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2019.01.15
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Canon (キヤノン) RF50mm F1.2 L USM 実写レビュー

Canon EOS R 用のレンズ RF50mm F1.2 L USM の実写レビューです。

 

既に同スペックのレンズは一眼レフ用のレンズとしてラインナップにありますが、勿論 RF50mm F1.2 L USM はR用に新設計されています。

 

ショートフランジバックにより、設計的に大きく有利になる、フルサイズミラーレス一眼の「EOS R」用レンズとして、どのくらい高性能になっているか楽しみです。

 

Canon (キヤノン) RF50mm F1.2 L USM 製品写真

 

実写レビュー

Canon (キヤノン) RF50mm F1.2 L USM 作例①
作例①:Canon EOS R 1/6400 f1.2 ISO100 露出補正±0

 

アメリカンでクラシックなデザインのトラクターは、独特なグリーンのカラーが綺麗です。

 

RF50mm F1.2 L USMを装着した、Canon EOS Rのファインダーを覗いて、最初に感じたのは、背景ボケがやわらかく綺麗で大きいという事です。

 

通常、開放f1.2まで明るいレンズを使う事はまれですが、さすがにf1.2ともなると、被写体との距離があっても背景がボケて、表現上強力な武器になります。

 

しかし、うっかりすると思った場所にピントが来ていなかったりするので、ラフには使えません。

 

Canon (キヤノン) RF50mm F1.2 L USM 作例②
作例②:Canon EOS R 1/8000 f1.2 ISO100 露出補正±0

 

真っ青な青空をバックに、枯れ木の枝が、まるで毛細血管のように広がる様を撮影してみました。

 

葉のある時期には気づきませんが、木の枝ってこんなに複雑に張り巡らされているんですね。背景のボケは2線ボケもほとんど無く非常に綺麗です。

 

Canon RF50mm F1.2 L USM は、大きさ、価格は普通ではないですが、標準レンズという事で、撮影には気軽な気持ちで臨むように心掛けました。平常心平常心。

 

Canon (キヤノン) RF50mm F1.2 L USM 作例③
作例③:Canon EOS R 1/80 f1.2 ISO1250 露出補正+1.0

 

生け垣の木に、この時期らしい不思議な氷のオブジェがかけてありました。

 

寒いです。カメラもレンズも金属とガラスの塊なので、冷たくて仕方ありません。

 

撮影は寒さとの戦いになりましたが、空気は澄んでいて、写真向きなシチュエーションでした。

 

Canon (キヤノン) RF50mm F1.2 L USM 作例④
作例④:Canon EOS R 1/60 f1.2 ISO3200 露出補正+0.7

 

少し、季節外れですが、ツリーが展示してありました。

 

大口径f1.2のレンズという事で、こういった条件下でも手振れの事はあまり気にせず撮れるのはありがたいです。又、うっすら残る背景の空の青さが写し撮れるのも、こういったレンズならではだと思います。

 

残念ながら大口径レンズらしく開放では、画面周辺部で口径食が発生しています。

 

Canon (キヤノン) RF50mm F1.2 L USM 作例⑤
作例⑤:Canon EOS R 1/10 f1.2 ISO12800 露出補正±0

 

手持ちで星空が撮れます!

 

現在のデジタルカメラの実力には毎回本当に驚かされます。先日テストした RF28-70mm F2 L USM よりも、さたに一段半明るいレンズという事もあり、手持ちでもかなり沢山の星を写し取る事が出来ました。

 

月があり、空が明るかったのでこの程度ですが、条件が整えばもっと沢山の星が写ったかもしれません。手持ちでも余裕で星が撮れるとは・・・恐ろしい時代になったものです。

 

周辺光量補正はOFFにして撮影しているので、わずかに周辺光量落ちが確認できます。

 

Canon (キヤノン) RF50mm F1.2 L USM 作例⑥
作例⑥:Canon EOS R 1/80 f1.2 ISO5000 露出補正+0.3

 

場所を変えてナイトスナップです。

 

Canon RF50mm F1.2 L USM は、手振れ補正の付いていないレンズですが、この程度の光があれば、夜間でも手振れの事をあまり気にせずに、思いのまま撮影出来るのは、非常に便利です。

