導入事例
Case study

当社のサービスや製品の導入により、お客様が達成した成功事例をご紹介しています。 さまざまな業界や企業規模での事例を掲載し、具体的な課題と解決策、そして得られた成果と成功の実績を通じて、お客様のビジネスにおける可能性や成果を感じてください。
導入の背景
学校法人大谷学園は、港北区と瀬谷区の校地に幼稚園2校、中学校1校、高校3校、専門学校1校と7つの学校を運営しています。
その中でも秀英高等学校と清心女子高等学校は、週1日~5日まで登校スタイルを生徒様自身で決められる学校です。
そのような登校スタイルを採用する2校では、以前より授業をオンライン配信していました。
オンライン配信はタブレット端末を使用していましたが、撮影可能な範囲でしか板書が出来なかったり、画角調整に時間を要したりと、思い通りに進まないことが多々ありました。
生徒自身のやりたいこと、好きなことに集中できる登校スタイルを採用しているため、授業は家でも出先でも受けられる体制が整っている必要があります。
このような背景から、今回の導入となりました。

キヤノンリモートカメラ CR-N100の導入理由
CR-N100を導入した理由は三つあります。
一点目は、教員の動きに合わせてカメラが自動で被写体を追尾でき、なおかつその映像がきれいであることです(注※)。
それまではタブレット端末を使ってオンライン配信を行っていましたが、画質が悪く板書が読めない、撮影可能範囲内で授業を行う必要があるなど問題がいくつもありました。
それに対し、CR-N100には自動追尾機能があり、範囲を気にすることなく授業を進められます。加えて、映像が鮮明であるため、教室の後ろに設置しても黒板の文字がはっきりと読めるという点にも魅力を感じました。
二点目は様々なリモートカメラがある中で、CR-N100は小型であることです。
教室の天井に設置するため、違和感を抱かない大きさというのもポイントでした。
そして最大の決め手は、メーカー上げてのサポート体制です。検討時の説明も丁寧であったことに加え、導入前と導入後に教員を対象に説明会を開いていただけるなど、職員の負担軽減になると思いました。※一部有償にて対応
以上のことから、CR-N100の導入を決めました。
(注※)自動追尾機能は有償アプリケーションでしたが、2024年7月のファームアップにより自動追尾アプリケーションの基本機能をカメラに内蔵となりました。
https://canon.jp/business/solution/pro-img-sys/remotecam/past-info/fup202406
導入後の効果
4KUHD映像、光学20倍ズームでカメラ位置を自由に
CR-N100は4KUHDまたはオーバーサンプリングのフルHDという、高画質、高精細、光学20倍ズームという高性能で、希望の画角で鮮明な映像が得られます。以前のタブレット端末を用いた配信では得られなかった高画質な映像により、黒板の細かな文字まで見えるため、オンライン配信で授業を受ける生徒も板書が取りやすくなりました。また、これまでは授業ごとに三脚を立ててタブレット端末を設置していましたが、設置位置が生徒間の机の間にあるなど邪魔になっており、撮影可能範囲が限られるため、都度端末の位置を変更していました。現在ではカメラを教室後方の天井に固定設置することにより、授業前/授業中の設置の手間が省かれ、生徒から離れた位置にカメラがあることで授業に集中しやすい環境となりました。


板書の文字が明瞭
簡単に視点の切り替えが出来る
CR-N100は、カメラアングルや露出、画質などのカメラ設定をプリセット登録できます。今回はカメラ設置の際、「黒板全体」「黒板左」「黒板右」「全体引き」「モニターディスプレイ寄り」等のカメラアングルのプリセット登録をしました。このプリセット登録はカメラに同梱されている赤外線リモコンにも活かされます。授業中はこの赤外線リモコンの番号を押すだけで必要な時に必要なカメラアングルに切り替えが出来ます。このため、カメラアングルの調整が授業の進行を妨げることなく、スムーズな画角調整が可能になりました。


システム構成図
導入までの流れ
フジヤカメラ店頭にてメーカー様を招いてカメラのデモ実施
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学校に赴いてデモ実施 [カメラ本体、コントローラー(RC-IP1000)、Webcam Driver、自動追尾機能]
※Canon Webcam Driver:対象のカメラをウェブカメラとして活用するソフトウェア
※Canon RC-IP1000:リモートカメラのコントローラー
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お見積り作成
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オンラインミーティングにて詳細打ち合わせ
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機材手配、ご納品
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設置工事 ※工事は大谷学園様にて手配[天吊り、LANケーブル配線工事等]
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カメラ設定手配 ※メーカー様主導/初期設定、画角プリセット作成等
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先生方へ向けての機材レクチャー手配 ※メーカー様主導
今後の展望
今回のリモートカメラ導入後に行った生徒へのインタビューでは、以前より黒板全体が見える点や画面の鮮明さが好印象でした。
カメラから黒板までの位置は遠くなりましたが、授業を受ける生徒側のタブレットのズーム機能を使用して黒板を拡大することも可能です。拡大した映像でもクリアに見えるため、板書が取りやすいのは生徒にも評判が良いようです。
通学だけでない学びのかたち「いつでもどこでも学べる」、このことを清心女子高等学校では目標に掲げています。教室外に設置されているリラックスルーム、自宅、海外留学先からでもオンライン授業が受けられる環境を更新しています。
一方で、教科書がない環境でも授業が受けられるよう、電子教科書の活用が求められています。加えて、オンライン授業を受けている生徒でも先生や友達にすぐに聞けるような双方向のコミュニケーションが出来る環境づくりが今後の課題になっています。

学校紹介

清心女子高等学校 様
Webサイト:https://www.seisin.ed.jp/
清心女子高等学校様は、昭和43年設立の通信制課程普通科の女子高等学校です。
多様化する生徒の学び方や進路に柔軟に対応するため、1日~5日の登校スタイルや、「保育」「アート」「フード・ファッション」「進学」「教養」の系統だったセレクト科目など自分の興味や関心のある科目を自由に選択できるカリキュラムを編成しています。
また、大学や専門学校を中心とした外部との連携をはかり、自分の将来を具体的にイメージできる環境を整えています。

教室には高性能カメラを設置し、教室外の自宅やリラックスルームなど、場所を問わずに学習を進めることができます。加えて、体育祭や文化祭などの各行事や部活動や委員会活動なども活発に行われています。
必修科目は月水金の3日土曜午前(令和7年度より金曜午後)の1日に学ぶクラスがあり、火曜・木曜は選択授業の日(セレクト)で自由に科目を選ぶことができます。
この組み合わせで週1日~5日登校の自分だけの時間割をつくり、生徒一人ひとりのペースに合わせた通学ができます。