CanonEF100mm F2.8Lマクロ IS USM 実写レビュー

Canon(キヤノン)EF100mm F2.8Lマクロ IS USMの実写レビューです。
2009年10月に発売された一眼レフ用のマクロレンズは、Lレンズらしい高い描写性能やハイブリッドISの搭載で、現在でも定番のマクロレンズとして多くのユーザーの支持を得ています。
今回はテストボディに高い描写性能を誇るフルサイズミラーレス一眼カメラEOS R5を選択し、描写性能、操作性、マウントアダプター EF-EOS Rを使った際の使い勝手などを、実写レビューを中心にご紹介します。

フジヤカメラ店
東京都 中野区のカメラ専門店 フジヤカメラ店です。カメラ、レンズ、三脚、動画機材まで、新品、中古機材を多数取り扱っております。中古在庫は常時3,000点以上!これからカメラを始める方も、ベテラン、プロカメラマンも、機材の事ならフジヤカメラ店にお任せ下さい。WEBサイトはこちら
特徴/操作性
Canon(キヤノン)EF100mm F2.8Lマクロ IS USMの第一の特徴は、Lレンズらしい高い描写性能です。
今回のテストではフルサイズミラーレス一眼カメラの高画素機EOS R5を使いましたが、その解像力は4000万画素を軽く超える高画素機でも十分以上に通用するレベルで、優秀さにあらためて驚かされました。
EF100mm F2.8Lマクロ IS USMは焦点距離で言えば中望遠レンズなので、一般的にショートフランジバックの方が設計し易いと言われる広角レンズほどは、RFレンズとの性能差が少ないのかもしれません。
ピントの難しいマクロ撮影ですが、マウントアダプター EF-EOS Rを介した際のオートフォーカススピード、精度、滑らかさに不満を感じる事はありませんでした。
もともとマクロレンズとしては非常に速いフォーカススピードを持ったレンズですが、マウントアダプターを使っても体感的にはスピードの変化に気付かないほどで、RFレンズを使っている際と遜色無く感じました。
ボディ内手ぶれ補正と協調制御されるハイブリッドISは、回転方向をボディ内で行う事でより効果的に能力を発揮し、シャッタースピードが遅くなりがちな等倍に近いマクロ撮影を強力にサポートしてくれます。
マウントアダプターを介してカメラに装着した際のデザイン的な違和感もなく、まるでもともとそこにあったような自然な見た目です。デザイン面だけでなく、操作感の面でもほとんど存在を感じさせないマウントアダプター EF-EOS Rと併せて、本来一眼レフ用のレンズを使っているという感覚はほとんどありませんでした。
Lレンズである事を表す赤いラインは、Canon(キヤノン)の最高クラスのレンズである事をさりげなく主張します。
フードは十分な長さのある、バヨネット式のストレートタイプです。
| フィルター径 | 67mm | 最短撮影距離/最大撮影倍率 | 0.3m/1倍 |
|---|---|---|---|
| 最小絞り | F32 | 絞り羽根 | 9枚 |
| 長さ | 123mm | 重量 | 625g |
実写レビュー
どちらかと言うと大きな塊として捉える事がスタンダードなアジサイを、敢えて等倍撮影まで可能な本格的なマクロレンズの被写体にしてみました。
近接撮影では被写界深度を稼ぐ為にある程度絞り込むのが普通で、このカットでもF4まで絞っており日陰のやや光の少ない条件と併せて手ぶれが心配になるシチュエーションです(実効絞りは露出倍数がかかるのでさらに暗いはずです)。
それでもハイブリッドISとボディ内手ぶれ補正の協調制御のお陰か、シャッタースピードは1/100秒、ISO800と比較的低感度に抑えられ、滑らかな写真を撮る事が出来ました。
こうしてマクロレンズを使ってあらためてアジサイの花(正確にはガクですが)を見てみると、一つ一つの形にも特徴があって趣深い花です。
EF100mm F2.8Lマクロ IS USMは、マクロ用に設計されたレンズなので、このような等倍に近い近接での撮影でも描写力が落ちたり、ボケが崩れたりといった事はありません。
非常に高い立体感をもってものの形が描写され、美しいボケ味と併せてリアルな描写が楽しめます。
前ボケ、後ろボケを利用して被写体だけを浮かび上がらせる手法は、絞ってもピントが薄いマクロレンズを使った近接撮影では定番と言える手法でしょう。
併せてフルサイズ用のレンズなので、焦点距離が長くこういった手法では有利に働きます。
実はCanon(キヤノン)の映像エンジン「DIGIC」による美しく見栄えのいいカラーバランスにも大きく助けられており、花の色と一面の緑との対比が上手く再現されました。
