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2021.06.27
本日のフジヤ【スタッフ レビュー&ハウツー】,

Nikon(ニコン) AF-S NIKKOR 58mm f/1.4G 実写レビュー

Nikon(ニコン) AF-S NIKKOR 58mm f/1.4G の実写レビューです。

2013年10月に発売された、ニコンFマウント用の標準レンズで、点光源をにじみのない点として描写する事ができるように配慮された設計と、特に近距離の撮影では優れた立体感とボケ味を特徴とするレンズです。点光源のにじみ=サジタルコマフレアが出ない設計と言えば、同社のNoct(ノクト) Nikkorが有名ですが、AF-S NIKKOR 58mm f/1.4Gも同様のコンセプトを持った現代版のNoct(ノクト) Nikkorと言えるかもしれません。

今回は、ミラーボックスによるケラレが出ない事から夜景にも強いフルサイズミラーレス一眼カメラと組み合わせて、使用感や画質を実写レビューを中心にご紹介します。
■この記事の監修

フジヤカメラ店

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特徴/操作性


Nikon(ニコン) AF-S NIKKOR 58mm f/1.4G 本体1
Nikon(ニコン) のレンズで58mmといえば、開放絞りでの夜間撮影を目的に作られたNoct(ノクト) Nikkorを思い浮かべる方も多いと思います。

Nocturne(夜想曲)からその名をとったといわれるノクトニッコールは、サジタルコマフレア(画面周辺の点像が鳥が羽を広げたような形状に写る収差)を抑え込み、点光源をにじみのない点として描写する事をコンセプトに設計されたレンズで、マニュアルフォーカス時代の一眼レフ用レンズと、ミラーレス一眼カメラZマウント用レンズにその名を冠した製品が存在します。

AF-S NIKKOR 58mm f/1.4Gは、ノクトの名こそ冠されていませんが、同様のコンセプトで設計された高性能レンズです。
Nikon(ニコン) AF-S NIKKOR 58mm f/1.4G 本体2
Nikon(ニコン) AF-S NIKKOR 58mm f/1.4Gは、ノクトニッコールの設計思想が伝承されただけでなく、遠景では開放でもシャープに、近距離ではシャープさを維持しながら滑らかで美しいボケ味が得られるように、撮影距離に応じて写り方が変化する特徴を持っています。

わかりやすく言ってしまえば、夜景や星空、風景などはシャープに写り、近距離のポートレートなどでは美しいボケ味が得られるといった具合です。

よりオールラウンドなレンズになるよう高度な設計がなされている事から、夜景撮影のイメージが強いノクトの名を敢えて付けなかったのかもしれません。
Nikon(ニコン) AF-S NIKKOR 58mm f/1.4G 本体3
一般的な50mm F1.4と比較すると一回り大きいですが、超高性能をうたうレンズと比べると十分にコンパクトで、D850やD780といったデジタル一眼レフカメラに装着する標準レンズとして、違和感のない大きさです。

テストカメラはFTZマウントアダプターを使って、フルサイズミラーレス一眼カメラのZ 7IIと組み合わせました。マウントの口径が小さいことから、見た目は少し不格好に見えますが、実際に手に取った時のバランスは悪くありません。操作感もAF速度を含めて自然に使用でき、今回の撮影でもアダプターを使っている事を特別に意識する事はありませんでした。

外装はプラスチック製ですが、質感は高くフォーカスリングの動作も滑らかで、マニュアルフォーカスの操作感も良好です。
フィルター径 72mm
最短撮影距離/最大撮影倍率 0.58m/0.12倍
最小絞り F16
絞り羽根 9枚(円形絞り)
長さ 70mm
重量 約385g

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実写レビュー


前述したようにテストボディにはミラーレス一眼カメラのNikon(ニコン)Z 7IIを選択、純正のFTZマウントアダプターを装着して使いました。

共通設定として、ピクチャーコントロールはスタンダード、各種レンズ補正はオフにしています。

レンズの特徴を活かせるであろう星景写真やポートレートが撮れれば一番良いのですが、諸般の事情でそれも叶わず、特徴を意識しながら街中のスナップに出かけました。
Nikon(ニコン) AF-S NIKKOR 58mm f/1.4G 作例1
作例1:f1.4 1/8000 ISO80 露出補正±0
絞りは敢えて開放で、左側のポイントにピントを合わせました。

開放ではわずかに甘い柔らかさのある描写で、ボケも綺麗です。とは言えこのレンズの絞り込んだ際の描写と比較して、という事で、スタンダードなレンズと比較すれば十分にシャープと言えるでしょう。

Nikon(ニコン) AF-S NIKKOR 58mm f/1.4Gの少し残念な点は、条件によってフリンジが発生する事で、このカットでも奥の架線柱の辺りを見ると、ものの輪郭に紫や緑のフリンジが発生しているのがわかります。
Nikon(ニコン) AF-S NIKKOR 58mm f/1.4G 作例2
作例2:f2.2 1/2500 ISO100 露出補正±0
開放でもシャープですが、1.5段ほど絞る事でレンズの最高性能を引き出せるようです。

