今年も20本以上のレンズを試した「本日のフジヤ」ですが、昨年につづき、今年も「本日のフジヤ的」今年のベストレンズ5本!を選んでみたいと思います。
選考基準は完全に私の「個人的好み、独断、趣味」で選んでいます。
最初の1本は、今年発売されたレンズのMVPを獲得出来そうなレンズ「SIGMA 105mm F1.4 DG HSM | Art」です。
驚くべき画質の良さ、美しく大きいボケ、なんと言っても1.5kgを超える重量!と、何から何まで超ド級のレンズでした。
正直言って、このレンズを持って、街中でスナップ撮影するのはちょっと恥ずかしい・・・と思うくらいインパクトのあるレンズです。今年一年悩まされた、SIGMAレンズの大きさ重さとの戦いの第一戦を飾ったレンズでもあります。
最後は「重いレンズはいいレンズ」と必ず納得させられるわけですが・・・
最近は、単焦点レンズの究極的な性能や、大きなボケ、個性を好まれるユーザーが多いと感じます。そんな単焦点レンズの魅力が全て詰まった、象徴的なレンズだと感じました。
SIGMA (シグマ) 105mm F1.4 DG HSM | Art レビュー
こんな事を言うのは、メーカーの方に大変失礼なのですが「このレンズいいレンズだな!」という感覚と、実際にレンズが売れる本数に大きなギャップがあるレンズがあります。
TAMRON 17-35mm F/2.8-4 Di OSD はそんなレンズでした。
素晴らしく高性能、軽量、コンパクトで価格も抑えられており、言う事無しにコストパフォーマンスの高いレンズだと思うのですが、残念!爆発的に売れるという事はありませんでした。
夜間撮影で使った為、この価格の広角レンズでは一般的な、広角側開放f3.5からではなく、半絞り明るいf2.8から、というのもとてもありがたくて、重宝したのに・・・
星景写真に使いたくなる画角ですが、シャープ過ぎるので、ソフトフィルターの装着はマストと言っていい、高性能さが仇になってしまうレンズでもあります。
今からでも遅くありません。隠れた名玉がここにもありますよ!
TAMRON (タムロン) 17-35mm F/2.8-4 Di OSD (Model A037) レビュー
フジヤカメラのブログ史上、最大にして最も高額なレンズで、テスト撮影時のレンズの取り扱いには細心の注意を払ったレンズでした。
100万円を超える価格のレンズで「写りがいいのは当たり前」という声も聞かれましたが、それでも感動的に性能のいいレンズでした。このレンズとα9の組み合わせは、本当に自分の腕前が上がったのかと勘違いしそうになるくらい、機動性に優れ、使い易いレンズでした。
到底自身で買う事の出来ない高額なレンズですが、役得で使用する事が出来、ロケハンまでしてテストに臨んだ甲斐がありました。
SONY (ソニー) FE 400mm F2.8 GM OSS レビュー
休みの度にテスト撮影に行っており、少々疲れていた時期で、趣味のキャンプの合間の「ついで」にテスト撮影を行いました。
24mmという画角と、f1.4という非常に明るいレンズである事が、キャンプ時の雰囲気を写し取るのに見事にはまり、ついでに撮っていた割には、苦労せずにカット数を稼げたレンズでした。
夜間撮影を見込んで、低照度用にα7III、解像感を見る為の高画素機にα7RIIIと、カメラは2台体制で臨み、シチュエーションに合わせて、カメラを入れ替えながら撮影するという初めての試みをしました。
α7RIIIで撮影した画像では、かなり拡大してもほぼ破綻しない画に、大きな衝撃を受けました。
SONY Gマスターレンズのレベルの高さに、改めて驚いたレンズです。
SONY (ソニー) FE 24mm F1.4 GM レビュー
F2.5という、明るくはない中望遠の単焦点レンズという事で、いまいち注目度の低かった印象のあるレンズですが、その性能の良さに驚かされたレンズです。
上のカットは左下の写真の青枠の中の拡大画像ですが、恐ろしい程の解像感とシャープネスで、もう異次元の写りです。驚きすぎて、マクロレンズなのに近接でのテストを忘れてしまいました!
トップクラスの性能のレンズをマニュアルフォーカスで使う違和感も、撮影を楽しくするエッセンスになってくれました。
レンズのシャープさ、抜けの良さ、という事に限れば、今年一番驚いたレンズでした。
Voigtlander (フォクトレンダー) MACRO APO-LANTHAR 110mm F2.5 E-mount レビュー
今年も沢山のレンズをテストさせていただきましたが、印象に残った5本のレンズをピックアップしてみました。
「凄い!」という驚きや感動を味合わせてくれたレンズばかり選んだつもりですが、個人の主観がかなり入っているので、あまり参考にしないで下さい(笑)。又、同じカメラでテストした訳ではないので、カメラが変わると印象が変わって来る事も十分に考えられます。
しかし、近年のレンズ性能の向上は素晴らしいものがあります。
来年も驚きと感動を味合わせてくれるレンズが沢山出て来ることでしょう。楽しみです!
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カメラ店に勤めていて、写真が好きだと不都合な事があります。
それは、自分で買っちゃう事です。所謂「ミイラ取りがミイラになる」現象です。
私は、主にスーパー35mmで動画に使う為、フルサイズ用のレンズは必要ありません。あまりズームの必要性も感じません。しかし、キャンプなど夜間の撮影が極端に多いので、低照度で高画質な事はマストです。
そんな中、SIGMAから「SIGMA (シグマ) 56mm F1.4 DC DN | Contemporary」が発売された事は、個人的にかなりインパクトがありました。これで、広角16mm、標準30mm、望遠56mm(センサーサイズAPS-Cで使用した場合)と全てf1.4という大口径レンズが揃った事になります。
買ってしまいました・・・30mmは既に持っていたので、16mmと56mmの2本を・・・
開放f1.4の明るさは、夜間、低照度下での撮影では絶大な効果を発揮します。画質も非常にシャープでボケも美しく、APS-Cセンサーサイズ用なので、今年のベストと言うと少し弱いですが、個人的にかなりおススメのレンズです!
SIGMAの F1.4 DC DN | Contemporary シリーズ で低照度下での動画撮影