緑の苔のじゅうたんの上に1本伸びた若葉を画面いっぱいに捉えました。
普段なら気付きもしない、なんの変哲も無い雑草が、立派な被写体となるのもマクロ撮影の楽しいところです。被写体を探す目が、小さなものを無意識に探していて、レンズに撮らされているような不思議な感覚です。
なんの変哲も無いものと書きましたが、今回使用したレンズはなんの変哲もないどころでは無く、このカットも拡大してみると信じられないレベルの高い解像力で記録されて驚かされました。
光の美しい場所や被写体を探すのはマクロ撮影でも同じで、写真の楽しさの一つです。ヤマアジサイが木漏れ日のスポットライトを浴びていました。
マクロレンズの焦点距離に標準、中望遠のどちらを選ぶかは難しいところですが、ピントが深く手振れしずらいので使い易いのは標準、被写体までの距離(ワーキングディスタンス)を取れるのは中望遠レンズと言えるでしょう。
フィールドでは、たとえそれが近所の公園であっても、ワーキングディスタンスが取れないと撮れない事も多いので、中望遠が有利になります。被写界深度を稼ぐ為にある程度絞り込まなければならず、シャッタースピードが遅くなるのが欠点ですが、EF100mm F2.8Lマクロ IS USMの場合は手ぶれ補正がこれを大きく補ってくれます。
Canon(キヤノン)EF100mm F2.8Lマクロ IS USMは勿論マクロ撮影だけでなく被写体との距離を取った撮影でも高い描写性能を発揮します。ボケも綺麗でマクロレンズとしてだけ使うのは勿体ないでしょう。
周辺部でいくらか口径食が発生しますが、開放でもF2.8と極端に明るい訳ではないので、それほど大きくはありません。
驚くべきはその描写性能で、開放でもズームレンズはおろか、一般的な単焦点レンズを凌駕する高い解像力を持っています。
100mmという焦点距離は、スナップ的にカメラを持ち歩いて撮影して行くには少し画角が狭すぎます。画面に凝縮感が出過ぎるのです。
なので、例えば本格的な風景写真を撮るような気分で、景色を象徴する一部分を切り取って行くような写真に向いているように思います。これはマクロ撮影と感覚が似ていて、頭を切り替える事無く通常撮影に移れると感じました。
とは言え、つぶしのきかない画角ではあるので、通常撮影との二刀流で使うなら、標準マクロの方が使い易いでしょう。
今回は最後までアジサイにこだわって撮影しました。このカットでは背景の建物のイメージが伝わるうようにF8まで絞り込んで撮っています。
雨の中の濡れたアジサイも趣があっていいのですが、色を鮮やかに出したいならやはり太陽の光があった方がベターです。
マクロレンズではあまり上手くいかないのでは無いかと少し心配だった、アジサイを被写体としたCanon(キヤノン)EF100mm F2.8Lマクロ IS USMのテスト撮影ですが、使い易い操作感と高い描写性能で、楽しく行えました。そういえば、カメラがフルサイズミラーレス一眼のEOS R5であった事を最後まで意識する事無く使っていた事に今気づきました。
画質
Canon(キヤノン)EF100mm F2.8Lマクロ IS USMは、4500万画素を超える高画素機の性能を十分以上に引き出す事が出来る高い描写力を持った高性能レンズです。
初めに近接での解像感を拡大して見てみます。
素晴らしくシャープで非常に高い解像感を持ったレンズです。
そのせいで被写界深度が非常に浅くなるので、しっかりとしたピントを得たいなら十分に絞り込んだ方がいいでしょう。細胞まで見えるんではないかという解像感には、正直目を見張りました。
次に被写体との距離をある程度取った場合の描写性能をやはり拡大して見てみます。
開放F2.8での描写ですが、非常にシャープで高い解像力を持っており、10年以上前に発売された一眼レフカメラ用レンズとは思えない、高いレベルにあります。
まとめ
勿論、専用に設計され、ショートフランジバックの恩恵を最大限活かせるRFレンズはより高性能だとは思いますが、コストの面まで考えると、ここまで写るならアダプターの価格を考えてもお得だと思います。
トップクラスの描写性能を持ったコスパの高いレンズだと感じました。
作例に使用したレンズ
【商品情報】Canon EF100mm F2.8Lマクロ IS USM
» 詳細を見る

Photo & Text by フジヤカメラ 北原

![三脚のおすすめ30選!人気メーカーの特徴や選び方をカメラ専門店スタッフが解説[2025年7月28日更新]一覧用画像](/cms/fujiya_camera/uploads/2023/08/20230802_main740x493.jpg)






















