フジヤカメラ

 

分類

分類

2020.10.21
専門店・プロレビュー,

フジヤ中古レンズ紀行 第11回 「Konica M-HEXANON 28mm F2.8 KM 」編

フジヤ中古レンズ紀行 第11回 「Konica M-HEXANON 28mm F2.8 KM 」編

 

Konica M-HEXANON 28mm F2.8 KMを使ってみました。

 

和製エルマリートと言うようなあだ名が付いている程、ELMARIT28mm第4世代に設計が似ているという事で、以前、中古レンズ紀行でELMARIT28mm第4世代を紹介した事もあり、比べてみたいと感じていたレンズです。

 

テストカメラはSONY(ソニー)α7Ⅱ、マウントアダプターは高品質で近接も出来るVoigtlander(フォクトレンダー) Closefocus Adapter 使用しました。

 

>>> フジヤ中古レンズ紀行 第5回「Leica ELMARIT-M 28mm F2.8 4th version」編

 
Konica M-HEXANON 28mm F2.8 KM 作例①
作例①:f8 1/800 今では見かけなくなった汲み上げ式の井戸。手押しポンプ、ガチャポン等と言うそうです。何度も色を塗り重ねられているのでしょう。描写もサビと厚みの質感が良くわかります。
 

レンズ名称のKMは、Konica M-Mount の意味で、HEXAR RFの為に作られたKonica製のMマウントレンズです。

 

時代も1993年発売のELMARIT28mmに対して、HEXAR RFの発売された時に同時に発売された最初の3本のラインナップレンズとして、6年後の1999年に発売されている事から、先に発売されたELMARITをお手本にしている事が伺えます。

 

レトロフォーカスをベースに改良した様で、構成枚数も2本共に同じ7群8枚、構成図を見ても非常にそっくりです。

 
Konica M-HEXANON 28mm F2.8 KM 作例②
作例②:f5.6 1/50 真中の金網は鳥小屋?鳩小屋?に改築している様にも見えるお宅です。青い豆タイルが目に眩しくとても印象的です。
 

発色は忠実ですが、幾分地味目。結像はしっかりしていてメリハリも感じられますが、HEXANONの方がスッキリしている様な印象です。

 

ELMARIT28mm第4世代と同様、ゴースト、フレアーともに出にくい様でサイズもあまり変わらず、兄弟のようなレンズだなぁと感じました。

 
Konica M-HEXANON 28mm F2.8 KM 作例③
作例③:f4 1/60 かすれてしまっていますが、ラモナー化粧品という渋い看板を見つけました。実は1915年から、100年以上も続いている石田香粧という老舗の化粧品製造メーカーだそうです。
 

今回は、向島にある鳩の街という古い街並みの残るあたりを散歩しました。

 

向島の名前の由来は色々有るようですが、一つには墨田川を渡った向こう側、向こうの島という意味から来ているそうです。

 

谷崎潤一郎や菊池寛を始め、多くの文人が作品の舞台にもした街で、現在では住宅街の一角にある商店街となりましたが、終戦後は大いに賑わった街でした。

 
Konica M-HEXANON 28mm F2.8 KM 作例④
作例④:f5.6 1/80 豆タイルと丸柱の黄緑と桃色の市松模様、丸っこい洋瓦が独特で素敵ですね。豆タイルが剥がれていたりして、時代を感じます。
 

鳩の街近辺は、当時の看板建築や独特の意匠の丸みのあるデザインが特徴的な、平屋若しくは2階建の建物が点在しています。

 

豆タイルの綺麗な丸い柱や洋瓦は可愛らしく、現代には無いデザインやセンスを感じます。

 
Konica M-HEXANON 28mm F2.8 KM 作例⑤
作例⑤:f5.6 1/200 タバコ屋さんだったのでしょうか、昔からの深緑に塗られた木の枠の引き戸、ガラス、臙脂色のタイル、モルタルのバルコニー、ノスタルジックです。
 

(カメラの設定はISO250、ニュートラル、補正はすべてoffです。)

 

Photo & Text by フジヤカメラ 久保田


ブランド

Page Top
Page Top