フジヤカメラ

 

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2016.10.20
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フジヤ中古レンズ紀行 第4回「Canon EF24-105mm F4L IS USM」編

コスモス
f4 AE(1/6400) +0.66 AWB ISO1250 焦点距離24mm カメラEOS-1D X
コスモスと大きな木。建物などの人工物は、花で隠しました。東京とは思えない風景ですね。
広角端24mm、開放での撮影。周辺の解像はさすがに甘いかな?という印象です。

 

暑かったり寒かったり落ち着かない天気が続きますが、皆さん写真撮ってますか?
今回の中古レンズ紀行は、おそらく市場で最も売れているレンズの1つ、Canon EF24-105mmF4L IS USMです。EOS 5Dと同時に登場し、10年以上に渡るロングセラー。また、E0S 5D MarkII、EOS 5D MarkIIIのレンズキットにも採用され、Canon標準ズームの中心的存在として位置付けられているレンズです。

 

9月のある日、東京都立川市にある昭和記念公園を、このレンズと一緒に歩いてみました。ボディは、愛機のEOS-1D XとEOS 5D MarkIIを持ち出しました。

 

キバナコスモスのアップ
f4 AE(1/5000) +0.7 AWB ISO800 焦点距離105mm カメラEOS -1D X

 

木を背景にして、キバナコスモスの後ろ姿を狙ってみました。黄色が映えます。円形絞りを採用しているため、丸ボケもきれいに作れます。もう少し絞ると、木の形がよりハッキリします。

花の丘にて。コスモス
f5.6 AE(1/800) +0.3 AWB ISO800 焦点距離105mm カメラEOS5DMarkII

 

園内にある「花の丘」では、この時期400万本のコスモスが咲き誇ります。まだ開花始めでしたが、きれいな姿を見ることができました。最短0.45mでのマクロ風撮影。

競うように咲くキバナコスモス
f16 AE(1/200) ±0 AWB ISO1250 焦点距離28mm カメラEOS1DX

 

まるで競うような、ちょっとごちゃごちゃした中に、こちらを向いている花を発見! 中心にして絞り込みました。こういう写真はどこまでいれるかでいつも悩みます。ズームだとシミュレーションができるので助かります。

 

もともとこのクラスにはEF24-70mmF2.8L USMが君臨していましたが、とても高価でした。絞りはF4ですが、望遠側を105mmまで伸ばしたEF 24-105mmはとても扱いやすく、手ブレ補正を搭載してるのも嬉しいです。レンズキットの購入も多く、新品と中古の価格差が数万円に及んだこともありました。II型が11月3日に発売予定ですが、金額のことを考えるとまだまだ初代も活躍しそうです。

 

原っぱの大きな木
f11 AE(1/125) -0.3 AWB ISO800 焦点距離84mm カメラEOS5DMarkII

 

どんよりした天気だったこともあり、来園客は少なめ。そのため、人の姿を画面に入れずに撮ることができました。コントラストが低いけど、画面の両端にオレンジを敷くという画面を作れたのは収穫でした。割と気に入っています。

 

こっそり咲いた彼岸花
f10 AE(1/80) -0.3 AWB ISO2000 焦点距離24mm カメラEOS-1D X

 

ひっそり咲いている彼岸花を見つけました。群生でたくさん咲いているシーンも見事だと思いますが、こうしてひっそり咲いているほうが、その儚さに心惹かれます。

 

並んだベンチと木々
f6.3 AE(1/320) -0.3 AWB ISO1600 焦点距離75mm カメラEOS5DMarkII

 

並んだベンチと木の葉をモチーフにしています。単純な風景のカットですが、最も遠くにある木々の配置、切り場所を決めるのに時間がかかりました。

 

EF 24-105mmは、重さ670g。ボディに装着すると、それなりの重量を感じます。重厚感のある外観と赤いラインが、L(Luxury:贅沢なという意味)レンズであることを主張しています。広角が24mmから使えるというのは実にありがたいもので、ワイド感を強調したいような撮影の際に威力を発揮します。また、ちょっとクローズアップしたい時には、望遠側の105mmが心強いシーンもありました。ズームの目盛りは24、35、50、70、105の5つ。こうした焦点距離を気にせず作画に集中できるのはズームレンズの便利なところです。ファインダーに集中して構図を決められるので、決定から撮影までの時間を短くすることができます。ズームリングはしっかりした感触で、必要以上に動いてしまうこともありませんでした。

 

日本庭園にて
f4.5 AE(1/4000) ±0 AWB ISO1250 焦点距離105mm カメラEOS-1D X

 

日本庭園にて。橋の下の映り込みが興味深かったので、タテ位置にしています。絞りは4.5と開放に近いのですが、メリハリのある描写になりました。水面の木々が柔らかいです。

 

日本庭園2
f16 AE(1/400) ±0 AWB ISO1250 焦点距離58mm カメラEOS-1D X

 

まだ紅葉には早いけど、色付いたらキレイだろうなと思いながら撮影しました。構図を作り、歩いている人がいなくなるタイミングでシャッターを切っています。陽が当たっているので、コントラストは高いです。絞りはF8、F11あたりがベスト。

 

EF24-105mm+EOS1DX

 

3世代、10年以上に渡って販売されているレンズですから、写りはさすがに評価の分かれるところだと思います。使用するカメラによっては、周辺や全体の解像感が甘いと感じることもあるでしょう。ただ、用途によってはこのEF 24-105mmで十分、という評価もできます。大きく伸ばすことがあまりなく、ブログやSNSに載せることが多い身としては、使い勝手のいいズーム域や、全域でF値が固定されているという「Lレンズらしい」設計に惹かれます。何より、中古が比較的安く手に入るので、ちょっと欲しいなぁと思う今日この頃です。

 

※撮影はすべてJpeg、手持ちで行っています。ピクチャースタイルは風景に設定。
Photo & Text by 高山景司

 

Canonレンズカタログ2007/2
2007年2月のカタログ

 


Canon EF24-105mm F4L IS USM
http://cweb.canon.jp/ef/lineup/standard-zoom/ef24-105-f4l/
2005年発売
レンズ構成:13群18枚
最短撮影距離:0.45m
フィルター径:77mm
質量:670g
撮影で使用したレンズ: ABランク 50,760円 / フード、マウント部にスリキズあり。
中古の見つけやすさ:☆☆☆ 流通量が豊富なので、タイミングによっては数本を比較して選ぶこともできます。


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