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2019.04.21
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SONY FE 135mm F1.8 GM 実写レビュー

SONY FE 135mm F1.8 GM 実写レビューキービジュアル

SONY FE 135mm F1.8 GMをカメラ専門店スタッフがレビューします。中望遠レンズの圧縮効果と大きなボケ、取り回しの良さを感じる優秀なソニーGマスターレンズをスナップ作例とともに紹介します。


■この記事の監修

フジヤカメラ店

東京都 中野区のカメラ専門店 フジヤカメラ店です。カメラ、レンズ、三脚、動画機材まで、新品、中古機材を多数取り扱っております。中古在庫は常時3,000点以上!これからカメラを始める方も、ベテラン、プロカメラマンも、機材の事ならフジヤカメラ店にお任せ下さい。

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SONY のフルサイズミラーレスカメラ用の中望遠レンズ SONY FE 135mm F1.8 GM をテストしました。SONY のレンズラインナップの中でも、超高性能を誇るシリーズ「Gマスター」のレンズで、なおかつ135mm f1.8というスペックは、大きなボケが期待できるレンズとなので、楽しみなテストです。

実写レビュー

SONY α7RIIIと組み合わせて撮影

SONY α7RIIIとSONY FE 135mm F1.8 GMを組み合わせて撮影した岩とタンポポの画像
作例①:SONY α7RIII 1/3200 f1.8 ISO100 露出補正-0.3

ハルウララの季節で、テスト撮影も楽しいです。小川の岸の石垣に、ひっそりと咲くタンポポを、中望遠レンズの圧縮効果を使って、少し離れた位置から撮りました。

長焦点の大口径レンズらしい大きく美しいボケ味は、カメラを覗いた瞬間からテンションが上がります。ファインダーで美しいボケ味を楽しみながら、フレーミングを吟味する至福の時間に、レンズの重さも忘れてしまいます。

SONY α7RIIIとSONY FE 135mm F1.8 GMを組み合わせて撮影した岩とタンポポの拡大画像
作例①拡大

驚くなかれ、先ほどのカットからの拡大画像です。タンポポの花びらの立体感や、めしべのディテールなどが、素晴らしくシャープに描写されており、拡大画像である事が信じられないレベルです。

白飛びや、黒つぶれが少ない事も素晴らしく、テストカメラとして使用した α7RIIIの懐の深さが伺えます。以前であれば、高画素のカメラは気難しい側面を持っている事もありましたが、α7RIIIにはそういった心配もありません。

SONY α7RIIIとSONY FE 135mm F1.8 GMを組み合わせて撮影した桜の画像
作例②:SONY α7RIII 1/1250 f1.8 ISO100 露出補正+1.0

頭上の桜の花の塊を、見上げながらパシャリ。思った通りの極上のボケが、写真の質を高めてくれました。

SONY FE 135mm F1.8 GM の最短撮影距離は0.72m、最大撮影倍率は0.25倍なので、近接撮影もそこそここなします。

マクロ撮影という程近接でないにも関わらず、マクロ撮影並みの大きなボケを楽しめるのも、f1.8の明るいレンズならではです。

SONY α7RIIIとSONY FE 135mm F1.8 GMを組み合わせて撮影した排水管の画像
作例③:SONY α7RIII 1/200 f1.8 ISO100 露出補正-0.3

桜が満開の季節で、もうそこら中桜の花びらで埋め尽くされていました。下水管と花びらの対比が、美と醜が混在しているような光景で、シャッターを切りました。

135mm f1.8というと「ポートレート」というイメージだったのですが、スナップや風景で使っても大きなボケと狭い画角を活かして、面白い画が撮れそうです。

SONY FE 135mm F1.8 GMは、確かに大きくて重いレンズですが、その苦労に報いてくれる、素晴らしい実力を備えています。

SONY α7RIIIとSONY FE 135mm F1.8 GMを組み合わせて撮影した自転車を漕ぐ子供の画像
作例④:SONY α7RIII 1/1000 f1.8 ISO100 露出補正+0.3

満開の桜並木の下をサイクリングする少年をパシャリ。暖かい日差しの中、花びらの敷き詰められた道を走るのは、さぞや気持ちの良い事でしょう。

大口径の望遠レンズですが、SONYのコンティニアスAFが迅速、確実にピントを合わせてくれました。ピントの薄いf値の明るいレンズは、優れたAFと組み合わせて使ってこそ生きて来ますね。

SONY α7RIIIとSONY FE 135mm F1.8 GMを組み合わせて撮影した中央線の電車の画像
作例⑤:SONY α7RIII 1/2000 f1.8 ISO100 露出補正±0

JR中央線は今年開業130年を迎えるそうです。その中央線が、満開の桜咲く小川を渡って行きます。橋を渡るほんの一瞬、乗客の目を楽しませた事でしょう。

α7RIIIは秒間10コマの高速連写が可能なので、連写した上で、電車の位置が良さそうなカットを選べて便利です。

SONY α7RIIIとSONY FE 135mm F1.8 GMを組み合わせて撮影した桜絨毯の画像
作例⑥:SONY α7RIII 1/6400 f1.8 ISO100 露出補正±0