コマフレアは、日中の撮影でもコントラスト低下の原因となるそうですが、Nikon(ニコン) AF-S NIKKOR 58mm f/1.4Gではコマフレアが抑え込まれている事で、開放からコントラストが高いシャープな描写につながっているようです。

このカットはマニュアルでピントを合わせたのですが、前述した良好なフォーカスリングの操作感と、Z7 IIのピントの山を掴みやすい高性能なビューファインダーのおかげで、とても快適にピント合わせができました。又、オートフォーカスでは、ほぼ画面全体でピンポイントAFやタッチパネルでの操作ができるので、一眼レフで使用する場合よりもピント合わせの精度は格段に上がっていると思います。
Nikon(ニコン) AF-S NIKKOR 58mm f/1.4G 作例3
作例3: f1.4 1/500 ISO100 露出補正±0
Nikon(ニコン) AF-S NIKKOR 58mm f/1.4G 作例4
作例4: f5.6 1/2500 ISO100 露出補正-1.0
一般的な標準レンズである50mmに対して、気持ち長めの58mmという画角ですが、最短撮影距離はやや長くなるものの、スナップでも違和感なく自然に使えました。

絞り開放やそれに近いところでの撮影が続いたので、描写の変化を見てみようと絞り込んでみたのが作例4です。

シャープさがより一層引き立ち、癖の無いクリアな画質が得られています。
Nikon(ニコン) AF-S NIKKOR 58mm f/1.4G 作例5
作例5: f1.4 1/8000 ISO64 露出補正±0
Nikon(ニコン) AF-S NIKKOR 58mm f/1.4G 作例6
作例6: f1.4 1/3200 ISO100 露出補正±0
Nikon(ニコン) AF-S NIKKOR 58mm f/1.4G 作例7
作例7: f1.4 1/8000 ISO64 露出補正±0
再び開放絞りでの遠景スナップです。周辺光量落ちが顕著ですが、レンズ由来の周辺光量落ちは自然で、不快に感じる方は少ないのではないでしょうか。メインの被写体へ視点を誘導する効果も期待できそうです。

気になるなら、ある程度絞れば一気に減少させる事ができるので、コントロールしやすいと思います。

晴天の日中、明るい単焦点レンズを開放で使うならNDフィルターは必須ですが、Z 7IIはISO感度が64から使用できる事が幸いして、今回の撮影ではNDフィルター無しでもなんとか撮影が進められました。
Nikon(ニコン) AF-S NIKKOR 58mm f/1.4G 作例8
作例8: f1.4 1/60 ISO560 露出補正+0.7
Nikon(ニコン) AF-S NIKKOR 58mm f/1.4Gが真価を発揮する、イルミネーションを入れた夜のスナップです。

中心から離れた場所の点光源も点として再現され、形が崩れる事も無く丸に近い形を維持しています。

開放では強い光源のまわりにパープルフリンジが現れるのが、少し残念です。

画質


作例の順番が前後しますが、開放絞りでの描写は作例5を、絞り込んだ状態の描写は作例4をそれぞれ拡大して画質を見ていきます。まずは開放で撮影した作例5です。
Nikon(ニコン) AF-S NIKKOR 58mm f/1.4G 作例5拡大枠
枠内を拡大
Nikon(ニコン) AF-S NIKKOR 58mm f/1.4G 作例5拡大
やや眠い柔らかい描写です。とは言え解像感は十分あるので、画像処理などでシャープネスを上げればぐっと画が立ち上がって来るでしょう。

レンズ発売当時はまだNikon(ニコン)には無かった4500万画素クラスのフルサイズミラーレス一眼カメラにも、柔らかめの描写ではありますが対応出来る画質だと思います。

次にF5.6まで絞った作例4を見てみましょう。
Nikon(ニコン) AF-S NIKKOR 58mm f/1.4G 作例4拡大枠
枠内を拡大
Nikon(ニコン) AF-S NIKKOR 58mm f/1.4G 作例4拡大
開放では感じた眠さは影を潜め、非常にシャープな画質です。

Z 7IIのような高画素機が無かった時代に設計されたレンズが、これだけの高性能である事は驚きに値します。

まとめ


最高クラスの性能を持った現代レンズでありながら、開放と絞り込んだ際で描写に変化がつく、少しクラシックな特性を持ったレンズです。とは言え開放では柔らかく、絞り込むほどにシャープになるという特性は、大口径レンズの写りとしては好まれる傾向と言えるでしょう。

レンズ性能が高いという事、夜間の撮影に向いたレンズであるという2点から、一眼レフカメラ用のレンズでありながら、フルサイズミラーレス一眼カメラとの相性も良いと感じました。フルサイズミラーレス一眼カメラなら画素数が多くレンズ性能を最大限活かせ、さらに、仕組み上ミラーボックスによるケラレが発生しない為、点光源が多く入る夜間の撮影に向いているからです。惜しいのはややフリンジが発生しやすい事くらいでしょうか。

一眼レフカメラユーザーは勿論、Zシリーズのカメラユーザーにも是非おすすめしたいレンズです。

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Nikon(ニコン) AF-S NIKKOR 58mm f/1.4G 特集
Photo & Text by フジヤカメラ 浅葉

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