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2021.01.07
写真・動画の撮り方・ハウツー,

単焦点レンズで風景を撮ろう!単焦点レンズを使って風景を撮る魅力を解説

単焦点レンズで風景を撮ろう!単焦点レンズを使って風景を撮る魅力を解説
フルサイズミラーレス一眼カメラが主流となり、風景を単焦点レンズで撮るメリットが多いと感じるようになりました。以前であれば本格的な風景写真と言えばズームレンズが主流でしたが、最近は単焦点レンズを使う人も増え、そのメリットが再認識されている様に感じます。

今回は、風景を単焦点レンズで撮るメリット、楽しさ、魅力を解説したいと思います。
■この記事の監修

フジヤカメラ店

東京都 中野区のカメラ専門店 フジヤカメラ店です。カメラ、レンズ、三脚、動画機材まで、新品、中古機材を多数取り扱っております。中古在庫は常時3,000点以上!これからカメラを始める方も、ベテラン、プロカメラマンも、機材の事ならフジヤカメラ店にお任せ下さい。

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単焦点レンズの良さ


単焦点レンズの良さは多々ありますが、先ずはシンプルに設計できる故の性能の高さがあげられます。風景を細密に撮ろうと思うとレンズ性能の高さは大きな武器です。

特に画素数の高い、高性能なカメラになればなるほど、レンズ性能の差が写りとして反映され易いので、単焦点レンズの良さが活きる結果になります。
HD PENTAX-D FA★85mmF1.4ED SDM AW描写性能
枠内を拡大
上の写真は、単焦点レンズの中でもトップクラスの性能を誇る、HD PENTAX-D FA★85mmF1.4ED SDM AWを、同じく最高クラスのデジタル一眼レフカメラPENTAX(ペンタックス)K-1MarkIIに取り付けて撮影しています。

一部分を大きく拡大したにもかかわらず、シャープで細かい部分まで詳細に描写されており圧巻です。このクラスのレンズ、カメラの組み合わせになると、単焦点レンズとズームレンズとの画質差がハッキリわかるケースが多くなります。
PENTAX(ペンタックス) HD PENTAX-D FA★85mmF1.4ED SDM AW
SONY24-70/2.8とアポランター50/2サイズ比較
単焦点レンズは一般的に小型軽量で、歩き回って撮る風景の撮影では利点となります。ズームレンズは高性能になればなるほど驚くほど大きく重くなる上、それでも単焦点レンズを性能的に上回るのは難しいケースが殆どです。

小型軽量である事を活かして、アクティブに撮影に臨めるのも、単焦点レンズの良さと言えるでしょう。

風景に使うメリット、デメリット


単焦点レンズは通常F値が明るく、ピントを薄くして構図を整理する事が出来ます。特に本格的な風景写真では人工物が写り込む事が嫌われるので、写したくないものをピントの外に置くことが出来る単焦点レンズの明るさはメリットです。
薄いピントの写真
上の写真は写したくないものを整理する為にピントを薄くしたわけではありませんが、単焦点レンズの薄いピントを利用して、写したいものに焦点を合わせる事が出来ました。ズームレンズでここまでピントを薄くするのは難しいので、単焦点レンズのメリットを活かせたと思います。
ZEISS(ツァイス) Batis 1.8/85 E-mount ソニーE
俯瞰した撮った写真
単焦点レンズのデメリットは、画角を変える事が出来ないので、フレーミングだけで構図を整理する事には限界がある事です。そこで、カメラのアングルを変える事で構図を整える事になります。

上の写真では、カメラのアングルを高くして、少し俯瞰する事で池の水面だけをフレーミングするようにして撮影していますが、こういった工夫をするのも単焦点レンズを使う楽しさの一つです。
SIGMA(シグマ) 24mm F3.5 DG DN | Contemporary
あおった写真
この写真では、コスモスの花を下からあおって、背景を空にしてシンプルにすることで、ガラス細工のようなコスモスの花びらを象徴的に表現しました。簡単に画角を変えてフレーミング出来ないという制約が、逆に写真を撮る表現の自由さを広げ、楽しさを高めるという効果もあるのです。
FUJIFILM(富士フイルム) フジノンレンズ XF50mmF1.0 R WR
遠景の写真
単焦点レンズのデメリットは、複数本のレンズを持つと大きく重くなり、さらにレンズ交換の手間がある事です。ズームレンズは、画角という意味では単焦点レンズ複数本の能力があるので、この部分はどうしてもズームレンズの利便性にはかないません。