川の流れを桜の花びらが覆っていました。木漏れ日が小さな花びらの形を浮き上がらせて綺麗です。

いいレンズというのは、合焦した部分がシャープなだけに、ボケた部分とのメリハリが本当に綺麗で、ピントが合った部分に自然と視線が吸い寄せられてしまいます。

うっすらと曖昧な、薄いピンク色の再現も、微妙なニュアンスで再現されていて、SONY の映像エンジンのレベルの高さも流石です、素晴らしいと思います。

SONY α7RIIIとSONY FE 135mm F1.8 GMを組み合わせて撮影したカモの画像
作例⑦:SONY α7RIII 1/1000 f1.8 ISO100 露出補正±0

桜並木の中の小川の飛び石で、カモが羽根を休めていました。花見客で賑わう岸の喧騒などどこ吹く風で、優雅にお昼寝中のようです。私もビールでも飲んでお昼寝したいところですが、まだ撮影があるので頑張ります。

少し拡大して解像感を見てみます

SONY α7RIIIとSONY FE 135mm F1.8 GMを組み合わせて撮影したカモの拡大画像
作例⑦拡大

あ!寝ているのかと思ったら、パッチリ目を開けていました。こうして拡大して確認すると、頭にはピントがあるのに尾にはピントが合っていないのがはっきりわかります。あらためて 135mm f1.8 というレンズのシビアさを見せつけられます。

SONY α7RIIIとSONY FE 135mm F1.8 GMを組み合わせて撮影した新緑と桜の画像
作例⑧:SONY α7RIII 1/1600 f1.8 ISO100 露出補正-1.0

新緑を透かして、対岸の桜の枝を狙いました。

SONY FE 135mm F1.8 GM は、前ボケも柔らかくて綺麗です。前ボケに新緑の緑を入れて、ふんわりと春らしいイメージで撮れました。

焦点距離が 135mm あると、こういったシーンでも背景が整理出来て便利です。

SONY α7RIIIとSONY FE 135mm F1.8 GMを組み合わせて撮影したナズナの画像
作例⑨:SONY α7RIII 1/2000 f1.8 ISO100 露出補正±0

春風に吹かれるナズナを撮影。レンズの威力が最大限発揮され、大きな前ボケ+後ボケでファンタジーな世界が撮れました。極上のボケ味です。

開放だと周辺部では口径食が出てしまいますが、大口径レンズでは致し方ない事だと思います。

SONY α7RIIIとSONY FE 135mm F1.8 GMを組み合わせて撮影した満開の夜桜の画像
作例⑩:SONY α7RIII 1/15 f1.8 ISO3200 露出補正+2.0

目に眩しいほどの満開の夜桜を、少し離れたところから撮影しました。開放f1.8という事と、手振れ補正のお陰で、夜の厳しい条件でも露出をかなりオーバーに出来て、リッチな感じに撮れたと思います。

望遠レンズは絵画的に、平面的に物体を捉えるのにも向いているので、ちょっと「和」のテイストを意識しつつシャッターを切りました。

SONY α7RIVと組み合わせて撮影

有効画素数6100万画素の SONY α7RIV が発売された事で、超高性能の SONY FE 135mm F1.8 GM の価値がまた一段と高まりましたので、ここに追記しておきたいと思います。

SONY α7RIVとSONY FE 135mm F1.8 GMを組み合わせて撮影したひまわりの画像
作例⑪:SONY α7RIV 1/400 f4.0 ISO100 露出補正+1.0

SONY α7RIV + FE 135mm F1.8 GM の組み合わせで撮影されたカットです。近接である事と、カメラの画素数に若干恐れをなして撮影したカットの為、f4まで絞っています。

拡大して描写性能を見てみたいと思います。

SONY α7RIVとSONY FE 135mm F1.8 GMを組み合わせて撮影したひまわりの拡大画像
作例⑪拡大

レンズ由来の眠さは一切感じられません。あり得ないレベルの描写性能です。FE 135mm F1.8 GM は、6100万画素のα7RIVの性能を余すことなく活かせる数少ないレンズの一本です。

【商品情報】SONY FE 135mm F1.8 GM

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SONY FE 135mm F1.8 GMバナー画像

まとめ

今回のテストも SONY Gマスターレンズの優秀さに、ただただ舌を巻くばかりの結果となりました。スナップに135mmを持ち出すカメラマンも少ないと思いますが、望遠レンズの圧縮効果と、前後の大きなボケを活かして、画角の狭さを感じさせない取り回しの良さを感じました。

なにより、FE 135mm F1.8 GM の、目をみはるシャープさボケの美しさは、3時間ほどの撮影中、常にワクワクした気持ちでファインダーを覗け、至福の時間を過ごせました。

言う事なしに、非常に高性能なレンズだ思います。

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