Voigtlander(フォクトレンダー) NOKTON D23mm F1.2 Aspherical ニコンZ 実写レビュー

Voigtlander(フォクトレンダー) NOKTON D23mm F1.2 Aspherical ニコンZ用 の実写レビューです。
Nikon Zマウント、APS-Cサイズセンサー対応レンズの画質や使用感、特徴などを実際に使用した実写レビューを中心にご紹介します。
開放では柔らかく、絞る事でシャープに画質が立ち上がるフォクトレンダーらしいクラシックな写りは、レンズに個性を重視するユーザーにおすすめです。
目次
特徴/操作性
コンパクトなNikon Zマウント用レンズ
開放での柔らかい描写と絞った際のシャープな描写
MFレンズらしい滑らかでしっかりした操作感
電子接点付による使用感の高さ
実写レビュー
開放F1.2の柔らかく美しい描写
絞り込む事でシャープに
手ぶれ補正と3つのピント合わせサポート機能に対応
個性的な描写
画質
解像感
絞りによる画質の変化
フリンジ
歪曲収差
マニュアルフォーカスレンズの使い方
マニュアルフォーカスの使用感
Nikon Zマウントカメラでの使い方のコツ
おすすめユーザー
開放での柔らかく美しい描写と写りの個性
マニュアルフォーカスレンズである事
ゆっくりと写真を撮る事を楽しむユーザーにおすすめ
まとめ

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特徴/操作性
コンパクトなNikon Zマウント用レンズ

Voigtlander(フォクトレンダー) NOKTON D23mm F1.2 Aspherical ニコンZ用 はコンパクトなAPS-Cサイズセンサー用のマニュアルフォーカスレンズです。
現時点(2022.5.16現在)でNikon ZマウントのAPS-Cサイズセンサー用レンズには単焦点が無いので、そういった意味でも価値の高い一本です。
特にNikonにはクラシックなデザインのZ fcがあるので、カメラの性格からしてもデザイン的にもベストマッチなレンズと言えるでしょう。
開放での柔らかい描写と絞った際のシャープな描写

フォクトレンダーには開放から極端にシャープなAPO-LANTHARと、それ以外の開放での柔らかい描写と絞った際のシャープな描写の二面性が楽しめるレンズがありますが、NOKTON D23mm F1.2 Aspherical は後者に属するレンズです。
現代のレンズでは珍しくなってしまったレンズ由来の写りの個性は、フォクトレンダーレンズの大きな価値のひとつと言えるでしょう。
さらに開放F1.2という明るさにより、大きなボケを期待出来るので、焦点距離が短いAPS-Cサイズセンサーカメラの短所を補います。
MFレンズらしい滑らかでしっかりした操作感

マニュアルフォーカスレンズを使う上でポイントとなるフォーカスや絞りの操作感も、滑らかでしっかりとしています。
安価な製品では、こういった部分に不満が残る事もありますが、フォクトレンダーのレンズは高い質感を持つだけでなく操作感も良好で、さすが高級レンズメーカーと言えるものです。
新品でオールドレンズを購入したような、フォクトレンダーにはそんな魅力が詰まっています。
電子接点付による使用感の高さ

