久々の更新ですね。
ご無沙汰しております。
今回はLeica スーパーアンギュロン21mm f3.4。色はブラックです。
1958年にシュナイダー設計によるスーパーアンギュロン 21mm f4が発売され、その後、1963年にスーパーアンギュロン21mm F3.4が広角2代目として発売されました。1968年ごろよりシルバーだった外装がブラックに変更されたようです。謂わば後期ですね。
1980年にエルマリート21mmが出るまでの約17年の間、本当に評判が高くて、現在でも人気レンズのひとつです。
今回は、SONY α7とα7 IIに、フォクトレンダーのクローズフォーカスアダプターを介して装着。
色々当てどなくぶらりと唐突な撮影をしてみましたが、デジタルでも繊細な描写で驚きました。
コントラストは正直、高くはありません。
でも、光の状況によっては日陰等の微妙な明暗を、独特に優しく表現してくれます。
開放でも中心部は繊細です。色にじみは無いものの、周辺へ行くにつれ光量落ちが激しく起こったり、マゼンダ被りが盛大に出てしまうことも有り、ジャジャ馬みたいに乗りこなしの難しいレンズでも有ります。しかしながらこの周辺落ちの癖を生かすと、信じられない様な独特の雰囲気になります。本当に不思議なんです。
逆光ではフレアーが電線を消してしまう程、盛大に出てしまいました。暗部のコントラストも低く眠い写真に成りますが、この路地のジメッとした独特な雰囲気が出ています。
夕方で日差しの優しい状況になると、全体の描写が穏やかになり比較的メリハリもついてきます。ヒマワリ中心部の描写は克明な感じに換わり、空気感もまた違って見えます。
なんと、こんな時期に抜け殻が。日が暮れるとセミは土から出てきて蛹から脱皮し成虫に変態します。朝には飛んで行ってしまうので大抵抜け殻しかお目に掛かった事が有りません。脱皮したては白くて綺麗なんだそう。
シーンを選べば、ピントのシャープさと、ダイナミックなパースを生かした写真や、
周辺落ちを上手く使った写真なんかも楽しめそうです。
また、順光で撮影している時も、時々不思議な雰囲気のあるショットが有り驚きます。つい、そんなシーンを探して、このレンズとどこかを彷徨い歩いている自分がいます。
かの夫人のようなくったくない毒舌の夫人と、マスターのハニカミな会話が漫才のよう。そして漫才ではない新鮮な寿司には舌をまいた。
アパートの1階部は通り抜けが出来るストアー形式の飲食街。こういった飲食街をいくつか見かける。不思議なもので、いつもつい引き込まれて覗きに行ってしまう。まるで学校の廊下の様だ。
令和になっても、覗いてみたら素敵な昭和がまだまだあります。好奇心に煽られて、一本狭い道に行って、夜の街を想像してみようか、という勇気もなく。
ブロニカCもお供でした。
旅は道ズレ夜はお酒。