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2021.02.20
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SONY(ソニー) Vario-Tessar T* FE 24-70mm F4 ZA OSS実写レビュー

SONY(ソニー) Vario-Tessar T* FE 24-70mm F4 ZA OSS実写レビュー
SONY(ソニー) Vario-Tessar T* FE 24-70mm F4 ZA OSS の実写レビューです。

多くの選択肢があるソニーEマウント用標準ズームの中でも、小さく取り回しがとても良いという特徴をもっているVario-Tessar T* FE 24-70mm F4 ZA OSSは、発売から7年が経過していながら、そのコンパクトさと全域でF4固定という扱い易さから、今でも価値の高いレンズです。

今回はこのコンパクトな標準ズームレンズを改めて実写レビューしてみたいと思います。
■この記事の監修

フジヤカメラ店

東京都 中野区のカメラ専門店 フジヤカメラ店です。カメラ、レンズ、三脚、動画機材まで、新品、中古機材を多数取り扱っております。中古在庫は常時3,000点以上!これからカメラを始める方も、ベテラン、プロカメラマンも、機材の事ならフジヤカメラ店にお任せ下さい。

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Vario-Tessar T* FE 24-70mm F4 ZA OSS
Vario-Tessar T* FE 24-70mm F4 ZA OSS

特徴/操作性


SONY(ソニー) α7R + Vario-Tessar T* FE 24-70mm F4 ZA OSS 本体1
SONY(ソニー) Vario-Tessar T* FE 24-70mm F4 ZA OSSは、2014年1月に登場したソニーEマウントに準拠したレンズです。同時期に発表・発売されたソニー初のフルサイズミラーレス一眼であるα7・α7Rとの組み合わせを想定した、広角から中望遠域をカバーした、幅広い撮影シーンに対応できる標準ズームレンズです。

望遠端の焦点距離を70mmまでに抑えた事で、長さ約94.5mm、重量約426gと開放F値通しのフルサイズセンサー向け標準ズームレンズとしては小型・軽量に仕上がっています。
SONY(ソニー) α7R + Vario-Tessar T* FE 24-70mm F4 ZA OSS 本体2
SONY(ソニー) α7R + Vario-Tessar T* FE 24-70mm F4 ZA OSS
外装パーツはズームリング・ピントリングも含め金属製で、デザイン的にも目を引く側面のツァイスのバッジは立体的な加工がされており質感の高さを感じられます。

とても滑らかなズームリングは伸ばした際のがたつきも無く、トルク感もあるので、持ち運び時に勝手に伸びてしまう事もありませんでした。

側面にボタン類は無く、スマートなデザインに見える反面、フォーカスモードや手ぶれ補正等設定の変更はカメラ側のメニュー画面から操作する必要があります。付属のフードはレンズ本体と異なりプラスチック製ですが、本体と変わらないしっかりとしたクオリティです。
SONY(ソニー) α7R + Vario-Tessar T* FE 24-70mm F4 ZA OSS 本体3
SONY(ソニー) Vario-Tessar T* FE 24-70mm F4 ZA OSS
フルサイズセンサーカメラ向けのレンズですが、APS-Cセンサーを搭載したα6000シリーズ等でも使用する事が出来ます。この場合の焦点距離は36-105mm相当となり、やや望遠側に強い標準ズームとして、使い勝手も良さそうです。

又、手ぶれ補正がレンズに内蔵されているので、使用するボディの種類を問わずに手ぶれ補正の効果を得られ、ボディ内手ぶれ補正の無い、下位グレードのAPS-Cサイズセンサーカメラとのマッチングもいいと言えるでしょう。
フィルター径 67mm
最短撮影距離 0.4m
最小絞り F22
絞り羽根 7枚(円形絞り)
長さ 94.5mm
重量 426g

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実写レビュー


今回も「お散歩撮影」のスタイルで出かけてきました。

ボディはSONY(ソニー) α7IIIを使用し、クリエイティブスタイルは全て「スタンダード」、レンズ補正は全て「オート」です。(歪曲収差補正は任意での切り替えが出来ず「オート」のみとなります。)

常に肩から提げるか右手でカメラを握ったままでぶらぶらと歩きながら撮影しましたが、重さや大きさを意識する事はほぼありません。又、軽快で取り回しのいいデザインと同様、AFもほとんど迷う事無くスピーディーに動作してくれました。
Vario-Tessar T* FE 24-70mm F4 ZA OSS 作例1
作例1:1/80 f6.3 ISO100 露出補正±0 焦点距離49mm
古く錆びた看板と、塀や道路が上から層の断面のように真っ直ぐ綺麗に並んだ所に目を惹かれてシャッターを切りました。

コンパクトなカメラとレンズの組み合わせは軽快で、フルサイズとは思えない気軽さでシャッターを切って行く事が出来ます。
Vario-Tessar T* FE 24-70mm F4 ZA OSS 作例2
作例2:1/80 f4 ISO160 露出補正±0 焦点距離70mm
茶色い枯葉が多い中に1枚だけ鮮やかな黄色の葉っぱが。

