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2019.11.05
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SONY (ソニー) α6600 実写レビュー

SONY α6600 のレビューです。SONY α6600 は、コンパクトなボディに、ボディ内手振れ補正、α9並みの高いAF性能を詰め込んだ、コスパの高い機種で、動体撮影からスナップまで幅広く対応出来るオールラウンダーカメラです。

 

位置づけ的には、α6500の後継機種、α6400の上位機種といったモデルとなります。

 

SONY (ソニー) α6600 本体+E70-350 写真
新発売のAPS-Cサイズセンサー用の望遠ズームレンズ E 70-350mm F4.5-6.3 G OSS を装着してもかなりコンパクト

 

以前、α6400、6500との比較記事(α6600発表! α6400、α6500 と比較 記事)で書いた通り、センサーや映像エンジンはα6400と同じものと思われ、画質的には同じカメラとほぼ同等と考えていいと思います。

 

大きな違いは、ボディ内手振れ補正が有る事、バッテリーに大容量のNP-FZ100が採用されている事、ストロボが内蔵では無い事などが挙げられます。

 

SONY (ソニー) α6600 本体上面写真
内蔵ストロボが廃止され、ストロボのポップアップボタンのあったスペースにC3ボタンが追加された

 

特に大容量バッテリーNP-FZ100の採用により、α6500と比較して、2倍以上(約2.3倍)の撮影可能枚数(液晶モニター使用時で約810枚!)となった事は特筆すべき点です。

 

バッテリーのもちが悪いという、SONY ミラーレス一眼のイメージを払拭するカメラとなっています。

 

SONY (ソニー) α6600 本体グリップ写真
バッテリーが変更された事で、少し大きく、握りやすくなったグリップ

 

実写レビュー

SONY (ソニー) α6600 作例①
作例①:SONY a6600 + E 70-350mm F4.5-6.3 G OSS 1/800 f5.6 ISO100 露出補正±0 焦点距離126mm

 

小春日和は冬の季語だそうですが、テスト撮影の日はまさに小春日和で、これから冬が訪れるとは思えない、温かい日で  した。

ぽかぽか陽気の中、猫がうたた寝していました。

 

SONY (ソニー) α6600 は、AFに強いカメラと言う事で、テストレンズにはAPS-Cサイズセンサー専用の望遠ズームレンズ E 70-350mm F4.5-6.3 G OSS を選びました。軽量コンパクトで取り回しも良く、望遠側が350mmまであるので、臆病な猫でもかなり遠くから狙えます。

 

SONY (ソニー) α6600 作例②
作例②:SONY a6600 + E 70-350mm F4.5-6.3 G OSS 1/500 f6.3 ISO400 露出補正±0 焦点距離350mm

 

こちらの猫は暑がりなのか、軒下の日陰でお昼寝中でした。結構遠くから撮ったのですが、カメラの音に気付いて、こちらの様子をうかがっています。

 

それでも逃げられなかったのは、350mm(35mm換算で525mm)という超望遠だったからだと思います。

 

せっかくの SONY (ソニー) α6600 のテストですから、勿論、AFモードはコンティニアス、瞳AFは「動物」に設定して撮影しています。35mm換算で525mmという超望遠ですが、AFの精度はどうでしょうか?拡大して見てみましょう。

 

SONY (ソニー) α6600 作例②拡大

 

バッチリ瞳にピントが来ています。

 

猫の撮影で動物瞳AFを使うのは今回で数回目ですが、一度瞳を検出してしまえば外す事も少なく、かなり便利な機能です。

 

動く猫にピントを合わせ続ける場合は勿論、動かない猫相手でも、瞳を検出した後にピントを外す事無くフレーミングを整える事が出来ますので、素早く構図を整える事が可能です。

 

SONY (ソニー) α6600 作例③
作例③:SONY a6600 + SIGMA (シグマ) 30mm F1.4 DC DN | Contemporary 1/50 f1.4 ISO100 露出補正-0.3

 

庚申塚を、猿が持ち上げていました。猿がレリーフされている庚申塚を見たことはありますが、持ち上げているのは初めてです。

 

かなり重そうですが、それをものともしないコミカルな表情に、思わずシャッターを切りました。

 

ちなみに石像相手では、動物瞳AFは効きませんでした。

 

SONY (ソニー) α6600 作例④
作例④:SONY a6600 + E 70-350mm F4.5-6.3 G OSS 1/250 f8.0 ISO3200 露出補正±0 焦点距離163mm

 

手すりの隙間から顔を覗かせる猫が。

 

今回のテストはとあるお寺の境内で行いましたが、住み着いていると思われる数匹の猫はいずれもリラックスしていて、愛らしい表情をみせてくれました。

 

SONY (ソニー) α6600 の動物瞳AFは優秀な機能ですが、残念ながら目をつぶっている猫には動作しません。瞳を検出した後につぶったなら、瞳があったところに目測をつけて、ある程度追いかけるようなのですが、最初から目をつぶっている場合はお手上げです。

