RED(レッド) ・・・動画ファンならこの響きに特別な感情を抱く方も多いと思います。
RED(レッド)は、プロユースの最高峰のデジタルシネマカメラで、動画ユーザーなら誰しもが憧れる高性能カメラです。
そのRED(レッド)のカメラに、もしかしたらアマチュアでも手が届くかもしれないモデル「KOMODO(コモド)」がラインナップされました。
今回は、KOMODO(コモド)の特徴、魅力について見てみたいと思います。
センサーサイズ: | スーパー35(27.03 mm x 14.26 mm) |
レンズマウント: | Canon(キヤノン)RFマウント(RF-EFアダプター同梱) |
画像サイズ: | 6K(6144 (h) x 3240 (v)) |
ダイナミックレンジ: | 16+ stops |
最大データレート: | 280MB/s |
フレームレート: | 6K:40fps 4K:60fps |
記録メディア: | CFast |
>>> Red Digital Cinema Camera Company(レッドデジタルシネマカメラカンパニー) KOMODO 6K
RED(レッド) KOMODO(コモド)の最大の特徴は、豊富な情報量を誇る RED RAW (R3D) 16bitリニアRAW 記録が可能な事です。
これはKOMODO(コモド)のメリットというよりも、RED(レッド)を使うメリットと言えますが、豊富な情報量を持つ16bitリニアRAWは、カラーグレーディング耐性が高く、高画質で自由な映像表現を可能にしてくれます。
扱いが難しいイメージを持たれるRED RAW(R3D)ですが、Adobe Premier、Final Cut Pro、DaVinci Resolveといった、メジャーな編集ソフトはいずれも対応しているので、安心です。
※ホワイトボディはデモ機 製品版はブラックのみ
意外かもしれませんが、RED(レッド) KOMODO(コモド)の特徴の2つ目に、オートフォーカスを挙げたいと思います。
タッチパネルを使ったオートフォーカスは、高速とは言えませんが、AF-SでもAF-Cでも、シネマカメラらしいナチュラルでスムーズな動きで動作します。
プロ機のフォーカスはマニュアルフォーカスが基本だと思いますが、オートフォーカスが優れている事で利便性が向上し、ユーザーの幅が広がっていると思います。
残念ながら現時点で(2020.12.2)RFレンズは動作しませんが、近い将来対応するものと思われ、又、リリース後のアップデートでフォーカススピードも着実に進化しているので、今後さらに良くなるポテンシャルを秘めています。
上部モニターのタッチパネルを使った操作は、理解し易く使い易い仕様だと思います。
特筆すべきは、WiFi接続によるスマホからのカメラコントロールで、ピントの拡大以外のほぼ全ての操作をカメラと同様に行う事が出来る上、スマホを簡易的なモニターとして利用出来ます。
SmallHD製の対応モニターをKOMODO専用ケーブルで接続すると、モニター側から本体のメニュー操作が行えて、とても直感的に操作出来ました。
(現在(2020.12.4)メニューコントロールに対応したSmallHD製モニターは4機種(Cine7、702touch、Indie7、FOCUS PRO OLED)となります。)
SDI出力は12Gで、4K60P出力に対応。人気のモニターレコーダーAtomos(アトモス) Ninja V には、SDI Moduleが用意されているので、メニューコントロールは出来ませんが、モニターとしてNinja Vを利用する事も可能です。
>>> ATOMOS(アトモス) AtomX SDI expansion module (NINJA V用)
KOMODO(コモド)はグローバルシャッターを搭載しています。
高速で動く被写体でも形が歪まないグローバルシャッターは、アクションなど動きの激しい被写体の撮影や、鉄道など高速で歪みの目立つ被写体に対して、高画質に自然な形で録画する事が可能です。
当たり前のようにグローバルシャッターが採用されているあたり、さすがシネマカメラ、さすがRED(レッド)です。
バッテリーはCanon(キヤノン)のBP-9××シリーズ(BP-975など)を2個本体後部に装着する事が出来ます。
又、専用アクセサリーを使って、ビデオカメラによく使われるVバッテリーも使えるので、安定して使うなら電圧に余裕のあるVバッテリーを選択するのがおすすめです。
バッテリー交換はホットスワップで、残量のあるバッテリーに自動的に電源供給を切り替えるので、RECしながらの電池交換も容易に行えます。
>>> Canon(キヤノン)BP-9××シリーズバッテリー
現時点でも豊富なアクセサリーが用意され、さらに人気機種なので、今後多くのメーカーから専用アクセサリーがリリースされそうなRED(レッド) KOMODO(コモド)ですが、アクセサリー使用には注意点があります。
それは、RED承認済(APPROVED)以外のアクセサリーが原因で起きたトラブルに対して、本体の保証も対象外になる事です。
現時点で、GDU、SmallHD、WOODEN CAMERAといったメーカーから多くのRED承認済(APPROVED)アクセサリーが用意されているので、これらを利用するのが安全だと思います。
驚くべき高性能を誇るRED(レッド)のカメラが、この価格で手に入るのに先ずは驚かされます。
本来プロユースのカメラだと思いますが、アマチュアでも憧れのRED(レッド)にギリギリ手の届きそうな価格は非常に魅力的で、ハイアマチュアの中には購入を検討するユーザーが出て来るかもしれません。
コンパクトな筐体や、実用レベルのオートフォーカスなども、RED(レッド) KOMODO(コモド)の大きな魅力で、幅広いユーザーに使い易い機種となっています。
購入に勇気のいる価格ではありますが、実際にカメラを手にすると、心動かされる非常に魅力的なカメラです。
Photo & Text by フジヤカメラ 北原
>>> Red Digital Cinema Camera Company(レッドデジタルシネマカメラカンパニー) KOMODO 6K