SONY FE 135mm F1.8 GM と動物瞳AFの組み合わせは猫写真に最強なのでは?と思いテストしてみました。
先日、動物瞳AFの凄さを速報として出したのですが、その際使用したレンズはFE 24mm F1.4 GMでした。非常に高性能で、f値も明るく背景ボケも大きく取れるレンズです。
しかし!猫は臆病な生き物です。自分の飼い猫ならともかく、いかに人慣れした猫でも、24mmでアップに出来るレベルまで近寄るのは至難の業です。
そんな中、大口径の望遠レンズ FE 135mm F1.8 GM が発売となりました。
この焦点距離、明るさなら、ある程度の遠距離からでも背景をぼかした写真が撮れ、しかも、SONYには猫写真に絶大な威力を発揮する動物瞳AFがある!つまり・・・
FE 135mm F1.8 GM + SONY 動物瞳AF = 猫写真に最強
ではないか!?
先日レビューでもお届けしたとおり、描写性能も抜群です(SONY (ソニー) FE 135mm F1.8 GM レビュー 記事)。
早速試してみました。
さっそくあらわれあた、でっぷりと太った黒猫!凄い貫禄ですが、どこか優しそうな柔らかさがあります。
先日の速報で使った24mmより、格段にピントがシビアな135mm、はたして瞳にピントがキチンと来ているでしょうか?
拡大してみます。
おお!バッチリ来ています。
しかし、猫までの距離がそこそこ遠かった為か、平たい顔の猫だったからか、顔全体にピントが来ています。確かに正確にピント合わせしていますが「瞳AF」でないと出来ないフォーカスではありません。
もう少しシビアな条件の写真を見てみましょう。
似たような写真ですみません。
前の写真とあまり変わらないように見えますが、実は撮った猫の違いが、写真に出ました。
拡大してみます。
さっきと同じじゃん!
などと言ってはいけません。よーく見ると、なんと、
鼻の頭にはピントが来ていないのです!
今度は鼻の高い猫だった為か、目と鼻のピントの差が写真に出ました。速報(速報! SONY 動物瞳AF がすごい! 記事)の時にも書きましたが、これは凄い事です。人間業ではここまでのピントを出す事は、まず不可能だと思います。仮に出来ても確率は高くはないでしょう。動物瞳AF恐るべし。
さらに条件を厳しくしてみます。
小さな虫か何かを見つけたのでしょうか?真剣に虚空を見つめています。
たとえ横からでも、瞳が見えれば動物瞳AFは作動するようです。このようなシチュエーションでも、正確に瞳に合焦してくれました。
FE 135mm F1.8 GM は背景のボケも綺麗で、毛並みが実物以上にフワフワした感じに写るのもいいですね。
拡大して確認します。
水晶のよな綺麗な瞳にバッチリピントが来ています。
横からだと、鼻の高さと関係なく瞳の手前と奥でピントの差がわかり易いですね。
ちなみにフォーカスモードはコンティニアスAF(AF-C)を使っています。
最後は突進して来る猫です!
5%程の確率で、異常に人懐こい猫に遭遇します(個人の感想です)。ここから撮ろう!と腰を低くした瞬間に、こちらに向かって突進を開始、あっという間にフレームアウトです。
そんな猫を撮影する時は、歩いて来る事を予測して、少し遠目からカメラを構えます。AFはカメラの動体予測に任せて撮影しました。
135mm はこういった状況でも、猫との距離感が丁度良くて撮りやすかったです。超望遠だと猫がこちらに気づかない、ワイドや標準だと丁度いい瞬間が短すぎます。135mm は猫との距離感が丁度いいな、と感じました。
丁度いい猫との距離感、正確で速いフォーカス、素晴らしくクリアでシャープな描写、極上のボケ味、いずれも猫写真には強力な武器となります。
ズームレンズの汎用性は持ち合わせていませんので、「最強」は言い過ぎかもしれませんが、これ1本でもそこそこ勝負になりそうです。恐ろしい程描写力の高いレンズでもあるので、α7RIIIの様な高画素機と組み合わせれば、場合によってはトリミングをするという方法もあります。
人間業では到底不可能なレベルの動物瞳AFと、超高性能なレンズに助けられて、楽しい撮影となりました。