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2021.11.06
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Canon(キヤノン)EF24-70mm F4 L IS USM 実写レビュー

Canon(キヤノン)EF24-70mm F4 L IS USM 実写レビュー

Canon(キヤノン)EF24-70mm F4 L IS USM の実写レビューです。

コンパクトでマクロに強く、Lレンズらしい高い描写性能を持った一眼レフカメラ用の標準ズームレンズは、小型である事からマウントアダプターを介してフルサイズミラーレス一眼カメラで使用するのにも向いていそうです。

今回はテスト機にEOS R6を選択、特長、操作性、画質、マクロ性能などを実写レビューを中心にご紹介します。

店舗イメージ
■この記事の監修

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特徴/操作性

Canon(キヤノン)EF24-70mm F4 L IS USM 本体1

高性能なLレンズでありながらコンパクトなデザイン

大きな特徴の一つはF値固定のLレンズでありながら、比較的コンパクトにデザインされている事です。

今回はテストボディにフルサイズミラーレス一眼カメラのEOS R6を使いましたが、マウントアダプターの大きさを考慮してもバランスは良く、使い易いと感じました。コンパクトなデザインは一眼レフは勿論、ミラーレス一眼での使用もおすすめです。

高性能である事を担保されるLレンズである事も、画質にシビアなミラーレス一眼カメラでの使用に向いている要因の一つである事は言うまでもありません。

Canon(キヤノン)EF24-70mm F4 L IS USM 本体2

ユニークなマクロ機能

Canon(キヤノン)EF24-70mm F4 L IS USMもう一つの特徴に、ユニークなマクロ機能があげられます。

これはズームを望遠端70mmの先のマクロポジションにすることで、最短撮影距離0.2m、最大撮影倍率0.7倍のマクロ撮影が可能となる機能で、マクロレンズに近い本格的な近接撮影が可能です。

手ぶれ補正にハイブリッドISを採用しているので、マクロ撮影時にも高い手ぶれ補正効果が期待出来る点も見逃せません。

Canon(キヤノン)EF24-70mm F4 L IS USM 本体3

Lレンズらしい上質な操作感

レンズのつくりは勿論、ズームやフォーカスの動きはLレンズらしい滑らかなものです。

マクロポジションへ移行する為の切り替えレバーや、ISのモードスイッチなども他のLレンズ同様に誤作動を起こしにくいしっかりとしたものとなっています。

先に述べたとおり今回のレビューではマウントアダプターを使ってフルサイズミラーレス一眼カメラで行いましたが、オートフォーカスのスピードや精度も必要十分だと感じました。

フィルター径 77mm
最短撮影距離/最大撮影倍率 0.38m、マクロ切替え時0.2m/0.21倍(70mm時)、0.7倍(マクロ切り替え時)
最小絞り F22
絞り羽根 9枚
長さ 93mm
重量 約600g

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実写レビュー

今回の撮影ではテストボディにフルサイズミラーレス一眼カメラのEOS R6を選択、EF-EOS Rマウントアダプターを介して使用しました。

当ブログでも何度かEFレンズとEOS Rシリーズの組み合わせで撮影を行いましたが、アダプターの分だけ全長が長くなる事以外、使い勝手も申し分無いと思います。AF速度・精度についてもスナップ程度の撮影であれば実用的なレベルにあると感じました。

撮影設定はホワイトバランスオート、カラーはスタンダード、各種補正はONにしています。

コントラストが高く抜けの良い描写

Canon(キヤノン)EF24-70mm F4 L IS USM 作例1
作例1:F4 1/500 ISO-400 露出補正+0.7 24mm

あいにくの雨模様の中での撮影となりましたが、十分にコントラストの高いシャープな描写を得る事が出来ました。

EF24-70mm F4 L IS USM はF2.8通しの大口径ズームや105mmまでのズーム比の大きいLレンズに囲まれて、少し地味な存在ですが、設計が比較的新しい事もあり画質的には流石Lレンズと言えるしっかりしたものです。

一眼レフ用のレンズという事で特にワイド端では周辺部の画質はわずかに低下しますが、それ以外は高画素機のEOS R5で使うにも十分な解像感を持っていると思います。

狭いようで必要十分なズーム比

Canon(キヤノン)EF24-70mm F4 L IS USM 作例2
作例2:F8 1/60 ISO-100 露出補正±0 24mm
Canon(キヤノン)EF24-70mm F4 L IS USM 作例3
作例3:F4 1/160 ISO-100 露出補正±0 70mm

