FUJIFILM(富士フイルム) X-E4の実写レビューです。
コンパクトで精錬されたスタイルのX-E4は、カメラマンのスタイルを重視した機種でFUJIFILM(富士フイルム)らしい、写真を撮るのが楽しくなるカメラです。
まるで、レンジファインダーのフィルムカメラのようなクラシックな雰囲気を持った最新鋭機X-E4の魅力を、実写レビューを中心にご紹介します。
特徴は何と言ってもクラシックでスタイリッシュなデザインの良さです。
フィルム時代の名機ライツミノルタCLを彷彿とさせるコンパクトなボディは、カメラの横幅と高さの比率が絶妙だと思います。軍艦部のエッジの効いた造作もシャープで、クラシックな雰囲気と現代的な部分が上手く融合しているように感じました。
最近のカメラは家電になってしまったという嘆きの声を少なからず聴きますが、そんなユーザーの気持ちも満足させてくれそうな、持っているのが楽しくなるカメラです。
センサーと映像エンジンは、裏面照射型のイメージセンサーX-Trans CMOS 4とX-Processor 4の組み合わせで、画質的にはX-T4などのハイエンド機と同等であり、見た目だけでなく写真のクォリティも高いレベルにあります。
今回のテスト撮りでは、レンズに、ボディとのデザイン的なマッチングがいいパンケーキスタイルのXF 27mm F2.8をチョイスしました。
新型のXF27mmF2.8 R WRが入手できなかったからですが、絞りリングがあった方が操作性は向上しますし、カメラのクラシックなデザインにもよりマッチすると思うので、これから購入するならこちらをおススメします。
個人的に一番嬉しかったのは、X-Eシリーズとしては初めてモニターがティルトタイプになった事です。
普段から持ち歩く事が多いカメラこそ、アングルの自由度を格段に上げてくれるティルト液晶が必須だと思っていたのですが、ついにX-Eシリーズにも採用されて嬉しく思います。非常に薄い背面モニターは、カメラの厚みに殆ど影響を与えず、全体のデザインを損なう事もありません。
スタイルを犠牲にせず利便性だけがUPしているのは、小さな事かもしれませんが凄い事だと思います。
フジヤカメラでは、FUJIFILM(フジフイルム)ミラーレス一眼カメラの中古商品を多数取り揃えております。在庫は日々更新されますのでどうぞこちらからご確認下さい。
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テスト撮影の日は、まるで5月のように温かい日でした。春の雰囲気を出す為に、太陽をバックに梅の花をフレアが入るようにフレーミングしました。
設定したフィルムシミュレーションETERNAも上手くはまって、幹や花の白さがつぶれずとばず諧調豊かに再現されました。
今回テストレンズに選んだXF 27mm F2.8は、凄く高性能とは言えませんが、フレアの入り方や柔らかいボケ味などカメラのイメージにあった画を作り出してくれました。絞りリングを搭載した新型XF27mmF2.8 R WRにも期待が持てそうです。
立派な石の上に、小さな桃色の花びらが一枚ぽつんとのっていました。付近に花は見当たらないようなので、どこかから飛んできた花びらなのでしょうか。
FUJIFILM(富士フイルム)X-E4を首から下げてぶらぶらと散歩をしていると、仕事も忘れてどこかに行ってしまいたくなります。
どんな場所に行くか、どんな物に興味を持つか、どんな写真を撮るかは撮影者が決めることで、自由に撮ればいいのです。X-E4はなんだかそんな写真の自由さを後押ししてくれるカメラに感じました。
先日会社で写真を撮る友人から、なんで壁なんか撮るの?と不思議がられました。何でと聞かれると困ります。
答えは何となく、ですが、何となく心惹かれたり素敵だな、と感じたものにカメラを向けて写真として持って帰る。素敵なものが欲しくなるのは誰しもある事で、手に入らないものを手に入れられるのも写真の魅力なのかもしれません。
そんなコレクションにまた壁が一枚追加されました。
神社の石畳と木の葉が落とした影がシンクロしているように感じてシャッターを切りました。石畳の凸凹と影のまだらが不思議なシンクロを見せているように感じたのです。
FUJIFILM(富士フイルム)X-E4はX-Eシリーズとして始めてティルト液晶を搭載しました。このようなローアングルの写真もティルト液晶を使ってスマートに撮影出来ます。
私も中年真っ只中の年齢に差し掛かりましたので、写真にのめり込むばかりに、ちょっと恥ずかしい恰好でカメラを構えるのもどうかと思います。そんな時ティルト液晶はスマートに好みの視点でフレーミング出来るのでとても便利です。
神社は造形の宝庫で、色々と目を向けたくなる被写体に溢れています。
庭園などを欧米と比較すると、日本のそれはランダムな感じで、あまりシンメトリーを感じませんが、神社など建築物を見るとシンメトリーの物も多く、このあたりの融合が日本の文化の面白さなのかもしれません。
ティルト液晶は、ウエストレベルに構えるのにも向いていて、ほんの少しのアングルの違いで見え方が変わってくるフレーミングの面白さを存分に味わえます。
神社の灯篭のレリーフにまだ冬の低い光があたって、深い影を作り出していました。
X-T4などのハイエンド機にも採用されている、FUJIFILM(富士フイルム)の裏面照射型のイメージセンサーX-Trans CMOS 4が、ザラザラとした石の質感をまるでそこにあるように詳細に再現してくれました。
X-Trans CMOS 4は、APS-Cサイズセンサーとしては高画素な為、やや低照度に弱い嫌いがありますが、このような日中の明るい条件下ではその能力を最大限発揮して、高精細でシャープな画を作り出します。
偶然起きた瞬間を手早く撮れる事は、スナップカメラの条件の一つですが、FUJIFILM(富士フイルム)X-E4はこの条件も高度にクリアします。
瞬間的にフォーカスポイントをタッチパネルで選びレリーズを押し込めば、高速なオートフォーカスが瞬時にピントを合わせてシャッターが切れます。FUJIFILM(富士フイルム)のAFがいまいちだったのは昔の話なのです。
マネキン越しに歩く3人組の女性が朝の商店街の雰囲気にぴったりだと感じてシャッターを切りました。
Velviaの鮮やかな色彩が、植え込みに咲いた花をちょっとした風景写真にしてくれました。
まだ暦の上では春には少し早いですが、そこかしこに小さな春を見つけられて、そんな風景にカメラを向けるのも楽しい季節です。
フィルムシミュレーションによる個性的な画作り、コンパクトでスタイリッシュなボディ、レスポンスのいい操作性、高いレベルの描写性能は、スナップシューターとして必要な要素を全て兼ね備えていると言えるでしょう
作例3の画像を拡大して画質を見てみます。
画質についてはレンズという要素も大きいので、参考程度に見ていただけると幸いです。
高い解像感がありますが、固くはならず温かみのあるFUJIFILMらしい描写です。
フィルムライクな画作りを得意とするメーカーらしい、立体感や諧調を優先した写真らしさがあるところに好感が持てます。
最新のFUJIFILM(富士フィルム)のセンサーを搭載してコンパクトさとスタイリッシュさをコンセプトにしたX-E4は、目新しい部分は少ないものの、写真を撮る楽しさを満足させてくれるFUJIFILM(富士フイルム)らしいカメラです。
同社のX100Vを彷彿とさせるエッジの効いたボディの仕上げは他メーカーにはない個性を持っていて、クラシックな外観と併せて撮るモチベーションを上げてくれると感じました。
メイン機としては勿論、2台目のコンパクトカメラ代わりに持ってもよさそうな、いつでも持ち歩きたくなる相棒のようなカメラです。
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