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2019.11.08
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軽量な一眼デジタルカメラ OLYMPUS(オリンパス) OM-D E-M5 Mark III を登山で試す

紅葉のシーズンが近づき、美しい紅葉を見に、登山をされる方も多い季節だと思います。

 

登山とカメラは、非常に相性のいい趣味で、山に登れば低山でも美しい風景に出会う事は多いですし、そんな風景を写真に収めたいと思うのは自然な流れだと思います。

 

登山もカメラも、レベルに合わせて選択肢が多彩にある事も、2つの趣味に親和性を生んでいる理由の一つでしょう。

 

OLYMPUS(オリンパス) OM-D E-M5 Mark III 本体

 

しかし、カメラはあまりに選択肢が多い為に、どれを買えばいいのか迷ってしまいますし、写真をやっている人にすすめられて、レベル以上のカメラを買ってしまい「使いにくい」「持て余す」などといった経験をした方もいるんではないでしょうか?

 

そこで今回は「登山の楽しみを損なわない」で、「スマホよりも綺麗に撮れる」、撮る楽しみが倍増する「多彩な表現力を持った」として、11月22日に新発売される OLYMPUS(オリンパス) OM-D E-M5 Mark III を先行テストしました。

 

何故 OLYMPUS(オリンパス) OM-D E-M5 Mark III がおススメ?

OLYMPUS(オリンパス) OM-D E-M5 Mark III スローシャッター作例

 

こちらのカット、流れる水が軌跡となって表現される、風景写真では定番の表現手法です。

 

ご存じの方も多いと思いますが、こういった写真を撮る為には、スローシャッターを切らねばならず、一般的には、手振れを避ける為、三脚の使用がマストになります。

 

しかし!このカットは手持ちで撮影しています。OM-D E-M5 Mark III の、強力なボディ内手振れ補正のお陰で、1/2秒のスローシャッターを切ったにもかかわらず、手振れせずに撮れました。

 

OLYMPUS(オリンパス) OM-D E-M5 Mark III 本体②

 

何故、登山向きのカメラとして、OLYMPUS(オリンパス) OM-D E-M5 Mark III をセレクトしたか?それは、

 

「登山の楽しみを損なわない」
・414gの軽量なボディ
・防塵・防滴・耐低温
・最大5.5段の強力な手振れ補正(さらに!12-100mm f4との組み合わせなら最大6.5段!)

 

「スマホよりも綺麗に撮れる」
・2,037万画素、4/3型センサーによる滑らかな表現力
・Proシリーズを筆頭に単焦点、大口径ズームレンズなど高性能レンズが多彩にラインナップされる

 

「多彩な表現力を持った」
・マイクロフォーサーズ規格の多彩なレンズ群
・高速、高性能なオートフォーカスなど、他社と比較しても高いレベルの基本性能

 

と、登山の時の写真撮影を楽しむ要素を、バランス良く持ったカメラだと思ったからです。

 

特に、軽量性は特筆すべきで、今回テストレンズとして使用した高倍率ズームレンズ M.ZUIKO DIGITAL ED 14-150mm F4.0-5.6 II と合わせても、約700gと非常に軽量で、荷物の重さが気になる登山の際の負担を減らしてくれそうです。

 

実際に高尾山に登ってテスト

さて、本当に使いやすいかは実際に登山をしてみるのが一番です!

 

と、向かった先は高尾山。東京都下の登山のメッカは、世界一登山客が多い山として、ギネスブックにも載っている山です。

 

標高は600mに満たない低山ですので、ここでテストして「登山向きのカメラ」と言えるかは微妙ですが、アラフィフの私には高尾山でも十分に登山なので、お借りしたカメラを持って登山口の最寄り駅、京王線 高尾山口駅に向かいました。

 

OLYMPUS(オリンパス) OM-D E-M5 Mark III 作例①
OLYMPUS(オリンパス) OM-D E-M5 Mark III 1/320 f5.6 ISO200 露出補正±0 焦点距離150mm

 

JR中央線の高尾駅で、高尾山口に向かう為京王線を待っていると、反対の新宿に向かう電車がトンネルを抜けて来ました。

 