 

SONY (ソニー) α6600 作例⑤
作例⑤:SONY a6600 + SIGMA (シグマ) 30mm F1.4 DC DN | Contemporary 1/250 f1.4 ISO100 露出補正±0

 

紅葉にはまだ早い時期でしたが、飛び石に一枚だけ落ちた落ち葉を被写体にしました。

 

お気づきの方もいると思いますが、このカットは私物の SIGMA (シグマ) 30mm F1.4 DC DN | Contemporary で撮影しました。単焦点レンズの美しいボケ味はやはり素晴らしいです。

 

SONY (ソニー) α6600 のコンパクトでハイスピードなボディは、超望遠を使ってシャッターチャンスを逃さず撮る事にも、ちょっとした風景をじっくりアングルを考えて撮る事にも対応出来て、非常にオールラウンドなカメラです。

 

SONY (ソニー) α6600 作例⑥
作例⑥:SONY a6600 + E 70-350mm F4.5-6.3 G OSS 1/500 f7.1 ISO1600 露出補正±0 焦点距離350mm

 

濡れ縁に佇む猫を、物陰からコッソリ撮りました。

 

手前の草の露出に引っ張られた為か、露出がオーバー気味になってしまい、猫の白い毛が飛び気味になってしまいました。1/3~2/3ほどアンダーにすれば良かったです。

 

SONY (ソニー) α6600 で1時間程撮影した時点で50カットほど撮影していましたが、NP-FZ100バッテリーのもちは非常に良く、5%ちょっとしか電池は減っていませんでした。

 

SONY (ソニー) α6600 作例⑦
作例⑦:SONY a6600 + SIGMA (シグマ) 30mm F1.4 DC DN | Contemporary 1/640 f1.4 ISO100 露出補正-0.3

 

美しい朱塗りの山門が目を引き、カメラを向けました。

 

SONY のテストなのに申し訳ないのですが、こちらも SIGMA (シグマ) 30mm F1.4 DC DN | Contemporary で撮影したカットです。自身で使用している SONY α6400 では、手振れ補正が無いため、場合によっては気を遣うレンズですが、SONY α6600 にはボディ内手振れ補正が搭載されているのでラフに撮っても安心です。

 

最近はレンズメーカーもこぞってSONY Eマウントのレンズを作ってくれて、SONY ユーザーとしては選択肢が増えてうれしい限りです。魅力的な単焦点レンズには手振れ補正が無いケースも多いので、やはりボディ内手振れ補正がある事はありがたいです。

 

SONY (ソニー) α6600 作例⑧
作例⑧:SONY a6600 + SIGMA (シグマ) 30mm F1.4 DC DN | Contemporary 1/2000 f1.4 ISO100 露出補正+1.7

 

今回のテスト撮りでは、猫の写真は SONY E 70-350mm F4.5-6.3 G OSS を、スナップ的な風景ではSIGMA (シグマ) 30mm F1.4 DC DN | Contemporary を使いました。

 

いずれもスペックに対してコンパクトなレンズで、カメラも小型なので、ミニマムなシステムで快適に撮影がすすめられました。

 

カメラ、標準レンズ、望遠ズームを持っても1.4kg程の重量で済むのは、APS-Cならではのメリットだと思います。

 

画質(E 70-350mm F4.5-6.3 G OSS)

今回はカメラのテストで出かけましたが、併せて、今回初めて使用した望遠ズームレンズ E 70-350mm F4.5-6.3 G OSS の画質も見ておきたいと思います。

 

SONY (ソニー) α6600 作例①拡大

 

1枚目の猫の画像からの拡大ですが、非常にシャープで高解像度だと言えると思います。

 

一般的に、イメージサークルを小さく出来るAPS-C専用レンズは、高解像度のレンズを設計しやすいと言われますが、そういった部分もメリットとなっているのかもしれません。

 

開放f値が明るくなく、なおかつf値が可変するズームレンズは、大口径の明るいズームレンズに比べて、一段下に見えられる傾向がありますが、E 70-350mm F4.5-6.3 G OSS については、そういった心配は無いようです。

 

まとめ

コンパクトで、高速で利便性の高いAFを持ったα6600は、動画まで含めた、あらゆる撮影に高いレベルで対応出来る、かなり強力なオールラウンダーという印象です。α6400ユーザーとしては、NP-FZ100の採用で、バッテリーのもちが倍増しているのもかなり羨ましところです。

 

敢えて言うと、欠点が無い分、個性に欠ける気もしますが、その分レンズの個性が写真に写りやすいと感じました。

 

テスト写真でも、E 70-350mm F4.5-6.3 G OSS の優等生的な写りと、SIGMA (シグマ) 30mm F1.4 DC DN | Contemporary の芸術点の高さが、素直なカメラのお陰で、違いとして認識しやすいと感じました。

 

広角から超望遠までコンパクトにシステムを構築出来るAPS-Cサイズセンサーカメラのいいところを、存分に発揮できるカメラだと感じました。

 

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