本日発売の Panasonicのマイクロフォーサーズセンサーを採用したコンパクトデジタルカメラ LX100II を使ってみました。
LX100IIは、大型センサーを搭載した、高画質なレンズ一体型コンパクトデジタルカメラになります。
センサーサイズはマイクロフォーサーズ、有効画素数は1700万画素、レンズはLEICAブランドのVARIO-SUMMILUX 24-70mm (35mm判換算)f1.7-2.8 レンズを搭載しています。
マイクロフォーサーズは、コンパクトデジタルカメラ用の大型センサーとして一般的になった、1型センサーに対して面積比で倍近い大きさを持っており、当然ながら画質的には有利になります。
勿論、他のマイクロフォーサーズ規格のセンサーを搭載したデジタル一眼カメラと画質は同等と思っていいでしょう。
Panasonic LX100 IIに搭載されているレンズは、LEICA 24-75mm (35mm判換算) f1.7-2.8です。
明るく高性能なレンズとマイクロフォーサーズ規格の大型センサーの採用、という事でコンパクトデジタルカメラの中でも、一眼デジタルに近い、高画質を楽しめる機種、というのがLX100 IIの特徴だと思います。
画質への期待が膨らみます。
秋は実りの季節です。
画質を優先したカメラと考えて、細かいディテールが求められる被写体を撮影してみました。
十分な光があり条件はいいのです。絞りも、恐らくレンズの性能が最も高くなるあたり「f8」を選択しました。
少し拡大して解像感をみてみます。
通常、十分に光の回った状態では、大型センサーとサイズの小さいセンサーの差は出ずらいです。
それでも、この解像感、シャープさはなかなかだと思います。モミの一粒一粒にコントラストがつき、葉の一枚一枚にシャープなエッジがついて、このカメラのセンサーとレンズの素性の良さが写りにも表れています。
このくらい写れば、風景写真などの、微細描写が求められる撮影にも十分対応出来そうです。
撮影は山梨県の北杜市で行いました。
標高が高いのと、秋が近づいて来ているので乾いた涼しい風が吹く中、気持ち良く撮影を進められました。
夏と秋が同居しています。
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ここで苦言を一つ。
正直言って、バリアングル又はティルト液晶が無いのはいただけません。以前他のカメラでも書きましたが、このクラスのカメラを利用するユーザーは、アングルを工夫するのが普通だと思います。可動式のモニター無しでは、フレーミングをキチンと確認しながらの撮影は困難です。
個人的にはコンパクトデジタルカメラに可動式の液晶はマストだと思います。
秋のスカッと晴れた空を雲の感じを出したくて、アンダーにして撮影しました。
流石に8群11枚もレンズが入っているせいか、強烈な逆光線にゴーストが入ってしまいました。
写りは申し分なかったのですが、いくらかゴーストが入り易いレンズだと感じました。
あ、キノコ!
と思った時に気軽にカメラを出して、写真を撮れるのもこういったカメラのいいところです。しかも高画質で。
当店でも石仏が好きで、石仏ばかり撮っているスタッフがいますが、苔むした石仏は実にフォトジェニックな被写体です。
私は普段の撮影で標準ズームレンズを使う事はほとんどありませんが、ちょっとしたフレーミングの調整が簡単に出来て、あると便利ですね。開放f値が1.7~2.8と明るいのもいいです。
35mm判換算で約68mm(実焦点距離31mm)の望遠端での撮影ですが、開放f2.8だと十分な背景ボケが得られます。
渓谷を少し歩くと滝がありました。涼しくてマイナスイオンたっぷりです。
センサーとレンズの素性がいいので、こういったパンフォーカスの写真もしっかりと写ります。
少し拡大してみます。
薄暗い場所で、マイクロフォーサーズには厳しい条件ですが、細かい部分まで十分解像しており、ここまで写っているのは凄いと思います。
さすがにフルサイズセンサーの写りと比べると、若干作った感がありますが、マイクロフォーサーズセンサーの進歩を感じます。
センサーやレンズの質が良く、操作性も良かったので、モニター、ビューファインダーともに固定式なのがとにかく残念でした。
逆に考えると、ビューファインダーを使って、アイレベルでしっかりフォールディングして、じっくりと撮影する「大人のカメラ」なのかもしれません。
そう考えると、明るく品質のいいLeicaのズームレンズやダイヤルを基調とした操作性など、作りの良さにも頷けます。
旅先で古い建物や、偶然出会った美しい夕日などを、じっくりと構えて撮る、そんなイメージのカメラでした。