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2021.06.08
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Nikon AF-S DX NIKKOR 35mm f/1.8G 実写レビュー

Nikon(ニコン) AF-S DX NIKKOR 35mm f/1.8G 実写レビューキービジュアル

Nikon(ニコン)DXフォーマット(APS-Cサイズセンサー)カメラの標準レンズAF-S DX NIKKOR 35mm f/1.8Gの実写レビューです。

標準レンズは人間の視角に近い自然な見え方と、フットワークで画角をコントロールをし易い事から、スナップからポートレート、風景撮影等幅広いジャンルで使いやすく、大口径の割にリーズナブルな価格も含めて、初めての単焦点レンズとしても最適です。

今回は、Nikon(ニコン)の初心者にお勧めなDXフォーマット用の標準レンズの実力を、実写レビューを中心にご紹介します。


■この記事の監修

フジヤカメラ店

東京都 中野区のカメラ専門店 フジヤカメラ店です。カメラ、レンズ、三脚、動画機材まで、新品、中古機材を多数取り扱っております。中古在庫は常時3,000点以上!これからカメラを始める方も、ベテラン、プロカメラマンも、機材の事ならフジヤカメラ店にお任せ下さい。

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特徴/操作性

Nikon D7500に装着したNikon AF-S DX NIKKOR 35mm f/1.8Gのアップ画像

Nikon(ニコン) AF-S DX NIKKOR 35mm f/1.8Gは2009年に登場した、Nikon(ニコン)デジタル一眼レフのDXフォーマット(APS-Cサイズセンサー)に対応した、35mm判換算で約52.5mm相当の標準レンズです。

Nikon(ニコン)の一眼レフ用レンズのラインナップを見ると、AF-S NIKKOR 35mm f/1.8G EDという一見同じようなスペックの製品がありますが、こちらはフルサイズセンサーのFXフォーマット対応レンズで、今回テストしたDXフォーマット用に特化したAF-S DX NIKKOR 35mm f/1.8Gとは違うモデルです。お使いのカメラを確認の上注意して購入しましょう。

センサーサイズに合わせてコンパクトに設計、外観や機能をシンプルにした事で安価な価格を実現したモデルになります。

Nikon AF-S DX NIKKOR 35mm f/1.8Gを装着したNikon D7500の画像

外観を見ると、製品名の表記とフォーカスモードの切り替えスイッチのみのシンプルなデザインですが、価格から受ける印象よりも安っぽさは感じられません。

マウントは金属製で、フォーカスリングの動きも適度な重みがあり、安価だからと手抜きの無いニコンの製品らしいしっかりとした作りがされている事が伝わって来ます。

DXフォーマットの小型なカメラボディに合わせたコンパクトなサイズと約200gという軽さで、カメラに装着した状態で長く持ち歩いてもあまり気にならないでしょう。まさに普段から常用する標準レンズとして、カメラとレンズだけで身軽に出かけたくなる、そんなレンズです。

Nikon AF-S DX NIKKOR 35mm f/1.8Gを装着したNikon D7500の画像(横斜め上アングル)

AF駆動は超音波モーターによるもので、動作は無音ではないもののほとんど気にならないレベルです。

フォーカススピードは高速とは言い難いレベルですが、このレンズが活躍する軽快なスナップ撮影などで高速な被写体を動体予測で追い掛け回すシチュエーションは少ないように思うので、大きな問題とは言えないのではないでしょうか。

大口径F1.8を活かすピント精度を優先したオートフォーカスの動きなのかもしれません。

フィルター径52mm最短撮影距離/最大撮影倍率0.3m/0.16倍
最小絞りf/22絞り羽根7枚(円形絞り)
長さ52.5mm重量約200g

実写レビュー

テストボディはDXフォーマットのデジタル一眼レフカメラNikon(ニコン)D7500を選択しました。共通設定として、ピクチャーコントロールはスタンダード、ホワイトバランスはオート、ヴィネットコントロールと自動ゆがみ補正はどちらもオフにしています。

撮影日は残念ながら朝から雨、しかも台風さながらの強風と悪条件が重なってしまいました。どこへ行こうか悩みつつ、まずは家の中の物を撮ってみようと思いあちこち見回してみます。

Nikon AF-S DX NIKKOR 35mm f/1.8Gで撮影したお茶の入ったグラスの画像
作例1:f2.5 1/80 ISO400 露出補正-0.3
Nikon AF-S DX NIKKOR 35mm f/1.8Gで撮影した水滴が乗った手摺の画像
作例2:f2.5 1/1250 ISO400 露出補正±0

なんてことのない日常風景ですが、絞りを開けて大きなボケを加える事で雰囲気ががらりと変わります。

マクロレンズ程被写体に目一杯寄って撮る事はできませんが、テーブルフォトくらいの距離であれば最短撮影距離30cmでも十分に対応でき、開放F1.8を使って大きなボケを楽しめました。

