Canon (キヤノン)のフルサイズ一眼カメラ「Rシステム」用の小型軽量なズームレンズ RF24-105mm F4-7.1 IS STM のレビューです。
Canon (キヤノン) RF24-105mm F4-7.1 IS STM は、全長約88.8mm、フィルターサイズ67mm、重量約395g、のフルサイズ対応レンズとしては、非常に小型軽量なレンズです。
マニュアルフォーカス時、レンズ先端まで約2.5cmまで近づけるマクロ撮影機能があったり、コンパクトな事と併せて、お散歩写真などで楽しみながら使えるレンズだと思います。
小型軽量というレンズの特徴を考えて、テスト機材には同じくコンパクトなフルサイズミラーレスEOS RPを選びました。
どういう事情か、靴がぶら下がっていました。
面白いと思ったら、サッとカメラをだして、思ったようにフレーミングして撮れるのは、小型軽量なミラーレスカメラの利点ですが、最高クラスの画質のフルサイズ機で、ここまで取り回し良く撮れるのはやはり驚きです。
Canon EOS RP + RF24-105mm F4-7.1 IS STM の重量は、合わせても1kgを大きく下回る約880gなので、軽快な撮影が可能です。
洋服店のショーウィンドウは、なかなかフォトジェニックな被写体です。
お店が開いているなか写真を撮るのは、はばかられますが、昼以降開店する店が多いので、午前中、開店前をそっと撮らせてもらいます。
露出を少しオーバー目にする事で、飾られた洋服の季節感に合わせた、春らしい色合いになったと思います。
もうあらかた散ってしまった桜の木の中から、かろうじて花びらが残っている場所を探してシャッターを切りました。
プラス露出にしても、背景の葉の緑色のお陰で、鮮やかな写真になりました。透明感のある色彩表現は、さすがCanon DIGIC8です。
RF24-105mm F4-7.1 IS STM の望遠側の開放f値は、f7.1と一般的な標準レンズと比較しても暗い部類に入りますが、焦点距離が105mmあると、このくらいは背景をボカす事が出来ます。
開放f値は、大きさ、重さ、価格と、どうしてもトレードオフの関係になりますが、開放f値を敢えて暗くする事で、圧倒的なレンズの小型軽量化に成功している RF24-105mm F4-7.1 IS STM の潔さには好感が持てます。
RF24-105mm F4-7.1 IS STM の特徴的な機能の一つである、マクロ撮影機能を使って撮りました。
まだまだ能力の半分も使っていませんが、ワイドでのマクロ撮影は背景が大きく入って楽しいです。
又、f値が暗くボケが小さくなってしまうという、このレンズのデメリットが、被写界深度を稼ぎやすいという意味でマクロ撮影ではメリットとして働きます。
実は風のある日だったので、被写体が止まるのを待っての撮影が大変でした。
ヒイラギが春の暖かい日差しを浴びて、旺盛な若葉を茂らせていました。
鮮やかな黄緑色が目にまぶしいです。
開放f値7.1と聞くと、背景ボケが凄く小さくなってしまうと思われがちですが、フルサイズセンサーのレンズは焦点距離が長くなる事もあって、望遠側ではある程度のボケを得る事が出来ます。
狐の小さな人形が、並んでいました(オスとメスがいます、多分)。
もし、この狐に見覚えがあるなら、かなりの「フジヤカメラのブログ」マニアです。実はこの狐、とある神社に飾ってあるものなのですが、以前同神社で行った Canon EOS RP のテスト写真でも登場したからです(→ Canon EOS RP レビュー 記事)。
今回、テストカメラをEOS RPにしたので、RF24-105mm F4-7.1 IS STM のテストは同じロケーションを選んでみたのでした。
コンクリートの隙間から顔を覗かせた、たんぽぽ(?)の花です。
過酷な環境の為か、痩せ細って疲弊した印象を受けるのは考えすぎでしょうか。
標準レンズという考えが、もう古いような気がしますが、ズームばかりに頼るのもぬるい気がするので、撮影前に焦点距離をセットしてから撮る機会も多かったです。
このカットは50mmにセットしてファインダーを覗いて調整しました。
面白いオブジェを見つけると、ついカメラを向けたくなってしまいます。
実はこのカット、少し撮りずらい場所にあったので、片手でカメラを持って被写体の前に差し入れるような格好で撮っています。
軽量なカメラレンズのお陰で腕がプルプルする事も無く、手振れせずに撮影出来ました。
今回の撮影テストでは Canon EOS RP + RF24-105mm F4-7.1 IS STM の軽量故の取り回しの良さに何度か助けられました。
マクロ撮影機能を限界付近まで使って撮影しました。
遠近感が誇張され、背景が大きくフレームインする広角レンズでの近接撮影らしい、自分が小さくなってしまったような不思議な効果が得られました。
RF24-105mm F4-7.1 IS STM のマクロ撮影機能は、とても面白くて便利な機能ですが、注意点が一つ。
レンズ先端と被写体との距離が数センチと非常に短くなるので、高い確率でレンズが被写体に触れてしまいます。フィルターの装着は必須と言っていいでしょう。
あまり画質をとやかく言うべきレンズではないかもしれませんが、少し拡大して画質を見てみます。
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若干の眠さがありますが、必要十分なレベルです。
EOS RP との組み合わせならいいですが、今後発売されるであろう高画素機との組み合わせは厳しいかもしれません。
RF24-105mm F4-7.1 IS STM の特徴的な機能である、マクロ撮影機能時の画質も見てみます。
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RF24-105mm F4-7.1 IS STM のマクロ撮影機能は、おまけ的な位置づけのようで、メーカーのホームページにも画質の劣化を示唆する但し書きがありますが、中央付近の描写性能は使えるレベルにあるようです。
なにより、一本で幅広く楽しめる標準ズームとして、こういった機能は大歓迎です。
ちなみに EOS RP + RF24-105mm F4-7.1 IS STM の組み合わせでは、フォーカスをMFにする際、MENU画面から設定しなければならず、さらに近接域にフォーカスを入れたままだとAFに復帰出来ない、と使い勝手がやや悪いのは少しなんとかして欲しかったです。
RF24-105mm F4-7.1 IS STM の登場で、EOS RPが完成した!と思えるくらい、EOS RPとの組み合わせがしっくり来るレンズでした。
一般的な標準ズームとの大きな違いは、マクロ撮影機能とコンパクトなサイズでありながら105mmまで、4倍のズーム比を持っている事で、105mmまである事で、f7.1ゆえに小さくなってしまうボケの量を補っているような恰好です。
実に気軽にフルサイズミラーレスを楽しめるレンズだと感じました。
>>> Canon (キヤノン) RF24-105mm F4-7.1 IS STM