Nikon Z用に専用設計されたNOKTON D23mm F1.2 Aspherical ニコンZ用 は、電子接点付きで手ぶれ補正機能の使用やExif情報の記録、3つのフォーカスアシスト機能が使えるなど、マニュアルフォーカスでありながら、高い使用感を持っています。
今回のテストではカスタムメニュー→f操作→f2カスタムボタンの機能(撮影)から、AE-L/AF-Lボタンを拡大画像との切り替えに割り振り、MFでの厳密なピント合わせを行いました。又、被写体までの距離があるなど、被写界深度がある程度確保出来る場合は、ピントが合うとフォーカスフレームがグリーンに変わる機能を使って、スピーディーにピント合わせを行う事も出来ます。
少しじれったいピント合わせですが、時間を計ってみたら、拡大表示を使ってもシャッターを押すまで15~30秒程度しかかかっていなかったので、それ程速写性に優れていないという訳でもなさそうです。
| フィルター径: | φ46mm | 最短撮影距離/最大撮影倍率: | 0.18m/1: 4.9 (フルサイズ換算:1:3.3) |
|---|---|---|---|
| 最小絞り: | F16 | 絞り羽根: | 12 枚 |
| 長さ: | 45.2mm | 重量: | 240g |
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実写レビュー
開放F1.2の柔らかく美しい描写
NOKTON D23mm F1.2 Aspherical ニコンZ用 の最大の魅力は開放での柔らかく美しい描写です。
オールドレンズのような少しクセのある個性的なボケ味は、現代の高性能なレンズが忘れてしまった、レンズが作り出す雰囲気、動画で言うところのLOOKが色濃く出るユニークな写りとなっています。
>NOKTON D23mm F1.2 Aspherical には、古い大口径レンズを使っているような面白さがあります。
美しく個性的で柔らかい描写は、モノクロにも最適だと感じました。
NOKTON D23mm F1.2 Aspherical は、開放では色収差によるフリンジが発生しますが、モノクロでは微妙な滲みとなって、むしろそれが味として働く事もあります。
近接での浅いピントと大きなボケ味は、カラー以上に画作りとしてプラスに働くので、是非モノクロでも撮影して欲しいレンズです。
絞り込む事でシャープに
APO-LANTHARを除く多くのフォクトレンダーレンズがそうであるように、NOKTON D23mm F1.2 Aspherical は開放では柔らかく、絞り込む事でシャープに画質が立ち上がって来る特性を持ちます。
この2面性を作画に活かす事で、まるで2本の違うレンズで撮影したような、2つのレンズ表現を楽しむ事が出来るのです。
又、開放では大きく発生する周辺光量不足が、F2.8程度まで絞る事で大幅に改善する事も、絞って使う際のメリットのひとつです。
開放F1.2の大口径レンズなので、F2.8~4程度の比較的明るい絞り値で画質のピークを迎えます。
今回テストボディに使ったZ fcとの組み合わせでは、F4まで絞ればカメラの画素数を超えた解像力が出ているように感じました。
絞る事で、広角レンズらしいにじみの無いシャープな描写を得る事が出来ます。
手ぶれ補正と3つのピント合わせサポート機能に対応
電子接点付きのマウントは、Nikon Z fcとの組み合わせでは3軸の手ぶれ補正と3つのフォーカスアシスト機能に対応します。
今回の使用で特に便利に感じたのは、ピントが合った際にフォーカスフレームがグリーンに変わる機能で、被写体が遠くにあるなど、ある程度被写界深度が稼げる際は画像の拡大機能を使わずに、フォーカスフレームだけを頼りにピント合わせをしました。
スピーディーに撮影したい時には便利で、精度についても問題ありません。
今回は日中の撮影だったので手ぶれ補正の効果を実感できるシーンは少なかったのですが、マクロ撮影や縦位置で構えた際などブレやすいシーンでは高い効果を発揮する機能です。
電子接点付きでカメラ側の機能を多く利用出来る事で、撮影者はフォーカスだけに集中する事が出来ます。
Exif情報にも対応しているので、後から撮影データを確認する事もでき、フォーカス意外はAFレンズを使っている時と同等の利便性で使う事が出来ました。
個性的な描写
NOKTON D23mm F1.2 Aspherical の少しクセのある個性的な描写は、写真の表現にレンズという要素が加わっている事をはっきりと意識出来るでしょう。
オールドレンズに近い写りの個性はどこかレトロな写真を生み出し、Nikon Z fcのデザインと合わせて、フィルムカメラで撮っているような錯覚すら覚えます。
欠点の無いシャープで抜けのいいレンズとは違った意味で、価値を感じるレンズと言えるでしょう。
近接、開放の最もピントが薄くなるシチュエーションで、トイカメラのような描写を楽しむ事も可能です。
ボケ味も単に柔らかいだけでなく、にじみの大きい少しクセのあるもので、Nikonの純正レンズとは違った描写が楽しめます。
ありきたりでない、レンズ描写の違いや面白さを体験するのにも最適なレンズと言えるのではないでしょうか。
画質
解像感
作例1を拡大して、開放F1.2での描写性能を見てみます。

開放ではもののエッジににじみが多く出る眠い描写です。
これにより、全体としてクセのある個性的な描写となっています。
シャープで抜けの良い最近のレンズには無い、レンズの個性を強く感じられる描写です。
絞りによる画質の変化
開放か絞るかで描写性能に大きな変化のあるレンズです。
F4程度まで絞る事で画質のピークを迎え、開放とは違うシャープで高解像な描写を見せる2面性は、NOKTON D23mm F1.2 Aspherical の大きな魅力のひとつと言えるでしょう。

