SIGMA (シグマ) 14-24mm F2.8 DG HSM | Art の実写レビューです。
徐々に気温が高くなり、春の訪れを感じる今日この頃、Nikon D810に SIGMA (シグマ) 14-24mm F2.8 DG HSM | Art を付けて、立川にある昭和記念公園に春を探しに行って来ました。
春の訪れを告げる、オオイヌノフグリがそこかしこに咲いていました。
久しぶりにティルト液晶の付いていないカメラを使いました。暖かい日差しを受けて、地面に這いつくばって撮るのも楽しいものです。
SIGMA (シグマ) 14-24mm F2.8 DG HSM | Art の最短撮影距離は26cm、最大撮影倍率は1:5.4と近接には弱いレンズで、もう少し被写体に近づきたくなります。
中間リングを入れて、もう少し近寄って撮った方が、良かったかもしれません。
冬枯れた巨木も春の到来を受けて芽吹きを待ちます。
撮影日は雲が出たり、晴天になったり、春らしい不安定な陽気でしたが、日差しは間違いなく「春」のそれでした。
画像左端の部分を拡大してみます。
超広角ズームという事で、さすがに周辺部分は、若干レンズを感じる描写です。
それでもズームレンズである事、ズームのワイド端である事を考えれば、画面端で、ここまで細かい枝まで解像出来ているのはさすが「Art」です。
以前より、広角レンズの性能には定評のあるSIGMAだけあって、見事な描写力です。
園内では梅が満開でした。付近には梅の花のいい匂いが香って、春らしい風景に多くのカメラマンがレンズを向けていました。
レンズを広角端の14mmにして、カメラを向けると梅の木が、こちらに迫って来るように見えました。
広角端、開放での写真ですが、周辺光量落ちはわずかしか見られません。14-24mm F2.8 DG HSM | Artはカメラのレンズ補正にも対応(Canon用のみ)したレンズという事ですが、補正無しでも十分実用に耐えそうです。
すずらんのような形の可愛らしい花が、春の夕日を受けて輝いていました。公園内は春の到来を受けて、たくさんの花が咲き、賑やかになっていました。
24mm側は歪みもほとんど無く、f2.8の開放f値と併せて、先日テストした「Carl Zeiss Loxia 2.4/25」のような、標準レンズのような自然な描写が楽しめます。
拡大してみます。
先ほどの写真では周辺の描写を見ましたが、こちらはピントのある中心近くの描写です。十分にシャープで、丸みのある花の形も、豊かに再現されていて綺麗です。
強烈な完全逆光の、難しい光線状態ですが、 SIGMA (シグマ) 14-24mm F2.8 DG HSM | Art はフレアやゴーストの発生も無く、非常に良好な描写を維持しています。
以前であれば広角ズームと言えば「歪曲収差」「周辺部の画質低下」「ゴーストやフレア」といった、レンズのネガティブな要素が少なからず出るのが普通でした。
しかし、Artシリーズのレンズにとって、そういった事は「昔の話」だったようです。
昭和記念公園は今の時期17:00閉園(ブログ執筆は2018.3.12)となります。もう少し遅くまでやっていたら、夕日の写真をじっくり狙えるのに、と少し名残おしい思いで公園を後にしました。
しかし、久しぶりに、重いフルサイズ一眼レフと大口径ズームを持って歩いたら、少し疲れました。
すっかりミラーレスに甘やかされてしまっていたようです(笑)
14-24mm F2.8 DG HSM | Artは、超広角の常で、前玉が巨大な為、フィルターを装着する事は出来ません。
組付けのフードが、ある程度レンズをプロテクトしてくれるとは言え、使用には前玉にキズをつけないよう注意が必要です。
ズームの回転角度は上の写真のように2倍以下のズームとしてはかなり大きく取ってあります。
風景撮影など、フルフレーミングが基本となる撮影では、細かい画角調整がしやすい仕様と言えるでしょう。
又、ズームの動きは、最近のSIGMA Artシリーズに共通の、非常に滑らかなものですが、かなりトルク感のある重い動きとなっています。
SIGMA (シグマ) 14-24mm F2.8 DG HSM | Art は、超広角をカバーする大口径ズームレンズとして、決定版に近い、非常に優秀なレンズです。
欠点は「Art 12-24mm F4 DG HSM」「14mm F1.8 DG HSM | Art」と比較して、どれを買えばいいの?と悩む事でしょうか(笑)。
上の2種のレンズと比較して、選択のポイントは、ズームを取るか、12mmを取るか、f1.8を取るか、という事だと思います。つまり「14-24mm F2.8 DG HSM | Art」は最も中庸なレンズ、と言えるかもしれません。
メーカー純正をも凌ぐ「画角」「性能」は現在のレンズメーカー製レンズのトレンドを行っている、素晴らしいレンズでした。
>>> SIGMA(シグマ)14-24mm F2.8 DG HSM | Art