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2018.12.10
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Canon (キヤノン) RF35mm F1.8 マクロ IS STM 実写レビュー

Canon EOS R用の単焦点レンズ Canon (キヤノン) RF35mm F1.8 マクロ IS STM の実写レビューです。

 

Canon (キヤノン) RF35mm F1.8 マクロ IS STM 本体

 

レンズ名にマクロと付きますが、35mmという画角と併せて、開放f値1.8の、明るいスナップ用レンズ兼マクロレンズ、という位置づけが妥当だと思います。

 

高性能なレンズはとかく大柄になってしまいがちですが、RF35mm F1.8 マクロ IS STM は大きさもコンパクトで、R用レンズとしては比較的買い易い価格も魅力的です。

 

勿論、撮影倍率0.5倍と「マクロ」という看板に偽り無しの撮影倍率なので、少し広角寄りな、オールマイティなスタンダードプライムレンズとして便利に使えそうです。

 

実写レビュー

冬の日は暮れるのが早くて困ります。

 

お店が落ち着く15:30くらいから中野駅周辺でテスト撮影を始めましたが、あっと言う間に日が暮れてしまい光が足りなくなって来ます。

 

Canon (キヤノン) RF35mm F1.8 マクロ IS STM 作例①
作例①:Canon EOS R 1/60 f7.1 ISO200 露出補正±0

 

古いアパートと、隣に建設中の高層アパートの対比が面白くてシャッターを切りました。

 

よく、スナップで1本だけ持って行くなら35mmと言われるように、目の前の風景を気の向くままに撮るのに、丁度いい画角に感じます。個人的に標準ズーム一本より35mmないしは、50mmの明るい単焦点一本の方が性に合います。

 

Canon (キヤノン) RF35mm F1.8 マクロ IS STM は、解像感、シャープネスともに十分で、MACROレンズとしてだけ使うのはちょっと勿体ないですね。

 

Canon (キヤノン) RF35mm F1.8 マクロ IS STM 作例①拡大
作例①拡大

 

先のカットからの拡大画像ですが、十分以上のシャープネスを持ったレンズです。

 

写っているのが、金属やコンクリートなど、無機的なものばかりですが、それぞれの物質の質感が忠実に写し取れていると思います。

 

メリハリのあるクリアな描写は、テストカメラのEOS RとDIGIC8の力も大きいと思います。

 

Canon (キヤノン) RF35mm F1.8 マクロ IS STM 作例②
作例②:Canon EOS R 1/80 f8.0 ISO5000 露出補正-0.3

 

日が暮れてどんどん暗くなって来ました。

 

夕方の日陰という、コントラストの低い状況下での撮影の方が、ものの色が濃く、思ったとおりの色に写し取れる事があります。

 

近接での撮影だった為、絞りをf8まで絞っています。絞ったおかげで、口径食のない、周辺まで点光源が絞りの形どおり円形に近い形に写りました。

 

Canon (キヤノン) RF35mm F1.8 マクロ IS STM 作例③
作例③:Canon EOS R 1/125 f1.8 ISO100 露出補正+0.3

 

子供の像を後ろに回ってみたら、なんだか遠くのビルを眺めているように見えました。

 

時代の流れを憂いているようんで、ちょっと寂しげに見えます。

 

銅像の丸みを帯びた質感を高性能なレンズが忠実に写し取ってくれました。先ほどのカットと異なり、開放での撮影ですが、ボケもやわらかく綺麗です。

 

開放では、点光源に口径食が見られます。

 

Canon (キヤノン) RF35mm F1.8 マクロ IS STM 作例④
作例④:Canon EOS R 1/60 f2.8 ISO250 露出補正-1.3

 

マクロレンズという事で、月並みに花の写真も撮りました。

 

開放から1段半絞ったf2.8での撮影ですが、柔らかく美しいボケだと思います。先入観かもしれませんが、Canon (キヤノン) RF35mm F1.8 マクロ IS STM の移りは、近接時の方が、ボケに味があって好きです。

 

近接時のシャープネスを見てみましょう。

 

Canon (キヤノン) RF35mm F1.8 マクロ IS STM 作例④拡大
作例④拡大

 

近接時もシャープな描写で、細かい部分まで良く写っています。

 

冒頭に述べたとおり、RF35mm F1.8 マクロ IS STMは、明るい単焦点レンズ兼、マクロレンズ的な位置づけのレンズだと思いますが、勿論マクロレンズとしての描写性能も高いレベルにあります。

 

オールマイティーなレンズと言えばやはりズームレンズですが、機材を軽くしたい時など、これ1本で色々こなせる単焦点レンズとして、重宝しそうです。

 

Canon (キヤノン) RF35mm F1.8 マクロ IS STM 作例⑤
作例⑤:Canon EOS R 1/60 f1.8 ISO400 露出補正±0

 

落ち葉がビニール袋に入って、大量に捨ててありました。たい肥にでもするのでしょうか?

 

こんな都会でもこんなに大量に落ち葉が出るんですね。

 

35mmの画角だと、標準の50mmよりも広がりのある写真が撮れて便利です。

 

Canon (キヤノン) RF35mm F1.8 マクロ IS STM 作例⑥
作例⑥:Canon EOS R 1/80 f2.8 ISO1000 露出補正-0.7

 

コンクリートの上に、雅な紅葉の葉が一枚。日が落ちて色温度が下がった中、ホワイトバランスを定常光に設定、少し寒々とした写真にしてみました。

 

こんなシチュエーションでも、最短撮影距離を気にする事無く撮れるのは、0.5倍の撮影倍率のお陰で、非常に便利に感じました。

 

日が沈みどんどん暗くなって来ました。そろそろ光が足りなくなって来て、かなり焦り始めます(笑)

 

Canon (キヤノン) RF35mm F1.8 マクロ IS STM 作例⑦
作例⑦:Canon EOS R 1/320 f1.8 ISO100 露出補正-0.7

 

薄明かりが残る空をバックにねこじゃらし。

 

やはり、開放のボケが綺麗なレンズです。ふんわりとしたねこじゃらしのディテールと、レンズの柔らかいボケが、上手くマッチしたと思います。

 

開放f値が明るいレンズは表現の幅が大きく取れて、場合によってはズームレンズよりも便利です。

 

Canon (キヤノン) RF35mm F1.8 マクロ IS STM 作例⑧
作例⑧:Canon EOS R 1/125 f1.8 ISO100 露出補正+1.0

 

すっかり日も暮れた帰りがけに、駅前のイルミネーションを撮影しました。

 

開放で撮ると画面周辺部に向かって、口径食が出ているのがわかります。円形絞りを採用したレンズですし、少し絞ると改善するので、気になる方は少し絞って撮影するといいと思います。

 

勿論EOS Rはミラーレスカメラなので、ミラーボックスケラレは全く発生していません。

 

まとめ

最初に述べたとおり、マクロレンズというよりは、明るい準広角の、近接に素晴らしく強いレンズというのが妥当だと思います。

 

スナップ撮影なら、1本で何でもこなせるオールラウンダーという印象で、最短撮影距離を気にする必要が殆ど無いので、非常に便利に感じました。

 

フルサイズで35mm f1.8は、背景も大きくボカす事が出来、描写も自然で、デザインもコンパクト、一本持って歩くのに便利なレンズだと思います。

 

ハイブリッドIS搭載で、近接時でも手振れ補正が効くのもいいですね。

 

>>> Canon(キヤノン)RF35mm F1.8 マクロ IS STM


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