作例はF4まで絞っていますが、開放の時とは打って変わってシャープで高解像な描写となっています。
開放では大きく出る周辺光量不足も、絞る事で大幅に改善するので、現代的な描写が好みなら、F2.8よりも絞って使う事をおすすめします。
フリンジ
開放ではわずかにフリンジが発生します。
画像を拡大してフリンジの発生の程度を見てみましょう。

逆光の明暗差の大きい箇所にわずかにフリンジが発生しています。
フォクトレンダーのレンズは、APO-LANTHARを除いて開放でフリンジが発生するケースが多いですが、NOKTON D23mm F1.2 Aspherical は他のフォクトレンダーレンズと比較してフリンジの発生は少ないようです。
歪曲収差
NOKTON D23mm F1.2 Aspherical Nikon Z用は、電子接点付きのレンズですが、カメラ内レンズ補正には対応していないので、歪曲収差はレンズ本来の性能がストレートに出てしまいます。

わずかにタル型の収差があるものの、比較的良好に補正されています。
直線が多く入る撮影では気になるケースがあるかもしれませんが、通常は殆ど気にならないでしょう。
マニュアルフォーカスレンズの使い方
マニュアルフォーカスの使用感

NOKTON D23mm F1.2 Aspherical は滑らかなフォーカスリングの使用感、しっかりとした絞りリングのクリック感を持っており、使い易い操作性のレンズです。
電子接点付きでカメラのピント合わせサポート機能を使えるので、Nikon用レンズの中で最も使い易いマニュアルフォーカスレンズの一本と言えるでしょう。
滑らかなフォーカスリングの操作で、ファインダーを使ってピントを合わせる楽しみは、マニュアルフォーカスレンズを使用するカメラマンにだけ許された特権です。
Nikon Zマウントカメラでの使い方のコツ

3つのピント合わせサポート機能の内、今回のテスト撮影では、拡大表示とフォーカスポイント枠色変化の機能を使いました。
拡大表示は、カメラのカスタム機能を使って、親指で押しやすいAE-L/AF-Lボタンに設定、近接などピントを厳密に合わせたい際に使用しました。被写体までの距離があり被写界深度を稼げる際には、フォーカスポイント枠色変化を見ながら、スピーディーな撮影を行えます。
ちょっとした工夫で、ピント合わせからシャッターを押すまでの時間を短縮する事が出来ます。
おすすめユーザー
開放での柔らかく美しい描写と写りの個性

Voigtlander(フォクトレンダー) NOKTON D23mm F1.2 Aspherical ニコンZ用 は、開放では柔らかく美しい描写を見せるレンズです。
ボケ味などに少しクセがあるので、万人向けのレンズとは言えないかもしれませんが、他に代えがたい魅力的なレンズと言えます。
ストレートに抜けの良いレンズでは無く、レンズの個性を楽しみたいユーザーにおすすめです。
マニュアルフォーカスレンズである事

マニュアルフォーカスレンズである事は短所でもあり長所でもあります。
短所としては動く物の撮影は難しい事、長所としてはピントを合わせる位置から精度まで正確に撮影者がコントロール出来る事です。
何より、ファインダーをじっくりと見ながらピント合わせをするプロセスという、写真を撮る上で楽しい瞬間をじっくり味わえるという事もマニュアルフォーカスレンズを使う理由となるのではないでしょうか。
ゆっくりと写真を撮る事を楽しむユーザーにおすすめ

APS-Cサイズセンサーカメラの23mmは、フルサイズに換算するとスナップに最適と言われる35mmの画角になります。
マニュアルフォーカスを使ってゆっくりと被写体に向き合いながら撮影するのを楽しみたいユーザーにおすすめのレンズです。
描写がオールドレンズに近くデザインもクラシックなので、Nikon Z fcに取り付けるレンズとしてもかなりおすすめで、まるでフィルムカメラで撮っているような雰囲気を見た目でも写真でも味わう事が出来ます。
まとめ
-
・開放の柔らかく美しい描写が特徴です
-
・絞る事で解像感が上がり、周辺光量不足なども改善されます
-
・フォクトレンダーレンズの中ではフリンジは少ない部類に入ります
-
・Nikon Z fcにぴったりで、フィルムカメラで撮っているような雰囲気を味わえます
レンズ選びの参考にしていただければ幸いです。
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