SAMYANG (サムヤン) AF 75mm F1.8 FE ソニーE のレビューです。
SAMYANG (サムヤン) AF 75mm F1.8 FE ソニーE は、写りについてもハイレベルなレンズですが、何と言ってもその特徴はコンパクトで非常に軽量な事です。
フィルター口径は58mm、全長は約69mmで、重量230gは一般的には標準レンズの重さでしょう。
デザインもシンプルで、SONY α7シリーズと相性が良さそうです。
しっかりした花形フードと、使い易いレンズポーチが付属します
既に発売されている同社の AF 24mm F2.8 FE 、AF 45mm F1.8 FE と併せて、高性能で汎用性の高い、使い易いお散歩用単焦点レンズセットが組めるのも、ポイントです。
なんと、上記3本のレンズ全て合わせてもその重量は500gを切る485g!
撮影者の肉体的負担を減らしてくれるのも、このセットの特筆すべき点です。
そんな、SAMYANG (サムヤン) AF 75mm F1.8 FE ソニーE をSONY α7RIVに付けて、お散歩写真を撮りに行って来ました。
フィルター径 | 58mm |
---|---|
最短撮影距離 | 0.69m(最大撮影倍率:0.13倍) |
最小絞り | F22 |
対応センサーサイズ | フルサイズ |
マウント | SONY E |
全長 | 約69mm |
重量 | 約230g |
付属品 | レンズフード、専用ポーチ |
暗い林へと続く小道を発見。
旺盛に茂る雑草に覆われた小道を進む勇気は無かったので、SAMYANG (サムヤン) AF 75mm F1.8 FE ソニーE を使って写真を撮るだけにしました。というか、写真を撮るのが目的で歩いているわけですが。
程よい圧縮効果とボケ感で、少し不気味な森の奥の雰囲気が伝わります。
新緑に萌ゆるこの時期、場所を選べば公園でも本格的な風景写真を撮る事が可能です。
黒く濁った水面に映る緑が鮮やかで綺麗です。
近所の公園では自然風景だけを撮ろうと思うと、広角~標準は余計なものがフレームインしてしまいますが、中望遠レンズなら遠近感も自然で、それっぽい写真が撮れます。
池に写った雲の間を泳ぐ鯉が、まるで空を飛んでいるように見えて咄嗟にシャッターを切りました。
どんどん泳いで行ってしまう鯉を追いかけながらでしたが、SAMYANG (サムヤン) AF 75mm F1.8 FE ソニーE のオートフォーカスはスピーディーで、ストレスなくシャッターが切れました。
公園の散歩でも一期一会があって、やっぱり写真は楽しいです。
中望遠レンズは歪みが少なく、物の形を正確に写し取るのにも向いたレンズです。
小さな瓶の中に蓮が浮かべてありました。
水面を覆う小さな浮草の葉が、何かの幾何学文様を描いているようで、お寺の中だった事もあり、どこか宗教的なものを感じます。
f8まで絞っての撮影ですが、かなり細かい部分までシャープに描写されており、SAMYANG (サムヤン) AF 75mm F1.8 FE ソニーE の高性能さが伺えます。
公園の中に田んぼが作ってありました。
水を入れた田んぼは、代掻きをして平らになるまでただの水たまりです。黒い土の色と、雑草の緑の対比が綺麗です。
中望遠レンズは、人が注意してものを凝視する画角などと言われるように、綺麗だなと感じた部分にレンズを向ければ、そのまま画になってくれるので扱いやすいレンズだと思います。
シダの群生が、目にまぶしいほどの緑のじゅうたんをつくっていました。
植物によって、緑の色合いは少しづつ違いますが、意外にもジメジメとして日陰に育つシダの葉の緑が、この日出会った最高の緑でした。
開放から十分なシャープネスを有する、SAMYANG (サムヤン) AF 75mm F1.8 FE は、細密描写を必要とする風景写真にも、高いレベルで対応出来ると思います。
夕暮れが迫る中、少し移動して、よくテスト撮影で訪れる高幡不動へ。
手前に緑鮮やかなモミジの木を入れて、朱色の五重塔を狙いました。
コンパクトな設計の為か、SAMYANG (サムヤン) AF 75mm F1.8 FE は、開放では周辺の口径食が大きく出ます。が、この写真では、周辺に向かってレモン型になっていく玉ボケが、逆に面白い効果となったと思います。
紫陽花の時期にはまだ早すぎ、ほんの少し、小さな花を付けている株が見られるだけでした。
SAMYANG (サムヤン) AF 75mm F1.8 FE の最短撮影距離は0.69m(最大撮影倍率:0.13倍)と、マクロに強いわけでは無いのが少し残念です。
感覚としては「え?もう寄れないの!」と感じるシーンが何回かありました。
夕暮れせまる光線状態は、暗く色が無くなっていく一方、逆に鮮やかなものがより鮮やかに引き立つ時間帯でもあります。
本堂に巡らされた色鮮やかな幔幕と、黒い建物との対比が綺麗でした。
ブレやすい望遠レンズでは、開放f値がいくつであるかが、撮影の可否や画質を決定する事もあります。
以前別なレンズのテスト記事でも書きましたが、紫陽花の鮮やかな花びらっぽい部分は花ではなくガクです。
ちょっとシーズンには早い紫陽花の色を、夕やみせまる薄明の中撮影しました。
さて、そろそろ帰ってビールの時間です。今回はレンズが軽かったおかげで、体力的に楽なテスト撮影となりました。
開放と少し絞った時で、画質に多少の差があると感じたので、それぞれの描写を見てみます。
初めに絞ったf8での描写です。
枠内を拡大
立体感、シャープネス、解像感いずれも申し分ないレベルです。
テストで使用したα7RIVは、超高画素のレンズの質にかなりうるさいカメラですが、十分使える画質だと思います。
次に開放f1.8の描写を見てみます。
枠内を拡大
開放時と絞った際の画質差があるように感じたのですが、気のせいだったようです。
開放においても、立体感、シャープネス、解像感いずれも申し分ないレベルで、絞った時との画質差も少ないようです。
いずれもα7RIVでも十分実用に耐える高画質さで、価格を超越していると思います。
軽量、コンパクトでとてもいいレンズです。
1本でもいいレンズですが、AF 24mm F2.8 FE 、AF 45mm F1.8 FE と組み合わせれば、お散歩用無敵レンズセットが出来上がる気がします。
マクロに少し物足りなさを感じるので、同系列の90mmマクロがあると更に充実したシリーズになる気がします。
少し言いずらいのですが、使っていてLマウントが欲しくなりました。SIGMA fp と組み合わせて使えば、最小、最軽量のフルサイズミラーレス一眼システムが出来そうです。
コンパクトで軽いという事が、撮影のストレスを大幅に軽減してくれ、より楽しく写真に取り組めると思います。
「軽量」というコンセプトのレンズはまだ珍しいと思いますが、次世代のニーズとして今後注目されるかもしれません。
>>> SAMYANG (サムヤン) AF 75mm F1.8 FE ソニーE
>>> SAMYANG(サムヤン)AF 24mm F2.8 FE / AF 45mm F1.8 FE / AF 75mm F1.8 FE 《3本で総重量485g!軽量フジヤカメラセット》 ソニーE