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2019.01.07
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Canon (キヤノン) RF28-70mm F2 L USM 実写レビュー

フジヤカメラのブログ、2019年最初の記事は「Canon (キヤノン) RF28-70mm F2 L USM 」のレビューです。

 

超大口径、開放f2.0のミラーレス一眼カメラ「EOS R」用標準ズームレンズの、低照度下での優位性、ボケ味などをレポートしたいと思います。

 

Canon (キヤノン) RF28-70mm F2 L USM 本体

 

ミラーレス一眼カメラの特徴である「ショートフランジバック」故に可能となったレンズ設計だと思いますが、ズーム全域でf2.0というスペックには少なからずインパクトがあります。

 

その大きさにも、インパクトがありますが・・・

 

実写レビュー

Canon (キヤノン) RF28-70mm F2 L USM 作例①
作例①:Canon EOS R 1/640 f2.0 ISO100 露出補正-0.3 焦点距離57mm

 

テスト当日は、かなり冷え込み、綺麗にならされた畑の表面が、白い霜でおおわれていました。

 

「RF28-70mm F2 L USM」をテストボディの EOS R に装着し、ファインダーを覗いて最初に感じたのは、ボケが大きくて綺麗、という事です。

 

普段見慣れたf2.8の標準ズームレンズよりも、1絞り明るいだけですが、思いのほかボケの大きさに違いがあるのに先ず驚きました。

 

解像感を見る為に拡大してみます。

 
Canon (キヤノン) RF28-70mm F2 L USM 作例①拡大
作例①拡大
 

シャープな描写です。

 

かなり、高性能なズームレンズでも、開放ではいくらかは眠さが残るものですが、このレンズはそういった事は殆ど感じられません。まるで単焦点レンズで撮られたような、素晴らしくシャープな描写です。

 

しかし、さすがf2.0!ピントが薄いですね。

 

Canon (キヤノン) RF28-70mm F2 L USM 作例②
作例②:Canon EOS R 1/1250 f2.0 ISO100 露出補正±0 焦点距離45mm

 

公園の水飲み場の水が凍っていました。氷は、寒さを伝えるのに持ってこいですし、美しく輝く様や、形のランダムさからも、とてもフォトジェニックな被写体です。

 

被写体との距離を自由に出来るシチュエーションでは、画角の調整をズームに頼る必要が無い為、ズームは不要な気がしてしまいます。

 

しかし、実際には焦点距離を変化させる事でパースをコントロール出来るので、表現のバリエーションを出せて大変便利です。

 

Canon (キヤノン) RF28-70mm F2 L USM 作例③
作例③:Canon EOS R 1/80 f2.0 ISO1250 露出補正±0 焦点距離60mm

 

多摩モノレールの立川北駅です。2000年開業と、比較的新しモノレールである為、駅が近未来的なデザインでカッコいいです。特に夜間は人口光に包まれるので、より一層近未来感が高まります。

 

銀河〇道9〇9世代なので、未来的な駅舎にワクワクします。

 

明るいレンズのおかげで、ISOは1250に抑えられていながら、全体に光の回った、リッチで滑らかな表現が出来たと思います。

 

Canon (キヤノン) RF28-70mm F2 L USM 作例④
作例④:Canon EOS R 1/80 f2.0 ISO100 露出補正-1.3 焦点距離28mm

 

夜間のスナップ撮影でも、背景が大きく綺麗にボケるのは、大きな武器になります。

 

Canon RF28-70mm F2 L USM は柔らかく大きなボケで、絞るのが勿体なくなるくらい、開放での撮影が楽しいレンズでした。

 

上のカットから点光源のボケを見ると、画面周辺部で、若干の口径食が見られます。

 

Canon (キヤノン) RF28-70mm F2 L USM 作例⑤
作例⑤:Canon EOS R 1/60 f4.0 ISO4000 露出補正±0 焦点距離32mm

 

雰囲気のいいバーを、歩道橋の上から狙いまいした。

 

RF28-70mm F2 L USM は、画角を変えられる単焦点レンズといった趣で、焦点距離を選んでからファインダーを覗いて画角の微調整をする事が多かったです。

 

画角よりは、遠近感の調整にズームを使う、というイメージですね。

 

Canon (キヤノン) RF28-70mm F2 L USM 作例⑥
作例⑥:Canon EOS R 1/60 f2.0 ISO800 露出補正-1.3 焦点距離48mm

 

露出をアンダーに、ピントは手前の木でピントを拾って前ピンにして、幻想的な雰囲気にしてみました。

 

被写体までの距離があっても、アウトフォーカスにした写真を撮れるのは、開放f2.0のレンズならではだと思います。

 

たまたまミュージシャンっぽい人が通ったのもラッキーでした。

 

Canon (キヤノン) RF28-70mm F2 L USM 作例⑦
作例⑦:Canon EOS R 1/60 f2.0 ISO12800 露出補正+0.7 焦点距離46mm

 

工事現場を俯瞰して撮りました。

 

肉眼では、うっすらと景色が見えている程度の、かなり暗い条件下での撮影ですが、開放f2.0の明るさのお陰で、滑らかで、立体感に富んだ、リアルな描写が可能となりました。ISO感度は12800なので、f2.8だともっとノイズの多い画になってしまったと思います。

 

ついでと言ってはなんですが、拡大して EOS R の高感度性能を見てみたいと思います。

 

Canon (キヤノン) RF28-70mm F2 L USM 作例⑦拡大
作例⑦拡大

 

3,000万画素オーバーの高画素機ですので、ISO感度12800では、相応のノイズが発生しています。

 

しかし、ノイズが発生していながら、立体感やリアリティがあり、DIGIC8の処理し過ぎない上手さが感じられます。

 

これだけの悪条件下でありながら、クレーンのパイプの丸みがわかるのは、優秀な部類に入るのではないでしょうか。

 

Canon (キヤノン) RF28-70mm F2 L USM 作例⑧
作例⑧:Canon EOS R 1/60 f2.0 ISO8000 露出補正±0 焦点距離58mm

 

モノレールが来た瞬間をパシャリ。

 

実はこのカット、よ~く見ると星が写っています。手持ちで、しかもズームレンズで、星が写せるようになりました。

 

凄い時代になったな、と思います。

 

まとめ

今年もスタートからテストで巨大なレンズを持って歩かねばならず、少々憂鬱でしたが、いつもどおり「いいレンズは重い」という結論に終わりました。

 

Canon (キヤノン) RF28-70mm F2 L USM は、ズームレンズとは思えなシャープな描写、大きく柔らかいボケ味など「画角を変えられる単焦点レンズ」といったイメージで、使っていてとても楽しいレンズでした。

 

詭弁ですが28mm、35mm、50mm、85mm(70mm)の4本のレンズを持つよりは軽量で取り回しもいい、と言えなくもありません(笑)

 

使う前は、標準ズームレンズとして、広角側に24mmが無いのはどうなの?という疑問もありましたが、使い始めると、それが気になることは無く、撮れなければ撮らないで済ませました。思考が、単焦点レンズを使っている感覚になっていたのかもしれません。

 

今までであれば、少し無理のあるスペックで、描写が犠牲になったと思いますが、ショートフランジバックの恩恵か、非常に描写力の高いレンズだと感じました。ミラーレスカメラ用のレンズの可能性を感じるレンズでした。

 

>>> Canon(キヤノン)RF28-70mm F2 L USM


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