 

反面、被写界深度は非常に薄くなるので、どこにピントを持って行くかには神経を使います。気軽に撮れるが気軽にはシャッターを押せない難しさが、こういったレンズの楽しさです。

 

Canon (キヤノン) RF50mm F1.2 L USM 作例⑦
作例⑦:Canon EOS R 1/80 f1.2 ISO10000 露出補正+1.0

 

車庫に休む横浜線の車両です。

 

多くの乗客を目的地まで運んだ列車ですが、からっぽの車両が、夜見るとどこか寂しげです。

 

同じものでも、昼間と夜では見え方に違いがあるように感じるから不思議で、そこが夜間のスナップの楽しさの一つです。

 

一眼レフ用レンズとの比較

Canonの50mm F1.2のレンズには、既に一眼レフ用の「EF50mm F1.2L USM 」があります。

 

一般的に、ミラーレス用のレンズは、ショートフランジバックで設計出来、又、映像素子までに光を遮るものがほとんど無い為、後玉の大型化がし易く、同じスペックのレンズでも高性能になる事が多いようです。

 

昨年Canon、Nikonの2社が、フルサイズミラーレスのジャンルに参入したのも、カメラの高画素化に合わせて、レンズも高性能にしなければならないという事が、大きな理由の一つではないかと思います。

 

さて、Canon RF50mm F1.2 L USM は同スペックの一眼レフ用レンズと比較して、性能上の優位性がどのくらいあるのでしょうか?

 

一眼レフ用の EF50mm F1.2L USM との比較テストをしてみました。

 
Canon (キヤノン) RF50mm F1.2 L USM 作例⑧
作例⑧:Canon EOS R 1/1250 f1.2 ISO400 露出補正±0
 

いつもの神社の狛犬で比較しました。

 

今回のテストでは、ボディ内のレンズ補正を全てOFFにして撮影しています。上の写真は RF50mm F1.2 L USM のものですが、若干周辺光量が落ちているのが確認できます。

 

上の写真を同アングルで撮影したものを拡大して比較してみます。

 

Canon (キヤノン) RF50mm F1.2 L USM 作例⑧拡大比較
作例⑧拡大比較

 

違いは一目瞭然です。

 

向かって左側の写真が RF50mm F1.2 L USM で撮影したカットで、右の写真と比較して、明らかにシャープなのがわかります。

 

ミラーレス一眼用の最新の技術で設計されたレンズはここまで高性能になっているのです。

 

カメラはいずれもEOS Rを使用しました。

 

Canon (キヤノン) RF50mm F1.2 L USM 作例⑨
作例⑨:Canon EOS R 1/6400 f1.2 ISO100 露出補正±0

 

次に、遠景の描写も比較してみます。

 

中野のシンボル中野サンプラザです。

 

作例⑨拡大比較
キャプション

 

先ほどと同様、向かって左側が?RF50mm F1.2 L USM で撮影した画像です。

 

やはり明らかに RF50mm F1.2 L USM で撮影した画像がシャープでコントラストも高い画となっています。又、一眼レフ用の EF50mm F1.2L USM で撮影した画には、色収差の影響か、明暗差の激しい部分に大きくフリンジが出てしまっています。

 

どうやら性能差は歴然で、ミラーレス用の RF50mm F1.2 L USM の方が高性能なようです。

 

まとめ

大きく高額なレンズですが、ミラーレス一眼用のLレンズらしい、高い実力を持ったレンズです。

 

特に、一眼レフ用の同スペックのレンズに不満を持っているユーザーには、性能差は歴然なので、是非おススメしたいレンズです。

 

やはり、ショートフランジバックのレンズは高性能になるようで、被写体にもよりますが、よりシャープで高解像度なレンズを指向するカメラマンには、フルサイズミラーレス一眼 EOS R の選択肢は検討の価値があると思います。

 

ミラーレス一眼カメラの優位性を、レンズ側から強く感じられるテストとなりました。

 

>>> Canon(キヤノン)RF50mm F1.2 L USM


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