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2021.04.15
本日のフジヤ【スタッフ レビュー&ハウツー】,

SIGMA(シグマ) fp L 実写レビュー

SIGMA(シグマ) fp Lの実写レビューです。

既に高評価を得ているフルサイズミラーレス一眼カメラSIGMA(シグマ) fpの高画素モデルといった内容のfp Lは、有効画素数約6,100万画素とフルサイズミラーレス一眼カメラの中で現時点(2021.4.15現在)でトップクラスの画素数を持ったカメラです。レンズメーカーとして、非常に優秀なレンズを製造するSIGMA(シグマ)だけに、その高性能さを100%活かし切る為には、やはりカメラもトップクラスの性能が必要という考えの現れなのかもしれません。

又、要望の多かった外付けのEVFが併せて発売となり、より使い易くなったSIGMA(シグマ)のフルサイズミラーレス一眼カメラfp Lについて、実写レビューを中心に紹介したいと思います。
■この記事の監修

フジヤカメラ店

東京都 中野区のカメラ専門店 フジヤカメラ店です。カメラ、レンズ、三脚、動画機材まで、新品、中古機材を多数取り扱っております。中古在庫は常時3,000点以上!これからカメラを始める方も、ベテラン、プロカメラマンも、機材の事ならフジヤカメラ店にお任せ下さい。

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特徴/操作性


SIGMA(シグマ) fp L + 電子ビューファインダーEVF-11
SIGMA(シグマ) fp Lの特徴はやはりフルサイズ、有効画素数約6,100万画素の高画素センサーを搭載した事で、同社の高性能、高解像度なレンズ群を100%活かせるカメラとなった事でしょう。

しかし、見た目や操作性という意味で先ず目を引くのは、同時に発売された外付けの電子ビューファインダーEVF-11ではないでしょうか。センサーの事については実写レビューに評価を委ねて、ここでは主にEVF-11について主に見て行きたいと思います。
SIGMA(シグマ) fp L + 電子ビューファインダーEVF-11
小型化と拡張性を重視して割り切る部分は割り切って設計されたfpは、電子ビューファインダー(EVF)が内蔵されておらず、明るい晴天下では画像の確認がしずらい、アイレベルでのフォールディングがしずらいといった短所があり、ユーザーからの外付けEVFの要望が少なからずあったのではないでしょうか。

外付けEVFの登場は、そういったユーザーの要望にメーカーが真摯に応えた結果だと思います。

デザイン的にも秀逸な外付けEVFは、カメラのシンプルさを損なう事無く、まるでもとからそこにあったような収まりの良さをみせます。シンプルで美しいデザインはfp Lの大きな特徴なので、デザインにも手を抜かずキッチリと作って来るあたりは、さすがSIGMA(シグマ)と言えるでしょう。
SIGMA(シグマ) fp L + 電子ビューファインダーEVF-11
デザインはシンプルですが脱着はやや猥雑です。

HDMIとUSBのインターフェースにファインダー側のソケットを差し込みネジ止めするかたちになりますが、カメラ側のゴムの接点キャップを一部折ってファインダーのくぼみに入れる必要があり、知らないと少し手こずると思います。取り外す際もインターフェースからソケットが抜けずらかったりして、最初は壊さないように気を使いました。

又、撮影中に取り付けネジが緩んでガタが来る事もあったので、気が付いたら増し締めするように心がけた方がいいでしょう。
SIGMA(シグマ) fp L + 電子ビューファインダーEVF-11
使ってみて特に利便性を感じたのは、ティルト機構が付いている事による、ローアングル撮影のし易さです。たまたま通りがかった猫にカメラを向けた時も、ファインダーをティルトして簡単にローアングルに出来るのでとても便利です。

逆に不便を感じたのは、LCD⇔EVFの切り替えが、スイッチでしか行えない事です。EVFで撮影して直ぐにLCDモニターで画像を確認したい時などに少々面倒を感じました。

センサーによる自動切換えの設定が出来ればこういったストレスは感じなくて済むので、LCD⇔AUTO⇔EVFといった作りにしてもらえるとありがたかったと思います。

実写レビュー


SIGMA(シグマ) fp L 作例1
作例1:F4 1/640 ISO100 露出補正+1.0 color PORT
今回の撮影でテストレンズに選んだのはSIGMA(シグマ) 24-70mm F2.8 DG DN | Artです。

カメラのデザイン的にはIシリーズのコンパクトな単焦点レンズの方が似合いそうですが、以前テストして最高クラスの大口径標準ズームと感じたレンズと、6100万画素のセンサーの対決が見てみたくて、今回は大きくなるのを我慢してこのレンズを選びました。

結果は上々で、レンズの良さが最大限活かされ、非常に抜けのいい描写を楽しめました。反面、高画素ゆえのややピーキーな面も顔を覗かせ、露出には少し神経質になる必要がある印象です。
SIGMA(シグマ) fp L 作例2
作例2:F11 1/320 ISO100 露出補正+0.3 color LAND
海岸を散歩していたら、ヨットの準備をしている家族に遭遇しました。準備する3人の人影の傍らに、よくみると行儀よく待っている犬がおり、まるで海外で撮影したような風景です。