カメラのオートフォーカスをAF-C(動体予測モード)に変更して、素早くシャッターを切りました。

 

OLYMPUS のオートフォーカスは、他社と比較してもトップクラスのスピードを誇るので、相手が動く被写体でも素早く正確にピントを合わせ続ける事が可能です。かなり慌てて撮りましたがピントはバッチリです。

 

OLYMPUS(オリンパス) OM-D E-M5 Mark III 作例②
OLYMPUS(オリンパス) OM-D E-M5 Mark III 1/250 f4.5 ISO200 露出補正±0 焦点距離18mm

 

高尾山口駅は著名な建築家 隈研吾 氏 の設計です。

 

木材をメインに使用した駅舎は、山の駅らしい温かみがあるとともにモダンなデザインで、近未来的な面白ささもあり、とてもフォトジェニックです。

 

肩からかけた OLYMPUS(オリンパス) OM-D E-M5 Mark III をサッと構えて写せるのは、スマホ並みの気軽さは、今回テストレンズとして選択した高倍率ズームレンズと併せて、非常に軽快です。

 

OLYMPUS(オリンパス) OM-D E-M5 Mark III 作例③
OLYMPUS(オリンパス) OM-D E-M5 Mark III 1/200 f5.6 ISO6400 露出補正±0 焦点距離150mm

 

本格的な登山道にいたる前の道で、お地蔵さんが登山客を眺めていました。

 

最近のスマホはデジタル処理で、こういった背景を大きくボカす写真も出来るようになっていますが、やはりレンズでつくったボケは自然です。

 

高倍率ズームはf値が暗いので背景がボケない、と思っている方もいるようですが、背景がボケ易くなる望遠側(今回は150mm f5.6)を選択すれば、こんなに綺麗に背景ボケを出す事が出来ます。

 

OLYMPUS(オリンパス) OM-D E-M5 Mark III 作例④
OLYMPUS(オリンパス) OM-D E-M5 Mark III 1/80 f5.5 ISO2000 露出補正-1.3 焦点距離47mm

 

まだ午前中だった為か、登山道は湿り気を帯びており、岩を覆ったコケが生き生きとした緑色に輝いていました。

 

普通に撮ると明るく写ってしまうシチュエーションですが、露出補正を大きくマイナスにして、全体を暗く表現、光の当たった部分が浮き立つようにコントロールしました。

 

こういった、撮影者がコントロールした写真を撮れるのが一眼デジタルのいいところで、たとえ荷物になってもカメラを持っていきたくなるモチベーションにつながります。

 

OLYMPUS(オリンパス) OM-D E-M5 Mark III 作例⑤
OLYMPUS(オリンパス) OM-D E-M5 Mark III 0.62秒 f10 ISO200 露出補正-0.7 焦点距離29mm

 

登山道の脇を流れる渓流を、川の流れを表現するために、スローシャッターで撮影しました。

 

最初のカットと同様に、三脚無しの手持ち撮影ですが、なんとかブレずに撮影出来ました。反面、もう少しシャッターを遅くしたかったところで、足場の悪い中での撮影でしたが、チャレンジすれば良かったです。

 

慣れない登山で息が上がってしまい、しっかりカメラを構えられなかったのも要因です(笑)

 

OLYMPUS(オリンパス) OM-D E-M5 Mark III 作例⑥
OLYMPUS(オリンパス) OM-D E-M5 Mark III 1/200 f5.5 ISO200 露出補正±0 焦点距離63mm

 

登山中に綺麗な花を見つけて写真に収めたい、などという事も多いと思います。

 

マクロ撮影が出来る事も、レンズ交換式カメラのメリットの一つです。

 

マクロ撮影と言うと、専用のマクロレンズが必要だと思われる方も多いと思いますが、OLYMPUS(オリンパス) OM-D E-M5 Mark III が採用するマイクロフォーサーズは、もともとマクロに強い規格なので、高倍率ズームでもこんなマクロ撮影が手軽に行えます。

 

OLYMPUS(オリンパス) OM-D E-M5 Mark III 作例⑦
OLYMPUS(オリンパス) OM-D E-M5 Mark III 1/60 f22 ISO1250 露出補正+0.7 焦点距離16mm

 

