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2018.06.26
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FUJIFILM X-T100 実写レビュー

FUJIFILM X-T100 実写レビューキービジュアル


■この記事の監修

フジヤカメラ店

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FUJIFILMと言えば、APS-Cサイズでフルサイズに匹敵するような高解像度な画質を実現するX-Trans CMOS センサーが有名ですが、入門機的な位置づけの X-T100 は、一般的なベイヤー式センサーが採用されています。

比較的高級機寄りなカメラを得意とするFUJIFILMのカメラですが、多機能な入門機とし位置付けられるX-T100の実力を探ってみました。

実写レビュー

センサーがベイヤー式であっても、FUJIFILMの優れたカラーバランスや色再現をインスタントに変更できるフィルムシミュレーションなどはX-T100でも健在です。

外観のイメージから、何処に行くにも持って行ける、カジュアルなイメージのカメラだったので、中野周辺のスナップと、高尾山への日帰り旅行でテストしました。

FUJIFILM X-T100で撮影した猫の画像
FUJIFILM X-T100 + XF35mm f2.0 1/220 f2.0 ISO200 露出補正±0

会社のある中野駅周辺は、歩きなれた土地です。休憩時間にブラブラと散歩していると、道端に猫が寝ていました。

レンズは標準レンズ35mm f2.0一本だけだったので、逃げられない様にシャッターを切りながらちょっとづつ近づいて行きます。人慣れしているのか、目の前にカメラを近づけても大丈夫でした。

X-T100のモニターはアングルが自由に変えられるので、このようなローアングル時には便利です。ノーファインダーで、ラフに撮っても面白いのですが、おじさんカメラマンは水平が出ていないのが気になってしまうので、ファインダーで確認出来ながら撮れるのは大変重宝します。

FUJIFILM X-T100で撮影した外壁の画像
FUJIFILM X-T100 + XF35mm f2.0 1/160 f4.0 ISO200 露出補正±0

お!また猫がいたぞ。今度は壁に描かれた猫です。

中野駅南口、新宿方面の線路下には色々と面白い画が描いてあって、フォトジェニックです。あまり鮮やかに色再現されるとつまらないので、フィルムシミュレーションは「クラシッククローム」を選択しました。青の色再現など思った通りで、満足できる仕上がりとなりました。

インスタントにイメージ通りの色再現を選択できるフィルムシミュレーションはやはり便利です。

FUJIFILM X-T100で撮影した山道の画像
FUJIFILM X-T100 + XF35mm f2.0 1/2000 f2.8 ISO800 露出補正-0.3

テストに向かった日、日中最高気温の予報は33℃でした。

しかし、登山道に入ってしまえば、木陰と、すぐそばを流れる沢からの冷気で、ひんやりと涼しい登山が楽しめました。

緑を鮮やかに再現したくて、フィルムシミュレーションはベルビアを選択しました。光と影のコントラストを綺麗に再現できました。

FUJIFILM X-T100で撮影した木の画像
FUJIFILM X-T100 + XF35mm f2.0 1/1000 f3.2 ISO800 露出補正+0.7

上を見上げると強烈な太陽の光。しかし、広葉樹の葉に遮られて、地上は涼しい日陰になっています。

FUJIFILMのカメラは、こういった強烈なコントラストの表現も、自然に再現してくれます。手前の木の幹のピンボケ部分に当たった光の表現なども自然で、写真らしい表現だと思います。

XF35mm f2.0は高性能で定評のあるレンズですが、強烈な逆光線のせいでゴーストが入ってしまったのが、少し残念です。

FUJIFILM X-T100で撮影した木の拡大画像
拡大画像

上の写真からの拡大画像です。

レンズの性能がいいこともあって、非常にシャープな透明感のある画像です。ベイヤー式センサーだからと言って、画質が劣るという懸念はほとんど必要ないようです。

逆に、ここまで写るなら、レンズの性能に画質が左右される可能性が高いので、入門機用のズームレンズ以外に、高性能な単焦点レンズを用意しておいた方がいいと思います。

FUJIFILM X-T100で撮影した葉の画像
FUJIFILM X-T100 + XF35mm f2.0 1/180 f4.0 ISO800 露出補正±0

葉っぱの上に、小さな葉っぱが。

色の対比が綺麗です。フィルムシミュレーションは「スタンダード」を選択しました。日陰のホワイトバランスが難しい条件だと思いますが、自然な色合いに再現されました。ヤラセじゃないですよ!(笑)

FUJIFILM X-T100で撮影した低木の画像

この時期、高尾山には紫陽花をはじめ、様々な花が咲いています。山道を登るだけで、かなりの種類の植物を撮影できるでしょう。

XF35mm f2.0 は、それほど近接に強いレンズではないのですが、X-T100は近接側で、ややAFが迷うケースがありました。残念ながらこの辺りは入門機の域を脱していません。

FUJIFILM X-T100露出オーバーで撮影した山道の画像
FUJIFILM X-T100 + XF35mm f2.0 1/28 f5.6 ISO800 露出補正+2.3

わざと、露出を極端なオーバーにして遊んでみました。

ちょっとパステル画のようになって面白かったです。フィルムシミュレーションはスタンダード、ダイナミックレンジはDR100に設定してありますが、意外と諧調が残りました。

操作性

FUJIFILM X-T100 は、中級機以上のカメラ(例えばX-T20)などとは、操作性が少し違って、最初は少し戸惑いました。操作性は多分に慣れに左右されますので、しばらく使えば気にならなくなったと思います。

また、AFのスピードは、入門機の域を脱しないものでした。AF-Sでの合焦速度も、お世辞にも速いとは言えず、近接でのAFは意図したところに合わない事もしばしばでした。全体的にレスポンス不足は否めないので、上位機種と比較すると、オールママイティーさには欠けますが、風景やスナップなど、高度なレスポンスを必要としない被写体であれば問題ないでしょう。

操作性を含めて、このカメラ1台で完結する方向きで、例えばX-T2などの上位機種のサブとしては機能しずらいと思います。

【商品情報】FUJIFILM X-T100

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FUJIFILM X-T100バナー画像

まとめ

ベイヤー式センサーだから画質が劣るという懸念は必要ないと思います。

位置づけはFUJIFILMの中では低価格帯のカメラですが、少なくともJPEG撮って出しなら、画質は高級機に劣るという印象は受けませんでした。カメラのデザインやカラーまで含めて、カジュアルにFUJIFILMの高画質を楽しめるカメラだと思います。

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