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2018.03.27
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SONY α7Ⅲ 動画性能について【サンプル動画あり】レビュー

先日に続き、本日はSONY α7IIIの動画機としての性能についてレポートしたいと思います。

 

α7Ⅱからの進化

前機種のα7IIは、動画機能については「おまけ」程度の機種でした。4Kは撮影出来ず、FHDのフレームレートも60pまでの為スローモーションも難しい、と動画機としては時代遅れのものでした。

 

今回、新型のα7IIIとなって、4K:30p撮影が可能に、FHDは120pのハイフレームレートにより5倍のスローモーションが可能(24p時)となり、HDRの規格であるHLD(ハイブリットログガンマ)撮影にも対応、最新鋭とは言えないまでも、BASICグレードのフルサイズ一眼カメラとしては妥当な動画性能を搭載しています。

 

プラス、受光素子は、新型の2420万画素 裏面照射型Exmor R cmosセンサーを搭載、低照度での性能UP(α7IIと比較して1.5段分の画質向上)、広いダイナミックレンジを実現しています。これらは動画撮影時にも、プラスにはたらく事は間違いないと思われます。

 

>>> SONY(ソニー) α7III

 

実写レビュー

昨日同様、木曽の宿場町でテスト撮影を行いました。

 

 

雨の中、写真と動画の両方のテストを同時に、行わなければなりませんでしたが、α7IIIは操作性がいい事と、カスタムボタンのおかげで、効率よく撮影を進められました。

 

特にC1、C2ボタン(私はRECボタンとピント拡大に割り振り)は普段使っているα6300よりも押しやすく、ストレスなく操作出来ました。こういった事は、カメラを「道具」として考えた時、とても大切な事です。

 

以下、FHD(1920×1080)からの切り出し画像です。

 

SONY(ソニー)α7III テスト画像①

 

切り出した静止画だと少々わかりずらいですが、動画で見てみると、かなり立体感のあるリアルで、空気感の伝わる良好な映像となっています。

 

SONY(ソニー)α7III テスト画像①拡大

 

上の画像の拡大です。柱の木目なども細かく描写されています。こういった基本的な画質の良さが、実際の映像のリアルな空気感につながっていると思います。

 

今回のテストではレンズは純正レンズ「SONY FE 24-105mm F4 G OSS 」を使用しました。ズームの動きなどは決して動画向きとは言えないと思いますが、非常に抜けが良く高精細な高画質のレンズです。又、スペック的にもフルサイズ機なら、1本でほとんどの撮影をまかなう事が出来ました。

 

雨の中での撮影でしたので、レンズ交換無しで、思った表現を1本のレンズでまかなえる事は、非常に便利でした。

 

SONY(ソニー)α7III テスト画像②

 

風にゆれる暖簾が綺麗でした。レンズの焦点距離を望遠側にして、開放(f4)で撮影、背景がボケるようにしました。このような、雨風の表現は動画の十八番とするところです。雨に濡れながら撮影する気力があればですが(笑)

 

SONY(ソニー)α7III テスト画像②拡大

 

拡大すると暖簾の細かい模様が詳細に描写されているのがわかります。105mm付近で開放を使えば、ボケ方も十分です。シャッタースピードを1/50に設定しているので、風で揺れるのれんが少しブレています。このブレ(モーションブラー)が動画では自然な映像につながります。

 

今回のテストは全てカメラを三脚に固定して行い、フィックスか、ゆっくりとしたパーンを行う程度にしました。逆に、写真のテストはアングルをより自由に取りたくて、ほとんどのカットを手持ちで行いました。

 

個人的には、動画では三脚や一脚などに固定されたフィックスの画が好きです。

 

SONY(ソニー)α7III テスト画像③

 

動きのある被写体は、撮っていて楽しいです。

 

水が流れる動きも、透明感のある、美しい描写がされています。

 

低照度性能

新型の裏面照射型Exmor R cmosセンサーの性能を試したくて、中野周辺で夜景を少し撮影してみました。いずれもISO 3200の映像です。

 
 

比較は同じSONYのα6300です。動画機としては定評のあるカメラですが、さすがに同じ画素数のフルサイズ機には、低照度性能ではかないません。又、α7IIIは新型の裏面照射型Exmor R cmosセンサーの性能も大きく関わっていると思われます。建物の細かいディテールや看板の文字のシャープネスなど、α7IIIの方が確実に高い描写力を持っているのがわかります。

 

α7IIIが動画機としても優れたオールラウンダーであることがわかります。

 

まとめ

今回、風景を中心に実写テストを行いましたが、α7IIIは動画機としても非常に高画質なカメラでした。普段使っているα6300もスーパー35の動画カメラとして、かなりハイレベルなカメラだと思いますが、更にそこから1段上った描写だと感じました。

 

動画をメインに考えた、一眼デジタルカメラとしても、かなりおススメ出来る機種だと思います。しかし、動画機としてのスペックは最新、最高とは言えません。個人的には動画と写真を高次元でバランス出来る機種だと感じました。

 

例えばPanasonicのGH5Sは、動画カメラとしては最高ですが、写真カメラとして使うと1,000万画素は、大伸ばしのプリントなどには、心もとないと思います。α7IIIなら、フルサイズの優れた階調と、2,420万画素の高精細な写真画質、プラスボディ内手振れ補正の気軽さもあり、写真も高いレベルの画質を実現出来ます。

 

写真も動画も妥協せずに高画質で撮影したい、そんなユーザーにおススメのオールラウンダーカメラだと思います。

 

先日のFUJIFILM X-H1など、写真と動画を高いレベルで両立させたカメラが続々登場して、嬉しい限りです。

 

>>> SONY(ソニー) α7III

 

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