高尾山は、真言宗の霊山で、頂上付近にはいくつかの寺院が点在します。

 

逆光に輝く寺院の屋根と、美しい木々の緑を表現したくて、絞りを最小のf22に設定して撮影しました。最小絞りを選択して光芒が出す事で、太陽の輝きを表現出来ます。

 

レンズがそれ程グレードの高いものでは無いので、ゴーストが出てしまいました。よりグレードの高いレンズを選択する事で、こういった問題を解決していけるのも、レンズ交換式カメラを使うメリットの一つです。

 

OLYMPUS(オリンパス) OM-D E-M5 Mark III 作例⑧
OLYMPUS(オリンパス) OM-D E-M5 Mark III 1/320 f5.6 ISO800 露出補正±0 焦点距離150mm

 

線香の煙が秋の日差しを浴びて、不思議な模様を描き出していました。

 

このカットは、人がいなくなる瞬間を待って慌ててシャッターを切った為、フレーミングが甘かったので少しトリミングしてあります。

 

OLYMPUS(オリンパス) OM-D E-M5 Mark III は、上位モデルの E-M1 MarkII と同じ2,037万画素の高画素センサーを搭載しているので、トリミングもかなり自由に出来ます。

 

登山の最中、疲れも手伝って、フレーミングに集中出来ない事もあります。高画素のカメラは、後からトリミングする自由度が高く、写真のクォリティが落ちないのもメリットです。

 

OLYMPUS(オリンパス) OM-D E-M5 Mark III 作例⑨
OLYMPUS(オリンパス) OM-D E-M5 Mark III 1/250 f4.7 ISO200 露出補正-0.7 焦点距離25mm

 

杉の大木に巻き付くつる草の緑が印象的でシャッターを切りました。

 

緑の葉だけにピントを合わせたいので絞りは開放を選択、タッチパネルを使って葉の部分にフォーカスフレームを移動して撮ります。

 

最近のミラーレス一眼は、ほぼ画面全体の何処でもピントが合いますし、タッチパネルでスピーディーにフォーカスフレームの位置を変えられるのも便利です。

 

OLYMPUS(オリンパス) OM-D E-M5 Mark III 作例⑩
OLYMPUS(オリンパス) OM-D E-M5 Mark III 1/160 f4.2 ISO200 露出補正±0 焦点距離18mm

 

登山で汗をかいたあとのビールは美味い!

 

最後は山頂でビールを飲んで、おでんを食べて帰りました。山頂のおでんなど味はたかが知れていると思いきや、出汁のしみ込んだコンニャクを筆頭に、どれも大変美味しかったです。

 

なんとなく撮った思い出写真ですが、ちょっとこだわったのは、ビールに目線を合わせている事です。アングルを落としてビールに目線を合わせる事で、背景が映り込みどんな場所で撮ったのか、情報が多くなったと思います。

 

OLYMPUS(オリンパス) OM-D E-M5 Mark III は、バリアングルモニターを搭載しているので、こういったアングルを変えての撮影もお手の物です。

 

OM-D E-M5 Mark III は登山にいいカメラ!

4時間ほどの登山でしたが、OLYMPUS(オリンパス) OM-D E-M5 Mark III はとても使いやすかったです。

 

先ず、カメラが軽いのは登山では大きなメリットで、肩からたすき掛けにかけっぱなしにしても苦にならないので、いつでも気軽にカメラを構えられて、思った時にシャッターを切れました。疲れて来ると写真を撮るのも億劫になるものですが、4時間半ほどの登山中、最後まで楽しく撮影が出来ました。

 

防塵・防滴のおかげで、渓流や滝など環境が変化してもカメラをあまり気にしなくて良かったのも良かったと思います。

 

又、軽量化に大きく寄与しているバッテリーの小型化により、撮影枚数が少なくなってしまうのではという懸念もありましたが、100枚ほど撮影した段階で、1メモリ分の消費だったので、カタログどおり310枚は十分撮れそうです。

 

軽量で本格的な撮影にも高いレベルで対応出来る OLYMPUS(オリンパス) OM-D E-M5 Mark III は、登山にはピッタリなカメラだと感じました。

 

>>> OLYMPUS(オリンパス) OM-D E-M5 Mark III


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