦点距離のレンズが欲しくなるものですが、そんなニーズに応える製品となっています。
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開放F4通しの望遠ズームは、軽量コンパクトで特に風景写真などフィールドで使うのに向いているレンズです。
FE 70-200mm F4 Macro G OSS IIは性能的にも高いレベルにあり、6100万画素の超高画素機に使うにも十分な性能を持っています。
最短撮影距離は0.26(W)-0.42(T)m、最大撮影倍率は0.5と望遠マクロに近い近接能力を持っているのもポイントで、汎用性が高くフィールドでも1本で幅広いシチュエーションに対応できるでしょう。
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APS-Cサイズセンサー用のレンズで、フルサイズ換算105mm~525mmをカバーするコンパクトな望遠ズームレンズです。
SONYのミラーレスカメラは高速なオートフォーカスと高精度な被写体認識を持っているので、動く被写体を軽量コンパクトかつ高精度に追従するのにおすすめのレンズとなっています。
あまり大袈裟にならずにシャープで高解像な写真が撮れるので、子供の運動会などにも向いているレンズです。
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焦点距離300mm、開放F2.8の単焦点レンズを業界用語でサンニッパと言ったりしますが、SONY FE 300mm F2.8 GM OSSはこれまでの常識を覆す軽量コンパクトなサンニッパです。
長さ265mm、重量は1470g(三脚座別)と、これまでのサンニッパが軽量なモデルでも2kg以上あった事を考えると驚きの軽さを実現しています。
ミラーレス時代の最先端を行く望遠レンズです。
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Nikonが誇る高性能レンズシリーズ「Sライン」の望遠ズームレンズです。
レンズ単体だとトラディショナルなスペックですが、Nikonには非常に高性能なテレコンバーターZ TELECONVERTER TC-1.4xがあり、装着する事で描写性能やフォーカススピードを殆ど犠牲にする事無く望遠端560mm F8の軽量な望遠ズームに変身します。
高性能なテレコンが存在するおかげで、コンパクトかつ高性能に600mm近い超望遠が楽しめるのはNikonを選択するメリットのひとつでしょう。
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最近多く発売されるようになった600mmまでの望遠ズームですが、高性能なカメラを多くラインナップするZマウントの純正レンズという事で人気の高い製品です。
強力な手ぶれ補正や高速なオートフォーカス、2種類のテレコンバーターへの対応など、超望遠レンズに必要な要素や利便性を高める機能を多く搭載しています。
Sラインのレンズではありませんが、高い描写性能を持っているのも魅力のひとつです。
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NIKKOR Z 135mm f/1.8 S Plenaは、ボケ味にこだわり抜いた中望遠レンズです。
PlenaはF1.8という明るい開放F値からくる大きなボケだけでなく、その美しさにも配慮した設計がなされています。
さらに、通常大口径レンズでは仕方のない事とされていた、画面周辺部の丸ボケがレモン型に変形する現象「口径食」が殆ど起きないのも、Z 135mm f/1.8 S Plenaの大きな特色です。
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APS-Cサイズセンサーのカメラのみで構成されたFUJIFILM Xマウントの定番望遠ズームレンズです。
フルサイズ換算で107~457mmまでをカバーするので、動く被写体から印象的な風景写真まで望遠レンズで撮る幅広い被写体に対応する事ができます。
ズーム全域で最短撮影距離0.83m(最大撮影倍率:0.33倍)や、防塵防滴機能、580gと軽量なボディでフィールドでアクティブに活躍するレンズです。
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フルサイズ換算で85mmとなる中望遠レンズです。
ポートレート撮影に使用する事を念頭に、ボケを大きくする為のF1.2という非常に明るいF値を持ち、柔らかく美しいボケ味にこだわって設計されています。
コンパクトでクラシックなスタイルながら、絞りリングを装備しており使い勝手が良いのもポイントです。
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Panasonicフルサイズミラーレスカメラ用のコンパクトな望遠ズームレンズです。
ボディの手ぶれ補正と協調する事で強力な手ぶれ補正効果を生み出すDual I.S.2や、美しい玉ボケや光芒を生み出す11枚羽根 円形虹彩絞りなど、Panasonicが長年レンズ設計で培ってきた技術が惜しみなく搭載されています。
最大撮影倍率0.5倍と、マクロレンズに近い高い近接性能も魅力です。
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フルサイズ換算で200mm~800mmをカバーする超望遠ズームレンズです。
マイクロフォーサーズセンサーはフルサイズの半分の大きさしかないので極端な微細描写は苦手ですが、望遠レンズがコンパクトで同じ画角ならフルサイズよりもピントの合う範囲が広いなど、望遠撮影では有利な特徴があります。
M.ZUIKO DIGITAL ED 100-400mm F5.0-6.3 ISも、超望遠でありながらコンパクトで性能も良好な、アクティブに望遠撮影をしたいカメラマンにおすすめのレンズとなっています。
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OM SYSTEMを代表する高性能な望遠レンズです。
フルサイズ換算で600mm F4となる超望遠レンズは、コンパクトかつ非常に高性能で、野鳥撮影を行うユーザーなどから高い支持を集めています。
高性能な被写体認識機能を搭載したOM SYSTEMのフラッグシップ機OM-1 Mark IIとの相性が特に良く、コンパクトに高性能なオートフォーカスを使った動体撮影のシステムを組みたいユーザーにぴったりです。
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手ぶれ補正は望遠レンズに必須と言ってもいい機能です。
標準や広角よりもブレやすい望遠レンズは、手ぶれ補正機能の有無で写真の成功率が大きく変わってきます。又、望遠レンズではファインダー内の画像がガタガタと揺れてしまいフレーミングしずらいですが、強力な手ぶれ補正機能があればファインダー画像を安定させフレーミングしやすくする事ができるのです。
最近はボディ内の手ぶれ補正とレンズの補正を協調する事でより強力な手ぶれ補正とする仕組みもあるので、望遠レンズを使う際には是非活用しましょう。
被写体認識オートフォーカスは望遠レンズを使った撮影では強力な武器です。
通常カメラのオートフォーカスはフォーカスフレーム上の一番手前の被写体にピントを合わせに行きます。しかし、被写体までの距離が遠い望遠レンズではカメラと被写体との間に余計なものが入る事も多く、思った場所にピントが合わない事もしばしばです。
そんな時、被写体認識オートフォーカスがあれば、手前の障害物を通り越して狙った被写体にピントが合うので、望遠レンズを使う際にとても便利です。
焦点距離の長いマクロレンズ(被写体に近寄って大きく撮る為のレンズ)を望遠マクロと言いますが、専用のマクロレンズでなくても最近の望遠ズームは最短撮影距離が短いので、望遠マクロとして使うのも便利です。
昆虫など近づくと逃げてしまうような被写体でも、望遠レンズなら数メートル離れた場所から撮る事ができるので、逃げられたり警戒される事無く自然な様子を撮影する事ができます。
望遠レンズというと遠くの被写体を拡大して写すのが通常ですが、小さな被写体を遠くから撮るといった使い方もできるのです。
Photo & Text by フジヤカメラ 北原