TAMRON 18-300mm F/3.5-6.3 Di III-A VC VXD 実写レビュー

TAMRON(タムロン) 18-300mm F/3.5-6.3 Di III-A VC VXD の実写レビューです。
APS-Cサイズセンサーカメラ用の高倍率ズームは、35mm判換算で約27mm~450mm、約16.6倍という高いズーム比を持ちながら、ミラーレスカメラ専用設計の為、フィルター口径67mm、重量620gと軽量コンパクトなレンズとなっています。性能的にも高倍率ズームとは思えない高いレベルにあり、最大撮影倍率1:2とマクロにも強い1本で何でもこなせる汎用性の高さも魅力です。
幅広い条件をレンズを取り外すことなくアクティブに撮影出来る高倍率ズームを、動物園での実写レビューを中心にご紹介します。
目次
特徴/操作性
高倍率ズームとは思えない高い描写性能
軽量、コンパクト
TAMRONレンズらしい使い易く統一感のあるデザイン
実写レビュー
TAMRON独自のVXDによる高速、高精度なオートフォーカス
軽量コンパクトさとボディとのバランス
高い利便性とマクロ性能
F値の暗さを補うコツ
逆光耐性
画質
まとめ
作例に使用したレンズ

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特徴/操作性
高倍率ズームとは思えない高い描写性能
TAMRON(タムロン) 18-300mm F/3.5-6.3 Di III-A VC VXD を使ってみて感じた事は、高倍率ズームだからと言って、画質に妥協する必要は無いという事です。
一般的にズーム比が大きくなればなるほど画質的には甘くなるのが普通ですが、テスト撮影後に画像を確認してみると、開放で撮影しているにもかかわらず非常にシャープな描写で、例えば描写性能に定評のある同社の70-180mm f2.8などと比較しても、中心部の描写は肩を並べる程だと感じます。
当初は、特徴について月並みに軽量コンパクトである事を挙げようと思っていたのですが、テスト画像を確認後、気が変わって画質についての事を最初にもってくる事にしました。
軽量、コンパクト
先に述べた通り、軽量コンパクトである事も大きな特徴です。
この大きさでズーム比16.6倍、最大撮影倍率は1:2を実現しているのですから、カメラからレンズを外す事無く1本ですます高倍率ズームレンズとして理想的と言っていい程の完成度の高さと言えます。
今回のテスト撮影は動物園で行いましたが、レンズ同様コンパクトなテストボディα6400に装着した18-300mm F/3.5-6.3 Di III-A VC VXDは、園内を歩きながらの撮影でもストレスになる事無く快適に撮影を楽しむ事が出来ました。
TAMRONレンズらしい使い易く統一感のあるデザイン
デザインや操作性は他のTAMRONレンズと統一感のあるもので、違和感なく使用出来ました。まるで純正レンズのような一貫したデザインには好感が持てます。
TAMRON(タムロン)ユーザーならお馴染みとなったフィルター口径67mmも、NDやPLなど複数のフィルターを使い分けながら撮影する上級者には嬉しい仕様です。
少し残念なのは、ズームの操作が少し固い事で、流石にここまで高倍率なズームだと、スムーズな動きにするのは難しいのかもしれません。フードは小柄ながら花型のしっかりしたバヨネットフードが付属します。
| フィルター径 | 67mm | 最短撮影距離 | 0.15m (WIDE)-0.99m (TELE)/ 1:2 (WIDE)-1:4 (TELE) |
|---|---|---|---|
| 最小絞り | F22-40 | 絞り羽根 | 7枚 (円形絞り) |
| マウント | SONY Eマウント/FUJIFILM Xマウント | 長さ | 125.6mm (ソニー用) |
| 重量 | 620g |
実写レビュー
TAMRON独自のVXDによる高速、高精度なオートフォーカス
TAMRON(タムロン)独自のリニアモーターフォーカス機構VXDにより、動く被写体でも素早く正確にピントを合わせてくれます。
作例は切株のトンネルからミーアキャットが出て来る一瞬をコンティニアスAFで狙いましたが、難しい条件でありながら高い精度で素早く合焦してくれたお陰で、可愛らしい一瞬の表情を捉える事ができました。
撮影前は、ロケーションを動物園に選んだ事が少し心配でしたが、実際に使ってみると幅広いズーム比でバリエーションに富んだ写真を撮れる事と、高速なオートフォーカスのお陰で、いつも以上に撮影が楽しめるほどでした。
望遠端は35mm判換算で450mmの超望遠でありながら、まるで標準レンズを使っているようにストレスなく高速で合焦します。300mm望遠端での作例ですが、高い描写性能を維持しているのも秀逸です。
TAMRON(タムロン) 18-300mm F/3.5-6.3 Di III-A VC VXD を使って感じたのは、高倍率ズームだからと妥協するポイントがほとんど無いという事でした。
全てのズーム域で高い描写性能を持っている事、高速なAF、軽量コンパクトな事など、今までなら高倍率ズームだからと多少の妥協が必要だった部分が殆ど無いのです。
撮影に際しての注意点は、望遠端に近い焦点距離では、思った以上に被写界深度が狭い事です。
