フォトグラファーには嬉しい、桜の季節がやって来ました。
何が嬉しいって?桜の木が一本あるだけで、もうどこでも撮影場所になるからです。
普通に撮るだけでも、十分美しい桜ですが、せっかく写真を趣味にしているなら、一工夫したいところです。
そこで今回は、明るい単焦点レンズを使って「兎に角ボカしまくる」をコンセプトに桜の花を撮りに行ってみました。
大切な事なので、撮影の前に書いておきます。
開放f1.4のような明るいレンズを日中使うならNDフィルターは必須です!
日中、開放f1.4を使おうと思うと、1/4000のシャッタースピードでも足りなくなる事が頻繁にあるので、折角のf1.4を絞って使わなければなりません。
開放f1.4という、レンズの特性を最大限活かす為に、減光の為のフィルター(NDフィルター)は必須だと思います。値的には3~5段くらいが適度でしょう。
又、最近は、レンズの性能をほぼ損なわない超高性能なNDフィルターもあるので、画質にこだわる派の方におススメです。
撮影は、フジヤカメラから新井薬師周辺で行いました。
新井薬師周辺は商店街も風情があって、桜の花も多く、撮影にはもってこいのロケーションです。
今回セレクトしたレンズは SIGMA 56mm F1.4 DC DN | Contemporary 、カメラは高画素でコンパクトな Canon EOS M6 MarkII です。
SIGMA の DC DN | Contemporary の単焦点レンズは、現在3本がラインナップされており、24mm、30mm、56mm のいずれも開放f1.4の明るく高性能なレンズ群です。
今回セレクトした 56mm は、その中でも最も大きなボケのレンズで、上の写真のように、非常に薄いピントで撮影する事が出来、プチボケマスターの異名があるとか無いとか。
大きなボケと、背景を整理出来る中望遠レンズの特性を活かして、街中のスナップなどにも便利なレンズです。
SIGMA DC DN | Contemporary シリーズは、性能も非常に高いレベルにあり、歪曲収差の補正以外はArt並みと言っていい高性能さです。
歪曲収差についてもCanonのボディ内レンズ補正に対応しているので、EOS M6 MarkII との組み合わせなら問題ありません。
価格も性能の割に割安で、個人的にも3本全て持っている、おススメなレンズシリーズです。
勿論、桜の撮影にもおススメのレンズで、背景の大きく美しいボケを活かして、柔らかい桜の花を表現出来ます。
ピントが非常に薄く、ピントにこだわりすぎると絞って撮りたくなるのですが、背景のボケの大きさを優先して撮影しました。
フワフワした柔らかさを出す為には、大きなボケを作り出す明るい単焦点レンズは必須です。
フワフワ感を出す為には露出を極端にオーバー補正(プラス補正)するのも有効です。
桜のピンク色が飛んでしまう事もありますが、今回使用した Canon EOS M6 MarkII の映像エンジンDIGIC8はそのあたりの処理も上手く、極わずかピンク色を残してくれました。
逆に、少しアンダーに撮ると、光の当たった明るい部分だけが強調されます。
明るい部分のディテールが白く飛んでしまう事無く再現されるメリットもあります。
このカットでは、手前にわざと桜の枝が入るようにして、全体としてフワフワした感じにしました。
露出をオーバーにして、前後にボケを入れ、さらに強力な逆光線を入れてゴーストを発生させ、キラキラフワフワな写真にしました。
自然光だけを使ってライティングしていくのも楽しいものです。
デジタルカメラは、撮ったその場で画像を確認出来るので便利です。
極端なオーバー露出にすると、色が飛んでしまう事もあるので、試しに撮ってみて、どのくらい色が残るか確認しながら撮れるのはデジタルカメラならではです。
このカットも背景の青空が残るように露出を調整して撮りました。
しかし、Canon EOS M6 MarkII は綺麗な色合いで再現してくれますね。
単焦点レンズの大きなボケを使ってフワフワした写真を撮ってみました。
基本的にはオーバー露出がいいと思いますが、アンダーで雰囲気が出るケースもあったので、撮って直ぐ見られるデジタルカメラのメリットを活かして、色々試してみるのも楽しいと思います。
撮影のシーズンを満喫しましょう!
>>> Canon (キヤノン) EOS M6 Mark II
>>> SIGMA 56mm F1.4 DC DN | Contemporary