PL(偏光)フィルターとは
PL(偏光)フィルターの使用シーン
水面の反射を抑える
色彩を鮮やかにする
コントラストを強める
背景色の調整
PL(偏光)フィルターの使い方
PL(偏光)フィルターの選び方
PLとC-PL(サーキュラーPL)
偏光膜
広角レンズでは薄枠モデルを
おすすめのPL(偏光)フィルター
Kenko PRO1D WIDEBAND サーキュラーPL(W)
Kenko ZX C-PL
marumi EXUS CIRCULAR P.L MarkII
marumi PRIME PLASMA SPUTTERING C-P.L
NiSi TRUE COLOR PRO Nano CPL
経年劣化に注意!
まとめ
PLフィルターは、反射光を調整するフィルターで、ガラス面や水面などに写った光の反射を取り除くことができます。光の反射を除去することで、本来の色を再現したり、コントラストを上げたりする効果があります。色の再現が重要な風景撮影などでおすすめのフィルターです。
PLフィルターの代表的な使い方の一つに、水面の反射を抑える方法があります。反射を抑えることで、水中の景色や被写体がはっきりと写し取られ、色鮮やかで深みのある写真が撮れるようになります。とくに湖や池、海などの撮影においては、その効果を実感できる瞬間が多いでしょう。
光の反射で表面が白っぽく写ってしまう部分を抑えることで、物の本来の色彩がより鮮やかに再現されます。色の違いがイメージを大きく左右する風景写真では、PLフィルターを使うことが定番となっています。
PLフィルターは、風景のコントラストを強めたいときにもおすすめです。表面の光の反射だけでなく、空気中の反射を抑えることができるため、空の青さをより際立たせることができます。
PLフィルターは光の加減によって、効果が強くなったり弱くなったりします。主要な被写体に効果がなくても、背景に効果をかけることで表現の幅を広げることができます。
PLフィルターは、前枠を回転させることで効果を強めたり弱めたりすることができます。角度によって効果が異なるため、撮影状況に応じてフィルターを回転させて使用します。
また、PLフィルターには効果が出やすい撮影条件があります。たとえば、青空を鮮やかに写したいときは、太陽とレンズの光軸が90度の角度になるようにし、水面の反射を取りたいときは、水面に対してレンズが30~40度の角度に置いて撮影する必要があります。反射面に対して真正面の状態では効果が出にくいため注意が必要です。
PLフィルターには、PLとC-PL(サーキュラーPL)の2種類があります。効果はどちらも同じですが、デジタルカメラやオートフォーカス機能を搭載したカメラで使用するとき、PLではオートフォーカスや露出が正常に動作しないことがあるため注意が必要です。そのため、デジタルカメラやオートフォーカス機能を使用するときは、C-PLフィルターを選びましょう。
PLフィルターは、大きく分けて通常タイプと高透過タイプの2種類があります。一般的なPLフィルターは減光の効果があり、露出が暗くなってしまうことがありますが、高透過タイプのフィルターは露出への影響が少ないのが特徴です。具体的には最大2段階ほど暗くなるところ、最大1段階ほどに抑えられるため、手持ち撮影メインなら高透過偏光膜を使ったPLフィルターがおすすめです。
PLフィルターは、構造が2枚重ねになっているため、どうしてもフィルターの枠が高くなります。そのため、超広角レンズなどで撮影するときに、フィルターの枠が写り込んでしまうことがあります。広角レンズを使用する場合は、フィルターの枠が干渉しにくい薄枠タイプのものを選ぶのがおすすめです。
Kenko PRO1D WIDEBAND サーキュラーPLは、お手ごろ価格でハイクオリティーのものをお求めの方におすすめです。透過率の高いデジタルマルチコートを採用し、反射を抑制。ガラス外周には墨塗り加工を施しており、内面反射を防止します。
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Kenko ZX C-PLは、高透過偏光膜を採用しており優れたカラーバランスと超高解像を実現しています。耐久性に優れた撥水・撥油コーティングで、アクティブな撮影でもストレスなく撮影ができます。
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marumi EXUS CIRCULAR P.L MarkIIは、従来の高透過偏光膜よりもニュートラルなカラーバランスになるよう、設計されています。それに加えて、従来のフィルターよりも明るいフィルターになっており、構図の確認やピント合わせがしやすくなっているのが特徴です。
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marumi PRIME PLASMA SPUTTERING C-P.Lは、厳選した偏光膜と、フラットな反射率特性によってほぼ完ぺきなカラーバランスを実現しています。抜け感のある澄み渡った撮影が可能です。
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NiSi TRUE COLOR PRO Nano CPLは、NiSi独自の反射防止コーティング技術により、ゴーストやフレアの原因となる反射を抑制し、クリアな撮影が可能です。また、撥水、撥油コーティングでメンテナンスが簡単なのもポイントです。
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PLフィルターは経年劣化するフィルターです。使用頻度や保管状況によって異なりますが、おおむね7~8年で偏光幕が変色してしまいます。劣化が進むとカラーバランスが悪くなってしまうため、定期的な買い替えをおすすめします。また、フィルターに使用されている偏光幕は熱や紫外線に弱いため、カメラやレンズと同様に高温・多湿とならない適切な場所に保管することが大切です。