さて、しばらく待ってみましたが天候の状況は変わらず、室内での撮影だけでお茶を濁すわけにもいかないので、雨の日にしか撮れないものもあるだろうと意を決して屋外へ出かけてみましょう。

Nikon AF-S DX NIKKOR 35mm f/1.8Gで雨天時に撮影した海岸沿いの画像
作例3:f4.5 1/1600 ISO400 露出補正±0
Nikon AF-S DX NIKKOR 35mm f/1.8Gで雨天時に撮影した海の中に建っている施設の画像
作例4:f7.1 1/1000 ISO400 露出補正±0

発売から時間が経過している製品ですが、デジタル対応の設計ということもあってか雨天という悪条件でもコントラストの高いしっかりした描写をします。

屋外で撮影した第一印象は、いわゆる撒き餌レンズらしい価格以上の描写性能を持ったレンズだという事です。

Nikon AF-S DX NIKKOR 35mm f/1.8Gで撮影した水滴が乗った雑草の画像
作例5 :f3.2 1/320 ISO400 露出補正±0

晴れた日なら見向きもしないような雑草も、水滴が乗ると一気にフォトジェニックな被写体に早変わりしますね。ボケ感と水滴のシャープさを両立させるべく絞りはf3.2を選択しました。

Nikon AF-S DX NIKKOR 35mm f/1.8Gで撮影した噴水の画像
作例6: f3.2 1/1600 ISO400 露出補正±0

絞りを開ける事でシャッタースピードを速くできるのも単焦点レンズのメリットの一つで、噴水の水の流れをこのように飛沫状に止めて写す事も容易です。光の少ない条件なので、スタンダードな標準ズームならシャッタースピードを遅くして水滴が流れてしまうか、ISO感度を上げる必要があり画質が犠牲になってしまったと思います。

ところで、強風のせいで水の動きが斜めになっている事にお気づきでしょうか。正直撮影が少し嫌になって来ました(笑)。

絞りによるボケの変化/ボケ味

Nikon AF-S DX NIKKOR 35mm f/1.8Gで撮影した水滴が乗ったバラの画像(f1.8)
作例7:f1.8 1/1000 ISO400 露出補正±0
Nikon AF-S DX NIKKOR 35mm f/1.8Gで撮影した水滴が乗ったバラの画像(f5.6)
作例8:f5.6 1/1000 ISO400 露出補正±0

風が強く構図が少しずれてしまいましたが、ほぼ同じ立ち位置で絞りだけ変えてボケの変化を見てみます。作例1の飲み物のカットもそうですが、ピントが合った部分は開放でも甘くならずシャープで、徐々に柔らかくボケていく素直なボケ味です。

背景によっては芯が残ってしまうようなボケ方になる事があるものの、手軽にボケ表現を楽しむという観点で見れば十分以上な性能を持っていると言えるでしょう。

一方、絞り込んだ状態のカットを見てみると、開放から十分にシャープな事もあり、絞り込んで描写性能が大きく向上する事は無いように感じます。絞りこむ程に描写特性が変わるというよりは、素直に被写界深度だけが変わって行くイメージです。

画質

次に、作例3のカットを拡大して画質を見てみます。

Nikon AF-S DX NIKKOR 35mm f/1.8Gで雨天時に撮影した海岸沿いの画像(拡大前)
枠内を拡大
Nikon AF-S DX NIKKOR 35mm f/1.8Gで雨天時に撮影した海岸沿いの画像(拡大後)

レンズの発売当時(2009年、D300やD90等)よりも大きく性能が向上した2088万画素のD7500との組み合わせの上、雨天という悪条件下ですが、十分な解像感を有しているように感じます。

カメラ側の補正をオフにしたため、わずかに周辺部分の光量落ちが見受けられますが、画像効果として見ても差し支えないレベルで、補正をする場合も容易にできるでしょう。

まとめ

新しい設計のレンズではありませんが、2000万画素を超えるカメラにも十分に使える一本だと思います。レンズキットに付属するズームレンズやスマートフォンでは得られない、大きく自然なボケ感やピントのシャープさは単焦点レンズならではのもので、比較的リーズナブルな価格という事もあり、ニコンDXフォーマットのデジタル一眼レフで写真を勉強したい初心者の方には必携と言っても良いおすすめのレンズです。

より柔らかなボケが欲しい、あるいはもっと鋭いシャープなレンズが欲しいと思うと物足りなさを覚える事もあるかもしれません。そこまで気づけるようになったならこのレンズは卒業です。フルサイズ機や、より高性能なレンズに切り替える時でしょう。くれぐれも深い深いレンズ沼にはまらないようにご注意下さい。

作例に使用したレンズ

【商品情報】Nikon AF-S DX NIKKOR 35mm f/1.8G

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Nikon AF-S DX NIKKOR 35mm f/1.8Gバナー画像

Photo & Text by フジヤカメラ 浅葉

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