SIGMA(シグマ) fp L は、高画素機としては珍しくローパスフィルターを実装したカメラですが、実写でその影響を感じる事はほとんどなく、このカットでもヨットの帆のマークや陰影がシャープに描写されています。多少の影響はあるはずですが、等倍まで拡大して確認して若干の眠さを感じても、それがレンズによるものなのかローパスフィルターによるものなのかわからないレベルでした。

オートフォーカスなど基本的な部分もしっかりしています。フォビオンのSIGMA(シグマ)は、オートフォーカスがぎくしゃくしたりして、画質以外の部分はまだまだでしたが、6100万画素という高画素機でありながら、fp Lは普通に使えるカメラです。
SIGMA(シグマ) fp L 作例3
作例3:F3.5 1/1600 ISO100 露出補正-0.3 color VIVID
これはビャクシンという木で、海岸などでよく見られます。幹が白く美しい事から盆栽などでも好んで使われるようです。空に向かって伸びる姿を24mmの広角端で下からあおって撮影しました。

晴天の青さを強調したくて、colorはVIVIDにして撮影しましたが、少し不自然な感じになったので、定石どおりlandを使った方が良かったかもしれません。シャープなイメージは良かったのですが少しコントラストが強すぎるようです。

こういったcolorの選択に頭を悩ませるのもfpシリーズを使う楽しみの一つと言っていいでしょう。
SIGMA(シグマ) fp L 作例4
作例4:F2.8 1/200 ISO100 露出補正±0 color LAND
輝くような柳の新緑が、水路の上に柔らかい若葉を垂らしていました。

SIGMA(シグマ)のカメラというと、オートフォーカスが今一つという印象を持たれる方も多いと思いますが、fp Lについてはそういった事も無く、高速で動くような被写体はともかく、通常の撮影ならなかなか優秀な性能を発揮します。

このカットのような、空中に浮かんだ小さいものはピントが奥に行ってしまうカメラも多いと思いますが、fp Lのオートフォーカスは手前の柳の葉を狙ったとおりに正確に捉えてくれました。もう少し測距点が多く画面全体をカバーしていればいう事なしなのですが、惜しいポイントです。
SIGMA(シグマ) fp L 作例5
作例5:F8 1/80 ISO160 露出補正-0.3 color LAND
今年は桜の開花が早く期間も短かった印象で、今回の撮影でもやや時期を過ぎた感じでした。

舞い散った花びらがだらしなく壁に張り付く様に、今年の桜ももう終わりだな、と少し感傷的になりながらカメラを向けました。

今回、テストレンズに大口径標準ズームを選んだのは前述したとおりですが、一つ失敗をしてしまいました。それは、グリップを装着してこなかった事で、重いレンズを装着しての撮影ではカメラ単体ではフォールディングが悪く、自身の用意の悪さを大いに後悔しました。高画素、高性能なカメラという事で、それに見合った大きく重く高性能なレンズの装着を前提にするなら、カメラと併せてグリップの購入を強くおすすめします。
SIGMA(シグマ) fp L 作例6
作例6:F2.8 1/400 ISO100 露出補正-0.3 color Fov-B
日中は晴天に恵まれましたが夕方になって徐々に崩れて、曇りがちになって来ました。雲が多くなった空模様を水面に映して撮りましたが、いっそ雨が降っていて欲しかったところです。

少し脚色を加えた印象的な写真にしたくて、colorは普段あまり使わないFOVクラシックブルーを選択しました。モニターを見ながらイメージにあったcolorをその場で選ぶような事も、そのためのボタンが独立して設置されているfp Lならストレスなく行えます。

実は撮影前のリサーチ不足で、新しく追加されたcolorのパウダーブルーとデュオトーンの作例を撮るのを忘れ、後日再撮影する事に・・・後の項で解説します。
SIGMA(シグマ) fp L 作例7
作例7:F3.5 1/80 ISO100 露出補正-0.7 color LAND
ちょっと異国情緒を感じさせる階段を発見してシャッターを切りました。

古いのか?新しいのか?黒くくすんだ塀や階段、石垣の質感を非常に高精細に捉えてくれました。24-70mm F2.8 DG DN | Artのボケ味も、ズームレンズとは思えない綺麗さで秀逸です。

余談ですが、以前他メーカーの高画素機のテストをした際に気付いた事があります。高画素機の意味など無いと思っていたボケ味ですが、画素数分の情報が加算される事でよりレンズ本来の味がリアルに再現される気がして、条件さえ揃えば高画素である事のメリットは全般にわたると感じるようになりました。気のせいかもしれませんが、高画素機にはそう思えるインパクトがある気がします。
SIGMA(シグマ) fp L 作例8
作例8:F2.8 1/160 ISO100 露出補正-1.3 color LAND
今回のフォト散歩の道のどんつきにはお寺がありました。やはり桜には少し遅かったですが、変わって目に痛いほどの新緑が見られました。伽藍の濃い茶色との対比が綺麗です。