絞り開放ですが中心はキリッとシャープです。4000万画素を超えるカメラだとやや粗が目立つレンズですが、2400万画素のカメラとの組み合わせなら、十分にカメラの性能を引き出せるレベルにあります。
Vario-Tessar T* FE 24-70mm F4 ZA OSS 作例3
作例3:1/80 f7.1 ISO200 露出補正±0 焦点距離66mm
階段の真ん中辺りから俯瞰気味に撮影しました。

何かのデザインっぽく見える、と思った瞬間にレンズを向けられる身軽さがSONY(ソニー) Vario-Tessar T* FE 24-70mm F4 ZA OSSの強みです。今回テスト機として使ったα7IIIとのバランスの良さも、取り回しの良さの要因になっているかもしれません。
Vario-Tessar T* FE 24-70mm F4 ZA OSS 作例4
作例4:1/100 f11 ISO100 露出補正±0 焦点距離70mm
車両基地を横切る踏切から。好きな物を写真に収めるのは、写真という趣味の王道と言えるのではないでしょうか。

絞り込めば端の架線柱や奥の建物まで十分な解像感が得られるあたりはZeissらしい特徴で、レンズのクセを知った上でを表現に活かしたいところです。
Vario-Tessar T* FE 24-70mm F4 ZA OSS 作例5
作例5:1/400 f7.1 ISO100 露出補正-0.3 焦点距離70mm
Vario-Tessar T* FE 24-70mm F4 ZA OSS 作例6
作例6:1/160 f8 ISO100 露出補正-0.7 焦点距離24mm
パターンとカオス、どちらも見るとレンズを向けたくなる被写体です。

そんなレンズを向けたくなる被写体を探しながら散歩する時の相棒として、Vario-Tessar T* FE 24-70mm F4 ZA OSSのような、取り回しのいいレンズはピッタリと言えるでしょう。

画質


Vario-Tessar T* FE 24-70mm F4 ZA OSS 作例7
作例7:1/400 f8 ISO100 露出補正+0.7焦点距離24mm
ここからは別の日に違う場所で撮影した写真で画質を見ていきます。

定評あるT*(ティースター)コーティングにより、画面内に太陽を入れた条件下でもゴーストやフレアの発生はよく抑えられていて、作画のために意図的にゴーストを起こすのは難しいのではとさえ感じました。

周辺光量はレンズ補正が効いているおかげで大きくは落ちていません。補正効果の強弱設定はありませんが、完全に補正しきらずに違和感が無いくらいの仕上がりで、追加で後処理をかける場合も最小限で良さそうです。
Vario-Tessar T* FE 24-70mm F4 ZA OSS 作例8
作例8:1/800 f4 ISO100 露出補正±0焦点距離24mm
Vario-Tessar T* FE 24-70mm F4 ZA OSS 作例9
作例9:1/250 f5.6 ISO100 露出補正±0焦点距離70mm
被写体や撮影距離にもよりますが、望遠端で解像感がやや甘く感じられる事があったのは、昨今の高解像度レンズの描写に目が慣れてしまったからでしょうか。

プラスに考えるなら望遠側はポートレートなどで背景をボカしたい時に使う事が多いので、むしろ柔らかめの描写が喜ばれるかもしれません。
Vario-Tessar T* FE 24-70mm F4 ZA OSS 作例10
作例10:1/80 f4 ISO1600 露出補正±0焦点距離65mm
散歩の合間に立ち寄った喫茶店にて。

このような被写体であれば、解像感の甘さを逆に効果的に活かすという使い方もできます。ボケ味も目に付く癖のような物も無く、柔らかくなだらかです。

まとめ


柔らか目の描写が好みで、スナップ撮影のような機動性重視の撮影スタイルであれば候補の上位に挙げられる1本です。

描写性能という事だけなら後発の2本(FE 24-70mm F2.8 GM、FE 24-105mm F4 G OSS)に劣りますが、コンパクト軽量という事ならVario-Tessar T* FE 24-70mm F4 ZA OSSに分があります。重量についてはFE 24-70mm F2.8 GMの半分以下しか無く、小さなボディとの相性でいえばこちらが一歩リードしていると言えるでしょう。

又、価格がリーズナブルという点も見逃せないポイントで、特に中古は発売から年数が経過している事もあり買い易くなっています。大口径レンズ1本に使う予算を、常用レンズとして十分な性能を有しているVario-Tessar T* FE 24-70mm F4 ZA OSSに置き換えて、余った予算で小型な単焦点レンズを1本追加、必要に応じてレンズ交換で描写の変化を楽しむといった使い方も面白いかもしれません。
「SONYのフルサイズ用標準ズーム、どれがいい?」記事

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Vario-Tessar T* FE 24-70mm F4 ZA OSS
Photo & Text by フジヤカメラ 浅葉

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