同一地点から24mmで撮影した画像と70mmで撮影した画像になります。

ズーム比が小さいというイメージのある24-70mmですが、実際にはこれほど印象の違う写真を撮る事が出来るのです。

F値が変化しないレンズという事は、それだけ余裕を持って設計されているという事で、ワイド側とテレ側の画質差が少ない事も EF24-70mm F4 L IS USM の使い勝手の良さに大きく寄与していると感じました。

素直なボケ味だが、ボケの大きさには物足りないケースも

Canon(キヤノン)EF24-70mm F4 L IS USM 作例4
作例4:F4 1/200 ISO-400 露出補正-1.3 50mm
Canon(キヤノン)EF24-70mm F4 L IS USM 作例5
作例5:F4 1/100 ISO-100 露出補正-1 70mm

前ボケ、後ボケともにクセのない、なだらかで素直なボケ味です。

残念なのは開放F4という事で広角側24mmは勿論、望遠側70mmでもボケの大きさには少々不満が残る点です。作例5は脚立にピントを合わせていますが、70mm開放でも前後のボケが小さくどこか焦点の合わない寝ぼけた写真になってしまいました。

望遠側が70mmである事と開放がF4である事からレンズの明るさに頼った使い方が出来ないので、被写体との距離を考えながら構図を決めるなどの工夫が必要です。このレンズの使いこなしの肝は、小さなボケをどこまで活かせるかにかかっているかもしれません。

特徴的なマクロ機能

Canon(キヤノン)EF24-70mm F4 L IS USM 作例6
作例6:F4 1/40 ISO-100 露出補正-0.7 70mm

Canon(キヤノン)EF24-70mm F4 L IS USM の特徴的な機能に、ズームリングをマクロポジションに移動させた際に使えるマクロ機能があります。

最大撮影倍率0.7倍と一般的なマクロレンズに近い撮影倍率を実現する機能は、通常の標準ズームレンズには無い機能で、このレンズの大きな長所となっています。

単に近接能力が高いというだけでなく、マクロレンズに近い高い描写性能を維持する事もポイントで、今回の撮影でも近接撮影だからと言って性能が極端に落ちてしまうようには感じられませんでした。焦点距離、撮影距離いずれも全域で高い描写性能を維持する、安心して使えるレンズと言えるでしょう。

手ぶれ補正機能IS

Canon(キヤノン)EF24-70mm F4 L IS USM 作例7
作例7:F22 1/80 ISO-320 露出補正+0.3 70mm

F2.8通しのレンズには無い、手ぶれ補正機能の搭載も EF24-70mm F4 L IS USM を選ぶポイントの一つです。

今回テストに使用したEOS R6は、純正のマウントアダプターを介した使用ならボディ内、レンズ光学ISの協調補正が可能なので、より高い補正効果を発揮します。

作例7では、窓に付いた水滴と東京タワーの両方を写す為に大きく絞る必要がありました。片手に傘を持った状態でシャッタースピードは1/80まで低下していますが、強力な手ぶれ補正効果のおかげで、手ぶれする事無く撮影する事が出来ました。

Canon(キヤノン)EF24-70mm F4 L IS USM 作例8
作例8

作例8は1/13秒の低速シャッターで撮影しています。

東京タワーの写真(作例7)も作例8もギリギリブレずに撮れたというよりは、体感的にはまだまだ余力があるように感じました。

純正のマウントアダプターなら、EF、RFの新旧マウントでISが協調してくれるのはありがたいですね。

画質

今回は画素数が控え目なEOS R6を使用しましたが、更に高画素なボディ、例えばEOS R5のような機種でも十分通用しそうな解像力の高さを感じました。

作例1の画像を拡大して解像感を見てみましょう。

Canon(キヤノン)EF24-70mm F4 L IS USM 作例1拡大枠
枠内を拡大
Canon(キヤノン)EF24-70mm F4 L IS USM 作例1拡大

周辺部に近い部分ですが、非常にシャープで高い解像感を持っています。

わずかに画面右側に向かって画質の低下がみられますが、広角端の24mm、さらに開放F4で撮影した画像なので仕方がない部分だと思います。

一眼レフ用のレンズとしては比較的設計が新しいという事もあり、高画質なレンズです。


まとめ


近年のボディは高感度性能の進化が素晴らしく、必ずしもF値の暗さ=弱点とは言えなくなってきています。むしろコンパクトである故の利便性の高さは大きなメリットです。

フルサイズミラーレス一眼とのマッチングもいいので、アダプターを介しての使用感も良く、ミラーレスと一眼レフを両方使用しているユーザーには特におすすめと言えます。

Canon(キヤノン)EF24-70mm F4 L IS USM は、コンパクト、高性能、高い近接能力といった、標準ズームで重視される要素を高い次元でバランスさせた使い易いレンズだと感じました。

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Photo & Text by フジヤカメラ 田中

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