作例では猿の目でピントを合わせていますが、手前の網にはピントがありません。200mmを超える焦点距離での撮影ではピントが浅い事を十分認識して、雑なピント合わせは避けるべきでしょう。
今回の撮影では動物瞳AFでは無く、リアルタイムトラッキングを使って撮影しましたが、ピントの歩留まりは悪くありませんでした。
軽量コンパクトさとボディとのバランス
レンズが小型、軽量なおかげで、縦位置も楽々撮影出来ました。
SONYのAPS-Cサイズセンサーのカメラは小型なものが殆どなので、レンズも小さくないとバランスが悪くなってしまいます。テストボディに選んだSONY α6400も大きなレンズだと指がかりが心もとなくグリップの小ささが気になる場合がありますが、18-300mm F/3.5-6.3 Di III-A VC VXDではそういった事を気にせず快適に撮影を進める事が出来ました。
今回訪れたのは大きな動物園ではありませんでしたが、例えば多摩動物公園のような広い動物園では、一日中歩き回った後の疲労にも大きな違いが出て来るのではないかと思います。
高い利便性とマクロ性能
高倍率ズームを使うメリットの一つは、幅広いシチュエーションにレンズ交換する事無く素早く対応出来る事です。
人懐っこいオウム(インコ?)がカメラを向けると近くに寄って来たので、素早く広角側にズームして撮影しました。450mmの超望遠と、27mmの広角(それぞれ35mm判換算)を1本のレンズで使える便利さを痛感する瞬間です。
望遠レンズではこういった遠近感を活かした写真は撮れないので、高倍率ズームだからこそ得られたシャッターチャンスだったと言えるでしょう。
TAMRON(タムロン) 18-300mm F/3.5-6.3 Di III-A VC VXD の最短撮影距離は、ワイド端で0.15m、望遠端でも0.99mと近接に強いので、今回の撮影で最短撮影距離を気にしながら撮影する事は殆どありませんでした。
撮影中にオートフォーカスが動かなくて、故障かな?と思うと最短撮影距離をオーバーしていた、といった経験を何度もしている身としては、これは大きなメリットです。
18mm側の最大撮影倍率1:2も凄いですが、今回のような撮影では300mmでも1m以内で撮影出来る、望遠マクロ的なメリットを強く感じました。
F値の暗さを補うコツ
高い利便性で幅広いシチュエーションに対応出来るレンズですが、F値の暗さだけは補いようが無く、ある程度の工夫が必要です。
動物園での撮影では、出来るだけ手前の網を消したいところです。
そこで今回は出来るだけ網に近づき望遠側を使う事で対処しました。完全ではありませんが、気にならない程度にはなったと思います。
もう一つどうしようも無かったのはISO感度が高くなりがちな事で、設定で最高感度はISO6400までにしていましたが、最高感度でのカットも多くなってしまいました。日中という事で少し油断していましたが、レンズ内手ぶれ補正が搭載されているので、もう少し低感度に設定しておいても良かったと思います。
作例では殆どレンズ前面が網にふれる距離で撮影してピントから外す事で、気にならない程度にボカす事に成功しました。明るいレンズならばもっと目立たなく出来たと思いますが、このくらいでも写真としては良しと言えるのではないでしょうか。
顔にかからないようにするなど、網が画面の何処に入るか工夫するのもポイントです。
逆光耐性
15群19枚という多くのレンズを使った複雑な設計では、一般的に逆光に弱くなるのが普通ですが、TAMRON(タムロン) 18-300mm F/3.5-6.3 Di III-A VC VXD は完ぺきではないものの高い逆光耐性を持っています。
作例はコスモスの花を、太陽を背にして下からあおって撮ってる完全逆光のシチュエーションですが、ゴースト、フレアの発生は認められず、高いコントラストを維持しています。
実はこのカットの前後1枚ずつには僅かにゴーストの発生が認められましたが、ほんの少し角度を変える事で発生しなくなりました。逆光にはかなり強いレンズと言っていいのではないでしょうか。
画質
18-300mm F/3.5-6.3 Di III-A VC VXD は16.6倍という高いズーム比を持った高倍率ズームレンズですが、画質的にも高いレベルにあります。
作例7を拡大して画質を見てみましょう。
非常にシャープで高い解像力を持ったレンズです。
一般的な2400万画素までのAPS-Cサイズセンサーのカメラなら十分以上の性能であり、仮に今後3000万画素を超えるカメラが発売されても対応出来るレベルだと思います。
少しイメージの悪い動物であるハイエナですが、呑気に昼寝をする姿が可愛いです。
まとめ
普通は望遠レンズが使われる事が多い動物園というロケーションで、広角まである事でシャッターチャンスが増えたりして、利便性が撮影にも活きる結果となりました。
近接に強いという事も含めて、高倍率ズームもここまで来たかと実感できる、高性能なレンズでした。
作例に使用したレンズ
【商品情報】TAMRON 18-300mm F/3.5-6.3 Di III-A VC VXD (Model B061) ソニーEマウント
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Photo & Text by フジヤカメラ 北原
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