個人的に緑色の発色についてはPENTAXが好きですが、SIGMA(シグマ)の緑もまた別の感じで綺麗です。リアルか?と言われると微妙ですが、記憶色が好まれる風景写真にも積極的に使っていきたいカメラだと感じました。細密描写が得意な、超高性能なレンズが揃っているのも長所です。

モニターが見づらいシチュエーションが多い風景写真の現場では、外付けEVFのEVF-11が発売された事も、メリットとして大きいと言えるでしょう。

PowB(パウダーブルー)、DUO(デュオトーン)


SIGMA(シグマ) fp L 作例9
作例9:F2.8 1/2500 ISO100 露出補正±0 color PowB
fp Lから搭載されたcolorパウダーブルーとデュオトーンを試しました。

白昼夢をみているような柔らかく彩度が低く抑えられたパウダーブルーは、失敗してカラーバランスが偏ってしまったネガフィルムのプリントを見ているようで、どこか懐かしいイメージです。

特に柔らかいレンズの特性を強調するような諧調と色バランスで、パウダーブルーのテスト撮影に使ったIシリーズの標準レンズ45mm F2.8 DG DN | Contemporaryとの相性は抜群だと感じました。レンズの独特なにじむような柔らかいボケ味を最大限活かせたと思います。
SIGMA(シグマ) fp L 作例10
作例10:F8 1/160 ISO100 露出補正±0 color PowD
名称のパウダーブルーが示すとおり青色が被るカラーバランスですが、柔らかく眠いコントラストのせいか、色のイメージとは逆にどこか暖かい印象を受けます。まるで印象派の絵画を見ているようです。

初めてつかうcolorでしたが、暖かく柔らかな光、Iシリーズの美しいボケ味、そしてパウダーブルーの低いコントラストと彩度が、偶然にも選んだロケーションにぴったりはまり、colorを限定しての撮影でしたが楽しい時間を過ごせました。

作例の2枚はカメラの出た目で撮影していますが、特にプラス補正との相性が良さそうなので、露出補正を積極的に使ってみたいcolorです。
SIGMA(シグマ) fp L 作例11
作例11:F8 1/125 ISO100 露出補正±0 color DUO
対するデュオトーンは少々使いどころに苦労しました。

強烈な個性を発する面白いcolorだと思いますが、歳をとると頭がかたくなって極端に振り切ったものが使いこなせなくなってしまいます。頭の痛いところです。

画質


カメラの最大の特徴と言える6100万画素の画質を見てみたいと思います。

高画素機としてはめずらしいローパスフィルター搭載の影響も気になるところです。
SIGMA(シグマ) fp L 作例8拡大枠
枠内を拡大
SIGMA(シグマ) fp L 作例8拡大
わずかながら、ローパスフィルターの影響か眠さを感じるような、感じないような・・・

正直に言ってわからない程度だと思いますので、気にしなくていいと思います。一言で言って非常に高解像度なカメラです(テスト撮影に使った標準ズームレンズSIGMA(シグマ) 24-70mm F2.8 DG DN | Artが高性能なのも驚きです!)。

高画素のメリットには撮って出しの2400万画素よりも6100→2400万画素にリサイズした方が画質が良くなる、といったメリットもあるので、そのあたりも活用したいところです。

高感度性能


一般的には高感度に弱いと言われる高画素機なので、高感度性能を見てみます。

SIGMA(シグマ)というと、フォビオンセンサーの極端に高感度や低照度に弱い特性を思い出しますが、ベイヤーセンサーを採用したfp Lはどうでしょうか。
SIGMA(シグマ) fp L 作例12拡大枠
枠内を拡大
SIGMA(シグマ) fp L 作例12感度による比較
常用感度はISO25600までです。

はっきりとノイズが目立ち始めるのはISO3200~6400前後だと思います。6000万画素を超える超高画素機としては比較的優秀なレベルにあると思います。

とは言え、例えば背景の暗闇の部分を見ると、ISO800と1600で黒の締まりが違うので、カメラの性能を100%活かそうと思ったら、極力最低感度に近い値を選択する方がいいでしょう。そういった意味で三脚の有効性はいまだ大きいと思います。

まとめ


高画素機ならではの難しさを若干感じましたが、はまった時の解像感は大きな魅力です。

6100万画素のカメラとしては比較的リーズナブルな価格も魅力で、コンパクトなサイズや拡張性の高さを活かして本格的な風景写真用機材として使うのも面白そうです。EVF-11と三脚、ATOMOSなどの外付けのモニターを使ってじっくりと撮る風景写真。SIGMA(シグマ) fp Lが新しいスタイルを提供してくれそうです。

SIGMA(シグマ)ユーザーは今後、fp Lの高画質な魅力、fpのリーズナブルな価格と気軽さ、どちらにするか贅沢な悩みを抱える事になりそうです。
SIGMA(シグマ) fp L 特集
Photo & Text by フジヤカメラ 北原

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