特に、上の写真のような望遠での撮影では、カメラの位置を変えてもアングルも写る範囲も殆ど変えられないので、ズームレンズでなければ対応が難しい写真と言えるでしょう。

70-300mm F/4.5-6.3 Di III RXD (Model A047) ソニー Eマウント


以前はズームが主流だった理由


以前は、本格的な風景写真はズームレンズで撮るのが普通でした。ズームでギリギリまで構図を追い込み、ノートリミングを前提に撮影する為で、35mm判フィルムの能力を最大限活かす事がその理由です。

しかし、最近のデジタルカメラは、6,000万画素を超える超高画素機まで存在するので、そこまでノートリミングにこだわる必要は無いと思います。
SONY α7RIV写真

近所の公園でも本格的な風景写真が撮れる


先に書いたとおり、単焦点レンズは明るいF値を活かし背景をボカす事で構図を整理する事が可能です。日本は四季がはっきりした国で、有名な撮影地や観光地に出向かなくても、近所の公園で四季を感じる写真を撮る事が出来ます。

そんな時、背景をピントの外に置く事が出来る単焦点レンズは大きな武器になります。
公園で風景1
上の写真は、公園を散歩している際に見つけたイチョウの若葉ですが、露出をアンダー(暗く)にして、背景を大きくボカしたおかげで、印象的な写真になりました。公園の中を被写体を探しながらブラブラと散歩するのは、写真が好きならなかなか楽しい時間です。
Voigtlander (フォクトレンダー) NOKTON 40mm F1.2 Aspherical SE ソニーE
公園で風景2
あまり綺麗でない公園の池ですが、新緑の緑が反射して、どこかの山奥で撮影したような風景になりました。SAMYANG (サムヤン)という少しマイナーなメーカーの中望遠を使っていますが、比較的リーズナブルな割に写りも良く、しかも軽量で使い易いレンズです。

公園など街中で風景を撮るなら、焦点を絞って構図を整理し易い中望遠は、適したレンズの一本と言えます。
SAMYANG(サムヤン) AF 75mm F1.8 FE ソニーE

感度を低く抑えられるメリット


4,000万画素を超える超高画素のデジタルカメラになると、カメラの最高性能を引き出せるISO感度は思いのほか低くなります。単焦点レンズのF値の明るさは、この意味でもメリットとなります。
夜間の風景写真
上の写真は、夜間のライトアップで撮影していますが、F0.8という極端に明るいレンズを使ったおかげで、ISO感度は500に抑えられておりノイズの少ない滑らかな写真が撮れました。しかし、特に本格的な風景写真では、朝夕や夜間の光の少ないシチュエーションでシャッターを切る事も多いので、出来る限り三脚を使用し、ISO感度を低く抑える事をおススメします。

高画素機では、例えばISO100とISO1600では驚くほど画質が変わって来るので、可能な限り低い感度でシャッターを切る事で、カメラの持つ最高画質を引き出しましょう。
Voigtlander(フォクトレンダー) SUPER NOKTON 29mm F0.8 Micro Four Thirds

単焦点レンズはとにかく楽しい


Iシリーズレンズ写真
写真の良し悪しとは直接関係ありませんが、単焦点レンズはデザイン的にも優れたものが多く、持っているだけで楽しく撮影のモチベーションを上げてくれます。

SIGMA(シグマ)のIシリーズは、デザインだけでなく品質も非常に高いレベルで製造されたレンズシリーズで、撮る楽しさだけでなく持つ喜びも満足させてくれるレンズシリーズです。
Iシリーズ作例
柔らかで美しいボケ味も印象的な風景を撮るにはもってこいです。同社のフルサイズミラーレス一眼カメラfpは非常にコンパクトで、風景用のカラーモードLANDは発色も良く、街中のスナップ的な風景から本格的な風景写真まで対応出来る優れたカメラです。
SIGMA(シグマ) 35mm F2 DG DN | Contemporary

まとめ


高性能な単焦点レンズ撮影する風景は、驚くほどシャープな画質で、それだけで説得力があります。明るいF値によるボケを活かして近所の公園でも本格的な風景写真が撮れるのも楽しく、散歩の最中に新しい発見があったりするのは、写真を趣味にしている醍醐味と言えるでしょう。

単焦点レンズには、見慣れた風景を有名撮影地に変えてくれる力があるように感じます。

単焦点レンズで風景を撮ろう!単焦点レンズおすすめ一覧
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